〝建築と社会の関係を視覚化する〟メディア。

最新記事

青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所、日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポの公開プレゼンが開催
青木淳+品川雅俊 / AS、小堀哲夫、仙田満 / 環境デザイン研究所、日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポの公開プレゼンが開催

青木淳+品川雅俊 / AS小堀哲夫仙田満 / 環境デザイン研究所日建設計が参加する、滋賀の「守山市民ホール大規模改修」プロポーザルの公開プレゼンテーションが開催されます。開催日時は、2025年6月30日10時~13時(開場・受付開始[先着]:9時30分 ※終了時刻は予定です)。開催場所は、守山市民ホール小ホール(Google Map)。事前申込と参加費は不要。

第一次審査で選定された4者による技術提案書の公開プレゼンテーション

守山市市民文化会館(守山市民ホール)は、昭和61年11月の開館以来、文化芸術に触れる場として、また式典や発表の場として、多くの市民に親しまれてきた一方、建物・各種設備は経年による老朽化が進み、安全面・利用面での課題を抱えています。

これを受け市では、今後も安全かつ安心して、より豊かな市民生活に寄与するため、大規模改修に取り組むことになりました。

基本設計・実施設計にあたっては、公募型プロポーザル方式を採用しており、基本計画を踏まえて、改修工事費を意識した上で、創造力や技術力を発揮する最も適切な設計者を選定します。

選定業者
・株式会社AS(東京都)
・株式会社小堀哲夫建築設計事務所(東京都)
・株式会社環境デザイン研究所(東京都)
・日建設計・日建設計CM共同企業体/代表構成員:株式会社日建設計大阪オフィス(大阪府)

蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与外観、東側より親世帯を見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与親世帯、ダイニングとキッチンからリビングを見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与外観、中庭から子世帯を見る。 photo©笹倉洋平
蘆田暢人と川上聡による、大阪市の「長源寺の庫裡」。親と子の二世帯が暮らす住まい。法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案。。自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与子世帯、1階、「グランドリビング」とダイニングから開口部越しに中庭を見る。 photo©笹倉洋平

蘆田暢人建築設計事務所川上聡建築設計事務所が設計した、大阪市の「長源寺の庫裡」です。
親と子の二世帯が暮らす住まいです。建築家は、法規や住替えの与件に対し、庭を囲む様に平屋の親世帯と三階建の子世帯を配置する構成を考案しました。また、自由な内部空間を実現する“リブフレーム”構造は世帯間の視線交錯の回避にも寄与します。

戦後に移設された寺院の、住職である親世帯と子世帯の二世帯が庭を囲んで暮らす庫裡の計画である。

建築家によるテキストより

法規的には本堂と用途不可分な庫裡は1棟にしなければならないことや、親世帯が住みながら建て替えを行うため、既存の住宅部分の解体、新築の建設、引越しを段階的に行う必要があった。

中庭に対して東側に親世帯1階建、南側に子世帯3階建を配置し、庭を共有しながら、世帯間での視線を遮るようなリブフレームによる構造を考えた。

建築家によるテキストより

リブフレームは1本の長い材を可能とするLVLとし、120角の柱の外側に梁を挟むように配置し、木栓を差し込んで、梁と嵌合させることで曲げを伝えるラーメン接合としている。水平荷重を受けるLVLは垂直荷重を受ける柱とは分離し外皮の外側に配置し、自由な内部空間を実現した。

準延焼防止建築物としたため、木材の現しを可能としており、360せいの梁のフレームの連続性が寺院の庫裏としての力強い構造をなしている。

建築家によるテキストより
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作る
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るエントランス photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作る等身大になる部屋 photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るスケールを横断する部屋 photo©母倉知樹
竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展」。建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会。面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案。“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作るたてもの・まちをつくる部屋 photo©母倉知樹

竹中工務店による、VS.での「たてものめがね まちめがね展 宇宙から虫まで、縮尺で考える建築の見方」です。
建築や街への人々の関心の向上も意図した展覧会です。建築家は、面白さの“理解しやすい形での発信”を目指し、“縮尺:スケール”を切口とする計画を考案しました。そして、“一間ブロック”で日常を切り取った“等身大になる部屋”などを作りました。※会期は既に終了しています

たてものやまちをつくるとき、「縮尺:スケール」という考え方を使います。
小さな世界の中で見えていないモノ・コトに自由に想像力をはたらかせながら、実際の大きさの世界とつなぎ合わせてみる。色々な「めがね」をかけかえスケールを旅することで、新しい景色が立ち上がってくる。そんな“たてもの・まちのおもしろい”を発見する展覧会です。

