佐々木勝敏 / 佐々木勝敏建築設計事務所による愛知県豊田市の住宅「志賀の光路」

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佐々木勝敏 / 佐々木勝敏建築設計事務所による愛知県豊田市の住宅「志賀の光路」

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photo(C)佐々木勝敏建築設計事務所

佐々木勝敏 / 佐々木勝敏建築設計事務所が設計した愛知県豊田市の住宅「志賀の光路」です。

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以下、建築家によるテキストです。

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住宅地の風景|
敷地は日本国内どこにでもある住宅地の一角にある。以前森林であった風景は宅地造成され住宅地と化し、数十年のあいだに経年劣化した街並みとなってしまっている。そのような住宅地において近年建替えが進んでおり、この状況を好機と捉え未来に向けた住宅地のあり方について提案を行なった。

街並みとしての庭|
敷地は角地で2面道路に接していた。そこで街路と建物の干渉スペースを確保するため、敷地奥に建物を配置し、道路境界に塀は設けず敷地全体に植栽を施し街路に向けて庭を開放した。植栽は造園直前まで山に転がっていた川石や山桜などを用いて宅地造成前の風景に近づけることにした。一軒の住宅における建物配置と造園計画によって街並みにゆとりが生まれ、街路が拡張し、小さな森が再生したような風景となった。

敷地特性|
敷地は角地であることに加え南垂れの緩やかな傾斜地となっていたため近隣住居上部に空が見渡せた。また一日を通じて敷地に陽が射していた。住宅密集地において恵まれたこれらの敷地状況に対して、空への視界の広がりと自然光の路(光路)に沿った陽のうつろいを内部に反映することが、この場所で住宅を作るうえで手掛かりになると考えた。

平面|
平面は2つの理由によって多角形となっている。一つめは敷地に求められる様々な要素(アプローチ、駐車場、遊び場、洗濯干しなど)を建物によって緩やかに隔てること。二つめは陽の移ろいを多面的に室内に反映させるためである。辺の数は庭に求められた用途及び室内所室のスタディから六つとした。また六角形の外形は同形状で入れ子となっており、外周部に水周りや寝室、中央にファミリースペースが配置されている。動線は中央のファミリースペースを介して全ての部屋に展開していく。

うつり変わる光溜|
屋根を外壁から浮かせ、その間から空への視界を獲得し、同時に自然光を建物全周から取り入れている。屋根を支える構造材に木質ルーバー(杉間伐材)を配置し、自然光が外壁面とルーバー間で反射を繰り返し「光溜」が形成されるようになっている。時間変移とともに光の振舞が変化する光溜は住宅地において自然が身近に存在していることを感じることが出来る。またルーバーの間から光や風が漏れてくることで境界としての機能は曖昧さを保っている。

「光溜」という自然光を含む空気のあり方は今後の計画でも継承されている。

■構造について
本建物の構造は、集成材による柱梁軸組と建物外周・内部に設けられた面材耐力壁による、一般的な木造在来軸組工法で構成されており、特にその屋根構造において、次に示す大きな特徴がある。 本建物の屋根構造は、中心から少しずれた位置に頂点を持つ、扁平な六角錐を構成する梁組と、その頂部から放射状に掛け渡された6本の組立大梁によって構成される。それらの組立大梁は、集成材による上下弦材・束材と、梁端部のスチールロッドからなり、屋根重量および室内の堅格子重量を支持しながら、最大スパン7.28mの無柱内部空間を実現している。 また、組立大梁の下弦材が、その配置レベルの六角形水平構面において、平面トラス架構を形成していることを利用して、屋根構造の地震力を外周部の耐力壁へと適切に伝達させている。これにより、耐力壁上部に設けられたハイサイドライトの開口部に対して、斜材等の水平抵抗要素を組み込むことなく効率良く地震力に抵抗でき、かつ、内部空間の高い透明性を実現することが可能となっている。

■建築概要
作品名:志賀の光路(しがのこうろ)
所在地:愛知県豊田市
敷地面積: 225.48m2
建築面積: 68.71m2
延床面積: 107.34m2
構造:木造在来工法
外部仕上げ:ウエスタンレッドシダー+キシラデコール
内部仕上げ:ジョリパッド吹きつけ、ラワンベニヤ+オイル塗装
設計期間:2012年11月~2013年7月
施工期間:2013年8月~2014年3月
設計:佐々木勝敏建築設計事務所
構造:寺戸巽海構造計画工房
造園:GARDEN WORKS 園三
施工:株式会社 井上工務店
撮影:佐々木勝敏建築設計事務所


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