落合守征デザインプロジェクトによる、神奈川の美術館多目的スペース「Waterscape / Memory of Spring」

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落合守征デザインプロジェクトによる、神奈川の美術館多目的スペース「Waterscape / Memory of Spring」

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all photo(C)太田拓実

落合守征デザインプロジェクトが改修を手掛けた、神奈川の美術館多目的スペース「Waterscape / Memory of Spring」です。

箱根芦ノ湖ほど近く立つ植物園を、工芸品を展示する美術館/多目的スペースへとリノベーションするプロジェクト。

敷地周辺には、湖(芦ノ湖)と山(箱根山)を中心とする豊かな自然環境が広がっている。既存建物のエントランスにあたるドーム空間の中心には、この植物園の象徴であるガジュマルの大木が存在し、降雨の後には敷地周辺の土に染み込んだ水分が大木の根本に集まり、泉が出現しているような環境であった。
美術館にリノベーションするにあたり、エントランス空間には、企画展示、音楽会や演劇などの舞台公演、厨房、飲食スペースに対応する場が求められていた。

※以下の写真はクリックで拡大します

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※こちらの写真は太田拓実撮影ではありません

以下、建築家によるテキストです。

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Waterscape / Memory of Spring

箱根芦ノ湖ほど近く立つ植物園を、工芸品を展示する美術館/多目的スペースへとリノベーションするプロジェクト。

敷地周辺には、湖(芦ノ湖)と山(箱根山)を中心とする豊かな自然環境が広がっている。既存建物のエントランスにあたるドーム空間の中心には、この植物園の象徴であるガジュマルの大木が存在し、降雨の後には敷地周辺の土に染み込んだ水分が大木の根本に集まり、泉が出現しているような環境であった。
美術館にリノベーションするにあたり、エントランス空間には、企画展示、音楽会や演劇などの舞台公演、厨房、飲食スペースに対応する場が求められていた。

そこで、美術館の活動に柔軟に対応し、様々な活動をも誘発するような場所ができれば良いと考えた。
床全体に新たにコンクリートを打設し、かつてガジュマルが存在したドームの中心に八角形状の階段広場を設け、最下部には、植物園の泉の記憶と箱根の名所である芦ノ湖の水面を意識した、深い静けさと神秘を湛える泉のような透明樹脂の床を広げた。

階段広場は、飲食に必要な座席、音楽会や演劇などの公演では客席や舞台として、企画展示では展示台に利用され、多目的な場として機能する。記憶を孕む泉の揺らめく動きや変化の様相と、そこを中心とした日々変化する多目的な使われ方の、移ろいゆく変化のイメージの重層が、この場所に相応しいと考えた。

透明樹脂の床は、泉や湖が様々な水源からもたらされた水滴の集積で成り立っているように、水面で輝く多様な光のような鏡、ガラス、金属片など異なる反射素材を用い、優雅で官能的な要素で溢れさせた。反射素材の変化が生み出す豊かな表情は、有機的な生のあるもののように輝き、泉の記憶に美や神秘性を与え詩情を深めている。

全体のコンクリート床や樹脂床の色彩は、変化する風景を写し出す湖面のように、朝日や夕暮れなどの一日の自然光の変化や、新緑の緑、秋の紅葉など季節による木々の色の変化を意識した、躍動感溢れるグラデーション状の色彩を展開させた。
ドーム空間の壁面は、湖水面が孕む豊かな色彩が周囲に拡張するように、鉄骨部分やコンクリート部分に紫、水色などが鮮やかに着色され、空間に水の艶やかさと瑞々しさを与えている。
茶色の厨房棟は、水盤の輝きの破片が舞うような形状の板が覆い、一つひとつに荒々しい木目が滝のように流れ、水のエネルギーと周囲の山の木々が共鳴したような生命力を放つ。

記憶の泉が空間を統合し、移ろいゆく周囲の自然の変化を繊細に感知する全体風景は、自然現象の驚きと神秘を感じさせ、人々の活動の楽しさと喜びを拡大する環境を創出する。植物園から美術館へと、泉の記憶に誘われる世界が水盤の輝きと共に心に刻まれ、物語が未来へと紡がれていく。

■建築概要
名称:Waterscape / Memory of Spring
設計:落合守征デザインプロジェクト
主用途:美術館多目的スペース
施工:上野工務店
特殊塗装:Square Meter(山口修)
床面積 : 420㎡
階数:1
構造:鉄骨造、木造
写真:太田拓実写真事務所


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