「縮尺:スケール」を切り口として、建築やまちづくりの根源的なおもしろさを広く理解しやすい形で発信することを目指しました。来場者は3つの展示室を巡りながら様々な「スケールの横断」に出会い、身体を使って体験することを通して、「たてもの・まちの新しい見方(=たてものめがね・まちめがね) 」を発見することができます。

建築家によるテキストより

巨大なビルが次々と建ち上がる今、建築や街という大きな存在が、実は人の手で描かれた1本の線から生まれているということを想像するのは案外難しいものです。建築への関心の薄さが「建設業の若者離れ」のきっかけの1つになっていると考えれば、まずは街行く人びとに建築・街を自分事として捉えて楽しんでもらうことが必要なのではないでしょうか?

建築家によるテキストより

たてもの・まちづくりの魅力を分かりやすく伝えるために、建築に不可欠な「縮尺:スケール」の横断を切り口とした3つの展示室(①1辺1.82mの「一間ブロック」によって切り取られた日常の様々なシーンに入り込む<等身大になる部屋>、②1/10~1/1000の縮尺における「たてものの捉え方」の違いを体感する<スケールを横断する部屋>、③一間サイズを1/100にしたブロックに想像力をはたらかせ、みんなの手で「まち」を積み上げる<たてもの・まちをつくる部屋>)による構成としました。

来場者はこれらの展示を巡り、会場を出て街に戻れば、巨大なビルも今までとは違った見方で捉えられるのではないだろうか。また、建設現場の機材を転用した会場計画、アップサイクル材の活用、次世代の技術展示など、建築の「大きさ」だけに留まらない幅広い観点から「たてもの・まちの新しい見方(=たてものめがね・まちめがね)」の発見を促しました。

建築家によるテキストより
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格USBコンセント(Type-C)
パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格ホテルへの製品の使用例

パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中です。
多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格です。申込期間は、2025年6月2日~2025年7月14日※ただしご応募数が定員に達し次第終了。プレゼントキャンペーンについての詳細はこちら。【ap・ad】

パナソニック株式会社エレクトリックワークス社が6月2日(月)より、
USBコンセント(Type-C)の体感セット 無料プレゼント キャンペーンを実施します。
※USB-CはUSB Implementers Forumの商標です。

応募期間|2025年6月2日~7月14日

以下に、製品の写真や使用例の写真も掲載します。

相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする外観、敷地内の南東側より見る。(建築家による解説:既存建築の造形美を活かした外壁の塗分け) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする1階、訪問介護ステーションから支援センターを見る。(建築家による解説:介護部門は元は医院長自宅) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする外観、南東側の医院の駐車場より見る。(建築家による解説:病院と雰囲気を揃えたシンプルな外観) photo©小川重雄
相坂研介設計アトリエによる、埼玉の「本庄の医院・住宅」。医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画。医院は、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施。住宅は、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築とする2階、リビングからダイニングとキッチンを見る。(建築家による解説:木の架構の連続するワンルーム) photo©小川重雄

相坂研介設計アトリエが設計した、埼玉の「本庄の医院・住宅」です。
医院の改築と院長の居住部分を独立させ新築する計画です。建築家は、医院に関して、元の造形を活かした“塗分け”を行うと共に機能や動線の改善を実施しました。住宅に関しては、将来のデイサービスへの転用も考慮した“木架構”が特徴の建築としました。

地方に建つ小医院の改築と、その一角で暮らしてきた院長住宅の隣地駐車場奥への新築。

建築家によるテキストより

医院は、既存RC建築の耐震性を調査した上で、設備更新と昇降機追加などバリアフリー対応、入院病室の居住性向上、ナースステーションや職員諸室の移動による機能改善、訪問介護ステーションや支援センターなどの介護部門の併設を、僅かな期間も診療を止めない輪転改修で行った。

外観は元の建築の造形を活かすべく、ポーチや階段室塔屋、増築昇降機棟などを形の凹凸に合わせて4色のモノトーンで塗り分け、印象を一新。職員や患者の上下足動線の根本的な整理を行いつつ、旧住居部分のリビング・ダイニングとして使われてきた親しみやすい内装をそのまま新設の介護部分に活用するなど、大胆ながらきめ細かな配置転換を行った。

建築家によるテキストより

隣接する住宅は、医院併用建築の奥でひっそり暮らしながら地域医療を支えてきた元院長夫婦の終の棲家となるよう、新築で独立させた。
外来患者からの視線を避けるため、主室を全て2階に持ち上げた上、テラスごとルーバーで覆い、医院と統一感を出すべく駐車場側の屋根はフラットな平入とする一方、妻側は周囲の街並と家形の屋根が揃う、木造切妻とした。

