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太田雄太郎 / 太 太 建築設計事務所による、群馬・草津町の住宅改修「緑のフレーム」。短期居住を前提とした古民家の改修。解体で出る大量の既存建具に着目し、仕上げの剥離と塗装で“木のフレーム”の状態にして空間構築の為の素材に転用。上階床の一部解体で吹抜も作り内部を明るい光で満たす
太田雄太郎 / 太 太 建築設計事務所による、群馬・草津町の住宅改修「緑のフレーム」。短期居住を前提とした古民家の改修。解体で出る大量の既存建具に着目し、仕上げの剥離と塗装で“木のフレーム”の状態にして空間構築の為の素材に転用。上階床の一部解体で吹抜も作り内部を明るい光で満たす1階、リビング photo©植村嵩史
太田雄太郎 / 太 太 建築設計事務所による、群馬・草津町の住宅改修「緑のフレーム」。短期居住を前提とした古民家の改修。解体で出る大量の既存建具に着目し、仕上げの剥離と塗装で“木のフレーム”の状態にして空間構築の為の素材に転用。上階床の一部解体で吹抜も作り内部を明るい光で満たす吹抜から2階を見る。 photo©植村嵩史

太田雄太郎 / 太 太 建築設計事務所が設計した、群馬・草津町の住宅改修「緑のフレーム」です。
短期居住を前提とした古民家の改修計画です。建築家は、解体で出る大量の既存建具に着目し、仕上げの剥離と塗装で“木のフレーム”の状態にして空間構築の為の素材に転用しました。また、上階床の一部解体で吹抜も作り内部を明るい光で満たしています。

群馬県の山奥にある民家の改修。市街地から引っ越してきた若い夫婦のための住宅である。
築60年ほどの家を譲り受けたが、この家での暮らしは2,3年の予定であったため、性能の向上にはコストはかけずに夫婦と猫2匹が暮らすために空間体験を重視した改修を望まれた。

改修費用は中古の輸入車が購入できる程度の予算だったのでDIYを前提としつつ、大工の山屋山中さんに耐震性能に支障がないように宮大工や改修の経験を生かしたアドバイスをいただきながら設計を進めた。

建築家によるテキストより

敷地は山奥ではあるが住宅が集まった地域で、隣棟間隔が狭く鬱蒼とした緑に囲まれていた。
この家を最初に見た印象は昼でも自然光が入らない薄暗い場所であり、自然光に包まれた明るい場所をつくることで大きく印象を変えられないかと考えた。

建築家によるテキストより

解体中に家の建具の量が気になって調べてみたところ100㎡程度の家でも15種類、48枚使用されていた。昔のガラスを施主が気に入り、再利用により産廃費用を抑えられる点から新たな空間に活用する方法を考えた。

まずはガラス以外の仕上げを剥がして木下地のみの見え方とした。木のフレームとなった建具をランダムに重ねて格子壁、手摺、建具としての機能に読み替えて吹き抜けに配置していった。建具下地は綺麗な状態の物と荒い物でとてもムラがあったため塗装をする事にした。塗装したパステルグリーンは鬱蒼とした緑に囲まれた改修前のイメージに対して新たな緑色のイメージをつくってくれた。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める photo©Tomoyuki Kusunose
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める photo©Tomoyuki Kusunose
OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める photo©Tomoyuki Kusunose

OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」です。
基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビルの計画です。建築家たちは、街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出しました。また、森ビル久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務めています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

OMA / 重松象平がデザインした虎ノ門ヒルズステーションタワーが竣工しました。森ビルによって開発されたこの49階建ての複合タワーは、OMAにとって東京で初めての一からのビルであり、現在までに建設された最大の作品となりました。このビルは、森ビルが虎ノ門ヒルズエリアと東京の中心部をグローバルビジネスセンターの新たな拠点とする構想の最終段階となるものです。

虎ノ門ヒルズステーションタワーは、建物と都市をつなぐオープンなアプローチをとり、直近の都市コンテクストの中で緊密に織り成されたインターフェイスを作り出しています。この建物は、地下の東京メトロ新駅舎、光あふれる駅のアトリウムと商業コンコース、そして最上部の文化センター「TOKYO NODE」など、公共性の高い基盤を備えています。また、その間には新しいホテルと賃貸可能なオフィスフロアがあります。

このタワーは、東京湾と都心を結ぶ新しい幹線道路である新虎通りの終点に建っています。その形態は、新虎通りの軸線を延長することによって生み出され、その公共性は、集中する集いのための特別なエリアがある中心的な活動帯を定義します。コアは持ち上げられて基部の左右に分割され、市民を内側に引き込みます。大通りは高架歩道橋を通ってタワーの中へと延び、虎ノ門ヒルズエリアの緑とアクティビティのループを完成させます。

橋は基部を2つの商業ゾーンに分割します。低層部のステーションアトリウムは、東京メトロ日比谷線の新しい虎ノ門ヒルズ駅に直結しています。多層階の地下駅は外部に開かれ、自然光が降り注ぎ、タワー内部への流動的なアクセスを提供します。

