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以下、建築家によるテキストです。

メガネチェーン店であるJINS上尾店が竣工後12年を迎え、全面リニューアルを行った。既存の店舗は手前のJINSと裏のカフェでロの字を構成し、その中に回廊と庭があり、その回廊はオープンカフェになっておりなかなか良い雰囲気だった。ただ既存の外壁が木の下見貼りで覆われ、前面道路からJINSの商品含め、中庭やカフェが見えないことからもったいないと考え、外壁を取り払い、Low-Eペアガラスで覆い直した。それによって、前面道路からも中庭やカフェが見通せるようになると同時に商品が一気に前面道路側に存在感を表した。

また、そのスケルトンにした行為をできるだけ見る人に感じ取ってもらうようインテリアを計画した。そのために、まず間仕切りを元にあった場所ではなく、インセットした中側に内部利用になじみの少ないレンガで仕上げ構成し、収納関係もできるだけインフィルとしてではなく、切り離した家具として設置し、計画した。また、様々な装いを持つメガネを違和感なく取り込むために空間の受け皿として人格の異なる要素を必要とし、KIGIにグラフィックをお願いし、ぬきさしなる関係を事前に用意した。

■建築概要
題名：JINS上尾店
設計：長坂常/スキーマ建築計画
担当：山本亮介、上野黄、坂本拓也
所在地：埼玉県上尾市二ツ宮957-1
主用途：物販店（アイウェア）
施工：冬木工業+出浦建設（解体撤去、外構、外装）、スペース（内装）、O.F.C（什器）
協力：キギ（サイン・グラフィックデザイン）
階数：１
床面積：239.6㎡
構造：木造
竣工：2016年８月
写真：長谷川健太