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Horibe Associatesによる、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+」。歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェ。両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向。素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築する
Horibe Associatesによる、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+」。歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェ。両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向。素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築する外観、北東側の道路より見る。 photo©三木夕渚
Horibe Associatesによる、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+」。歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェ。両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向。素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築する南側の客席からエントランス側を見る。 photo©三木夕渚
Horibe Associatesによる、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+」。歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェ。両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向。素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築する外観、東側より見る。夕景 photo©三木夕渚

Horibe Associatesが設計した、大阪・高槻市の店舗「Cafe N+ / カフェ エヌプラス」です。
歴史ある神社と新しい劇場の間に位置するカフェの計画です。建築家は、両者を繋ぐ“街のにぎわいの場”として、既存風景と調和しつつも“主体的”な建築を志向しました。そして、素材の組合せや形態の操作で新旧の建築との関係を構築しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。

高槻市の歴史ある神社と新しい芸術文化劇場を繋ぐ新たな街のにぎわいの場として、Cafe N+は既存の風景と調和しつつも主体的である建築を目指しました。

建築家によるテキストより

計画地は神社境内の一画であり、カフェのファサードは劇場との隣地境界線に面しています。
この隣地境界部分は工事中の劇場の計画では植栽帯とされていましたが、市の担当者と協議し、植栽帯をオープンスペースにすることで、カフェと一体的に利用できる広場を実現することができました。

境内の複数ある既存建築物の延焼の恐れのある部分に影響を及ぼさないためには、建築物全体で500㎡以内(建基法2条六号)に納める必要があり、カフェの面積は必然的に18㎡以下となりました。
小さくても広がりを感じさせる空間を追求した結果、既存社務所に面する背面の壁を鉄筋コンクリート造として地震力を負担させ、この壁と鉛直荷重のみを負担する4本の木柱に軽やかな木造の屋根を乗せるという構成が決まりました。

建築家によるテキストより

コンクリートと木の組合せによるこの意匠は、神社と劇場双方の建築デザインの文脈をつなげる役割も果たしています。
屋根を既存社務所の軒下に納めることで背後の入母屋屋根から連なる建築のようにも見え、また水平ラインを強調したシンメトリーなファサードは鳥居の形状とも呼応します。

内部の床壁に使用した墨モルタルは、既存建物外壁の黒漆喰の素材感に近づけることで、新旧の建築をつなぐ要素の一つとし、利用者が最初と最後に触れる扉の取手や家具には栗の無垢材を採用することで、居心地の良い空間と温かみのある手の感覚を同時に記憶してもらえるよう設えました。

建築家によるテキストより
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©Yumeng Zhu
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta

スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中です。
大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設です。建築家は、“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案しました。また、2026年後半から2027年初頭の開館を予定しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

上海グランドオペラハウス、急速に形を成す

国際的な設計コンペの結果、スノヘッタは2017年に上海グランドオペラハウスの設計を委託されました。このプロジェクトは、伝統的なオペラ公演やコンサートに加え、実験的なパフォーマンスも提供することで、多様な観客層を魅了するために設計されています。ダイナミズム、開放性、そして上演にとどまらない包括的なプログラムにより、このオペラハウスは上海の主要な文化的ランドマークの一つとなるでしょう。

スノヘッタはこのオペラハウスの建築設計、ランドスケープ設計、インテリアデザインを手がけており、このプロジェクトは、華東建築設計研究院(East China Architectural Design & Research Institute, ECADI)、シアタープロジェクツ(Theatre Projects)、永田音響設計(Nagata Acoustics)との協力のもとに進められています。最近、オペラハウスの建設は急速に進んでおり、主要構造と外装が完了した後、現在は内装とランドスケープに焦点が移っています。主要な建設工事は2025年末に完了する予定です。

上海グランドオペラハウスは、上海の黄浦江沿いにある後灘(ホウタン)地区に位置しています。この地域は、環境に配慮した低炭素な特性を持ち、公共の場として開かれた施設であるという、オペラハウスの使命を強調しています。周囲のランドスケープは放射状に配置されており、オペラハウス全体の幾何学と調和しています。それにより、オペラハウスから都市への視線の流れ、そして都市からオペラハウスへの視線の流れの両方が確保されています。

