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ガーデンデザイナーのピート・アウドルフらによる鼎談の動画。Gallery A4の展覧会に合わせて2024年6月に行われたもの。日本語字幕付で期間限定配信

ガーデンデザイナーのピート・アウドルフ、永村裕子(ランドスケープデザイナー、PIET OUDOLF GARDEN TOKYOヘッドガーデナー)、赤岩麻里子(竹中工務店 設計本部 アドバンストデザイン部 ランドスケープデザイングループ チーフデザイナー)、ファシリテーター岡部三知代(ギャラリーエークワッド館長、主任学芸員)による鼎談の動画です。Gallery A4の展覧会に合わせて2024年6月に行われたもの。日本語字幕付で期間限定配信(2024年10月24日18:00まで)。イベントの情報はこちらに掲載されています。

星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出す
星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出す外観、南側の道路より見る。 photo©豊田祐士
星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出す正面:レジカウンター、右:カウンセリングエリア photo©豊田祐士
星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出すカウンセリングエリアからレジカウンター側を見る。 photo©豊田祐士

星安康至建築設計事務所が設計した、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」です。
施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画されました。建築家は、既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向しました。そして、場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

墨田区横網の住宅地で新しく開業するヘッドスパの計画である。

もともとはクライアントの両親が自宅の1階で理髪店を営んでいた場所であったが、その両親が店を畳むこととなり、代わりに新しくヘッドスパを開業する流れとなった。クライアントは、その隣の店舗に美容院を開業しており、そこはすでに地元の人気店として地域に開かれた場所となっていた。

建築家によるテキストより

一般的に理髪店、あるいは美容院という建物は、周囲に対して大きな窓を設けている。外からは、施術の様子や店内の雰囲気がわかるようになっていて、一目にそこがどういった店であるかは判別できる。何より、そこでは人の見た目が大きく変わる。

一方、ヘッドスパは同じ美容目的とはいえ、施術にはより落ち着いた環境が求められ、たいていの場合、施術は個室で行われる。つまり、理髪店や美容院のように開かれた店構えを作りづらい。しかし、これまでのクライアント、そしてクライアントの両親とこの地域とのつながりを考えれば、少しでも街に開かれた雰囲気の店構えとすることが好ましいと感じられた。

建築家によるテキストより

内部へはその開口部を迂回して入っていく。視覚的な近さと行為の遠さ。そこに一呼吸置くことで、「距離感」が発生する。

ヘッドスパという閉じた空間で行われる行為。そして、地域の一部として開かれた場所であること。斜めの壁面や造作、フラグメンタルに配置された、ステンレス、モルタル、針葉樹合板といった多種の素材は、その閉じつつ開くといった矛盾する条件を満たしつつ、この場所に求められた繊細な「距離感」を作り出す。
それは地域との「距離感」であり、何より、ヘッドスパを受けるという少しだけ特別な、そして日常から少し離れた「距離感」を演出する。

建築家によるテキストより
MADによる、中国・深センの、テンセントの新社屋。世界的なIT企業の80ha超のキャンパス内での計画。企業の目標である“持続可能性”等に応える為、地上レベルを公共空間としても開放する“高床式”の建築などを考案。2025年までに竣工して使用開始を予定
MADによる、中国・深センの、テンセントの新社屋。世界的なIT企業の80ha超のキャンパス内での計画。企業の目標である“持続可能性”等に応える為、地上レベルを公共空間としても開放する“高床式”の建築などを考案。2025年までに竣工して使用開始を予定 image courtesy of MAD
MADによる、中国・深センの、テンセントの新社屋。世界的なIT企業の80ha超のキャンパス内での計画。企業の目標である“持続可能性”等に応える為、地上レベルを公共空間としても開放する“高床式”の建築などを考案。2025年までに竣工して使用開始を予定 image courtesy of MAD
MADによる、中国・深センの、テンセントの新社屋。世界的なIT企業の80ha超のキャンパス内での計画。企業の目標である“持続可能性”等に応える為、地上レベルを公共空間としても開放する“高床式”の建築などを考案。2025年までに竣工して使用開始を予定 photo courtesy of MAD

