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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」

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論考渡辺隆長谷川健太辻琢磨青木遥香川の向こう側で建築を学ぶ日々
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」

少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家

text:辻琢磨

 
このエッセイも6回目、ようやく折返しである。同時にこの10月で渡辺事務所の在籍予定期間の半分が終わる。この1年半、渡辺さんや事務所のメンバーの傍らで、本当にいろいろなことを学んできた。渡辺事務所では、僕が入所してから既に4つの物件が竣工し、さらに今も3つの現場が動いている。このスピード感もさることながら、仕事の量も常に一定以上ある。要するに経営的にも比較的うまくいっている。

渡辺さんは、地方都市における建築家の振る舞いや仕事への向き合い方を特に意識して活動する建築家で、このエッセイでも何度か紹介しているように、例えば施工者や施主との付き合い方一つとってもコミュニケーションを大切にし、多方面に対して無理のない建築の作り方を推し進めている。その地に足のついた態度は仕事の取り方(入り方)にも鮮明に現れる。今回は、仕事を泥臭く取る渡辺さんの経営術について書いてみたい。

現在、渡辺事務所の仕事は、大きく分けて4つのタイプに分けられる。一つは磐田市が発注する公共案件、もう一つはヤマハ発動機グループがクライアントのスポーツ系施設、3つ目が第一商事という磐田市拠点の企業がクライアントのコインランドリーを中心とした小規模建築、最後がウェブ経由を含む単発のプロジェクト群である。

端的に言って、特定の世界企業(民間)と地方自治体行政(公共)の両方をクライアントとして継続的に関わっているアーキテクトは、世界的にも稀ではないだろうか。
しかしこの状況は一朝一夕にしてならず。渡辺さんはまだ住宅の仕事が多かった頃から、地道な種まきを続けてきた。その結果がようやく今出始めていると言っても良いだろうし、今も華やかな竣工ラッシュの裏で泥臭くクライアントの信頼を得る努力を怠っていない。その地道で粘り強い「営業」について筆を進めていきたい。

 
世界のYAMAHAを相手にする

最新作である「ヤマハマリーナ浜名湖」は、ヤマハ発動機グループがクライアントの2つ目の新築案件である。指名コンペで設計者に選定されジュビロアスリートセンターを竣工させたことで確たる信頼を得て、ヤマハ発動機から浜名湖マリーナの事務所施設の建替えと、敷地内の機能整理を受注したという経緯がある。
そもそも、「ジュビロアスリートセンター」の前から、「種まき」は始まっていた。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ヤマハマリーナ浜名湖」(2020) photo©kentahasegawa

実は渡辺事務所は設立当初から、ヤマハ発動機の仕事を継続的に受注していた。例えば、既存工場の測量や既存図復元という大変地味な仕事である。そもそも建築の図面は、一般的には施工者に作ってもらうために設計者が描くものだが、長い目で見ると違う役割もある。その建築が次に改修される際に、次の設計者がその参考にするというリレーのバトンのような役割だ。改修の際は法規的にも確認申請の際に出された設計図書や検査済証と呼ばれる行政のお墨付きが施主や施工者によって保存されていれば、次の設計に非常に役に立つ。

上記の既存図面の復元については、今後の改修計画のために正確な現況図が必要となり、渡辺事務所に話がきたのだった。渡辺さんはこの既存図の復元に「必要以上の」モチベーションを発揮した。測量は細かく採寸し、それを隅々まで求められている以上の図面として納品したという。その甲斐もあって、「ジュビロアスリートセンター」の指名コンペのオファーが届き、そのコンペも勝ち抜いて難工事を竣工させたことでヤマハグループの信頼を勝ち得ることができた。

そして、このヤマハマリーナの話が舞い込んだ。当初は既存のクラブハウスの建替のみの計画だったそうだが、話を進めるうちに、断続的に敷地内で改変が加えられた現状を整理するとともに、高低差で断絶された敷地内の動線計画も刷新する方針に変化していったという。その過程で、単なる新築というよりも都市計画法上の開発行為の範囲内で工事を進めるべく過去の履歴を精査しつつ、法規的な整理整頓も行い、既存のクラブハウス、ボートラック、サービス工場をすべて刷新する一大計画となった。また、新クラブハウスの背後の崖上には、土地をヤマハ発動機グループが所有し、利用権を地元ホテルに貸し出して運営されている結婚式場が控えており、このホテル側との交渉も進めながら新しい動線を確保している。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ヤマハマリーナ浜名湖」全体配置図 image courtesy of 渡辺隆建築設計事務所