アーティストと一般の人々をひとつの屋根の下に集めることを目的として設計されたこの新しいオペラハウスの流れるような形状は、動きを暗示しています。螺旋状の屋根の表面は、開いていく扇子を想起させ、ダンスや人間の身体が持つダイナミズムを捉えています。表面と空間の両方を生み出す、屋根の放射状の動きは、地上と空をつなぐ螺旋階段を形成し、都市や黄浦江の川岸への眺望も生み出しています。

この螺旋状で扇を広げるような動きは、ロビーやホール、3つの観客席にも至るまで、プロジェクト全体に広がっています。オペラハウスのビジュアル・アイデンティティも同じ動きを参照しており、新しく洗練されたロゴは、一目でわかる開いた扇のパターンが特徴です。

ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、西側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北東側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北側より見る。夕景 photo©ToLoLo studio

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーが設計した、大阪・関西万博の「時木(とき)の積層(サテライトスタジオ東)」です。
放送スタジオが3つ入る建築です。建築家は、“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案しました。また、短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いています。施設の場所はこちら(万博公式PDF)。
また、こちらのページでは、「困った木」が本建築になるまでの過程がまとめられています(困った木のリストと解説はこちらのページに)。加えて、万博の施設・設備・什器の移築・リユースに関しては、「万博サーキュラーマーケット ミャク市!」という専用ページも存在しています。

様々な人間の都合で不要となった「困った木」を日本全国から収集し、柱に用いたサテライトスタジオ東には、テレビ局の放送スタジオが3つ入っている。いろんな種類の木が縦に積み重ねられ、円盤状の屋根を支える。

プロポーザル提案時から案は変わらず、実施設計期間から約1年かけて困った木を集めた。普段は製品化された木を扱うため、建材としての木という認識が根付いていた。

建築家によるテキストより

紆余曲折を経て建築の世界に入った私達は、建築を考えながらその外側から見て、また中に入り、行ったり来たりを繰り返して思考している節がある。しかしながら建材素材ではなぜか決まったものから選ぶクセと言うか、コストやルールからそうなってしまう現状があり、それに疑うこともなくなっていたように感じる。
すっかり建築の内側でしか考えられないようになってしまっていた、と言っても過言ではないかもしれない。

しかし木の取得では建材になる前の木や身近にある木の意味に触れた。木をきっかけに、その裏側にある社会問題や環境・産業問題、また良い面としての木から学ぶ活動に気付かされた。建築の外側に足を踏み出し、視野が広がったような感覚がある。

建築家によるテキストより

壁材には「苫編み」という技法で編んだ稲わらを取り付けた。外壁に求められるのは耐久性である。しかし苫は1年で更新されるような材料で、現代の材料とは真逆の特徴を持つ。半年という会期だからこそたどり着いた材料だ。

また茅葺きの葦は取得が簡単にはできないが、稲わらは日本全国どこからでも毎年手に入るお手軽材料である。苫を今後も外壁として提案し続けるわけではないが、素材の寿命やサイクル、入手といった経路についても考えを改めるきっかけとなった。

誰もが関わりやすい素朴なものをきっかけに、積み柱という木造の新しい工法の再編にアプローチすると同時に、自身と関係があるかもしれない背景にある社会課題を認識できるようにする試みである。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」が、設計スタッフと設計パートナー(業務委託) を募集中
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【ap job更新】 地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」が、設計スタッフと設計パートナー(業務委託) を募集中伊勢朝熊 伊勢神宮内宮近くの5000平米を超える森に建つ数寄屋建築の貸切宿

地域の文化と素材、数寄屋をテーマに活動する「Fumihiko Sano Studio」の、設計スタッフと設計パートナー(業務委託) 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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Fumihiko Sano Studioでは実務経験者/有資格者の設計スタッフ、設計パートナーを募集しています。

弊社では佐野の持つ数寄屋大工というバックグラウンドを活かしながら、建築設計、インテリア、プロダクト、インスタレーション、アートワークなど、プロジェクトごとに作るコンセプトを中心に地域や自然の素材、一点ものの材料と向き合いながらものづくりをしていきます。

日本文化や茶の湯、木材や金属、石、左官、紙、布、ガラスなどの様々な素材や技術を使い、伝統的なだけではなく新しく現代の姿へアップデートすることを目指し活動しています。

受賞歴:EDIDA 2014 ELLE DECOR Young Japanese Design Talent、2016年度文化庁文化交流使、FRAME AWARD Emerging Designer of the Year2022、Single Brand Store of the Year 2023、IF DESIGN AWARD、GOOD DESIGN AWARD 等の賞を受賞し、国内外で色々な方面からの評価をいただいています。

