髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」です。
日本有数の山々が連なる北アルプスの麓にあるアトリエ付きの自邸です。
都会での生活よりも自然のなかでの暮らしを求めて、長野県安曇野市に移住したのが約5年前。当初はまだ土地勘もなく、移住先での環境に馴染めなかったことも考慮して賃貸住宅に住みながら自邸を建てるための土地探しを始めました。建物のイメージを最初から持たずに気になる土地を手当たり次第見に行き、やっとのことで気になる土地を見つけ、設計をはじめることにしました。
建物を構成する要素や納まりはもちろんのこと、住宅としての各機能が主体性をもつのをやめ、極力シンプルにし、それぞれがフラットな関係になることを心がけることで、空間としての自由さを表現できるのではないかと私たちは考えました。
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以下、建築家によるテキストです。
日本有数の山々が連なる北アルプスの麓にあるアトリエ付きの自邸です。
都会での生活よりも自然のなかでの暮らしを求めて、長野県安曇野市に移住したのが約5年前。当初はまだ土地勘もなく、移住先での環境に馴染めなかったことも考慮して賃貸住宅に住みながら自邸を建てるための土地探しを始めました。建物のイメージを最初から持たずに気になる土地を手当たり次第見に行き、やっとのことで気になる土地を見つけ、設計をはじめることにしました。
建物を構成する要素や納まりはもちろんのこと、住宅としての各機能が主体性をもつのをやめ、極力シンプルにし、それぞれがフラットな関係になることを心がけることで、空間としての自由さを表現できるのではないかと私たちは考えました。
一階に仕事場としてのアトリエ、生活の中心となるLDK、それに付随する家事室と洗面脱衣室、バスルームといった水廻りを配置し、二階はプライベートな場所としての各寝室、その間にトイレとクローゼットを設けました。これらを機能上必要となるところ以外は壁を極力無くし、大きなワンルームとして設けることにしました。アトリエとLDKの間に一階天井までの高さの壁を設けたことで、それぞれの場所が適度な距離を保ちつつ機能としての役割を果たせるようになっています。
また内から連続するバルコニー床を二重に設け、素材の取り合いをシンプルなものとすることで存在感を無くした開口部からは緑豊かな外部空間が見えることで境界があいまいになり、どこにいても常に内外の環境を感じられるようにしました。
この二つのシンプルな手法によって、建物としての存在感を残しつつも、場としての空間の豊かさも同時に感じられることを目指しました。
■建築概要
設計:ハイランドデザイン一級建築士事務所(髙橋正嘉・原田小夜子)
構造設計:ラケンネ(増田圭吾)
施工:松本コンストラクションサービス
キッチン:solnte
所在地:長野県安曇野市
主要用途:専用住宅
構造:木造2階建
敷地面積:1302.03㎡
建築面積:72.96㎡
延床面積:103.35㎡
設計期間:2018.10-2019.09
施工期間:2019.10-2020.05
写真:西川公朗