春口滉平による、白須寛規設計の「並びの住宅」についての論考『中途半端「すぎる」こと』が公開されています。白須は島田陽建築設計事務所出身の建築家。
春口の経歴は以下。
春口滉平
1991年生まれ。編集者。京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab エディトリアル・アシスタント。2016年大阪市立大学大学院生活科学研究科生活科学専攻修了。デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)企画スタッフを経て、2017年より現職。
春口滉平による、白須寛規設計の「並びの住宅」についての論考『中途半端「すぎる」こと』が公開されています。白須は島田陽建築設計事務所出身の建築家。
春口の経歴は以下。
春口滉平
1991年生まれ。編集者。京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab エディトリアル・アシスタント。2016年大阪市立大学大学院生活科学研究科生活科学専攻修了。デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)企画スタッフを経て、2017年より現職。
葛島隆之建築設計事務所が設計した、愛知・刈谷市の、資材置き場や仕事仲間や近隣住民の為のコミュニティスペースなどの機能を持つ離れ「Hut」です。
愛知県の郊外に建つ小屋のような住宅。周辺は畑や竹林などが広がるのどかな場所である。
計画敷地は母屋が2軒建ち、更にそれらに付属する小屋(勉強小屋・農機具小屋)が建っている。数十年前には、家畜小屋も建っていた。2世代~3世代が一つの敷地に複数の建物を所有して生活を行っており、ある種場当たり的に、生活に合わせて建物を更新し続けるような暮らしをしている。
電気工事を生業とするクライアントからの要望として、書斎やダイニングキッチンなどの居室と共に、資材置き場・職場の同僚とのリフレッシュ空間・災害時などに地域の人が集まれる場所などの要望があった。プライベートな使われ方をする母屋に対して、一回り大きな社会との生活を付加するような計画である。
家族以外の人が気楽に集う事ができて、住宅の家具よりも大きなスケールの収納を備える必要性があった。そこで、居室の横に、予算の許す限り大きな土間空間(サンルーム)をラフでシンプルな素材の組み合わせで作る計画とした。
藤本壮介の初NYプロジェクトとなる、ブルックリンの新しい運営形態の集合住宅の画像がdesignboomに掲載されています。ロンドンを拠点とするコレクティブという会社のプロジェクトで、同社が提唱する「コリビング」に基づいた集合住宅なのだそう。居住スペースだけでなく様々な機能が充実していたり居住期間も幅広く選べるようです。コリビングについてはこちらのページに日本語での解説がありました。
モンゴル日本建築デザイン協会設立記念企画として行われる、Lumionで制作した動画の創造性を競う、学生対象の建築コンペ「第1 回 Lumion Youth Award2019」が開催されます。最優秀賞他には副賞として「賞金30万円、及び モンゴル/日本 招待旅行」が送られます。テーマは「Fantagy of Mongolia / Fantagy of Japan」。2019年11月30日応募締め切りです。応募にはこちらのページからに事前エントリーが必須です。【ap・pr】
このコンテストはLumionで作られた1分半のムービーに込められたビジュアルで空間的な世界観の創造性を競うものである。同時にこのコンテストは日本とモンゴルという2国間の若い世代に、互いの文化的な差異と共通性を理解し魅力の発見や再自覚につながるような文化的交流を促進することにも目的がある。そこでモンゴルの皆さんには日本のイメージを、日本の皆さんにはモンゴルのイメージをファンタスティックに表現してもらうことを共通のテーマとしたい。
ファンタジーは空想的で幻想的なエンターテイメントでなくてはならないが、同時にある程度の現実感や現実世界との繋がりも持たなければ成立できない。したがってムービーに登場する建築や構造物、環境などに実現性がなかったり、自然の法則に完全に合致しなくても構わない一方で、そのファンタスティックな要素を十分に楽しめるような演出が必要である。お互いにそれぞれの国が持つ魅力的イメージを可能な限り幻想的に膨らませ、その世界観を最も堪能できるオリジナリティのある視覚的体験をムービー化した先に、2国間の新たな認識と協調のあり方が見えてくるのではないだろうか。
審査委員長 池田 靖史
原田将史+谷口真依子 / ニジアーキテクツが設計した、東京・目黒区の住宅「扉の家」です。
扉を開けた時にふわっと風や光が入り込んでくる感覚を建築で表現したいと考えた。
敷地はデベロッパーによって元々旗竿形状であった土地をさらに細かく分筆して生まれた74㎡の極めて狭小の都市型敷地である。旗竿形状の中の旗竿形状となっており、道路から奥まった位置で周囲をぐるりと隣家に囲まれている。 この敷地を初めて訪れた時、接道部分から竿形状の通路を通して光や風が入り込み、それが奥で渦を巻いて満ち溢れている風景を感じた。私たちは建築によってこの渦を内部まで導き入れたいと考えた。
新たなチャレンジに寛容な空気のある「島根県」の、建築職・機械職(共に経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