現在弊社では、住宅、別荘、宿泊施設の新築やリノベーション、飲食店、商業施設、工場、ショールームなど幅広い分野の計画が進行しております。
プロジェクト担当者は作図作業だけでなくコンセプト発案から完成まですべて担当していただき、ものづくりと距離の近い環境で仕事をしていただけます。
アート、工芸、グラフィックデザインなど、建築にとどまらない仕事への興味や趣味を持った方からの応募をお待ちしています。

【ap job更新】 建築を通して文化の構築を目指す設計事務所「OOOarchitecture」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と 広報職を募集中
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【ap job更新】 建築を通して文化の構築を目指す設計事務所「OOOarchitecture」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と 広報職を募集中浄蓮寺納骨堂 鳥瞰 ©OOOarchitecture

建築を通して文化の構築を目指す設計事務所「OOOarchitecture」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と 広報職 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私たちは“MAKE CULTURE”を理念に掲げ、建築を通して文化の構築を目指す設計事務所です。

建築設計を基盤としつつも、業務の範囲を限定せず、事業のブランディングやロゴデザインなど、プロジェクトを取り巻く様々な環境を横断的にデザインしています。設計スタンスの特色としては、クライアントや敷地情報、それらに関係する社会を「取材する」ようなスタンスで向き合い、対象にリスペクトと好奇心を持って設計活動を行っています。

取材によって得られたあらゆる情報すべてを、大きなテーブルに並べ、フラットで公平な目線で観察し、そこから立ち現れる結晶のような観点を、建築の形から材料選定、ディテールに至るまで建築化していきます。

また、デザインプロセス自体の アウトプットとして「OOOPAPER」と名付けた刊行物を毎年、発行しています。

現在は代表3名、スタッフ6名(女性2名、男性4名)で設計活動を行っています。
この度、事務所の拡大に伴い新たなメンバーを募集しています。様々な価値観をフェアな視点で受け入れ、コミュニケーションを取り、誠実に建築に向き合うことができる仲間を求めています。ホテル、住宅、福祉施設、小学校、オフィス、店舗内装などの様々なスケールの計画が進行中です。

ご興味のある方のご連絡をお待ちしております。

【ap job更新】 SDレビュー2025に入選し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2026年新卒)を募集中
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SDレビュー2025に入選し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」の、設計スタッフ(既卒・経験者・2026年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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名古屋を拠点とする建築家 降旗範行・酒井千草が主催する建築デザインスタジオFULL POWER STUDIOでは、業務拡大に伴いスタッフ(新卒、既卒・経験者)を募集しています。

拠点とする名古屋は、東京、大阪をはじめ他地域へのアクセスも良く、現在も全国各地のプロジェクトが進行中です。また、利便性の良い都市でありながら生活しやすく、来年度には地下鉄覚王山駅すぐの日泰寺参道沿いに新事務所(SDレビュー2025入選)を建設予定で、通勤もより便利になる他、まちとのつながりを持った職場環境になる予定です。

大手組織設計事務所出身者が主催する弊社では、公共物件や大手企業案件など、関わる人の多い大型物件も得意とし、オープンに議論ができる環境を重視しながら、大規模建築から人と人とがつながるコミュニティデザインまで幅広い分野で力を発揮して頂ける職場です。また、積極的に新しいテクノロジーを導入しながら、新しいものを創ることも大切にしています。

現スタッフは、新卒で入社した方、住宅アトリエを経て転職した方など、勤続年数の長いスタッフが多く、子育て中のスタッフも活躍しています。設計の仕事を一度離れたけれど復職したい方や、住宅設計でキャリアを積んできたが公共・大型の案件に取り組みたい方などの応募も歓迎します。弊社に興味をもっていただいた方となるべく多くお話をして採用をすすめたいと考えています。

沼俊之+上野宏岳 / dot studioによる、富山市の「花水木ノ庭」。設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築。“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案
沼俊之+上野宏岳 / dot studioによる、富山市の「花水木ノ庭」。設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築。“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案外観、北側の道路より見る。 photo©志摩大輔
沼俊之+上野宏岳 / dot studioによる、富山市の「花水木ノ庭」。設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築。“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案1階、道路側から「広場路」を見る。 photo©志摩大輔
沼俊之+上野宏岳 / dot studioによる、富山市の「花水木ノ庭」。設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築。“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案1階、「広場路」から北の道路側を見る。 photo©志摩大輔
沼俊之+上野宏岳 / dot studioによる、富山市の「花水木ノ庭」。設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築。“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案2階、ユニットD、リビングダイニングから開口部越しにテラスを見る。 photo©志摩大輔