基部のパブリック・アクティビティは垂直方向に延び、タワー全体のテナントのための特別エリアの中央帯を形成しています。この建物は、複数の視点からこの帯が見えるような形状になっており、東京全域から見えるようになっています。中央の帯を挟む2つのスラブは、逆シンメトリーに形作られています。北側のスラブは、皇居に敬意を表して頂上に達するにつれて狭くなっています。南側のスラブは底辺が最も狭く、上昇するにつれて広くなっており、東京タワーと六本木ヒルズのスカイラインを最大限に眺めることができます。

タワーは一般に公開され、商業と文化活動の新たな中心を定義しています。アート作品と展示スペースは、都市のコンテクストにおけるタワーの存在に不可欠なものです。レオ・ビラリール、ラリー・ベル、大庭大介、N・S・ハルシャによるサイトスペシフィックな作品を含む一連のパブリックアートが、複合施設全体で見ることができます。タワーの最上階には、OMAと森ビルが共同で考案した文化活動の多面的拠点「TOKYO NODE」があります。最先端のラボ、3つのギャラリー、プールとレストランのあるスカイガーデンは、Rhizomatiks x ELEVENPLAYの特別依頼によるインスタレーションでオープンします。

吉祥寺の「武蔵野公会堂改修」設計プロポの、一次審査通過者が参加する公開プレゼンが開催。C+A、小堀哲夫、スターパイロッツ、日建設計、AS、青木茂が名を連ねる

東京・武蔵野市吉祥寺の「武蔵野公会堂改修」設計プロポーザルの、一次審査通過者が参加する公開プレゼンテーションが開催されます。シーラカンスアンドアソシエイツ小堀哲夫建築設計事務所スターパイロッツ日建設計AS青木茂建築工房が名を連ねています。開催日は、2023年11月1日。参加費無料。先着順。

吉祥寺にある武蔵野公会堂は、1964 年の開館からまもなく 60 年をむかえます。市⺠の発表の場などとして親しまれてきましたが、設備の⽼朽化やバリアフリーの課題があり、武蔵野市では現在施設のリニューアルの計画を進めています。この度、改修に関わっていく設計者を選定することになりました。設計候補者のプレゼンテーションと選定委員によるヒアリングを公開で⾏います。武蔵野公会堂や吉祥寺駅周辺のこれから、建築の設計や計画に興味のある⽅等、どなたでもお越しください。お申込みは不要です。当⽇会場にてお待ちしています。

多和良屋と稲荷明彦建築研究室による、石川の「羽咋高校 杜の鐘ホール」。在学生に加え卒業生も使用するホールの改修。関係者の皆が共有する“校歌”に着目し、歌詞に詠まれた“情景”をイメージした空間を志向。内容から連想された“柔らかな空間”を木製ルーバーの“曲面天井”で表現
多和良屋と稲荷明彦建築研究室による、石川の「羽咋高校 杜の鐘ホール」。在学生に加え卒業生も使用するホールの改修。関係者の皆が共有する“校歌”に着目し、歌詞に詠まれた“情景”をイメージした空間を志向。内容から連想された“柔らかな空間”を木製ルーバーの“曲面天井”で表現ホール photo©稲荷明彦建築研究室
多和良屋と稲荷明彦建築研究室による、石川の「羽咋高校 杜の鐘ホール」。在学生に加え卒業生も使用するホールの改修。関係者の皆が共有する“校歌”に着目し、歌詞に詠まれた“情景”をイメージした空間を志向。内容から連想された“柔らかな空間”を木製ルーバーの“曲面天井”で表現ホールから同窓会記念資料展示室側を見る。 photo©稲荷明彦建築研究室
多和良屋と稲荷明彦建築研究室による、石川の「羽咋高校 杜の鐘ホール」。在学生に加え卒業生も使用するホールの改修。関係者の皆が共有する“校歌”に着目し、歌詞に詠まれた“情景”をイメージした空間を志向。内容から連想された“柔らかな空間”を木製ルーバーの“曲面天井”で表現天井の詳細 photo©稲荷明彦建築研究室

杉中俊介+杉中瑞季 / 多和良屋稲荷明彦建築研究室が設計した、石川・羽咋市の「羽咋高校 杜の鐘ホール」です。
在学生に加え卒業生も使用するホールの改修計画です。建築家は、関係者の皆が共有する“校歌”に着目し、歌詞に詠まれた“情景”をイメージした空間を志向しました。そして、内容から連想された“柔らかな空間”を木製ルーバーの“曲面天井”で表現しました。

羽咋高校創立百周年事業としての図書館棟1階ホールの改修計画です。

建築家によるテキストより

普段は在学生が勉強や休憩に利用し、休日などは、卒業生も集うイベント等をおこなう空間となるため、卒業生や在学生など、関係者すべてが共有しているものとして、校歌に着目しました。校歌は羽咋にゆかりのある折口信夫の作詞によるもので、羽咋の風景が詠まれ、そのなかで勉学に励み、これからの社会を築いていこうというものです。

建築家によるテキストより

校歌ができたあと、折口は校歌のなかに出てくる鐘を寄贈しており、校歌に詠まれた情景が強化されています。それと同じように、今回の計画でも校歌の情景をイメージした空間を構想しました。遥かに見える気多の浦のゆるやかな稜線、渚に寄せては返す波、たなびく雲などから連想されるやわらかな空間を、ホール上部に木製ルーバーで構成される曲面天井で表現しています。