建築自体についても見えない苦労があった。この建築を崖に持たせるために擁壁のような巨大な基礎が仕込まれているのだが、建物が覆いかぶさって全く見えない。そのような見えない基礎工事に、実に工期の2/3ほどが当てられた。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ヤマハマリーナ浜名湖」基礎の施工風景 photo courtesy of 渡辺隆建築設計事務所

このような一つの建築の計画で終わらない複雑な要件と地形をすべて扱う方向にプロジェクトが動いていったのは、渡辺さんの醸す安心感が大きいはずだ。地道に既存図の復元から出発したからこその信頼と安心感である。そしてその後、今もヤマハグループのプロジェクトは複数動いている。

 
磐田市との地道な関係づくり

もう一つの大きなクライアントは地元行政の公共案件の施主、つまり磐田市である。大きなところで言えば入札で取った「豊岡中央交流センター」、「磐田卓球場ラリーナ」に続き、指名コンペで勝利してこの夏に竣工させた「磐田市立総合病院研修棟」が実績として挙げられる。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「豊岡中央交流センター」(2016) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「磐田卓球場ラリーナ」(2018) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「磐田市立総合病院研修棟」(2020) photo©kentahasegawa

そしてこの背後にもまた、地道な「営業努力」があった。豊岡以前、入札参加条件の規模や売上だけでなく行政からの信頼を得るため、渡辺事務所では磐田市の学校の耐震改修工事の設計を入札で落としたり、設計業務ではない、建物の保全やメンテナンス状態をチェックする定期調査も入札で落とし、入札参加資格のハードルを少しずつクリアしていくとともに行政関係者の信頼を醸成していった。

入札について、ここで少し補足しておこう。設計入札とは公共事業の発注の際に、税金をなるべく客観的な指標でもって公正公平に使うための仕組みで、その流れを超ざっくり説明すると、売上や事務所の規模等の指標でハードルが設けられている入札参加資格審査をクリアした設計事務所が、公告された公共事業の余条件(建物の用途や規模といった基本条件)から設計料を「入札」し、一番低い設計料を入札した設計事務所が受注するという仕組みである。設計者選定のプロセスで意匠性やデザインを問わないこの仕組には賛否あるが、渡辺事務所はともかくこの仕組を利用して数多くの公共建築を実現させてきた。この真意については、次回以降に改めて詳細に書いてみたい。

建築のプロジェクトとしても、上記以外に、合板サンドイッチパネルの変形梁による無柱空間が特徴的な「北部包括支援センター」や、建物の形状はすべて同じで、敷地の形状やシチュエーションによって配置計画と基礎構造設計のみを変更することによって各地区に建設された「磐田市コミュニティ消防センター」、磐田市が運営する既存施設(ワークピア磐田)内のレストランを改装して、新たにコワーキングスペースを作るプロジェクトの基本構想「はじまりのオフィス」、海と水路に囲まれた敷地に建つその平面が特徴的な「6角形の津波避難タワー」など、その規模は小さいながらも柔軟かつ着実に、実績と信頼、公共の経験を積み上げることで、大規模な公共案件の足がかりとしていったのだ。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」これまで手掛けた公共建築一覧。 image courtesy of 渡辺隆建築設計事務所

特に「北部包括支援センター」はわずか12坪の平屋建てで、その規模の小ささによって監理業務は業務範囲外(通常は営繕工事として磐田市によって設計監理される)だったのにも関わらず、足繁く現場に通い実質的な監理を無償で行っている。短期的にみるとこの無償業務は必ずしも良いことではない。建築設計のプロフェッションとして、職能の単なる安売りはすべきではないからである。しかし渡辺さんは行政との良好な関係づくりを優先したのだった(目と鼻の先にある現場を放っておけないという理由もあったそうだが笑)。