沼俊之+上野宏岳 / dot studioが設計した、富山市の「花水木ノ庭 広場路(ヒロバロ)の長屋」です。
設計者の自邸・両親の住戸・賃貸2戸と店舗に加えてシェアスペースも内包する建築の計画です。建築家は、“商業と住居が混在”する前面道路との繋がりを求め、“広場路”と名付けた“通りを引込む”為の空間を設ける構成を考案しました。

富山市の中心市街地から南へ徒歩3分の花水木通りに4住戸(設計者の自邸、両親の住戸、賃貸住戸2戸)の長屋に店舗とシェアスペースを併設した複合建築である。

建築家によるテキストより

花水木通りには個人経営の個性際立つ飲食店や自転車屋などが集まり、商業と住居が混在する。この通りと計画敷地に繋がりが生まれることを意識した。前面通りに面して駐車スペースを設けると効率はよいが、通りとの関係が分断され、駐車場が利用されていない時はただの空き地となり歩行体験が乏しくなる。

建築家によるテキストより

本計画では、通りに面した店舗の脇から通りを引き込み、「広場路(ヒロバロ)」とした。「広場路」に面して、店舗とシェアスペースの入り口、また入居者の駐車スペースや各住戸への玄関や階段を設け、来客や入居者が必然的に集う場所とした。

建物に引き込まれた「広場路」は、機能としては駐車場の車路であり車や人のための路であるが、自動車から導かれたスケールの広がりは住宅と隣り合うと独特な解放感を生み、心地よい広場のようにも感じられる。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 大型商業施設から住宅まで手掛け、事務所にアートギャラリーも併設する「DOS PARTNERSHIP」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中
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【ap job更新】 大型商業施設から住宅まで手掛け、事務所にアートギャラリーも併設する「DOS PARTNERSHIP」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中THE FARM -AGRIZM PARK CHIBA KATORI-

大型商業施設から住宅まで手掛け、事務所にアートギャラリーも併設する「DOS PARTNERSHIP」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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DOS PARTNERSHIPでは、新規プロジェクトに伴い設計デザインメンバーを募集しています。

【DOS PARTNERSHIPについて】
建築設計、インテリアデザインなど、大型商業施設から小規模な住宅まで、大小様々なプロジェクトを扱っています。
また創業30年の実績により携わったデザインのジャンルも多岐に渡ります。

プロジェクトの企画段階から携わることも多くあり、クライアントとともに1つのプロジェクトを完成まで導くためのサポートも大事な役割と考え、クライアントに寄り添い納得できるまで何度も検討を重ねながら、より良い空間を生み出すことに日々尽力しています。

また、アートギャラリーも併設しているため、様々なアーティストとのコラボレーションも実現できます。
今後も様々なプロジェクトが控えているため、共に成長しながら取り組めるメンバーを募集いたします。

全国各地のプロジェクトを楽しみながら、デザインにこだわりを持って、前向きにものづくりに取り組める方に出会えることを楽しみにしています。


フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新
フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新リリーステキストの翻訳:2階のメインラウンジには、連続したガラスのファサードと、ピッチを見渡せる屋外テラスが設けられています。 photo©Nigel Young Foster+Partners
フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新リリーステキストの翻訳:建物の1階には、新しい更衣エリアが設けられています。 photo©Nigel Young Foster+Partners
フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新リリーステキストの翻訳:メインラウンジには、連続したガラスのファサードと、ピッチを見渡せる屋外テラスが設けられています。 photo©Nigel Young Foster+Partners
フォスター+パートナーズによる、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設。トップチーム用の既存施設を最新化する計画。全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案。ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新リリーステキストの翻訳:メインラウンジの中央には食事スペースがあり、最先端のキッチンとつながることで、選手の栄養管理をサポートしています。 photo©Nigel Young Foster+Partners

フォスター+パートナーズが設計した、イギリスの、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設「MUFC Carrington Training Centre, Manchester」です。
トップチーム用の既存施設を最新化する計画です。建築家は、全ての要素が“選手の健康と心身の充実”に最適化され、シームレスで直感的な“旅”のように移動できる建築を考案しました。また、ガラスファサードとキャノピーで到着時の体験も刷新しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