建築家によるテキストより
2023年のグッドデザイン賞の大賞を、山﨑健太郎デザインワークショップによる「52間の縁側」が受賞
2023年のグッドデザイン賞の大賞を、山﨑健太郎デザインワークショップによる「52間の縁側」が受賞西側外観 photo©黒住直臣

2023年のグッドデザイン賞の大賞を、山﨑健太郎デザインワークショップが設計した「52間の縁側」が受賞しています。アーキテクチャーフォトでは、この建築を特集記事として紹介しています。

MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加
MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加 photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加
MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加 photo©Ossip van Duivenbode

MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」です。
独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修する計画です。建築家は、生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案しました。そして、新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加しました。


こちらはリリーステキストの翻訳です

人々がモニュメントを取り戻す。MVRDVのティラナのピラミッドが完成

アルバニアの首都の中心部に、新しいタイプの文化拠点がオープンし、一般の人々がアクセスできるようになりました。ティラナのピラミッドは、もともと共産主義の独裁者エンヴェル・ホシャに捧げる博物館として建てられたが、MVRDVによって劇的に生まれ変わりました。コンクリート構造体を再利用したピラミッドは、現在、新しい公園で開かれた彫刻となっています。公園と彫刻は、色とりどりの箱のアンサンブルの本拠地となっています。其々の箱は、オリジナルの建物とその周辺に点在します。そこには、カフェ、スタジオ、ワークショップ、スタートアップ・オフィス、インキュベーター、フェスティバル、アルバニアの若者たちがさまざまなテクノロジーを無料で学べる教室などが入っています。建物の傾斜したファサードには階段が追加され、アルバニアの人々はかつての独裁者の見せ物の上を文字通り歩き回ることができます。

ティラナのピラミッドは、つい最近まで建築現場だったにもかかわらず、この夏にはすでに盛んに使われていました。アルバニア人が街の景色を楽しむだけでなく、ピラミッドは観光客にも隠れた名所として知られるようになりました。EU首脳会議が開催され、10月16日にはTUMOによってアルバニアの10代の若者たちのための無料教育施設として正式に落成式が行われたことで、ピラミッドは正式に人々に貢献することになりました。

1988年に博物館として初めてオープンしたティラナのピラミッドは、幾多の人生を歩んできました。共産主義政権が崩壊して以来、この建物はラジオ局、ナイトクラブ、会議場、放送センター、そして1999年のコソボ紛争時にはNATOの基地等として様々に利用されました。用途が刻々と変わり、以前の改装計画も不完全であったため、パッチワークのような改造が施され、内部は雑然として暗くなっていました。ここ数十年、この建物をどうするかという問題が大きな物議を醸しました。2015年に発表された調査によると、しかしながら、アルバニア人の大多数がこの建物の取り壊しに反対しており、2017年に政府がこのコンクリート製のモノリスを改造する計画を発表したことで、この願いが叶えられました。この約束は、アルバニア系アメリカ人開発財団(AADF)とティラナ市の支援を受けて実施され、建物をアルバニアの若者たちのための育成環境にすることが決定されました。

多くのアルバニア人にとって、ピラミッドは政権に対する勝利のシンボルであり、MVRDVのデザインは、彼らがこの建物を取り戻したことにインスパイアされました。独裁者の死後、この老朽化した構造物は長い間、ティラナの若者たちのたまり場となっていました。彼らは傾斜した梁に登り、危険がないわけではないが、滑り降りていました。現在では、傾斜した側面に階段が設置され、あらゆる年齢層の人々が建物の頂上まで登れるようになっています。西側には、エレベーターがあり、階段が登れない人でもピラミッドの頂上まで登ることができます。また、一方の梁には傾斜があり、人々はそれでも下まで滑ることができます。

MVRDVの設立パートナーであるヴィニー・マースは言います。
「ティラナの若者たちがピラミッドを歩き回っているのを初めて見たとき、私はその象徴性と驚くべき楽観主義に深く感動しました」「抑圧されたアルバニア国民が貧困にあえいでいた時代に、共産主義国家が実現させた最も高価な建物であることを念頭に置きながら、私たちの変革では独裁政権を賛美するシンボルをすべて取り除きました。私たちは、この建物が暗い過去を持っていたことも知ってもらうために、オリジナルのディテールを残しました。構造物は公園内の廃墟として完全にオープンになっており、すべての箱が構造物の中や周囲に『不法占拠』しています。かつては『エンヴェル・ホシャ廟』と皮肉を込めて呼ばれていたが、変異したピラミッドは、現在では独裁者を克服し、生き延びた人々の記念碑となっています」

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京のオフィス「共働の生態系」。コロナ禍にIT企業の為に計画。“場の共有”の意味と価値の更新を意図し、“共創を生む生態系のような場”の構築を志向。遠近の環境に応答し多様な機能を内包する“メガ・デスク”を考案して空間の中心に据える
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京のオフィス「共働の生態系」。コロナ禍にIT企業の為に計画。“場の共有”の意味と価値の更新を意図し、“共創を生む生態系のような場”の構築を志向。遠近の環境に応答し多様な機能を内包する“メガ・デスク”を考案して空間の中心に据えるオフィス空間の中心に据えられたメガ・デスク photo©ナカサアンドパートナーズ
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京のオフィス「共働の生態系」。コロナ禍にIT企業の為に計画。“場の共有”の意味と価値の更新を意図し、“共創を生む生態系のような場”の構築を志向。遠近の環境に応答し多様な機能を内包する“メガ・デスク”を考案して空間の中心に据えるMTGスポット1を見る。 photo©ナカサアンドパートナーズ
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京のオフィス「共働の生態系」。コロナ禍にIT企業の為に計画。“場の共有”の意味と価値の更新を意図し、“共創を生む生態系のような場”の構築を志向。遠近の環境に応答し多様な機能を内包する“メガ・デスク”を考案して空間の中心に据えるMTGスポット2 photo©ナカサアンドパートナーズ