上記の案件は、建築プロジェクトとしてみればどれも規模が小さく、決して華やかな見せ所があるような類のプログラムではない。しかしどれもが行政、市民にとっては切実に必要とされるプログラムであり、渡辺事務所としても来たるその後の大規模な公共案件のための先行投資的な意味合いもあって、渡辺さんは積極的にこれらのプロジェクトに取り組んだ。

 
地元企業との継続的なコラボレーション

冷静に考えると、住宅やリノベーションの仕事が多くなっている昨今の建築業界の中で、上記した2つの巨大クライアントを相手にするだけでも凄まじい実績と言えそうなのだが、渡辺さんはよく「特定のクライアントや種類の仕事」だけに取り組まないことの重要性を話してくれる。どれかが倒れたときに突然事務所が立ち行かなくなることが明白だからだ。

第三のクライントは地元磐田の中小企業「第一商事」。以前話した「四八会」という同世代の経営ネットワークが縁で知り合った社長と意気投合し、現在、実に6店舗目となるコインランドリーを計画中である。同一クライアントで同一機能を6店舗ということは、上記した特定のクライアント、特定の種類の仕事となるわけだが、まさにこの点において、この第一商事のコインランドリーのプロジェクトだけで事務所が回っているわけではないのだ(現時点で言えば、ランドリー以外にも、ヤマハ案件が2つ、個人案件が3つ、他企業案件が3つほど動いている。)。

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辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリープラザ21見付店」(2014) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリー上岡田店」(2016) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリー国府台店」(2017) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリーイオンタウン磐田店」(2018) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリー市野店」(2020) photo©kentahasegawa
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ecoランドリープラス富士見町店」施工風景(2020) photo courtesy of 渡辺隆建築設計事務所

このランドリーのプロジェクトがここまで続いている背景にも、もはや当然、特筆すべき地道な仕事がある。
一つはガソリンスタンド「ENEOS 磐田中央町SS」の設計だ。ガソリンスタンドはENEOSの仕様規定がありデザインできる範囲が限られるため意匠設計を専門とする渡辺事務所のようなアトリエ事務所は敬遠するケースが多い。しかしそもそもガソリンスタンド事業は第一商事の主幹事業でもあり、クライアントからの期待は大きかった(第一商事もまた、複数の事業を展開することでリスクヘッジを図る地元の優良企業である)。その厳しい制約の中、防火状可能な範囲での緑化や、上質なサービスルームの設置、仕様規定のかからない鉄骨部材の組み方や外壁を検討し、可能な限り良質な建築を生み出した。

以下の写真はクリックで拡大します

辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」「ENEOS磐田中央町SS」(2017) photo©kentahasegawa

また、このタイミングで会社理念を実践した社員を表彰するムービーの制作にも関わっていて、会社のブランディングや会社自体についても多角的に知る機会が生まれた。こうしたランドリーとは直接関係のない継続的なクライアントとの関係づくりが、ランドリーの継続的な発注にも良い影響を及ぼしていることは言うまでもないだろう。

 
地域の建築力を底上げするという先行投資

こうした渡辺さんの未来への投資の感覚は、自分の事務所のプロジェクトに対してだけに向けられているわけではない。
僕もこれまで幾度となく渡辺さんに実務のアドバイスを貰っているし、磐田・浜松界隈の若手建築家の相談窓口にもなっているのだが、そのような兄貴的振る舞いも回り回って自分の未来への投資につながっていることになるという。若手が育つことによって地域の建築文化の底上げにつながり、例えば入札案件にしても質の高い建築をつくることができる建築家が複数いれば、より安心して入札にも参加できる。自分が駄目でもあの人がきっと良い建築を作ってくれるだろうというある種の信頼は、地域の建築を考える上でとても重要な感覚だと思う。

そう言えば先日、同じ磐田市で活動する建築家の後藤周平さんが事務所を訪れた。定期調査について渡辺さんにヒアリングをしたいとのことだった。入札への参加の仕方や定期調査の提出書類、気をつけるべきことまで、渡辺さんは事務所で受けた過去の同様の案件の書類を見せながら、丁寧に説明していた。そして僕も来週、自分の事務所のプロジェクトのことで話を聞く予定だ。