MADの設計で建設が進められている、中国・深センの、テンセントの新社屋「Tencent Shenzhen Headquarters Project Lot 04 East」です。
世界的なIT企業の80ha超のキャンパス内での計画です。建築家は、企業の目標である“持続可能性”等に応える為、地上レベルを公共空間としても開放する“高床式”の建築などを考案しました。また、2025年までに竣工して使用開始を予定しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

マー・ヤンソン / MADアーキテクツ|テンセント本社が建設中。

マー・ヤンソン / MAD Architectsは、テンセントの新深セン本社ビルのデザインと建設の最新情報を発表しました。インターネットおよびテクノロジーサービスの世界的リーダー企業のひとつであるテンセントは、深セン市宝安区前海のダチャンベイ島の東、80haを超える5つの区画に新たな本社キャンパスを建設中です。キャンパスの総床面積は約200万㎡となる予定です。

キャンパスは5つの区画にわたり、総面積は80ha、総床面積は約200万㎡です。MADのLot 04 Eastのデザインは、テンセントの「低炭素で人間中心のテクノロジーパークの創造」という目標に応えるもので、持続可能性とアクセシビリティの基準となることを目指しています。同社は、サムスングリーンビルディング基準およびバリアフリーサムスン基準を満たす、最高水準の環境責任とアクセシビリティの実現に努めています。

テンセントの深セン本社LOT 04 Eastの為のMADのデザインは、敷地面積約72,000㎡、延床面積412,000㎡です。このプロジェクトには、2つの生物形態を模したオフィスタワー、3つの相互接続されたビル、そして雨滴の形をしたビルが含まれています。レイアウトは陸から海へとスムーズに変化し、深センの進化するスカイラインを強調しています。

これらの建物の1階部分は高床式になっており、浮遊感のある外観と、動きや流動性の感覚を強調しています。建物の底部は、透明でウルトラハイフレームレスガラスで設計されており、屋内と屋外スペースのシームレスな調和を生み出しています。このデザインは、社会的な交流を促し、景観を保ち、全体的な敷地の体験を高めるものです。さらに、地上階と周辺環境を統合し、公共用のオープンスペースも創出しています。

これらの高床式地上階は、周辺の土地や街並みに溶け込み、公共スペースとして開放的で人々を惹きつける空間を生み出しています。このデザインは、保護された海に面したエリアを備えた公園を豊かにし、屋外展示や集会のために理想的です。戦略的な配置と素材により、日陰と通風を向上させることにより、このデザインは敷地の環境衛生と快適性に大きく貢献します。スチールトラス構造のスカイブリッジが建物を結び、海を眺めながら思索や議論にふけることのできる、社員の交流と健康増進を促す共有スペースが生み出されています。

【ap job更新】 関祐介が主宰する「YUSUKE SEKI STUDIO」が、設計スタッフ(既卒・経験者)と 外注スタッフを募集中
【ap job更新】 関祐介が主宰する「YUSUKE SEKI STUDIO」が、設計スタッフ(既卒・経験者)と 外注スタッフを募集中
【ap job更新】 関祐介が主宰する「YUSUKE SEKI STUDIO」が、設計スタッフ(既卒・経験者)と 外注スタッフを募集中Technics cafe Kyoto ©Daisuke Shima

関祐介が主宰する「YUSUKE SEKI STUDIO」の、設計スタッフ(既卒・経験者)と 外注スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【弊社、および求人について】
「YUSUKE SEKI STUDIO(株式会社YSKSK)」は日本を拠点とするデザインチームです。
設立以降、グローバルブランドをはじめ、文化の深みを感じさせるクライアントとのプロジェクトを多く行ってきました。