新たなチャレンジに寛容な空気
役所は「前例のないことに消極的」などと言われ、お堅いイメージがつきまといますが、むしろ私たちの職場では、全国トップクラスの少子高齢化や人口減少等の困難な課題に直面し、新たなチャレンジに対して寛容な空気があります。
建築関係職員のチャレンジが実を結んだ事例の一つに、島根県庁ライトアップイベント「結いとうろ」があります。これは若手職員グループのアイデアを職場全体で支援して実現したイベントで、戦後モダニズム建築の名作「島根県庁舎」(建設省営繕局 1959)をライトアップしてその建築的価値をPRするとともに、中心市街地の夜間人口増加に貢献することを目的として、毎年10月に開催しています。
庁舎と庭園のライティングは若手職員グループが自らデザインし、市民団体の協力を得て庭園で野外ライブやカフェの出店を行うなど、公・民が連携して実施するイベントは多くの来場者から高い評価を得ています。
またその他の事例として、小規模施設の直営設計研修があります。私たちの職場では営繕工事の設計業務は外部委託が基本となっていますが、職員のスキルアップの観点から小規模施設の新築設計に職員自らチャレンジすることを推奨しており、中堅、ベテラン職員による技術的サポートも行っています。
中にはその設計が各種建築賞を受賞した事例もあり、意欲的な職員の励みにもなっています。
デイビッド・アジャイが計画している、UAE・アブダビの「アブラハム・ファミリー・ハウス」の動画です。同施設は「教会、モスク、シナゴーグが初めて集合スペースを共有し、宗教間の対話と交流のためのコミュニティーの役割を果たし、異なる宗教、国籍および文化間の平和的共存と受容の価値観を醸成する」施設なのだそう(引用:agara.co.jp)。日本語での施設のあらましはこちらのサイトに掲載されています。
ギャラリー間で始まった建築展「アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 – ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイア」の会場写真が28枚、japan-architects.comに掲載されています。
以下は公式サイトによる概要。ギャラリー間の別ページには、日本語で彼らの活動を紹介するページもあります。
ADVVTは、自分たちがコントロールできない偶然性や既存条件も積極的に設計に取り入れながら、予算の多寡や新築・改修といった条件にとらわれず、多彩な空間を生み出してきました。
代表作のひとつ「カリタス」(2016年)は、取り壊しが進んでいた19世紀の精神科病棟の改修プロジェクトで、医師や療法士、患者とのディスカッションを重ね、屋根すら撤去されていた既存建物に温室を挿入し補修を行っただけで、多様な用途に応える開放的な空間を生み出しました。このプロジェクトを紹介した2018年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では、時間をかけて建築と向き合う態度が、建築の未来それ自体を開かれたものにするという理解を得て、銀獅子賞を受賞しました。
教育も設計活動の重要な一部分と考えているADVVTは、本展覧会のためにこの春、東京工業大学においてワークショップを実施しました。ADVVTの作品のコンセプトを学生が読み解き、そのコンセプトを再解釈し、日本というコンテクストに挿入する際にどのように設計に反映されるかを探究することで、ベルギーと日本のコンテクストの相違だけでなく、普遍的な建築のエッセンスを抽出しようとしています。
会場ではワークショップで制作した模型やドローイングを交え、柔軟な発想で与条件をポジティブに転換するADVVTの作品と、彼らのまなざしをぜひご覧ください。
柿木佑介+廣岡周平 / PERSIMMON HILLS architectsによる、山梨・富士吉田市の、既存オフィスビルを改修した宿泊施設「富士吉田のホステル」です。Booking.comなどで施設の予約ができるようです。
山梨県富士吉田市の富士山駅から徒歩3分程の位置にあるオフィスビルをホステルへと転用・改修したプロジェクト。
前面の大通りは北口本宮富士浅間神社や富士山につながっている。計画地からは富士山が見え、大通りでは日本三奇祭である「吉田の火祭り」が行われる。付近では昨今宿泊施設が増えてきているようだったが、クローズドでお洒落な内装の宿泊施設をつくって顧客を囲み合うのではなく、各々の施設が場所に応答した在り方で町全体の魅力を底上げしていく必要があると感じた。このホステルは駅の至近であり、また祭りのメインストリートであることから、宿泊しない観光客も駅を降りてから先ず立ち寄って一休みしつつ情報を収集し、町を散策し出す、観光の基点になるような場所を目指した。
ユルゲン・マイヤー・Hによる、ドイツの、既存住宅を改修した異なる仕上げを同じトーンでまとめた繊細な表情が印象的な住宅「Casa Morgana」の写真が22枚、archdailyに掲載されています。建築家のサイトには既存建物の写真も2枚掲載されています。過去の曲線を多用した近未来的なデザインとは異なる表情の住宅です。
山家明 / マウンテンハウスアーキテクツと田代朋彦 / +建築設計事務所が設計した、大阪の、住宅兼事務所「大阪の住宅」です。
山家と田代は、トラフ建築設計事務所出身の建築家です。