フォスター+パートナーズ、マンチェスター・ユナイテッドのトレーニング施設を再設計

フォスター+パートナーズは、キャリントン・トレーニング・コンプレックスにあるマンチェスター・ユナイテッドの男子トップチーム用施設の近代化を完了しました。選手とスタッフのための高機能で協働的な環境の創出に重点が置かれています。フォスター+パートナーズは1999年に建設された既存の建物について、マンチェスター・ユナイテッドと緊密に連携しながら全面的に見直しました。すべてのエリアが改修され、将来の成功を支える前向きな文化を備えた、世界水準のフットボール施設が実現されました。

フォスター+パートナーズのスタジオ責任者であるナイジェル・ダンシー(Nigel Dancey)は次のように述べています。「マンチェスター・ユナイテッドの象徴的なチームを支え育む建物を再構想するこのプロジェクトで、彼らと協力できたことは大変光栄でした。すべての要素が、選手の健康とウェルビーイングを最適化するよう磨き上げられており、オープンプランの空間、自然光、素材が重視されています。私たちのデザインは機能的な空間を再構成し、建物内を移動する際の体験を、シームレスかつ直感的な『旅』のように演出します。さらに、回復・準備・パフォーマンスを支援する最新鋭の設備も備えています」

建物の構造は大部分が維持されていますが、一部では大きな窓や天窓を取り入れるために外装が改修されており、自然光がフロア中央部まで直接届くようになっています。木材のパネル仕上げは温かみと普遍的な雰囲気を醸し出し、新たに統合されたMEP(機械・電気・配管)システムは、建物の性能やエネルギー効率、さらには利用者の体験も向上させています。

【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と アルバイトを募集中
【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と アルバイトを募集中Strolling Gardens & House / 2024

株式会社IKAWAYA建築設計の、業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社IKAWAYA建築設計では、「設計スタッフ(正社員)」、「アルバイト」を複数名募集しております。

代表の井川充司は、中村拓志&NAP建築設計事務所にて設計室長を務め「Optical Glass House」をはじめ多数のプロジェクトを担当した後独立。現在は、「庭から考える」をデザインテーマとし、プロダクトから、マテリアル、家具、インテリア、建築、庭、ランドスケープに至るまで、横断的な設計活動をしています。

「Concrete Log House」にて、2023年 モダンリビング大賞、JID AWARD大賞、2025年 東京建築賞 優秀賞を受賞しました。

私達は、業務拡大に伴い、デザイン力、コミュニケーション力があり、明るく前向きに仕事に取り組める方を複数名募集いたします。オフィスは世田谷区桜新町にあり、駅前通りの八重桜並木に面した気持ちの良い環境です。

弊社では、チーフから若手とバランス良く構成したチーム体制によってプロジェクトを担当します。
業務内容も、様々な用途・規模の新築設計監理業務を中心に、デザイン監修、内装設計監理、と幅広く、クライアントも個人から大手ディベロッパーと様々なパートナーとの協業となり、幅広い経験を積むことができます。一つ一つ丁寧に建築を作り上げてきました。

また、弊社では働かれる方の福利厚生にも力を入れており「子供手当」等も導入しています。

皆様のご連絡をお待ちしています。

野路建築設計事務所による、福井・勝山市の「平泉寺の家」。棚田の広がる山裾の農村地域での計画。自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案。“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げる
野路建築設計事務所による、福井・勝山市の「平泉寺の家」。棚田の広がる山裾の農村地域での計画。自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案。“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げる外観、南庭より見る。 photo©白川雄太
野路建築設計事務所による、福井・勝山市の「平泉寺の家」。棚田の広がる山裾の農村地域での計画。自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案。“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げる外観、南東側より見る。 photo©白川雄太
野路建築設計事務所による、福井・勝山市の「平泉寺の家」。棚田の広がる山裾の農村地域での計画。自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案。“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げる1階、玄関側からダイニングを見る。 photo©白川雄太
野路建築設計事務所による、福井・勝山市の「平泉寺の家」。棚田の広がる山裾の農村地域での計画。自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案。“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げる1階、リビング側からダイニングを見る。 photo©白川雄太

野路建築設計事務所が設計した、福井・勝山市の「平泉寺の家」です。
棚田の広がる山裾の農村地域での計画です。建築家は、自然に寄り添い暮らす為の住まいとして、景観・庭・LDK・子供部屋が繋がる構成を考案しました。そして、“普遍的な切妻屋根”を架けた“素直さを特徴とする住宅”を造り上げました。