 
未来のための泥臭い感覚

渡辺さんの現在の影の努力は、未来のクライアントのからの信頼につながっている(今回ご紹介しているのは成功したものなので芽が出なかった投資も当然ある)。この、渡辺さんの経営における泥臭く未来を信じる感覚(その時はきついけど後々確実に花開くだろうという感覚)は結構独特で、言葉を選ばずに言えば建築家というよりも経営者の感覚に近い。良質な建築を生み出すことが建築設計者の使命の一つであることは間違いないから、渡辺さんもどのような仕事だとしても妥協せず、少しでも良質な空間と建築を目指していると思う。しかしそれだけでは足りないのだと、渡辺さんは考えているのではないかと僕は感じる。

改めて、渡辺さんに話を聞いた。

「少しずつ自分を過小評価するというか、自分の職能にもちろん自信はあるのだけど、その能力は必ずしも行政や大企業の担当者には届いていないと思う。そう思うところからスタートしているんじゃないかな。当初はあえてデザインと関係ない定期調査や図面復元のような仕事を信頼を得るために取っていたようなところがあって、いきなり新築はむしろやりたくなかった。その信頼を得た状態で大きな建築に向き合う方が得策に思えたし、自分のデザインの能力については、当時多かった住宅案件のオープンハウス情報を興味がありそうな担当者に積極的に送ったりもしていたよ。」

建築家の職能に胡座をかくわけでもなく、妥協を許してぬるい設計を実現させてしまうこともせず、ただただ現実を直視して、その時できること/できないことを見極めた上で、泥臭く地道な選択をひたすら繰り返すこと。言葉にすると至極真っ当な態度で、これまで何度も言及しているように、そんなことは建築家として当然の振る舞いだろうと思う人も少なくないかもしれない。しかし本当はその先にしか皆が夢見る「大きな」建築の実現はあり得ないのではないかと、渡辺さんに日々思わされている。


辻琢磨
1986年静岡県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY¬GSA修了。2011年403architecture [dajiba]設立。2017年辻琢磨建築企画事務所設立。
現在、名古屋造形大学特任講師、滋賀県立大学、東北大学非常勤講師、渡辺隆建築設計事務所非常勤職員。2014年「富塚の天井」にて第30回吉岡賞受賞※。2016年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館にて審査員特別表彰※。
※403architecture [dajiba]


■連載エッセイ“川の向こう側で建築を学ぶ日々”

  • 第8回「公共建築という学びのフィールド」
  • 第7回「『札』を『入』れるという功罪 – 入札による公共建築の設計業務について」
  • 第6回「少しずつ自分を過小評価して仕事を取る建築家」
  • 第5回「設計事務所を支える番頭ポジション」
  • 第4回「建築を『つくってもらう』ことの難しさ」
  • 第3回「設計事務所の公共性のつくりかた」
  • 第2回「ボスの割り切りスイッチ」
  • 第1回「初めての修行」
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      DesignCamp 2020 研究会

      今年は新型コロナウイルス下の状況を踏まえ、横浜若葉町WHARFをライブ会場としながら、オンラインを活用し、全国からも参加できる、ハイブリッド形式での研究会を行います。今年の研究会においては、「ポストコロナワールド、新常態の生活様式を意識しながら、空間デザインと社会デザインがどうなっていくのか」を共通テーマとしながら、空間デザインと社会デザインごとに、各3回の研究会を開催します

      リリーステキストより

      DesignCamp 2020 ワークショップ

      今年度のワークショップは、今秋から来年3月頃までの半年間、オンラインとライブとを交えながら開催する、新しい形式での開催を目指します。デザインキャンプ前半では、ワークショップのイントロダクションとテーマにそったレクチャーを行い、7日最終日に、参加希望者とともにディスカッションを行い、最終アウトプットの3月までのプログラムやテーマを決めていきます。参加の主対象層は、建築や都市計画専攻はもちろんのこと、施設やまちづくりを学ぶあるいは興味のある学生や若手社会人を想定しています。

      リリーステキストより

      参加方法

      オンライン配信(ZOOM利用)となります。
      ワークショップに関しては、レクチャー視聴のみの参加も可能です。

      参加希望者は下記からより(Googleフォーム)ご応募下さい。
      ※募集期間延長中!該当プログラム前日までにご応募下さい!