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が設計した、東京のオフィス「Ecological Co-WorkScape / 共働の生態系」です。
コロナ禍にIT企業の為に計画されました。建築家は、“場の共有”の意味と価値の更新を意図し、“共創を生む生態系のような場”の構築を志向しました。そして、遠近の環境に応答し多様な機能を内包する“メガ・デスク”を考案して空間の中心に据えました。

リモートワークが日常化したパンデミックは、「場を共有する」ことの意味とその価値の更新を人類に突きつけた。
本計画は、その状況下において新設されるIT企業のオフィスである。そこで、当該区画の周辺に広がる様々なコンテクストと積極的に応答しながら、目的や属性の異なる人々の共存と交流を可能とする、共創を生む生態系のような場の生成を目指した。

建築家によるテキストより

空間の中心に据えた「メガ・デスク」の起伏は、区画内や隣接する共用部の構成や素材、眼前に広がる都市風景、太陽の運行の軸となる真北などといった、遠近の様々な周辺環境に、一枚の面の奥行きや高さが応答することで決定している。この起伏が、真北に向かう切妻屋根の会議室から眺望を望むリラックスデッキまで、利用人数も静寂さも開放感も異なる、多様な居場所群を構成している。

建築家によるテキストより

様々な人々や異なる空間の質が、オフィスに突然現れた異物のような「メガ・デスク」によって重なり合うその風景は、公園のような「共働」の生態系をつくり出している。

建築家によるテキストより
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える photo©Lan Dongjie
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える photo©Arch Exist
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える photo©Arch Exist
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える photo©Arch Exist

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国の「成都SF博物館」です。
国内有数のSF作家の輩出都市に建設されました。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴となっています。また、様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備えています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

成都SF博物館がワールドコン開催でオープン

過去50年にわたり、多くの著名な中国人作家を世に送り出してきた成都は、SFの国内有数の育成地です。成都が世界のSFジャンルの進化と人気に貢献したことを紹介する成都SF博物館は、中国初となる世界SF大会(ワールドコン)とヒューゴー賞の開催地としてオープンしました。

山脈と森林に囲まれた成都は、青銅器時代の三星堆文明の彫刻や仮面の中に天体の形が見られるなど、豊かな歴史に根ざした独特の地域伝統と文化を育んできました。中国南西部に位置する四川省の省都である成都は、科学技術革新と研究の重要な拠点として2000万人以上の人口を抱えるまでに成長しました。

ジンロン湖の中心にある新しい成都SF博物館は、成都のピードゥ区にある科学イノベーション新都市の中にあります。湖岸沿いの自然景観と一体化した美術館のデザインは、歩行者ルートで結ばれたアクティビティの結節点を定義し、市街地から周囲の公園を通り、建物の中心へと延びています。建物は、美術館の展示ギャラリー、教育施設、カフェ、その他のアメニティをつなぐため、屋内と屋外のプラザを多階層で織り交ぜ、発見の旅を演出します。

ユニークな敷地条件に対応しながら、プログラムと機能を明快にまとめあげたこの美術館は、湖面から上に浮いているように見えます。中心点から放射状に広がる屋根の流動的なフォルムは、星を中心に広がる星雲を模しています。ミュージアムを「星の雲」に変え、様々なゾーンにエネルギー・フィールドを分散させます。そして、訪問者を、私たちの生活体験と想像力をつなぐポータルへと導きます。

様々な展示、会議、イベントを開催できる最大限の柔軟性を組み込んだ59,000㎡の成都SF博物館には、展示ギャラリー、多機能ホール、会議センター、補助的なスペースがあります。天空に照らされた中央のアトリウムと、壮大な西陵山に面した大きな窓は、美術館の内部と周囲の環境を結びつけています。

関里佳人+鈴木仁 / SSSによる、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」。裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画。外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案。視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生む
関里佳人+鈴木仁 / SSSによる、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」。裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画。外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案。視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生む道路側の外観 photo©Koji Fujii TOREAL
関里佳人+鈴木仁 / SSSによる、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」。裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画。外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案。視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生む左:コートテラス、右:リビング photo©Koji Fujii TOREAL
関里佳人+鈴木仁 / SSSによる、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」。裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画。外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案。視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生むベッドルームからコートテラスを見る。 photo©Koji Fujii TOREAL

関里佳人+鈴木仁 / SSSが設計した、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」です。
裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画されました。建築家は、外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案しました。また、視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生み出しています。

千葉県富津市に建つ、民泊利用を想定した平屋建ての週末住宅である。
敷地奥には森が広がり、周りには建物が建ち並ぶ別荘地である。

建築家によるテキストより

敷地の特性を活かし、プライバシーを守りながら自然を感じられる、のびのびとした空間が求められた。
また、工事費用を抑えるために、室内面積は70㎡程度に抑える必要があった。