RC造の1階は車庫兼ポーチの左右に宿直室を配置し、背部に現場発生土を2階レベルまで埋め戻すことで、主室から直接出られるプライベートな裏庭を実現。温かい木架構で覆われたワンルームの2階居室は、将来的には医院や介護機能を補完するデイサービスなどにも転用可能で、高齢化の進む地域の医療や介護を、これからも長く担える拠点となるよう計画した。

建築家によるテキストより
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる鳥瞰、東側より見下ろす。 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いる俯瞰、北東側より見下ろす。 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いるA棟、土間リビングとリビングダイニング photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」。農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画。新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案。屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いるA棟、キッチンからリビングダイニング越しに土間リビング側を見る。 photo©小川重雄

阿曽芙実建築設計事務所が設計した、兵庫・淡路市の「dots n / 農園付き住居」です。
農業希望者に体験機会を提供する為に市の施設として計画されました。建築家は、新しさと懐かしさのある“ここだけの風景”を主題とし、田の字型平面で寄棟と換気塔を特徴とする建築を考案しました。また、屋根や壁などに地域の“土の素材”も用いられました。

淡路市野田尾地区で滞在型市民農園施設(農園付き住居)を5戸と倉庫のほか、この施設への玄関口となる場所に地域の交流施設兼料理研究室(地域交流施設)を設計した。

農園付き住居は、地域の高齢化や過疎化によって、休耕田となる土地を淡路市が買い取り、約50㎡の住居と約50㎡の占有農園を1セットとして、年貸しの賃貸住居として整備したものである。
希望すれば最大5年まで賃貸でき、その後さらに延長を希望する場合は、また希望者との抽選となる。

建築家によるテキストより

自ら田畑を耕し、そこでの収穫を楽しむ暮らしに憧れる人は少なくないが、一方で、見ず知らずの農村に移り住み住居や道具などを整備するには、大きな決断が必要だ。しかし、今回のような仮暮らしの場所であれば趣味の範囲で土に触れ、老若男女の多様な年代との地域交流や、個人や団体が農業体験に参加できる。地域の農家に農業を教わることも可能だ。

5戸はすでに入居者が決まり、一歩を踏み出したいと考えている人は少なくないことが分かった。受け入れ側の農村としても、休耕田を活用することで鳥獣被害を防ぎ、地域の住民以外の人が出入りすることで活気が生まれる。田畑など農地の継承が親族だけでなくなることで、農産業の存続にも可能性が広がる。両者だけでなく、社会的にも意味深い仕組みだ。

建築家によるテキストより

農園付き住居の設計は、新しいけれど、どこか懐かしい「ここにしかない風景」をつくることをテーマに、プロポーザルで設計者として選定された。同じ地区に建つ交流施設の設計も同じコンセプトを持つ建築とすることで随意契約となった。

はじめてこの敷地に訪れた時、長閑な棚田の風景の先にあるキラキラ光る海とさらにその先にある大阪の大都市が見えた。都市を遠くに感じながらも、ここだけの時間が流れていた。

建物の形は、周りが農園に囲まれているため、どの方向にも影を落とさないように寄棟とし、頂部には、換気塔を設けた。プランは、田の字型を基本とし、農園から、大きな軒下空間、土間リビング、リビングと内外を段階的に緩やかに繋げた。
これにより、農園の作業から長靴のまま出入りし、畑仕事を土間リビングまで持ち込み、そのままキッチンから食卓までがひと繋がりになるような暮らしが可能となる。扉一枚で内外を隔てる都市的なつくりとは違い、農園付き住居ならではの作法を取り入れた。

建築家によるテキストより
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれるダイニングから土間側を見る。 photo©針金洋介
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる正面:土間、右:キッチン・ダイニング・リビング photo©針金洋介
石躍健志建築設計事務所による、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」。海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画。居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出。家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれる土間から開口部越しにテラスを見る。 photo©針金洋介

石躍健志建築設計事務所が設計した、宮崎・日向市の「金ヶ浜の家」です。
海岸の近くで潮の香りも漂う敷地での計画です。建築家は、居室数が多い既存に対し、海側の3部屋と台所の壁や天井などを取り払い“大きな空間”を創出しました。そして、家の原点に回帰する様な“あるがままの環境と共に暮らす家”が生まれました。