      研究会 → https://forms.gle/oM8LauXt24ZDr5Rq5
      ワークショップ・レクチャー → https://forms.gle/XwJCe6C4bjUfkixbA

      リリーステキストより
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      2020.11.04 Wed 16:28
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      西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」
      photo©小川重雄

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      西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」 photo©小川重雄
      西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所による、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」 photo©小川重雄

      西村浩 / ワークヴィジョンズ+竹味佑人建築設計室+黒岩構造設計事ム所が設計した、熊本市の、公衆浴場併用住宅「神水公衆浴場」です。施設の場所はこちら(Google Map)。

      「銭湯をやりたいんですけど…」という依頼を受けたのが2018年の夏。建主は熊本市在住で、今回の構造設計者でもある。「なぜ銭湯をやりたいんですか?」と聞くと、「2016年の熊本地震の時、地域のみなさんがお風呂で苦労していたから…」という。建主自身も熊本地震で住んでいたマンションが大規模半壊し、区分所有法により解体せざるを得なくなったので、今回の住宅の建設を決めた。

      実際のところ、戦後から高度成長期において地域の公衆衛生を支えてきた銭湯(公衆浴場)は、各家庭に水廻りが充実した現在、都市機能的には「なくても不便はない」存在となった。必然的に近年の銭湯経営はそう簡単ではなく、地元の保健所によると廃業する銭湯は多いものの、新規で営業を始める銭湯は記憶にないという。それでも災害時の地域のことを想い、銭湯をやりたいという建主の心意気に、僕は心から共感した。

      建築家/西村浩によるテキストより

      近年の増大する災害規模を想定すると、行政主導の避難所整備等だけでは限界があることは明らかで、地域主体で災害時対応ができる新しいモデルが欲しい。どこでどのような被害が発生するかが予想しにくい状況下では、集約的な避難所整備よりも、小さくても地域全体に数多く散らばる拠り所が必要なのではないか。

      たとえば、キッチンは道路に面して、災害時は炊き出しの場に。リビングはお互い様の精神で雨風をしのぐ小さな地域の避難所に。浴室やトイレは共同の水廻りに。熊本地震を経験した建主の想いによって開かれたこの神水公衆浴場は、まさに超災害時代に力強く地域を支える新しいプロトタイプとなる住宅だ。地域の人々が日常的に利用する銭湯は、毎日が防災訓練のようなもの。災害時にはきっと高い防災力を発揮するに違いない。

      建築家/西村浩によるテキストより

      計画は、1階が銭湯、2階が住居というシンプルな構成だ。ただ、僕が面白いと思っているのは、2階住居に浴室がないことだ。住宅の玄関は番台、玄関前は国道の歩道からセットバックした縁側のような空間だ。1階銭湯は住宅の浴室も兼用しているから、公共的な意味合いを持つ銭湯が、最も私的な居住空間の一部となっていて、公私の境界が極めて曖昧な住宅である。

      建主一家は、長女が7歳、四女が0歳という4人の女の子たちがいる家族構成で、引越し後は、おそらく家族全員が地域の大人たちや友達と一緒に風呂に入ることになる。お風呂というもっとも私的な暮らしを、地域と共有しながら過ごすことで、どんな大人に育っていくのだろうと考えると、子供たちの将来がとても楽しみだ。

      建築家/西村浩によるテキストより
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      建材(外装・屋根)ワークヴィジョンズYRAD米村知倫wAtelier環境エンジニアリング黒岩構造設計事ム所竹味佑人黒岩裕樹建材(内装・造作家具)建材(外装・建具)建材(内装・水廻り)建材(内装・浴室)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(内装・床)図面あり温浴施設熊本店舗兼住宅西村浩小川重雄
      2020.11.04 Wed 16:27
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      門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」
      photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

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      architecture|feature
      建材(外構・その他)神明装建門内一生WA-SO designlimclean九州銘木FAHwood-furniture+1松岡製作所三光産業スクラムエイト下岸建設Q&Architecture建材(内装・浴室)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・壁)建材(内装・床)中原英隆CAPD笹倉洋平広島住宅
      門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
      門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
      門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
      門内一生 / CAPDによる、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

