all photos©平井広行
国広ジョージ / ティーライフ環境ラボ+蔵楽友美 / FIVESが設計した、長野・軽井沢の週末住宅「Villa-M」です。
こうしたご要望を叶えつつ、設計テーマとしたのは「開放性」と「守られ感」である。まず、LDKの勾配天井を大開口を通して浅間山に向かって延ばし、恵まれた自然環境に対して建物を大きく開いた。この大屋根を奥行最大3.5mのバルコニーの上、床から4mほどの高さで折り曲げ、返ってきたところを2本の柱で受け止める。抱きしめるかのように内部を守るイメージだ。残り三方の外壁面には周囲の自然を室内に最大限取り込むべく、足元から天井までのフルハイトの開口部をふんだんに配置した。縦にも横にも視線が通り、空気が通る気持ちよさ。視線が行き詰る場所をなくし、そのうえで、開口部に家具を組み合わせたり、階段がバッファゾーンとして機能できるレイアウトなど、守られ感がキープされるようにデザインを進めていった。各所取り合いや家具・設備のおさまりを施工者と細かく打合せし、森と建築とインテリアが一体となった空間が実現できたように思う。