このたび、新たに大規模プロジェクトへの参画が決まったのに伴い、これまで以上に同プロジェクトへ注力すべく、新規設計スタッフの募集を行います。

雇用形態は
==========
① 弊社専属スタッフ
② 同プロジェクトのみに参加する外注スタッフ
==========
のいずれかを選択することが可能です。

同プロジェクトに限らず、多様なプロジェクトへの参画やそこでの出会いを通じ、さまざまな文化や経験を吸収したいという方たちからの応募を心よりお待ちしています。

【弊社の特徴】
弊社では、設計・施工に携わる多くの人との「コミュニケーション」を大切にしています。

図面やスケッチは、いわば私たちにとっての“コミュニケーションツール”。それら多様な表現方法を用いてクライアントや施工会社との対話を積み重ねていくことで、プロジェクトの奥に潜む根拠を理解し、私たちなりの視点から新たな可能性の視覚化に挑戦することを「設計」と考えています。

それゆえ「現場主義であること」も弊社の特徴として挙げることができるかもしれません。

前述の通り、私たちは設計図面の指示だけではなく、施工現場でのコミュニケーションにこそ価値があると捉えており、そこで発見したことを柔軟に設計に組み込むことを重視しています。CAD図面の枠を超えた表現を探究する上では、こうした施工現場でのコミュニケーションと発見にこそ、設計の新たな価値と地平を切り拓くカギがあると思うのです。

なお、深夜作業や休日出勤しないと成立しないスケジュールのプロジェクトは引き受けないようにしているため、土日祝日は完全休業です。

土浦亀城邸が、東京・南青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に移築され一般公開へ。月2回の公開で、2024年9月2日から予約受付を開始

土浦亀城邸が、東京・南青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に移築され一般公開へ。月2回の公開で、2024年9月2日11時から予約受付を開始するそうです。こちらのウェブサイトに移築前の土浦亀城邸の写真と藤森照信が執筆したテキストが掲載されています。

【ap job更新】 地域資源を活かした循環素材の開発から、新たな環境再生建築を目指す「ASEI建築設計事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 地域資源を活かした循環素材の開発から、新たな環境再生建築を目指す「ASEI建築設計事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 地域資源を活かした循環素材の開発から、新たな環境再生建築を目指す「ASEI建築設計事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中「BIOCHAR」(浜松市・2024年)日経アーキテクチュア2024年4月25日号掲載 photo©KATSU TANAKA

地域資源を活かした循環素材の開発から、新たな環境再生建築を目指す「ASEI建築設計事務所」の、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社ASEI建築設計事務所では、新規スタッフ(2~3名程度)を募集しています。

私たちは様々な地域にある未利用資源の価値を見出し、地域の技術を活かした循環素材を開発し、新たな環境建築づくりを通して、未利用資源の循環型社会の実現を目指しています。「クリエイティブ・リソース」と名付けた資源循環の仕組みづくりの活動は、2018年に東京建築士会主催のこれからの建築士賞を受賞しています。昨年からは日本建築学会 建築資源循環利用小委員会の委員にも加わり、設計以外にも研究活動の場が拡がっています。

現在以下のとおり、複数のプロジェクトが進行しているため、プロジェクトを担当できる経験者の方は、優遇します。また、新卒や実務経験の浅い方でも建築が好きで意欲の高い方も歓迎します。3Dスキルに長けた方も優遇します。

事務所は東京タワーのすぐ足元にあるビルの1階で、開発素材の展示スペースを兼ねているため、設計事務所というよりもショールームのような明るく通りからも見通しのよいデザインオフィスです。

一緒に新たな素材開発から環境建築の追究に取り組んでくれる方のご応募をお待ちしております。

(※応募前にオフィス見学も可能です。見学希望と問い合わせください)

【代表略歴】
鈴木亜生
1977年 静岡県生まれ
2002年 東京理科大学院理工学研究科修士課程修了
2003年 乾久美子建築設計事務所
2004~2008年 中村拓志&NAP建築設計事務所 設計室長
2009年 ASEI建築設計事務所設立

芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る1階、ショップ1の全体を見る。 photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る1階、キャットウォークからショップ2を見る。 photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る地下1階、エントランスからギャラリーを見る。 photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る地下1階、ショップ3からギャラリーを見る。 photo©見学友宙

芦沢啓治建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」です。
ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画です。建築家は、上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る。店舗の場所はこちら(Google Map)。