宮崎県日向市の有名なサーフスポット「金ヶ浜ビーチ」を臨む住宅のリノベーション。
ビーチと住宅の間に国有の雑木林が広がっているために、眼前にビーチが広がってはいないが、住宅の周囲と内部には絶えず波の音や潮の香りが漂っている。

建築家によるテキストより

元の住宅は過去に数回の増改築と移築が行なわれており、間取りでいうと「5DK+縁側」であった。
そのうち、海側の3室と台所と縁側の一部の壁、天井、建具をすべて取り払い、海側に大きな空間をつくった。改修部分は筋交いの増設や構造面材張り等の耐震補強を行い、改修に伴う解体部分の解体後に現れてきた、脆弱な柱の交換や、梁や基礎の補強を行っている。柱や筋交い、小屋組みはそのまま現しとした。

建築家によるテキストより

あらわにされた無造作に林立する柱は、雑木林の木々と呼応するかのようで、室内に雑木林の空気感を呼び込んでいる。
海側の空間は床も取り払い、ビーチで遊んだあとの濡れた足や土足でも気兼ねなく使えるよう、土間仕上げとした。

土間と壁は黒く染めている。黒はあらゆる色を吸収し自己(ここでは空間)を消去する色だと考えている。
黒に染め上げることで雑木林の緑が際立つとともに室内へと侵食し傍に感じられ、空間が自然で満たされていく。

近年の省エネ至上主義の数値にとらわれた改修ではなく、家の原点に回帰していくような、あるがままの環境と共に暮らす良い家になったと思っている。

建築家によるテキストより
「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始。県が主催する歴史あるアワード。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定
「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始。県が主催する歴史あるアワード。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定第37回 住宅の部 大賞 道山さんの家/三角敷地の道と屋根 ©西久保毅人

「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始されています。
県が主催する歴史あるアワードです。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象としています。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定します。応募締切は、2025年(令和7年)7月25日(金)です。【ap・ad】

選考の視点
①個性と魅力にあふれた新しい建築空間の創造に寄与している建築物
②地域に根ざした親しみのある建築空間を構成している建築物
③良好で潤いのある生活環境や市街地の形成に寄与している建築物
④周辺の自然環境や景観と調和し、まちの美しさを創出している建築物
⑤建築計画が特に優れている建築物
⑥その他この表彰の趣旨に沿うもの

選考委員会
敬称略・50音順(◎委員長 〇副委員長)
 坂口 舞 有限会社設計機構ワークス 代表取締役
◎末廣 香織 九州大学大学院人間環境学研究院 教授
 塚﨑 謙太郎 西日本新聞社 論説委員
 知足 美加子 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
 福田 裕美 北九州市立大学国際環境工学部 准教授
 松山 祐子 工学院大学 客員研究員
 百瀬 俊哉 九州産業大学芸術学部 教授
◯矢作 昌生 九州産業大学建築都市工学部 教授

リリーステキストより

以下に、募集概要等を掲載します。

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「ハリド・ビン・スルタン・シティ」。砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画。砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案。各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にする Render by TEGMARK

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、アラブ首長国連邦のマスタープラン「ハリド・ビン・スルタン・シティ」です。
砂漠に隣接する敷地に都市を造る計画です。建築家は、砂丘の流動的な形状からも着想を得て、“線形のオアシス”を中心として7つの半円形の住宅街を配置する構成を考案しました。また、各施設の配置や日陰の創出などで歩行移動を主にしています。
文中で紹介されるBEEAHの本社もザハ・ハディド・アーキテクツの設計で、アーキテクチャーフォトで特集記事として紹介しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

BEEAHはハリド・ビン・スルタン・シティ(Khalid Bin Sultan)のマスタープランを発表しました。

ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)によって設計されたハリド・ビン・スルタン・シティのマスタープランは、シャルジャにあるBEEAHの高く評価された本社に隣接しています。持続可能性、スマートテクノロジー、文化、人々という4つの指針に基づき、ZHAの設計は、著名な本社建築に組み込まれた理念を引き継いでいます。風に吹かれた砂漠の砂丘の流動的な形状からインスピレーションを得て、7つの個性的な住宅街が、屋根付きの歩道と活気ある街並みでつながる多中心型の都市ネットワークを形作っています。

それぞれの住宅街は中央の公共スペースを中心に構成されており、互いに徒歩5分以内の距離に戦略的に配置されています。これらの市民広場は、公共施設やさまざまな地域の利便施設を提供しており、社会的・健康的な拠点として重要な役割を果たし、強いコミュニティ意識の醸成に貢献しています。この開発の中心には、都市の中を縫うように走る、全長2キロメートルの木陰に覆われた線形のオアシスがあります。