      門内一生 / CAPDが設計した、広島市の住宅「PIVOT SHELTER」です。

      古い町並みが残り住宅が密集する周辺環境の中、本計画敷地の道路向かいにある公園が地域の貴重な余白となっている。当該地域にあって隣接する賃貸住宅を含め広大な敷地を所有するクライアントから、住宅として高い品質と同時に周辺環境にも配慮した設計を求められたことを背景に今回の設計に至った。

      住宅設計においてクライアントの多くがプライバシーを確保しつつ内外の空間の繋がりを求めている。建築を開放するための開口部と、プライバシーを守るための塀を、この計画ではそれぞれを別のモノとして扱うのではなく、一つの建築とする事で開放とプライバシーという相反する要望に応えた。

      隣接する賃貸住宅、道路向かいの公園や敷地裏手の道路など周辺の視線からプライバシーを確保するため開口は最小限にとどめ、吹き抜けやバルコニー、庭から光を取り込む計画とし、構造は階高や室内のスパンの確保からRCが最適と判断した。
      しかしRCは単色で均一な素材であるため、今回のように開口部が少ない設計となると、単調で鈍重な建築となってしまう。

      そこで2階をずらし、採光とプライバシー確保の為設置した2階の大きな吹き抜け部分に杉型枠で表情をつけ、なおかつ大きく角度を付けたことで、2階部分が軸を中心に旋回しているような表現を与え、重厚であるがどこか軽やかさを感じる建築に仕上げた。
      外構が建築をつくり、内外共に建築としての空間化が図られ建物の余白から木々が見える事により周辺と調和し外からも中からも楽しめる住宅となっている。

      建築家によるテキストより
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      建材(外構・その他)神明装建門内一生WA-SO designlimclean九州銘木FAHwood-furniture+1松岡製作所三光産業スクラムエイト下岸建設Q&Architecture建材(内装・浴室)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・壁)建材(内装・床)中原英隆CAPD笹倉洋平広島住宅
      2020.11.04 Wed 14:23
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      【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中

      ap job 【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中

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      建築求人情報
      【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中
      【ap job更新】 株式会社 川嶋洋平建築設計事務所が、新規スタッフを複数名募集中
      アーキテクチャーフォトジョブボードに新しい情報が追加されました
      job.architecturephoto.net

      株式会社 川嶋洋平建築設計事務所の、新規スタッフを複数名募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
      新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。

      弊社では現在、新規スタッフを複数名募集しています。

      現在、リゾートホテル・集合住宅・テナントビル・住宅・別荘などの新築設計およびアパレル内装設計等、多岐にわたる業務が進行中です。大きな新築プロジェクトも多く、一緒に働くことができる人を求めています。

      進行中のプロジェクトにはコンペで獲得したプロジェクトなども多く、様々な分野に積極的に挑んでいる事務所です。 基本体制としましてはスタッフごとに新築プロジェクトをどんどん担当して頂き、責任をもって最初から最後までプロジェクトを進めてもらうかたちとなります。

      若い事務所ですので代表の川嶋と担当スタッフのマンツーマンの対話の中で進めていくことが多く、独立心に溢れた積極的な方が活きる事務所となっております。

      実務経験者はもちろん、新卒の人もぜひご応募ください。 よろしくお願い致します。

      job.architecturephoto.net
      • ap job
      建築求人情報
      2020.11.04 Wed 12:25
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      古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」
      photo©淺川敏

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      architecture|feature
      建材(内装・天井)NASCA山道設備設計事務所大瀧設備事務所ESAKD江尻建築構造設計事務所建材(外装・建具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・壁)建材(内装・床)図面あり安東陽子医療施設淺川敏福祉施設古谷誠章北海道
      古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
      古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
      古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏
      古谷誠章+NASCAによる、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」 photo©淺川敏

      古谷誠章+NASCAが設計した、北海道・沼田町の、高齢者福祉施設「沼田町 暮らしの安心センター」です。

      北海道沼田町で2015年10月に行われた指名型プロポーザルにより設計者に選定された、安心で暮らしやすいまちづくりを目指して建てられた、町民のための診療施設、およびデイサービスを中心とした高齢者福祉施設である。