大阪の住宅地に建つ木造2階建+ロフトのグラフィック事務所併設住居。
敷地は、間口4.2m奥行き18mで奥窄まりの細長い形状である。南北に集合住宅、東に住居が近接し、西面のみ接道している。この敷地条件を生かしながら、明るく開放的な室内空間が求められた。
平本英行 / ヒラモトデザインスタジオが設計した、北海道・札幌市の宿泊施設「佳松御苑」です。
施設の公式サイトはこちら。
原生林が生い茂る支笏洞爺国立公園内という類稀な環境に広がる敷地は約三千坪。札幌の奥座敷として知られる定山渓温泉からさらに車で10分ほど入った山間にひっそりと佇むその場所には、北海道の原風景が残されている。初めてこの地を訪れた際、その原風景に自然の脅威を感じた。そして、この「脅威」が私のデザインの出発点となり、「脅威の感覚」を「喜びの感覚」に変えることをデザインの役割として捉えた。つまり、この場所のありのままの自然を、現代人が受け入れやすいモダンな空間の中に再構築することを試みた。敷地周辺や北海道における素材やクラフトを探求し、これらの素朴な風合いを用いながら、ホテルに相応しいラグジュアリーな空間の創造を試みた。
MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOが設計した、東京・豊島区の寺院「松栄山仙行寺」です。また、2019年10月4日~10月14日の期間、こちらの建築にて建て替えに注目した展覧会「仙行寺本堂建替え 記憶の交差としてのアーカイブ」が開催されます。詳細は本記事の末尾をご確認ください。
プログラムは以前からあった寺(本堂)に加えて機械式納骨施設を含んだ、いわば寺と墓地の立体的な積層体であり、大きなボリュームとなることは避けられない。そこで思い至ったのは「山寺」という考え方である。比叡山延暦寺、身延山久遠寺など、いつも寺は山をその名に戴いている。山そのものが信仰の対象でもあるかのように、風景としても寺の背後には常に山が控えていて、それらは対をなしている。立体的な寺/墓地は大ボリュームとなって都市景観中に現れるのだから、むしろその大きさを生かし緑の山塊として、「寺のような、山のような」存在としてしまおうと考えたのである。
ヒルサイドテラスの50周年記念で展示や、槇文彦・妹島和世・西沢立衛・隈研吾・藤森照信らが出演するイベントが開催されます。
以下は抜粋です。
01. Exhibition
記念展覧会「HILLSIDE TERRACE 1969-2019 ―アーバンヴィレッジ代官山のすべて―」朝倉家、ヒルサイドテラスの150年にわたる歩みを、ジオラマ、映像、写真、パネル等によって、建築、まちづくり、文化事業、商業活動等、様々な角度から照らし出す。
会期:2019年11月9日(土)~12月8日(日)月曜休 入場無料
11:00~19:00(金曜は20:00まで)
会場:ヒルサイドフォーラム、エキジビションルーム
3. Opening Symposium
オープニング・シンポジウム「ヒルサイドテラスはなぜ50年たっても古くならないのか」ヒルサイドテラスが今も生き生きとあり続ける理由を、様々な角度から探る。
日時:2019年11月9日(土)15:00~17:00
会場:ヒルサイドプラザ
出演:槇文彦、門内輝行、北川フラム、妹島和世+西沢立衛/SANAA
料金:一般2,000円/学生1,500円 ※要予約
隈研吾が設計した、トルコ・エスキシェヒルの現代美術館「The Odunpazari Modern Art Museum」がオープンしていて、dezeenに写真と図面が10枚掲載されています。パートナーインチャージ:池口由紀。
以下は、計画段階で公開されたテキストです。
トルコのエスキシェヒル市に計画されているOdunpazari Modern Art Museumはクライアントでオーナーのトルコ現代美術のコレクションを展示するための美術館。生まれ育ったエスキシェヒルで美術館をつくり、トルコの現代美術と市に貢献する事がオーナーの長年の夢であった。エスキシェヒルは学園都市として知られていて学生や若い世代が多い活気のある町である。
美術館が計画されている敷地はOdunpazariというエリアの中のアーバンスケールとオスマン帝国時代に見られた伝統的な形式の木造住宅エリアの間に位置する。2階部分がはねだしている構造が特徴的な住宅は曲がりくねった細いでこぼこした道沿いに建ち並び、ユニークなストリートスケープを形成している。
新しい美術館は住宅の小さいスケールを反映させつつ、アーバンスケールに埋もれないような設計を試みた。大きさの異なる箱を積み上げて中央に向けて高くなる構成とし、ストリートスケープの連続性を保つようにした。大きさの異なるボリュームは展示室に多様性を持たせている。地上階の展示室はラージスケールインスタレーションやイベント、企画展に対応できるようにゆったりとした空間とし、上階はオーナーのコレクションに合わせたスケールの展示室になっている。建物の一番高い中央にアトリウムを設け、スカイライトから自然光を各階へ取り込んでいる。
“Odunpazari” という地名はトルコ語でウッドマーケットという意味があり過去に木材を売り買いしていた事から由来している。この土地の歴史とリンクするように美術館の外壁は全面木材で構成している。
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