この公園の幅は、一部の場所で境界を広げるように変化し、多様な活動に対応するために、自然に包まれた個別の空間の連なりをつくります。そして、曲がり角ごとに独自の場所の感覚を育んでいます。この線形のオアシスは、一度に全体を現すのではなく、徐々に展開し、先に何があるのかを垣間見せながら、好奇心と探検心を刺激します。この重層的な体験は、あらゆる移動が常に進化し続ける発見の冒険となることを保証します。

都市の中心を貫いて広がるこの自然景観は、レクリエーションのための憩いの場であり、社交の場としても機能しており、屋根付きのランニングおよびサイクリングトラック、彫刻庭園と野生動物の池を備えた中庭、カフェやレストラン、ウェルネススペースを備えています。この全長2キロメートルの景観を見渡す住宅は、この中央のオアシスのパノラマビューを楽しむことができ、居住者に自然と身近なコミュニティとの直接的なつながりをもたらします。

都市環境内の気温を大幅に上昇させることが実証されている自動車中心の都市計画を避け、ハリド・ビン・スルタン・シティの設計は、歩きやすさ、環境の一体性、そして強い場所の感覚を育みます。歩行者用の通路は、居住者や訪問者が都市内を移動する際の快適さを高めるためにつくられています。シャルジャの在来の樹木や植物の樹冠、後退したファサード、列柱によって日陰が作られ、さらに地表の温度を下げることを目的に特別に計画された広範な造園によって補完されて、これらの通路は年間を通じて魅力的な屋外環境を提供します。

各住宅街における歩行可能な空間を優先するこの非常に慎重に考えられたアプローチは、日陰のある列柱と屋外のベンチスペースによってさらに強化されており、それらは相互につながることで住民同士の交流を促進します。子ども向け施設、スポーツ施設、ウェルネスクリニックなど、多様な設備がすべての住居から便利な徒歩圏内にあり、最高の生活の質を促進しています。中央のオアシスを見渡す並木道には、屋根付きの屋外テラスを備えたレストランやカフェが立ち並び、日中から夜まで活気あるコミュニティの拠点を形成しています。

ハリド・ビン・スルタン・シティの北端にあるBEEAH本社に隣接して、デザインとビジネスの地区が、シャルジャにとって重要な新たな都市拠点として出現します。急速に成長しているUAEのクリエイティブ分野のためのインキュベータースペースと、さまざまな文化施設を取り入れることで、この新しい地区はサーキュラーデザインと革新的な起業活動を育みます。この都市の全長2キロメートルの中央オアシスは、このビジネス地区から南に向かって延びており、都市のショッピングおよびエンターテインメントエリアと途切れることなくつながっています。

ハリド・ビン・スルタン・シティは、年間を通じて暮らすことができる生活環境として構想されており、あらゆる年齢の人々が自然に囲まれて暮らし、働くことができる場所です。現代的なモスクといったランドマーク的な施設から、文化センターや屋根付きの屋外スポーツエリアに至るまで、この都市のあらゆる要素は、健康、ウェルビーイング、そして最高の生活の質を支えるように設計されています。持続可能性を基盤とし、人間の体験を中心に据えることで、ハリド・ビン・スルタン・シティは未来の都市生活における新たな基準を打ち立てます。それは、イノベーション、文化、自然が調和の中で共存する先進的なアプローチです。