棚田の広がる山裾の農村地域。
周辺環境は東側から西側に向けて傾斜が下り、南側と北側は視界を遮られることのないゆったりとした敷地。

建築家によるテキストより

子育て中の若い家族が自然に寄り添って暮らすための住宅。

豪雪地帯ということもあり駐車スペースは屋内とし、室内はその構造を利用したスキップフロアとしている。南側には傾斜地を生かした庭と活動的なLDKと2階子供部屋をつなげ、落ち着いた北側には駐車スペースや寝室を設けている。

その中間に階段や水廻りを設け、暮らしによどみができないような配置としている。朝陽の入る食卓を優先して間取りを展開し、その間取りの上にパサっと普遍的な切妻屋根をかぶせた。

建築家によるテキストより

平面計画は無駄な凹凸ができないような工夫をし、屋根の勾配や高さも傾斜地を考慮しながらバランスに配慮している。なんの特徴もないような計画だが違和感を極力なくすことで、素直さが特徴的な住宅となった。

建築家によるテキストより
KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用
KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用外観、南西側より見る。 photo©KUMA & ELSA
KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用水庭側より屋上階段を見る。 photo©KUMA & ELSA
KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用屋上階段から水庭を見下ろす。 photo©KUMA & ELSA
KUMA & ELSAによる、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」。トイレを“水のパビリオン”として捉え計画。“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案。雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用オールジェンダートイレ photo©KUMA & ELSA

隈翔平+エルサ・エスコベド / KUMA & ELSAが設計した、大阪・関西万博の「One Water(トイレ6)」です。
トイレを“水のパビリオン”として捉え計画されました。建築家は、“水にまつわる現象の可視化”を目指し、木材・川砂利・自然塗料などの“水にまつわる素材”で組立てる建築を考案しました。また、雨水を水庭に収集して排水や屋根の散水にも再利用しています。施設の場所はこちら(万博公式PDF)。

万博のトイレを設計すること。自然資源の消費に直結する「水を流す」というトイレの仕組み。身体の分類と必ずしも一致しない、心の性別。そのことがようやく、ゆっくりと考慮され始めている今。私たちに肉薄する資源とジェンダーの事柄が、人間の生理現象を中心に交錯している。

建築家によるテキストより

トイレを「水のパビリオン」として考えた。
空から雨水が落ちて、蒸発し、雲となり、また雨として戻ってくる。あるいは、溜まった雨水が人に使われ、排水管へと吸い込まれていく。水が循環するそのプロセスの中に、水と人の多様な出会いをつくる。トイレという、水が不可欠な建物の中で、すべての生命の根源である水にまつわる現象を可視化し、その循環の場面に人々が触れる。
パビリオンは、水で育った木材、水の流れで丸みを帯びた川砂利、水色の自然塗料など、水にまつわる素材で組み立てられている。

建築家によるテキストより

会期6ヶ月という、短い命の建築。材料に会期後のセカンドライフを与える。再利用をたやすくするために、内外仕上げの木材は穴を開けず、木のブロックで押さえて固定した。基礎に使われた覆工板と山留材はレンタルで、会期終了後に返却される。