建築家によるテキストより

ファサードにはあえて開口部を設けず、すべての室を間仕切るように大小4つの外部空間を入れ子状に配置した。各室をぬけて森や空に繋がる視線は、大きなワンルームのような広がりのある一体的な空間を実現した。

建築家によるテキストより
原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催
原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催「吉國元展:根拠地」開催時の粟津邸の様子。 photo©architecturephoto
原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催「吉國元展:根拠地」開催時の粟津邸の様子。 photo©architecturephoto
原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催「吉國元展:根拠地」開催時の粟津邸の様子。 photo©architecturephoto

原広司の設計で1972年に完成した神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催されます。
会期は2023年11月5日(日)~2023年11月12日。要事前申込。入場無料です。建築の図面やテキストはこちらに掲載されています。

Karimoku New Standard(以下、KNS)は、2023年11月5日(日)から2023年11月12日(日)の間、神奈川県川崎市にある「粟津邸」にて、エキシビション「Encounters」を開催します。粟津邸は、1950年代からグラフィックデザイナーとして活躍した粟津潔の自邸であり、彼と交流のあった建築家の原広司による名作住宅です。1972 年に竣工したこの家の斬新さとアウラは、時代を超えて存在しつづけるもの。そんな空間に、新しいスタンダードを志向するKNS の家具がここでしか見られない風景をつくります。

粟津邸は、粟津が家族と暮らす住まいであるとともに、制作の場であり、友人たちが訪れるサロンであり、ここで多くの人が「出会い」、
その交流からさらに新しい仕事が次々と生まれました。KNSもまた、こうした粟津邸のあり方に通じるものがあります。KNSは2009年の
発足以来、多くの「出会い」とコミュニケーションを積み重ね成長してきたブランドです。国内外の新世代のデザイナーが持つ先進的
なアイディアと、木製家具に対する卓越した知見を持つカリモク家具のコミュニケーションによって、多様にして優れたアイテムの数々を
生み出してきました。

「出会い」を共通点とする粟津邸とKNS。今回のエキシビションでは、両者が「出会い」、新たな可能性を探究します。3 層にわたる各
階には約50 点にも及ぶKNS の製品を展示し、KNSと縁のある作家を中心としたアート作品と共に空間ごとにレイアウトされます。多様
なクリエイションがミックスされた様子から、かつてこの家で生まれた数えきれないほどの出会いにも思いを馳せることができるでしょう。

リリーステキストより

以下に、申込先の情報と「吉國元展:根拠地」開催時の粟津邸の写真を掲載します。

奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照俯瞰、夕景 photo©阿野太一
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照「緑のミチ」 photo©阿野太一
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照「街のミチ」と「緑のミチ」が交差する場所「Node」。 photo©阿野太一
奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照南棟、2階、執務室 photo©阿野太一

奈良祐希 / EARTHENが設計した、石川・金沢市の「Node Kanazawa」です。
カフェ等も内包する建築企業の新社屋の計画です。建築家は、賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案しました。また、“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照しました。施設内のカフェの公式サイトはこちら

石川県金沢市に拠点を置く株式会社家元の新社屋計画。
同社は住宅の設計施工を主軸とした建築系ベンチャー企業である。コロナ禍の始まる以前の2019年から立ち上がった本計画は、当初は都市中心部に象徴的な「新社屋」設計を基本構想としてスタートした。
パンデミックというクライシスによって在宅ワークをはじめとした新しい働き方が加速する中で、ケーススタディとして郊外に立地しながらも周辺環境を引き込んだ低層の「新社屋」として緩やかにコンセプトがシフトチェンジしていった。

建築家によるテキストより

敷地のある金沢市問屋町は昭和38年に設立された協同組合金沢問屋センターによる団地開発・整備に伴い、全国で先駆けてスタートした商業団地である。現在では約150社を擁する全国有数の卸団地として北陸における物流の中枢基地として重責を果たしている。本計画の設計は、金沢問屋センターとの入念なキャッチボールとヒアリングの中で行われた。

建築家によるテキストより

同センターとの長い議論の結果、「緑化」や「自然風」といった自然エネルギーを積極的に活用しながら、要望でもある「日陰」によるヒートアイランド現象の緩和を企図した「緑のミチ」を建築内に貫通させている。自然風が心地よく通り過ぎていく緑道はパブリックスペースとして地域社会に貢献し、オアシスとしての役割も担う。正対する「街のミチ」は都市街路の延長として機能し、「ミチ」の交差点(Node)が建築中心部に配置されることで多様な地域コミュニティの創出に寄与する。

金沢特有の建築風土である「内側に開く」概念をフィロソフィーに、地域に古くから伝わる武家屋敷の土塀を連想させるスケールアウトした土壁ファサード、問屋町の周辺建物内外で多用されている「キャンチレバー」や「渡り廊下」を改めて解釈し直し形態に反映、石川県産である「戸室石」「能登ヒバ」などの自然素材をふんだんに活用して、親近感のある地域の賑わい創出と古来から伝わる街並みや歴史、記憶の現代への継承を意図している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 機能性にこだわった住宅を専門とし、業務の生産性を考え“BIM”で設計を行う「MakeHouse 株式会社」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 機能性にこだわった住宅を専門とし、業務の生産性を考え“BIM”で設計を行う「MakeHouse 株式会社」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 機能性にこだわった住宅を専門とし、業務の生産性を考え“BIM”で設計を行う「MakeHouse 株式会社」が、設計スタッフ(経験者)を募集中「Tree BOX」外観