代官山という東京で最も成熟したストリートにある、槇文彦氏が設計をしたヒルサイドテラス内に新しいコンランショップを設計した。

コンランショップが長きにわたって維持してきたブランド感を維持しつつ、アジアと日本のプロダクトを中心に展開する世界でも初めてのコンセプトによるコンランショップとなる。また、ショップと隣接したTEA BARとギャラリー空間も併せて設計している。

建築家によるテキストより

ショップスペースは雑貨やアパレルも売るセレクトショップではあるが、お店の中を誰かの自宅を訪ねるような楽しさを持って回遊できるように、空間が一気に見渡せないように工夫している。ロフト空間は元々あったものだが、家具を含めたクラフト的なもの、作家的なものが商品として並ぶことを考慮し、階段もやや手が込んだものとし、手すりの一部に黒いペーパーコードを用いている。

建築家によるテキストより

ショップに並び、落ち着いた色彩の中で企画ごとに変わるギャラリーと櫻井焙茶研究所の櫻井真也氏のディレクションするTEA BAR「聴景居」を併設。入り口には国産の石、鹿児島の薩摩石の踏み石を、カウンターには砕石を混ぜた天板を配している。棚には黒皮鉄を用い、豊かな素材を組み合わせながらも静謐で厳かな空間となっている。

建築家によるテキストより
長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える
長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える外観、北西側の道路より見る、夜景 photo©Ju Yeon Lee
長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える1階、土間から出入口側を見る。 photo©Ju Yeon Lee
長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える2階、客室2入口から吹抜を見る。 photo©Ju Yeon Lee
長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える2階、客室2-1から客室2-2を見る。 photo©Ju Yeon Lee

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」です。
フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテルです。建築家は、国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案しました。また、外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加えました。施設の場所はこちら(Google Map)。

長崎県の離島、対馬にある明治元(1868)年に建てられた木造2階建ての旅館「旧有明荘」をホテルに改修する計画である。対馬は九州よりも韓国釜山に近いところに位置し、昔から韓国人が多く訪れ、韓国文化との結びつきの強い場所である。

旧有明荘はその中心街・厳原の大町通りに建ちフェリーターミナルからも歩ける距離にある。そこで、本プロジェクトはこの場所を国内外からのゲストをもてなす島の表玄関にすべくスタートした。

建築家によるテキストより

そのために、明治元年に作られたファサードを極力維持しながら、中ではなにか変化が起こっていることを感じてもらえるよう、窓周りのしつらえを工夫し、中を改装した。

中途半端に改修が重ねられていた1階部分は解体し、要素を取り除き、エンプティな空間をつくった。
それによって上階への期待とともに、日々のニーズに合わせイベントなどを企画できるようなスペースとして未来への期待を担わせる空間にした。

建築家によるテキストより

2階は中廊下を挟み東西に分かれていたが、階段をひとつ追加し東西それぞれに上がれるようにすることで、その中廊下を落として吹き抜けをつくり、そこに東西の2部屋が面する計画とした。表情としても、日本と韓国のミックスを狙い新しく手を加えるところを中心に「白」で構成した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “地域の可能性を拡げる”を掲げ、アトリエと組織を経験した水野芳康が主宰する「水野建築事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 “地域の可能性を拡げる”を掲げ、アトリエと組織を経験した水野芳康が主宰する「水野建築事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 “地域の可能性を拡げる”を掲げ、アトリエと組織を経験した水野芳康が主宰する「水野建築事務所」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中

“地域の可能性を拡げる”を掲げ、アトリエと組織を経験した水野芳康が主宰する「水野建築事務所」の、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

設計スタッフを2名程度募集します。

水野建築事務所は、静岡県焼津市に拠点を置く建築設計事務所です。
私たちのミッションは「交流の力」を生み出すことです。私たちは、建築設計というフィールドで、地方都市の課題を真正面からとらえ地域の可能性を拡げるアウトプットをし続けていきます。私たちの事業は東京ではできない挑戦です。