「ひとつの水の中に生きる魚たち」のように、私たちも同じ水を分かち合って生きている—— 内部の大半を、異性の家族の介助や多様な性のあり方の受け皿となる、オールジェンダートイレとした。入口から出口まで、ひと目で全体を見渡せる死角のないオープンな空間で、皆が等しくトイレを利用できる。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/8/11-8/17]
最も注目を集めたトピックス[期間:2025/8/11-8/17]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2025/8/11-8/17)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 塩崎太伸による論考「y/g──近接した可能世界群としての建築、あるいはフィクショナリティと世界の複数性について」。湯浅良介が設計してGottinghamが撮影した住宅“LIGHTS”を訪問して執筆
  2. 永山祐子のデザイン監修による集合住宅が、東京・下北沢に建設へ。街並みとの調和を意図し、ヴォリュームを縦に二分割。低層部は“浮遊感”のあるガラスボックスとして商業スペースを配置。24時間楽器演奏が可能な防音賃貸マンションとして計画
  3. ネリ&フーによる、香港の店舗「Piaget Flagship Boutique」。時計と宝飾品のブランドの旗艦店。施主の技術の表現に加えて“場所自体への応答”も意図し、貿易や工業などの“地域の歴史や特質”を参照する設計を志向。濃い青の特注タイルをブロンズで縁取った外観の建築を考案
  4. 隈研吾建築都市設計事務所によるインスタレーション「Domino 3.0」。ヴェネチアビエンナーレ国際建築展の出展作。全体テーマの“AI”に対し、人が自然の中で暮らす為の“最強の助手”としてAIを扱う作品を志向。倒木を素材に3DスキャンとAIを活用して構造的整合性をとり実現
  5. 黒川智之建築設計事務所による、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」。都心の大通りに建つテナントオフィスビル。街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案。建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出す
  6. 小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所による、宮城・仙台市の宿泊施設「界 秋保」。既存建物を改修して新たな温泉宿にする計画。周辺に存在する“美しい水脈と風景”に呼応するように、色彩や光に加えて“当地の民芸品”も取り込む空間を志向。一部の客室では地域の伝説も色として取り入れる
  7. 小滝健司+高藤万葉 / TOAStによる、東京・港区の「窓辺の小さな美容室」。面積は小さいが大きな窓面のある区間。水平に連続する額縁に“フレームレスの鏡”を配置し、“虚像と実像”が境界なく切替わる“風景”を創出。入隅を曲面とした設計は必要座席数の確保や動線の効率化にも寄与
  8. 湯浅良介による、埼玉・狭山市の住宅「LIGHTS」。ウルフの描く“灯台”をモチーフとして構想。“誰かの帰りの足並みを軽くする”住まいを求め、灯台の様に“光を指し示す”在り方を志向。形態・配置・開口部の検討に加えてカーテンの柄までも考慮して作り上げる
  9. 阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・淡路市の「dots n / 地域交流施設」。同設計者が手掛けた農園付き住居群に続いて計画。“ここにしかない風景”というテーマを引継ぎ、住居の“寄棟+換気塔”のモチーフも踏襲した建築を考案。地域の人だけでなく来訪者も交流できる場所としても機能
  10. トラフ建築設計事務所の会場構成による「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」。自然災害への向合い方を多角的に紹介する展示。“継続的な備え”への意識を育む為、巨大なモノリスで“問い”を示しつつ空間をテーマごとに分割する計画を考案。一つの正解の提示ではなく“問いかける”場を作る
  11. 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・那須町の「Nasu Forest & Art Museum」。インド細密画を展示する施設等。広がる森と繊細な作品の“スケール”を体験する場として、遠景と近景が交互に現れるように機能を点在させる計画を考案。美術館は入れ子状の構成で“森と展示室の境界の横断”も意図
  12. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
  13. 大松俊紀アトリエによる「GHOST」。同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案。先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描く
  14. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、スペイン・マラガの高層集合住宅。湾岸エリアを再生させる開発の一環として計画。都市の住宅需要の高まりに応える建築として、地上21階のタワーを考案。153戸の住戸ユニットに加えて80戸の公的支援付き住戸も内包
  15. 鎌倉市の新庁舎等基本設計プロポーザルで、日建設計が最優秀者に選定。コンセプトは「ひとつながりの未来の庁舎『鎌倉ONE』」。提案のイメージも公開
  16. リナ・ゴットメによる、大阪・関西万博の「バーレーンパビリオン」。“海をつなぐ”をテーマに計画。同国と海の繋がりを伝える施設として、“伝統的な船の製造技術”の参照に加えて“日本の木組の技術”も融合させる建築を考案。持続可能性を考慮して殆どの材料を再利用可能とする
  17. フォスター+パートナーズによる、大阪・関西万博の「サウジアラビアパビリオン」。国の魅力を伝える場として、町や都市を探訪する体験を想起させる存在を志向。迷路の様な曲がりくねる路地を探索する空間構成を考案。ローカルアーキテクトとして梓設計も参画
  18. 庄司光宏と牧野恭久による、中国の店舗「Shanghai Kitcho」。老舗の寿司店の計画。両者の文化を“高次元で融合するデザイン”を求め、中国の“装飾性”と日本の“優雅さ”を併せ持つ“扇形の彫刻的な天井”を備えた空間を考案。陰影で場に象徴的なリズムと緊張感も与える
  19. 【ap job更新】 “みどりと建築の共生”を設計し、成長できる労働環境作りにも取り組む「古谷デザイン建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒)、秘書兼広報、アルバイトを募集中
  20. 小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所による、福岡市の店舗「DANTON FUKUOKA」。三方開放の区画での計画。来館者の視線が奥のテナントに抜けていく状況に対し、唯一の壁面側に“緩やかに膨らむ円弧形状の壁”を新設する構成を考案。視線の“引っかかり”で商品に次々に出会う体験を創出する