機能性にこだわった住宅を専門とし、業務の生産性を考え“BIM”で設計を行う「MakeHouse 株式会社」の、設計スタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

当社は、デザイン・構造計算による耐震等級3・次世代省エネ基準・HEAT20G2クラス・パッシブ設計にこだわった住宅専門の設計事務所です。

お客様が希望する家づくりの実現のため、基本設計から意匠設計、構造についてもチームメンバーと協議し、設計業務の生産性を考え次世代3D CAD(BIM)で設計を行います。

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楠元彩乃 / ayarchitectsによる、静岡・熱海市の「Spa&Bath Room」。コロナ禍に計画されたリゾートマンション内の浴場の脱衣場。“人々の行動に切っ掛けを生む装置”を意図し、テーブルや肘置きにもなる“脱衣棚”を考案し中央に配置。維持管理が容易な素材や形態の要望にも応える
楠元彩乃 / ayarchitectsによる、静岡・熱海市の「Spa&Bath Room」。コロナ禍に計画されたリゾートマンション内の浴場の脱衣場。“人々の行動に切っ掛けを生む装置”を意図し、テーブルや肘置きにもなる“脱衣棚”を考案し中央に配置。維持管理が容易な素材や形態の要望にも応えるエントランスから内部を見る。 photo©渋谷健太郎
楠元彩乃 / ayarchitectsによる、静岡・熱海市の「Spa&Bath Room」。コロナ禍に計画されたリゾートマンション内の浴場の脱衣場。“人々の行動に切っ掛けを生む装置”を意図し、テーブルや肘置きにもなる“脱衣棚”を考案し中央に配置。維持管理が容易な素材や形態の要望にも応える左:ミラーとシンク、右:棚 photo©渋谷健太郎
楠元彩乃 / ayarchitectsによる、静岡・熱海市の「Spa&Bath Room」。コロナ禍に計画されたリゾートマンション内の浴場の脱衣場。“人々の行動に切っ掛けを生む装置”を意図し、テーブルや肘置きにもなる“脱衣棚”を考案し中央に配置。維持管理が容易な素材や形態の要望にも応える左:棚、右:ミラーとシンク photo©渋谷健太郎

楠元彩乃 / ayarchitectsが設計した、静岡・熱海市の「Spa&Bath Room」です。
コロナ禍に計画されたリゾートマンション内の浴場の脱衣場の改修計画です。建築家は、“人々の行動に切っ掛けを生む装置”を意図し、テーブルや肘置きにもなる“脱衣棚”を考案し中央に配置しました。また、維持管理が容易な素材や形態の要望にも応えました。

熱海にある温泉付きリゾートマンションの脱衣場の改修である。

建築家によるテキストより

非日常の別荘利用としてだけでなく、定住の方々の日常を併せ持つリゾートマンション特有の温泉利用の背景がある。コロナ禍での温泉利用ということも鑑み、耐水性が高い素材、メンテナンスしやすい形態がクライアントの要望としてあった。脱衣場という解放性を持った空間を、素材や什器の透明性によって獲得できないかと考えた。

建築家によるテキストより

最初に壁面に追いやられた頑丈な棚を撤去し、足元の軽い脱衣棚を空間の中心に据えた。単なる棚として捉えるのではなく、人々の行動にきっかけを生む装置のような存在にならないかと考えた。

たとえば洗面道具を置くためのテーブルとして、タオルや洋服を置く収納として、また湯上がり後の体を冷ます際に交わされる小さな会話の為の大きな肘置きとして、温泉に向かう体験が少しでも変わるようなものになることを期待している。

建築家によるテキストより
建築写真家のイワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」。建築分野で世界的に知られる写真家の回顧展。デジタルメディアの発展の中で活動を深め、世界中の著名な建築家の作品から伝統建築までを撮影。建築のみならずその場の人々の活動にも注目するスタンスで知られる
建築写真家のイワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」。建築分野で世界的に知られる写真家の回顧展。デジタルメディアの発展の中で活動を深め、世界中の著名な建築家の作品から伝統建築までを撮影。建築のみならずその場の人々の活動にも注目するスタンスで知られる Installation view "Iwan Baan: Moments in Architecture" © Vitra Design Museum Photo: Mark Niedermann
建築写真家のイワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」。建築分野で世界的に知られる写真家の回顧展。デジタルメディアの発展の中で活動を深め、世界中の著名な建築家の作品から伝統建築までを撮影。建築のみならずその場の人々の活動にも注目するスタンスで知られる Installation view "Iwan Baan: Moments in Architecture" © Vitra Design Museum Photo: Mark Niedermann
建築写真家のイワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」。建築分野で世界的に知られる写真家の回顧展。デジタルメディアの発展の中で活動を深め、世界中の著名な建築家の作品から伝統建築までを撮影。建築のみならずその場の人々の活動にも注目するスタンスで知られる Installation view "Iwan Baan: Moments in Architecture" © Vitra Design Museum Photo: Mark Niedermann