最も注目を集めたトピックス[期間:2025/6/16-6/22]
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/6/16-6/22]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2025/6/16-6/22)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. ザハ・ハディド・アーキテクツとコックス・アーキテクチャーによる、オーストラリアの「ウェスタン・シドニー国際空港」。次世代の空港デザインも意識した計画。国との最初の出会いの場として、地域に根差している感覚を体験できる空間を志向。“ユーカリの樹皮越しの日差し”を想起させる天窓のあるルーバー天井を特徴とする建築を考案
  2. リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする
  3. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
  4. ディラー・スコフィディオ+レンフロによる、ロンドンの「V&A イースト・ストアハウス」。美術品の収蔵と公開を行う施設。画期的な“新しい博物館体験”を求め、吹抜のホールを“保存用ラック”が取り囲む構成を考案。ラックの端や側面には頻繁に作品が入れ替わる“ミニ展示”のスペースも備える
  5. 熊木英雄 / オーガニックデザインによる、埼玉・戸田市の倉庫「SASAME Depo」。倉庫や工場が“日常的な景観”の街での計画。機能を重視して無機質な建物が溢れる状況に対し、新たな故郷の景色として“記憶に残る”存在を志向。ファサードに“木組み”を配した“温もり”を感じさせる建築を考案
  6. 宮崎晃吉 / HAGISOによる、東京・足立区の「ルミネ北千住 社員食堂」。商業施設内の人々が利用する空間の改修。食事の場を超えた“意欲が向上する”存在を求め、性格の異なる3つのエリアをつくり“活動を誘発する”個性的な家具を配置。計画の前段として当事者を集めたWSも実施
  7. MADのマ・ヤンソンによる建築展「建築と感情」の会場写真。オランダの国立博物館で開催。思想や制作手法への理解を促す為に、7つの章“中国におけるMAD・アブソリュート・タワーズ・山水都市・具現化された自然・重層的な未来・つながる風景・MADの人々”で構成
  8. 天然由来の亜鉛が持つ質感に注目した、ローバルの塗料「塗る亜鉛テクスチャー」の特設サイトが公開。重厚な金属感が陰影をつくり出して“平面に立体的な奥行き”を表現。木・石・プラスチック等にも塗布が可能。風合いの確認ができる“特製サンプル”のプレゼントも実施中
  9. 原広司が設計した「粟津邸」を会場に、設計当時の図面・スケッチ・写真などを公開する展覧会が開催。施主の粟津潔の作品に加えて、関連作家の絵画や映像も展示
  10. フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画
  11. 浜田晶則建築設計事務所による、東京・千代田区の店舗「パンとエスプレッソと東京&TOKYO」。共用通路と駅連絡通路に挟まれた区画。行き交う人々を自然と引き込む為に、通路と同じタイルを使い“境界を曖昧”にして“店内を横切れる”平面計画を考案。“ひとつながりの土窯の様な什器”で象徴性も付与する
  12. 秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案
  13. ピタゴラスイッチ等の創作で知られる、佐藤雅彦の展覧会の入場チケットをプレゼント。横浜美術館で開催。多様な作品の創作プロセスを紹介し、その独創的な“作り方”を紐解く内容。ピタゴラ装置の実物も展示
  14. 佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案
  15. ODS / 鬼木孝一郎による、東京・六本木の「Ambientec Gallery Tokyo」。ポータブル照明器具ブランドの直営ギャラリー。独自の“モジュール什器”を使用し、壁・天井・フレームを黒塗装して“製品と光が浮かび上がる”空間を創出。展示室の背後に使用シーンを体感できる部屋も用意
  16. 宇野享+良知康晴 / CAnによる、愛知・名古屋市の「焼肉 三國」。既存の2店舗を新築で統合する計画。面積の最大化に加えて将来の賃貸利用も想定し、視界が広がり複数の空間を確保できる“スキップフロア”の建築を考案。雰囲気の継承を意図して内装はラフで簡素な仕上げとする
  17. MVRDVの会場構成による、ドイツでの展覧会「WEtransFORM」。“持続可能な建築と都市計画の未来”を紹介する展示。企画内容を反映した在り方を目指し、ほぼ全てを館内に既にある素材でまかなって“没入型の空間”を構築。展覧会そのものを提唱する新たな建築文化の実例とする
  18. パナソニックが、「USBコンセント」体感セットのプレゼント企画を実施中。多数の人が利用する場所でも安心の耐久性を備え、インバウンド需要にも対応する世界共通規格
  19. 「第38回 福岡県 美しいまちづくり建築賞」の応募受付が開始。県が主催する歴史あるアワード。県内にあり使用中で10年前から応募時までに竣工した建物を対象。“住宅”と“一般建築”の二部門で大賞と優秀賞等を選定
  20. マ・ヤンソン / MADによる、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」。ヴェネツィア・ビエンナーレの中国館の屋外での計画。建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案

MVRDVのオフィスを紹介する動画。オランダ・ロッテルダムを拠点とする建築設計事務所。2025年6月に公開されたもの 山本理顕へのインタビュー動画「孤立した家は存在しない」。生立ちから建築思想まで語る内容。ルイジアナ美術館の制作で2025年6月に公開されたもの(日本語で視聴可能)

山本理顕へのインタビュー動画「孤立した家は存在しない」です。生立ちから建築思想まで語る内容。ルイジアナ美術館の制作で2025年6月に公開されたもの(日本語で視聴可能)。

【ap job更新】 リノベる株式会社が、デザイン・設計パートナー(業務委託)を募集中
【ap job更新】 リノベる株式会社が、デザイン・設計パートナー(業務委託)を募集中
【ap job更新】 リノベる株式会社が、デザイン・設計パートナー(業務委託)を募集中