髙濱史子小松智彦建築設計が、JINS初のモンゴルの店舗をデザイン。“そこはかとなく日本を感じる空間”を求め、居心地の良いスケール感と素材を大切にする設計を志向。同事務所は過去にJINSの本社ビルの設計も手掛ける
髙濱史子小松智彦建築設計が、JINS初のモンゴルの店舗をデザイン。“そこはかとなく日本を感じる空間”を求め、居心地の良いスケール感と素材を大切にする設計を志向。同事務所は過去にJINSの本社ビルの設計も手掛ける image courtesy of JINS

髙濱史子小松智彦建築設計が、JINS初のモンゴルの店舗をデザインしました。
建築家は、“そこはかとなく日本を感じる空間”を求め、居心地の良いスケール感と素材を大切にする設計を志向しました。また。同事務所は過去にJINSの本社ビルの設計も手掛けています。店舗は、2025年8月18日にオープンします。アーキテクチャーフォトでは、髙濱史子小松智彦建築設計が手掛けた「ジンズホールディングス東京本社」も特集記事として掲載しています。

髙濱史子小松智彦建築設計によるコメント

JINS Galleria Ulaanbaatar店では、そこはかとなく日本を感じる空間を表現するため、日本らしいこぢんまりとした居心地の良いスケール感と素材を大切に設計をしました。

「手前/奥」というコンセプトを掲げ、町屋をはじめとした伝統的な日本の住居に見られる、カジュアルでセミパブリックな土間空間と、その奥のプライベートな居室という構成を取り入れています。

来客と気軽にコミュニケーションが取れる土間の入りやすさを演出するため、店舗の手前半分をモルタルやそれに近い素材感のライトグレーで統一し、奥は居室のような温かみと居心地の良さを感じられるよう、木材の素材感でまとめました。また、空間のポイントとして、JINS創業の地・前橋を象徴する赤レンガを柱の一部に用いています。

店舗に隣接する「coffee namu」の内装も「手前/奥」のコンセプトを踏襲しており、二店舗で待合スペースを共有することで、アイウエアを購入しないお客様でも気軽に立ち寄り、くつろげるコモンスペースが自然に発生する作りとなっています。

建築家によるコメントより
隈研吾と伊藤穰一の対談動画「メタボリズムからデジタル建築へ:分散型社会に必要な『新しいアーキテクチャー』とは?」。2025年7月に公開されたもの

隈研吾とベンチャーキャピタリストの伊藤穰一の対談動画「メタボリズムからデジタル建築へ:分散型社会に必要な『新しいアーキテクチャー』とは?」。2025年7月に公開されたもの。

大松俊紀アトリエによる「GHOST」。同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案。先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描く
大松俊紀アトリエによる「GHOST」。同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案。先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描く photo©大松俊紀
大松俊紀アトリエによる「GHOST」。同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案。先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描く photo©大松俊紀
大松俊紀アトリエによる「GHOST」。同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案。先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描く photo©大松俊紀

大松俊紀アトリエが設計した「GHOST」です。
同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環の作品です。建築家は、一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案しました。そして、先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描きます。

「揺れない」「安定感のある」「輪郭がはっきりしている」というのが一般的な椅子であるならば、「GHOST」はその対極をいくような椅子である。


建築家によるテキストより

崩壊することはないが、しっかりとした安定感はなく、座面を支える貫材を無くすことで極限的に座面を薄くし、座る者に緊張感を与える。その一方で、意外にも背もたれの窪みに身体がフィットし、心地よさと安心感を与える。
そして座面の薄さなどから生じる存在感の希薄さとは裏腹に、アルミニウムのヘアーライン仕上げが僅かな光にも鋭く反応する。その矛盾は、ある意味、今の時代を象徴するような存在のデザインである。



建築家によるテキストより

背もたれの窪みは、型なしで金属板を三次元加工する「インクリメンタルフォーミング」という菊川工業株式会社の最先端技術で製作した。「インクリメンタルフォーミング」は、三次元データを元に細い棒材を高速回転させながら1枚の板に押し当てて変形させていくことで、その窪みの輪郭は緩やかな曲面を描き、輪郭を曖昧にする。

また光の反射により、背板はどこまでがどのように窪みが存在するかがはっきりと認識できず、まさに暗闇に浮かび上がる“亡霊”のような存在の椅子である。



建築家によるテキストより

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