近年の仕事である、焼津市ターントクルこども館や焼津市豊田地域交流センターの設計を通じ、建築を点でとらえるのではなく、面的にとしてとらえることで、交流の場を中心とした、都市としての広がりをつくりだしてける可能性を感じました。また、焼津駅前通りの復興に貢献すべく、自社ビルの建設(設計中)、ランドバンク(低利用地の有効利用の促進)や商店街や行政への提案と実践を行っています。

私たちの掲げる「交流の力」はすべてのビルディングタイプに共通したコンセプトです。どんな仕事でも、そのやり方次第で世界に発信しうる建築が出来ることを信じ、新たな挑戦を恐れずに取り組んでいます。

代表の水野芳康は、大学卒業後、2つのアトリエ事務所(山中デザイン研究所、aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所)と1つの組織事務所(日建設計)に勤務し、都内で10年間実務経験を積みました。「建築家になりたい!」という思いだけで突き進んだ時期でした。
どこを拠点にして活動していくのかとても悩みましたが、東日本大震災の経験や、地元への思いから、地方都市に新しい建築の可能性を直感し、実家のある静岡県焼津市に戻ってきました。

そこから、10年あまり「いい建築とは何か?」真っ直ぐにこの問いと向き合うのなら、地域に根ざした事務所こそチャンスに恵まれていると思っています。いい建築は、場所の空気を正確に理解し、人々と密な対話をすることからしか生まれないと思うからです。そこには、今までのように都市部の流行を時間差で写していくという価値観とは違った、独自の地域性の中から生まれる次世代の建築の可能性を感じます。

私たちと一緒に、次世代の設計事務所を、一緒につくりませんか。幅広い視野を持って、建築家が地域社会に何ができるのか、地域からどんな発信ができるのか、可能性を拡大していきたいと考えています。

焼津は東京駅まで1時間半と比較的近いため、首都圏と日常的な行き来のある地域です。一方で水産加工を中心としたしっかりとした産業と、小さなコミュニティの中で、東京の事務所にはない地域と建築との関わり方を経験できると思いますが、同時に不安な部分も多くあると思いますので、仕事以外の部分でも十分バックアップしたいと思います。

私たちの考えに共感していただき、情熱をもって建築に取り組んでくれる方を募集します。

芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定外観、北東側の道路より見る。 photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定2階、手前:リビング、奥:ダイニング photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定3階、吹抜とホール photo©見学友宙
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定屋上 photo©見学友宙

芦沢啓治建築設計事務所が設計した、東京・港区の「House in Aoyama」です。
アートと家具に詳しい施主の為の住宅です。建築家は、作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施しました。また、多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定されました。

東京都心の住宅街にたつ地上3階建て、地下1階の4層のコンクリート住宅で、クライアントは、夫婦と子供1人、そして犬が2匹である。

建築家によるテキストより

計画としては、近隣住宅との離隔は取れるが、交差点に面してることもありプライバシーに配慮してリビングとメインベッドルームにはバルコニーを設け植栽を配している。それでも十分な光を取るためトップライトを有効に活用した。外観にバルコニーの手摺りと合わせてルーバーのファサードとしたのはそのためである。

2階に大きなリビングとダイニングを作り、寝室は1階と3階に分け、さらに地下に音楽を楽しむ部屋と倉庫を作っている。都心の住宅ににおいて屋上はその家の庭のようなものである。しっかりと植栽を設け、BBQができる空間を設けた。

建築家によるテキストより

アートと家具に対して造詣が深く、計画をするにあたりアートの配置計画と家具との相性も含め検討された。
モダンアートの背景が必ずしも白い壁である必要がないことは確認していたが、アートが壁や空間との関係の中で大きく関係し合うことから、プロポーションや場所に関してのみならず、周辺のディテールにおいても細心の注意を払い計画している。

インテリアにおいては外壁部分で断熱を構成していることから、内装でコンクリートを露出している。工事会社との連携により、コンクリートの仕上げは、天井はリブ状、壁は洗い出しとブラスト仕上げと多様な仕上げを施している。これらの仕上げは家具やアートとの相性を確認しながら検討されている。