建築写真家のイワン・バーンの、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムでの展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」です。
建築分野で世界的に知られる写真家の回顧展です。バーンは、デジタルメディアの発展の中で活動を深め、世界中の著名な建築家の作品から伝統建築までを撮影しています。また、建築のみならずその場の人々の活動にも注目するスタンスで知られています。会期は、2023年10月21日~2024年3月3日です。展覧会の公式ページはこちら。本記事では会場写真に加え、代表的な作品の一部も掲載します。


こちらはリリーステキストの翻訳です

イワン・バーンは、今日の建築と建設環境に関する代表的な写真家の一人です。彼の写真は、世界的な巨大都市の成長を記録し、伝統的な住宅や非公式の住宅構造を探求し、レム・コールハース、ヘルツォーク&ド・ムーロン、妹島和世、タチアナ・ビルバオなど著名な現代建築家の建物を描いています。2023年10月から2024年3月にかけて、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムはバーン作品の初の大規模な回顧展を開催します。展覧会「Iwan Baan: Moments in Architecture」は、21世紀初頭の世界の建築、その都市と社会的背景、そして建築を利用する人々のパノラマを描き出すことで、写真家の広い視野を反映しています。

過去30年間のデジタルメディアの台頭は、写真と建築の世界を根本的に変えました。新しい建物の画像がリアルタイムで入手できるようになり、建築家の台頭を促し、設計プロセスに影響を与え、建築をヴィジュアル商品にしています。イワン・バーンほど、力強くこれらの発展を形作った写真家は他にいません。バーンの写真は素早く、正確で、鮮明です。そしてそれは深く人間的で詩的でもあります。彼は建物を美しく見せる方法を知っていますがが、建築が生き生きとする瞬間、計画が立てられるとき、労働者が休息するとき、人々が出入りする瞬間も捉えています。建築物のランドマークの“公式”ポートレートから、2012年のハリケーン・サンディ後の暗闇のマンハッタンの写真まで、過去20年間の象徴的な写真の多くがバーンによって撮影されました。

この展覧会では、2000年代初頭からバーンが手がけてきたあらゆる分野の事例が紹介され、世界各地の伝統的建築やインフォーマルな建築を撮影したフィルム映像や、めったに公開されない写真も展示されます。中国の丸いヤオドンの村からエチオピアの岩を削った教会まで、カイロのセルフビルドの集合住宅からカラカスのトーレ・ダビデまで。「重要なのはストーリーだ」とイワン・バーンは言います。「私は、時代を超越した建築的なイメージよりも、特定の瞬間、その場所、そこにいる人々に興味があります。その空間やその周辺にある予期せぬ、予定外の瞬間、人々がその空間とどのように関わり、そこで展開される物語にです」