リノベる株式会社の、デザイン・設計パートナー(業務委託)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【デザイン・設計パートナー募集】

月1~2件のデザインを、コンスタントに。
「リノベる。」のお客様に向けた、オーダーメイドのリノベーションデザインを手がけて頂きます。

担当していただくのは、ご契約後のお客様のみ。
デザイナー自身が営業活動を行う必要はなく、お客様へのデザイン提案に集中頂けます。

秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案
秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案外観、敷地内の南側より見る。 photo©東涌宏和
秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案「虚空の間」から廊下越しに「風呂場」側を見る。 photo©東涌宏和
秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案「風呂場」から廊下越しに「虚空の間」側を見る。 photo©東涌宏和
秋山怜史 / 秋山立花による、群馬の「嬬恋の別荘」。かつて栄えた別荘地での計画。火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向。“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案「風呂場」から外部を見る。(建具を開けた状態) photo©東涌宏和

秋山怜史 / 秋山立花が設計した、群馬・嬬恋村の「嬬恋の別荘 G-Spiral」です。
かつて栄えた別荘地での計画です。建築家は、火山活動で森が焼かれた火成岩の大地に、こちらの世界とそちらの世界の境界を超える“舞台装置”としての建築を志向しました。そして、“虚空の空間”と“風呂の空間”を線対称に配置する構成を考案しました。

こちらの世界とは異なるそちらの世界。同じようでいて、違う世界。
偶発的であれ、意図的であれ、時に人はその境界を跨いでしまうことがある。日常的には決して混じり合うことがない世界が、ふとした瞬間に近づき、触れ合い、その境界が曖昧になることによって。
そうした現象が出現するためには一定の条件が必要になる。そして、いわば舞台装置のようなものが必要だ。それは暗く湿った井戸の底であったり、あるいは形而上的な壁であったりする。
タイミングや状況など複数の要因が揃った時、その場所は意味を帯び、異なる世界を橋渡しする役割を与えられ、そこに訪れた人を導く。そして否応なく、異なる世界へ足を踏み入れることになる。

私たちが目指したのは、井戸であり壁である。
こちらの世界とそちらの世界が交差し、その境界を超えるための舞台装置。

別荘というと、日常と非日常という対比が行われることが多いが、日常と非日常という言葉以上に、何かが決定的に違うもの。成り立ちであったり立ち振る舞いであったり、その世界を構成する要素が異なるようなもの。そうした世界観を現出させたい。

建築家によるテキストより

私たちが目指したのは、井戸であり壁である。
こちらの世界とそちらの世界が交差し、その境界を超えるための舞台装置。

別荘というと、日常と非日常という対比が行われることが多いが、日常と非日常という言葉以上に、何かが決定的に違うもの。成り立ちであったり立ち振る舞いであったり、その世界を構成する要素が異なるようなもの。そうした世界観を現出させたい。

建築家によるテキストより

この建物–あるいは舞台装置−は浅間石に覆われた大地に建つ。
浅間山の噴火によって堆積した浅間石。その力強い自然の活動によって産まれた景色を再生させる。別荘というと木々に囲まれているイメージが強く想起されるかもしれない。それこそが「自然」であると。しかし、自然は多様であり、火山活動によって木々が消失し、火成岩に覆われた状況もまた、自然である。

そこに、火山活動によって森が焼かれ、生き延びた木々が炭化し佇んでいる様を現すように小屋を建てる。
小屋にはふたつの空間があり、線対称に存在している。
同じ大きさであり、同じ高さであり、同じ構造を持つ。

一方の空間は床一面に絨毯がひかれている。そのほかには何もない、機能もない、いわば虚空である。
もう一方の空間は下へ下へと降りていく井戸のように風呂が掘られている。
同じであると同時に、異なっている。こちらの世界とそちらの世界。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “曲線”を大切にした空間を志向し、無理のない労働環境の構築も目指す「Organic Design Inc.」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 “曲線”を大切にした空間を志向し、無理のない労働環境の構築も目指す「Organic Design Inc.」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 “曲線”を大切にした空間を志向し、無理のない労働環境の構築も目指す「Organic Design Inc.」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中

“曲線”を大切にした空間を志向し、無理のない労働環境の構築も目指す「Organic Design Inc.」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

Organic Design Incでは、「経験スタッフ」を1-2名募集しております。

今回は最近受注した集合住宅のProjectがあり、“可能であれば”、実務3年以上の経験者の参加をお待ちしております。英語できる方は尚可です。(ただし、新卒でなく経験が3年以下の方も応募は可能です)