建築家によるテキストより
青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」がオープン。京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる
青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」がオープン。京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる“UNTITLED (THE JEANS IN KYOTO #51–402)”, 2024 © GOTTINGHAM IMAGE COURTESY OF JAPAN BLUE, AS AND STUDIO XXINGHAM photo©GOTTINGHAM

青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」が2024年7月13日にオープンしています。
京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる設計となっているとのこと。店舗の場所はこちら(Google Map)。ブランドの公式サイトはこちら

世界中から多様な人が集まる京都の新店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」は、「京都市京セラ美術館」などの公共建築から個人住宅、また多くの国内外の商業建築を手掛けてきたAS(青木淳と品川雅俊によるユニット)が設計。京町家の美しさを引き継ぎ、古い素材を活かしながら新たな素材を丁寧に重ね合わせた、これまで築いてきた価値を次代に発信していくMOMOTARO JEANSのブランドを体現する空間が京都・新門前通に2024年7月13日(土)にオープンいたします。

リリーステキストより

以下に、その他の写真も掲載します。

梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行う
梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行う外観、南側の庭より見る。 photo©濵田智夫
梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行うリビングからダイニングを見る。 photo©濵田智夫
梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行う左:リビング、右手前:ダイニング、右奥:キッチン photo©濵田智夫
梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行うキッチンからダイニングとリビングを見る。 photo©濵田智夫

梅原佑司+山﨑円 / 風憬社が設計した、高知・高岡郡の「久礼の家」です。
重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画されました。建築家は、周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案しました。また、収納や家事の為に機能的な動線計画も行いました。

古くから漁師町として栄えた中土佐町久礼。
国の重要文化的景観にも選定されているこの町に、周辺の景観に馴染む大きな切妻屋根の平屋住宅を計画した。

建築家によるテキストより

リビング、ダイニング、キッチン空間は、天井高3mのゆったりとした空間とし、幅4.5m、高さ2.1mの大開口を設け、ウッドデッキや広い芝生の庭と一体となる開放感を体感できるように設計した。建具は木製建具の引き分けで外壁内部に収納されるようになっている。キャンプやサーフィンが趣味のクライアントに合わせ、建具を開け放てばまるで屋外にいるような空間にしたいと考えた。

建築家によるテキストより

また、駐車場に直結した広い土間収納を計画し、キャンプ道具やサーフボードを収納しやすい動線計画としている。行き止まりのない廻れる動線計画や、家事動線が短くなるよう平面計画を工夫した。脱衣所にはルーバー越しに天窓を設け、明るい空間とし、洗濯物を室内でも干すことができるスペースとして計画した。

外壁は高知県産材の杉板張りとし、グレーの塗装を施してすっきりとした表情の外観とした。内部の床は杉の厚板フローリング。壁にはナラの突板合板張りとフェザーフィール塗りを採用し、コントラストのある空間とした。

建築家によるテキストより
長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る
長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る外観、北側の道路より見る。 photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る外観、物販店舗出入口越しにディスプレイカウンターを見る、夕景 photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る1階、カフェ1、屋外スペース側を見る。 photo©高野ユリカ
長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る1階、カフェ1、カウンターの詳細 photo©高野ユリカ

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」です。
外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修です。建築家は、新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案しました。また、家具類は床が隆起した様に作りました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

函館の街を歩いていると、世界に開かれた港町としての歴史を感じるレンガ造の倉庫、洋館や蔵だけでなく、1階が和風、2階が洋風に設計された一見不思議な上下和洋折衷の建物を多く目にする。建物の構造は木造がほとんどで、洋の要素は表一面の装飾のみが多い。

この和洋折衷の建物が多く並ぶ元町、その地に昔から地元の人たちに慕われてきた和菓子屋である千秋庵がある。
蔵を中心に周りが木造でつくられた和風の建物で、正面の構えは函館のランドマーク的存在ともなっていた。

建築家によるテキストより

今回店舗改修の計画にあたり、和菓子を買いに来たお客さまが少し休みながらコーヒーも飲めるようなカフェを併設することになり、今まで倉庫や梱包する場所として使われていた蔵をカフェに転用し、合わせて既存のお店、そしてオフィスを改修した。