最も注目を集めたトピックス[期間:2023/10/16-10/22]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/10/16-10/22]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/10/16-10/22)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ
  2. 安藤忠雄による講義の動画「The architecture and life of Tadao Ando」。GREAT MINDSの制作で2023年8月に公開されたもの(日本語)
  3. ザハ・ハディド事務所による、ソウルの「第二世宗文化会館」コンペの最終候補提案。都市に埋め込まれた建築と公園が融合する施設。自然に包まれた内外の空間の“シークエンス”を特徴とし、公共広場や自然環境には国の伝統的庭園デザインの思想も反映。文化の中心となり活気のある集いの場を作る
  4. 五十嵐理人 / IGArchitectsと五十嵐友子による、東京の住宅「家の躯体」。生活と仕事の境界が曖昧な夫婦の為に計画。大らかで“何処でも仕事ができる”住居を求め、7枚の床がズレながら重なり多様な役割を担う立体的な一室空間の建築を考案。都心に住む現実と小敷地での可能性を形にする
  5. 小泉誠 / Koizumi Studioによる、大阪・三島郡の「sumitsubo house」。夫婦と猫の為の住宅。季節ごとに“遊牧民”の様に部屋を移動する生活の要望に、いくつかの居場所があるだけの“潔く住みこなす家”を志向。段差や開口の工夫で“曖昧に”仕切られた“回遊性”のある空間をつくる
  6. 中村竜治・花房紗也香・安東陽子による「ほそくて、ふくらんだ柱の群れ」。異分野の作家3人が協働して制作。誰一人欠けても成立しない関係性を目指し、お互いを遠ざけない様に“エンタシス柱”での空間構成を考案。安東の制作のクッションが柱を固定し、花房の絵画は分割され柱に巻きつく
  7. トラフ建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「KIGOCOCHI」。住戸の“木質リフォーム”の為のショールーム。“木と寄り添う暮らし”の提案として、木を“地”ではなく“図”として扱う設計を志向。様々な生活機能を内包する“木の塊”を考案して空間に“図”として存在させる
  8. 今津康夫 / ninkipen!による、長野・軽井沢の、週末住宅「翠荘」。樹々が茂る1000㎡超の敷地に計画。様々な“樹葉”に囲まれた日常を思い描き、主空間を上階に配置し四方に窓を設けて“風景が内部を通り抜ける”建築を構築。仕様が異なる其々の窓は環境の異なる関係も作る
  9. 原広司による、神奈川・多摩区の“粟津潔邸”(1972年竣工)を会場にした展覧会「吉國元展」が開催
  10. 川本達也建築設計事務所による、愛知・名古屋市の店舗「Caprice」。公園の向かいに建つ美容室とヨガスタジオ。誰もが気軽に来られる場所の要望に対し、公園の在り方を参照して各々が自身の“距離感”で関われる建築を志向。其々が独立して建つ様な構成は地域との繋がりの促進も意図
  11. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  12. 湯浅良介による、神奈川・鎌倉市の住宅改修「波」。海を望む高台での計画。雰囲気の刷新を望む施主の“感性”を拠り所に、不揃いに貼るタイルや量感のあるカーテンで“形の印象を弱め”て“密度を上げる”改修を実施。与件から得た断片的な心象を表面に置く様に作る
  13. 守谷僚泰+池田美月 / OBJECTAL ARCHITECTSによる、長野・小布施町の店舗兼住宅「S House」。景観条例も掛かる農地の多い地域。風景に属しつつ“象徴性”も備えた存在を目指し、各部屋へ片流れ屋根の付与を決めて“パズル”の様に組上げるプロセスで外観を構築。内部は部屋毎に異なる空間が展開する様に作る
  14. 永山祐子建築設計による、東京のオフィスビル「ESCON 九段北ビル」。コロナ禍に進んだ眺望の良い立地での計画。集合を喚起する固有の“魅力”を持つ存在を目指し、三面開口に加え角の柱を抜いた“迫りくる浮遊感”を持つ建築を考案。外壁の色を段階的に変えて見上げ時の印象も操作
  15. 花井奏達建築設計事務所による、愛知・名古屋市の住戸改修「ルームCz」。壁式構造の集住の屋上バルコニーのある区画。既存躯体等の“不自由な現況”に寄り添いつつ、新旧の混成する“新しい秩序”を持つ空間の構築を志向。回遊性のある平面計画で“恵まれた環境を最大限享受”する
  16. 伊東豊雄の、芝浦工業大学での展覧会「伊東豊雄の挑戦1971-1986」。世界的に評価される建築家の活動初期の作品に注目した展示。“全エネルギーを注いだ”と言う図面やスケッチを中心に紹介。当時の製本青焼図面を閲覧できるスペースも用意
  17. 阿曽芙実建築設計事務所による、徳島・神山町の「ホマレノモリ」。山奥の民家を改修した“山”と“町”を繋ぐ為の施設。両方の当事者間の交流の促進を求め、便利さではなく“根源的な時間体験”を共有する場を志向。解体した材を“資源”と捉え出来る限り“再利用”して空間を作る
  18. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  19. MVRDVとヴァン・ボーフェンによる、オランダの「ジムナジウム・ビークフリート」。設計者の母校である中学校のリニューアル。刷新と現代化を目指し、特徴的なイラストをまとった講堂を増築して施設内の回遊性を高める改修も実施。美術家が制作した壁絵は関係者の思い出や歴史と環境も表現
  20. トラフ建築設計事務所による、大阪・北区の、宝飾店「Hirotaka グランフロント大阪店」。天井高のある正方形平面の区画。ブランドの表象に加え“遊び心ある”空間を意図し、様々な樹種の集成材を“動きのある形”に削り出した什器を考案。共用通路の硬質感と対比的な色を用いて店内に“暖かみ”も与える

バロッツィ・ヴェイガのインタビュー動画。スペインを拠点とし数々の国際的なアワードを受賞してきた建築家。2023年10月に公開されたもの

バロッツィ・ヴェイガへのインタビュー動画です。スペインを拠点とし数々の国際的なアワードを受賞してきた建築家です。2023年10月に公開されたもの。

(翻訳)
高い評価を得ているバロッツィ・ヴェイガ建築スタジオは、2004年にファブリツィオ・バロッツィとアルベルト・ヴェイガによってバルセロナに設立されました。同事務所は、すべてのプロジェクトにおいて、常に卓越性を基本目標として掲げてきました。その象徴的な文化的、都市的、教育的建築物によって、このスタジオは国際的な称賛を得ています。

バロッツィ・ヴェイガの建築ヴィジョンは、公共分野、民間分野の両方を包含しています。緻密な技術と考え抜かれたデザインが特徴で、彼らのプロジェクトは世界中の人々を魅了しています。リベラ・デル・ドゥエロ本部(2011年)、アギラスのインファンタ・エレナ公会堂(2011年)、シュチェチン・フィルハーモニック・ホール(2014年)は、建築界に消えない足跡を残したスペインチームの作品のほんの一部にすぎません。

イノベーションを強く志向するバロッツィ・ヴェイガは現在、スペイン、ベルギー、中国、ドイツ、イギリス、アラブ首長国連邦、アメリカなど、世界中で画期的なプロジェクトに取り組んでいます。その専門知識と建築的ヴィジョンが評価され、スタジオは権威あるシカゴ美術館のマスタープランを手がけることになりました。

バロッツィ・ヴェイガのデザインの力は、数々の賞を受賞するなど、広く評価を獲得しています。設立当初から、スタジオの専門知識は、アジャック・ヤング・カタロニア・アーキテクト賞(2007年)、バルバラ・カッポチン国際建築賞(2011年)、イタリア建築金賞(最優秀初作品賞)(2012年)、イタリア建築ヤング・タレント賞(2013年)、デザイン・ヴァンガード賞(2014年)といった権威ある賞で確認されています。

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