      沼田町の人口は現在約3200人と急カーブを描いて減少しており、極端な少子高齢化とともに、自分が運転しての車移動が次第に困難となるという、現代の地方都市が共通して抱える大きな社会問題に直面している。さらに、数十年前に建設された町立病院は建築自体が老朽化し、運営面でもすでに入院患者のための病棟部門が廃止されるなど、町の医療福祉施設の全体が見直しの時期を迎えていた。

      このような中、沼田町の掲げた方針はコンパクトタウン化構想であり、石狩沼田駅を中心に町域と公共施設配置のコンパクト化を図り、半径600メートルの圏内に主要な施設を集約化して、管理運営の効率化を目指すものであった。

      建築家によるテキストより

      今回の計画は、コンパクトタウン構想の第一弾として、維持管理費がかさんでいた町内唯一の病院と高齢者向けのデイサービスセンターをコンパクトにまとめて再編し、加えて、地域住民の健康相談に応えるための「暮らしの保健所」やコミュニティ・カフェなどからなる「地域あんしんセンター」を一箇所に集めて新築するものである。「歩いて暮らせる距離に集約された集住型まちづくり」の緒として、徒歩で心地よく回遊できるルートの起点となり、歩いて行きたいと思える場所、人々との語らいを楽しめる場所となるような建築が期待された。

      建築家によるテキストより

      早稲田大学古谷誠章研究室では20年近く医療・療養空間の研究を行っており、医療・療養施設とは、通院・入院する人やそこに従事する人にとっては、そこに暮らす“住まい”のように考えることを提唱してきた。特に住民同志のコミュニケーションの乏しい地方都市にあっては、新しい医療福祉施設が住民にとっての「大きな家」になるために、怪我や病気の人や介護を要する高齢者だけが集う施設でなく、多様な世代のあらゆる人々が自然に日常を過ごす場所を作り出すことが肝要である。私たちが出した答えのひとつが、診療所の待合室についても、ただ診察を待つ空間と考えるのでなく、そこで人々が出会い、交流し、教え合い、支え合うような「情報交換の広場」のようにしようという計画である。

      建築家によるテキストより
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      建材(内装・天井)NASCA山道設備設計事務所大瀧設備事務所ESAKD江尻建築構造設計事務所建材(外装・建具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・壁)建材(内装・床)図面あり安東陽子医療施設淺川敏福祉施設古谷誠章北海道
      2020.11.04 Wed 08:50
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      田根剛へのインタビュー『建築の「主役」は誰なのか。』

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      architecture|culture
      インタビュー田根剛
      田根剛へのインタビュー『建築の「主役」は誰なのか。』が、ほぼ日刊イトイ新聞に掲載されています
      www.1101.com

      田根剛へのインタビュー『建築の「主役」は誰なのか。』が、ほぼ日刊イトイ新聞に掲載されています。

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      インタビュー田根剛
      2020.11.04 Wed 08:36
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      2020.11.03Tue
      • 経済産業省が建築物と内装で初めて意匠登録が行われた事例を紹介。藤本壮介によるユニクロパーク、佐藤可士和によるくら寿司の意匠も含まれる
      • 浅井アーキテクツの浅井正憲と浅井百合へのインタビュー「まちとの関係性をトータルに考える」
      2020.11.05Thu
      • MVRDVの設計で完成した、フランス・パリの、ランジェリーブランドEtamの旗艦店「Etam Paris」。19世紀の既存建物に敬意を払いつつ床をガラスにするなどの大胆な操作で改修
      • TOTO通信の2020年秋号「特集:変容する住宅たち」のオンライン版が公開。篠原一男の「谷川さんの住宅」、本野精吾の「本野精吾邸」等の継承のされ方をレポート
      • 野路敏之 / 野路建築設計事務所による、福井市の住宅「宝永の平屋」
      • 鈴木将記 / 鈴木将記建築設計事務所による、千葉・市川市の、集合住宅の住戸改修「引戸の家」
      • 安藤忠雄の設計で完成し2020年10月に開館した、中国・広東省の美術館「He Art Museum」の高クオリティな動画
      • ほか

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