弊社の設計はいろんな方向からの視点を巡らせ設計しています。
例えばマクロ始点では「街の縁がわ」「街のポケット」「地域の場の記憶」など、街の歴史と現況そして未来へのコンテクストを拾い上げながら、その土地にあるポテンシャルと隠れた価値をどうやって見出し「地域」や「社会」がどう良くなり発展するか、柔軟に法律の縫い多岐に考え実現できる建築空間・その素材など、地味な仕事も間接的に大切なデザインに繋がります。

一方ミクロな空間視点では、カーブな壁のデザインの光のグラデーションが引き起こす現象や、パラメトリックに仕立てる事で起こる空間への流動性によるダイナミズムを、プロジェクトに応じで組み込みたいと考えています。(もちろん施主の要望・予算などでそこまで到達できない事がほとんどなのですが、ケースバイケースでそういうことを大切に考えています)

チームとして基本計画を一緒に考える事や、目指すデザインに対する具現化、デザインに対する法規確認、基本設計、CG(RHINO, TWINMOTION等)、実施設計、申請業務、見積調整、一層引き上げる現場監理、基本設計時の概算計算方法など、建築が出来上がるまでの実務一連の作業を自分が触れる事ができます。(もちろん未知の方や現段階では自信のない方には指導していきますので、ご安心ください。)

弊社の作品のなかで好きなものがある方かつ建築が好きな方、そして弊社で長期間在籍して盛り上げてくれる方、是非ご応募戴ければと思います。一緒に切磋し成長していきたいと思います。

また当事務所では、日々スタッフが疲れ果てない働き方、余力を残し明日に繋げるために、遅くまで業務をし過ぎない働き方の中で「質」を確保することを目指しています。週休2日や休祝日は休息日として当然休みです。

マ・ヤンソン / MADによる、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」。ヴェネツィア・ビエンナーレの中国館の屋外での計画。建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案
マ・ヤンソン / MADによる、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」。ヴェネツィア・ビエンナーレの中国館の屋外での計画。建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案 photo courtesy of MAD
マ・ヤンソン / MADによる、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」。ヴェネツィア・ビエンナーレの中国館の屋外での計画。建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案 photo courtesy of MAD
マ・ヤンソン / MADによる、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」。ヴェネツィア・ビエンナーレの中国館の屋外での計画。建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案 photo courtesy of MAD

マ・ヤンソン / MADが設計した、インスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」です。
第19回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の中国館の屋外での計画です。建築家は、建築と自然の共存への省察を促す存在を求め、伝統的な“油紙傘”から着想を得て“古代の桐油の技術”と“現代のセンシング技術”を組合わせた作品を考案しました。会期は、2025年11月23日まで。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

マ・ヤンソン / MAD:チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ
伝統と技術を通じてシェルターを再構築する

第19回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の「インテリジェンス。ナチュラル。アーティフィシャル。コレクティブ」というテーマのもと、MADのインスタレーション「チャイニーズ・ペーパー・アンブレラ」は中国館の屋外スペースに展示されています。

このインスタレーションは、伝統的な中国の油紙傘から着想を得ており、主な素材として宣紙(Xuan paper)を使用しています。この紙は、半透明で耐水性を持たせるために、桐油(tung oil)を何度も塗布しています。この構造は、この古代の技術に新たな形とスケールを与え、日差しを遮り雨をしのぐ屋外空間へと変貌させています。

ヴェネツィアの海洋性気候は、昼と夜の間に穏やかな気温の変化をもたらし、天候は予測が難しく、強い日差し、突然の雨、時には強風が交互に現れます。アルセナーレ展示ルートの終点近くに位置する中国館の屋外庭園は、自然に足を止めたくなる場所となっています。来場者は、展示を進む中で、静かに思索したり、休息したり、あるいはただ呼吸するためのひとときへと誘われます。傘の下に足を踏み入れると、まるで親密な野外劇場に入ったかのような感覚になり、来場者は移ろう光や繊細な空気の変化に包み込まれます。来場者は、移ろう光と影の模様を体験するとともに、内側と外側の間にある微妙な温度差も感じ取ります。

チャイニーズ・ペーパー・アンブレラは、周囲の環境に応答するように設計されています。半透明の表面と通気性のある継ぎ目が、周囲の空気や光とのつながりを保ちます。暑く乾燥した日には、構造の上部に組み込まれたミストシステムが作動し、傘の下の空気を冷やして来場者の快適さを高めます。伝統的な桐油の技術と現代のセンシング技術が組み合わされ、温度、湿度、光に適応します。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。