建築家によるテキストより

その際に建物の外部にわずかだが敷き込まれていた洋的要素であるレンガに着目し、それを既存の木造建築内部にまで連続させ土間の素材として用い、さらにところどころ隆起させてカウンターやベンチなど必要な家具を構成した。

立ち上がったレンガの造作物は木造建築の尺モジュールでカットされ、切りもののレンガが端部に現れる。素材としての洋“レンガ”を構成の一部として和の既存建築に馴染むよう計画し、表層だけではなく空間全体が和洋折衷な店舗を目指した。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる1階、エントランスのディスプレイ棚を見る。 photo©見学友宙
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる1階、ソーイングエリア photo©見学友宙
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる地下1階、コラボスペースからカッティングスペースを見る。 photo©見学友宙
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる屋上階、ルーフトップ2 photo©見学友宙

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」です。
既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点の計画です。建築家は、人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向しました。また、“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる事も意図されました。ブランドの公式サイトはこちら

バンクーバーに本社をもつカナダのアウトドアブランド、アークテリクスの北米以外で初となる新たなクリエイション拠点、Tokyo Creation Centerの内外装計画。目黒青葉台の小高い立地にある地下1階、地上2階建てのRC造の建物をリノベーションした。

日本国内だけでなく本社や海外からデザイナーが集まり、実際にプロダクトを使用するアスリートなどとのコミュニケーションを取りながら、デザイン、開発およびプロトタイプ製作を行える施設となることから、ローカルの特性を取り入れ、刺激を与え合うことのできる空間づくりが求められた。

建築家によるテキストより

そこで、様々な次元で内外のつながりを促すため、“OUTSIDE IN”をデザインコンセプトとして計画した。1階はプロトタイプ製作のためのソーイングエリアと執務エリア、2階はデザイナーのためのオフィス、地下1階は多目的コミュニティスペースと生地を裁断するワークショップや倉庫、眺望の良い屋上はアスリートやゲストが集うスペースとした。

