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トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定
photo courtesy of Aesop

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architecture|feature
BRANCH LIGHTING DESIGND.BRAIN建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・造作家具)立川市図面あり店舗禿真哉東京鈴野浩一トラフ建築設計事務所
トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop
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トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop

トラフ建築設計事務所が設計した、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」です。
駅直結の出入口に近い区画に計画されました。建築家は、外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案しました。また、触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材が選定されました。施設の公式ページはこちら。

オーストラリアのスキンケアブランド イソップの、ルミネ立川店の内装計画。
駅に直結する人通りの多いエントランスが近くにあるため、外部と対比して静かで落ち着いた空間を作ることを考えた。

建築家によるテキストより

間口6.7m、奥行き11.5mの矩形の敷地に対して、長手方向にストレートな壁をつくるのではなく、壁や什器をジグザグに配置することで、ところどころに小さなたまりのような場所を生む計画とした。こうした小さなたまりがあることで、顧客とのより親密なコンサルテーションが促される。一番奥に配置された大きなベンチとエンスイートシンクのエリアは、ヴィンテージのランプが灯され、一層静かでゆったりとした場所になっている。

建築家によるテキストより

壁面に使われている柔らかいクリーム色の有孔パネルは、吸音効果と同時にフラットな壁面にも奥行きをあたえる。床には、カシミアのカーペットを用いることで、タイルの共用部から足を踏み入れた瞬間、足音が消えて柔らかい感触が感じられる。シンクやポスカウンターなどの天板にはステンレスを使って耐久性に配慮しつつ、その周囲は視覚的にも静かな印象になるよう、柔らかいクリーム色に統一した。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop
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トラフ建築設計事務所による、東京の、店舗「Aesop ルミネ立川」。駅直結の出入口に近い区画。外と対比的な“静かで落ち着いた空間”を目指し、壁や什器を“ジグザグ”に配置して小さな“たまり”の様な場を生む構成を考案。触覚と視覚での静かさも意図して床壁の素材を選定 photo courtesy of Aesop

以下、建築家によるテキストです。


オーストラリアのスキンケアブランド イソップの、ルミネ立川店の内装計画。
駅に直結する人通りの多いエントランスが近くにあるため、外部と対比して静かで落ち着いた空間を作ることを考えた。

間口6.7m、奥行き11.5mの矩形の敷地に対して、長手方向にストレートな壁をつくるのではなく、壁や什器をジグザグに配置することで、ところどころに小さなたまりのような場所を生む計画とした。こうした小さなたまりがあることで、顧客とのより親密なコンサルテーションが促される。一番奥に配置された大きなベンチとエンスイートシンクのエリアは、ヴィンテージのランプが灯され、一層静かでゆったりとした場所になっている。

壁面に使われている柔らかいクリーム色の有孔パネルは、吸音効果と同時にフラットな壁面にも奥行きをあたえる。床には、カシミアのカーペットを用いることで、タイルの共用部から足を踏み入れた瞬間、足音が消えて柔らかい感触が感じられる。シンクやポスカウンターなどの天板にはステンレスを使って耐久性に配慮しつつ、その周囲は視覚的にも静かな印象になるよう、柔らかいクリーム色に統一した。


駅の喧騒の中にありながら、落ち着いた雰囲気で人々が過ごせる、静かな空間を目指した。

■建築概要

所在・会場:ルミネ立川店
主要用途:物販店舗
施工:D.BRAIN
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN
延床面積:77.5m2
設計期間:2022年7月~2023年2月
施工期間:2023年1月~2月
写真:Courtesy of Aesop

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・床売り場床

trettford carpet 555(アスクレアインターナショナル)

内装・壁売り場壁

NRエコボード(日進防火板工業)

内装・天井売り場天井

PB AEP

内装・造作家具売り場シンク天板・商品棚

ステンレスバイブレーション仕上げ

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません


The interior design for the Lumine Tachikawa store of Aesop, the Australian skincare brand. With a busy entrance directly connected to the station located near the store, we planned to create a quiet and calm space in contrast to the outside.



For a rectangular site with a frontage of 6.7m and a depth of 11.5m, instead of installing walls in parallel along the longitudinal direction, the walls and fixtures are arranged in a zigzag pattern to create small clusters of customers here and there. These small clusters encourage more intimate consultations with customers. A large bench and ensuite sink area located at the far end is lit by vintage lamps, providing an even quieter and relaxing atmosphere.


The cream-colored perforated panels used on the walls absorb sound and provide an impression of depth to the flat walls. When visitors come out from the tiled common area and enter into the store, the cashmere carpet on the floor erases the footsteps and gives a soft touch. The top plate of the sink and checkout counters made of stainless steel for durability, while the surrounding area is unified in a soft cream color to avoid visual noise.

We aimed to create a quiet space where people can spend their time in a calm atmosphere, even though it is in the hustle and bustle of the station.

Aesop LUMINE Tachikawa
Building site: LUMINE Tachikawa
Principle use: SHOP
Production: D.BRAIN
Credit: Lighting design: BRANCH LIGHTING DESIGN
Total floor area: 77.5m2
Design period: 2022.07-2023.2
Construction period: 2023.1-2
Photo: Courtesy of Aesop

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2023.05.09 Tue 13:07
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    photo©髙橋菜生

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    高橋勝建築設計事務所による、京都市の「H博士の家」。景観規制の厳しく建て込んだ住宅街の角地の敷地。道を“公共空地”と捉え、内部と連続するバルコニーを設けて外部を“視覚的に占有”できる構成を考案。環境の良い上階を活かす為に下階との面積案分も考慮外観、夜景 photo©髙橋菜生

    高橋勝建築設計事務所が設計した、京都市の「H博士の家」です。
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    京都市の有名観光地近くの小さな敷地に建つ、夫婦と子供3人の子育て家族のための住宅である。

    H博士の家は、様々な与条件をクリアするため、デザインとしては他律的に特異な形状に削り出された建築ボリュームとなっている。これを、通常の流通木材と地元の大工技術を使う事、また、開放性を最大化しつつ地域の風土・景観・コストを重視した上で、ある種場当たり的に設えている。

    建築家によるテキストより

    敷地は観光地近くの景観的理由から建物の形や大きさに厳しめの規制がある。この区域は京都市の規制として10m高度地区(敷地北境界5mから南に向かい6寸勾配以下)、容積率100%、美観地区等で建築のボリューム、屋根形状(切り妻、寄棟、入母屋のみ)を厳しく制限されている。上記の条件の上、土地価格が高額な地区だからか周囲の敷地の多くが100m2以下であり、結果、許された容積・高さを使い切るように一様にひしめき建て込んだ風景を形成していた。

    建築家によるテキストより

    クライアントと探し当てたH博士の家の敷地も同様に小さいが、変形交差点の角地であり、この地域では希少な局所的に道路という公共空地に大きく面し開放的な場所であった。そこでこの敷地の特徴を活かし道路上の大きな気積を最大限生かした開放的な住宅を計画する事とした。

    まず、2階を市の規制(建ぺい、容積、高さ、屋根形状)に許された最大限の空間とバルコニーを設定。街区に唯一開放性を享受できる交差点道路の上部空間から風と日射、街の風景を取り入れながら、道路向こうの住宅外壁まで視覚的に空間を占有している。

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    建築家によるテキストより
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    住宅京都図面あり髙橋菜生高橋勝建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(外装・屋根)建材(外装・壁)建材(外装・その他)アトリエSUS4竹内工務店
    2023.05.09 Tue 07:09
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