建築家によるテキストより

ブランドの頭文字の“A”になぞらえて藍染めした板を斜め貼りした自動扉のエントランスを抜けると、吹き抜けに面した壁一面のヒノキのディスプレイ棚が出迎える。この棚にはブランドのアーカイブと共に日本および東京の文化や卓越した技術や手仕事、美意識を伝える品々を飾り、この施設の象徴とした。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/15-7/21]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/15-7/21]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/7/15-7/21)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. OMA / レム・コールハース+クリス・ヴァン・ドゥインによる、フランス・ボルドーの「シモーヌ・ヴェイユ橋」。幅44m長さ549mの橋。地域のアイデンティティとなる存在を目指し、全幅の半分以上を“多目的に使える公共空間”とする構成を考案。形式や構造表現への関心を捨ててパフォーマンスにフォーカスして構想
  2. トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」。模型メーカーの為の新旗艦店。“世界に発信できる”文化拠点を目指し、ボックスアートを積極的に見せる“全長約100m”の商品棚を中心とする構成を考案。“街の模型店”も想起させ“好奇心”の湧く空間を作る
  3. 2025年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館のキュレーターに、青木淳が決定。テーマは「中立点-生成AIとの未来」。キュラトリアルアドバイザーに家村珠代、出展作家に藤倉麻子+大村高広と砂木が名を連ねる
  4. 長坂常 / スキーマ建築計画による、岐阜・大垣市の店舗「船町ベース」。江戸時代から栄えた地域に建つカフェ併設の和菓子店。隣接する公園との繋がりを求め、同じ樹種を植えて連続性を作り“徐々に中に引き込まれる”状況を構築。大屋根を持つ三棟の配置で“心地良い”外の居場所も作る
  5. 東海林健 / EAによる、新潟市の「shiba house / 関屋の家」。砂丘地の起伏に沿って出来た住宅街での計画。土地固有の快適性の獲得を求め、内外を繋げた“砂丘にそのまま暮らすかの様な”地形と親密性のある個室群を備えた建築を考案。街並みへの批評性と地域との連続性も意図
  6. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の「TOKYO NODE CAFE / TOKYO NODE LAB」。虎ノ門ヒルズ ステーションタワーでの計画。人々の活動を支援するリラックスした創作の場を目指し、“常に変化を受け入れられる様な”場を志向。既存仕上げの剥離等で周囲と対比的な“おおらかな”空間を作る
  7. ArchTankによる、広島・呉市の「明法寺三聲苑 二尊堂」。歴史ある寺の境内に造られた合祀墓。社会状況に応える“新しい墓の形式”を目指し、既存の庭に“木造の小さな屋根”を架けて“庭全体を墓に見立てる”合祀墓を考案。残された人々の日常の先にある存在として作る
  8. 佐熊勇亮 / 建築ズによる、千葉・習志野市の「津田沼の住宅改修」。築約40年のRC造集合住宅での計画。予算の制約下で“効果的に使い倒せる”場を目指し、元々の質を読み取り“環境に相乗りする”設計を志向。既存梁を参照した“ウソ梁”で一室空間の中に“領域性”を作り出す
  9. ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house within a few lines」。延床面積50㎡の幅の狭い住まい。平面と断面への“数本の線”の介入を行い、“湾曲した壁”と“曲がりくねる天井”が交差する動的な空間を構築。簡潔なヴォリュームで内部の複雑なスペクタクルを“偽装”する
  10. 今津康夫 / ninkipen!による、滋賀・愛荘町の「招き屋根の調剤薬局」。かつての“残影”が残る旧宿場町での計画。この場所に相応しい在り方を求め、見える屋根面積を増やす“招き屋根”と半屋外空間を作る“通り庇”を備えた建築を考案。“厨子二階”で高さを抑えつつ気積も確保する
  11. 中村拓志&NAP建築設計事務所による、北海道・白老郡の宿泊施設「界 ポロト」。湖畔のアイヌ民族の集落があった場所での計画。景観を活かすと共に“アイヌ文化を反映した”存在を求め、地域の“縮景としてのランドスケープ”を備えた建築を考案。温泉棟は民族が用いた“仮小屋”を参照して造る
  12. 本瀬あゆみ+齋田武亨 / 本瀬齋田建築設計事務所による、富山・南砺市の「消滅集落のオーベルジュ」。消滅集落に移住して開業する施主の為の飲食店と宿泊施設。“地域に根差した”存在を目指し、場の魅力を引出すと共に“自立した維持管理”も可能とする建築を志向。旧集落の配置や地域で使われる意匠も参照して造る
  13. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の飲食店「FAMiRES」。ファミレスの“リブランディング”を趣旨とする飲食店の計画。コンセプトの具現化を求め、ファミレス“らしさ”と“新規性”を併せ持つ空間を志向。タイルカーペットの上に“丸いボックスシート”が並ぶ空間を作る
  14. 藤原・室 建築設計事務所による、大阪市の「鶴見区の家」。南面採光も難しい住宅密集の敷地。外の視線を遮り内部に“自然な表情”を生み出す為に、部屋の量塊を“分散”させて隙間から“光”を取込む建築を考案。季節や光の変化で“室内の景観や表情が変化する”空間を作る
  15. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  16. 大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持
  17. 水上和哉 / kvalitoによる、京都・大山崎町の「マクセル クセがあるスタジオ」。企業の為の展示やイベントを行う施設。回遊性と中心性を備えた空間として、“九間”のホールを中心に据えて“回廊”で囲む構成を考案。メッシュ製の展示壁を建具として設えて“状況に応じた変容”も可能にする
  18. 遠野未来建築事務所による、長野市の「OYAKI FARM BY IROHADO」。遺跡のある街に建つ郷土料理の工場と店舗。数万年の時間軸の中で“自然と一体となる生命力のある”建築を求め、地域素材と伝統技術を“編み上げる”作り方を実践。設計と施工の協同も主題とし完成までの過程を重視
  19. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」(竣工前)。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  20. SDレビュー2023の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる

ペーター・メルクリの講演の動画。オーストリアのautの主催で2024年4月に行われたもの

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