角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、ロフト photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所 が設計した、東京・三鷹市の「三鷹の家」です。
駅から近い住宅街の敷地に計画されました。建築家は、周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向しました。そして、“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する事が試みられました。
敷地は三鷹駅南側の住宅地の中にある。
三鷹駅周辺の街並みの作り方に影響を与えているものが二つある。一つは東西方向に敷設されている中央線で、もう一つは東北東から西南西に流れる玉川上水。
計画地の敷地形状は中央線軸と玉川上水軸をそのまま落とし込んだような、隅切りのある平行四辺形となっている。
南側に大きく庭を取ろうと考えると、玉川上水軸に合わせて建物を配置する方が有利である。しかし敷地周辺を観察するとほとんどの住宅が中央線軸に合わせて配置されていた。周りとの調和を優先し、中央線軸に合わせて計画することにした。
まず中央線軸に合わせた、建ぺい率一杯のボリュームを敷地に配置した。
ご要望から、1階に二つの個室、2階にLDKとバルコニーという比較的オーソドックスな構成が定められた。
架構を表しとした木造2階建てとして、2階の気積を大きくして、リビング・ダイニングをおおらかな空間としたいと考えた。建物配置は中央線軸と合わせるが、棟の方向を玉川上水軸に合わせることで、2階をおおらかであるだけでなく、動きを持った空間にすることを考えた。
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角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 玄関 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 1階、廊下 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 階段 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 階段 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、バルコニー photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDKからロフトを見る。 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、ロフト photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、ロフト photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、洗面室 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 1階、寝室1 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 1階、寝室2 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 1階、寝室1から階段を見る。 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階、LDK photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 外観 photo©吉田誠
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 中央線軸と多摩川軸を示した三鷹駅周辺図 image©角倉剛建築設計事務所
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 中央線軸と多摩川軸をトレースした敷地形状を示した敷地周辺図 image©角倉剛建築設計事務所
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 配置図 image©角倉剛建築設計事務所
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 1階平面図 image©角倉剛建築設計事務所
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 2階平面図 image©角倉剛建築設計事務所
角倉剛建築設計事務所による、東京の「三鷹の家」。駅から近い住宅街の敷地。周辺との調和と動的な空間を求め、街並みに影響を与える“線路”と“河川”の二つの軸に着目した設計を志向。“街の造られ方”と“架構の造り方”を結び付けて建築を構築する 建築と軸の関係 image©角倉剛建築設計事務所
以下、建築家によるテキストです。
街並みの造られ方と、木造架構の造り方を結びつける
敷地は三鷹駅南側の住宅地の中にある。
三鷹駅周辺の街並みの作り方に影響を与えているものが二つある。一つは東西方向に敷設されている中央線で、もう一つは東北東から西南西に流れる玉川上水。
三鷹駅周辺には、中央線に平行・直行(中央線軸と仮に呼ぶ)するように作られた道路と、玉川上水に平行・直行(玉川上水軸と仮に呼ぶ)するように作られた道路がある。玉川上水北側は、玉川上水軸に平行・直行するように道路が造られている。玉川上水南側は中央線に直交するように南北の道路が造られている。
それに交差する道路は中央線に平行なものもあるが、ところどころ、玉川上水軸の影響を受けた、東北東から西南西に抜ける道路となっている。計画地の敷地形状は中央線軸と玉川上水軸をそのまま落とし込んだような、隅切りのある平行四辺形となっている。
南側に大きく庭を取ろうと考えると、玉川上水軸に合わせて建物を配置する方が有利である。しかし敷地周辺を観察するとほとんどの住宅が中央線軸に合わせて配置されていた。周りとの調和を優先し、中央線軸に合わせて計画することにした。
まず中央線軸に合わせた、建ぺい率一杯のボリュームを敷地に配置した。
ご要望から、1階に二つの個室、2階にLDKとバルコニーという比較的オーソドックスな構成が定められた。
架構を表しとした木造2階建てとして、2階の気積を大きくして、リビング・ダイニングをおおらかな空間としたいと考えた。建物配置は中央線軸と合わせるが、棟の方向を玉川上水軸に合わせることで、2階をおおらかであるだけでなく、動きを持った空間にすることを考えた。
北側の軒の高さが同じで、北側の屋根勾配が一定であれば、棟が南に傾く分、棟の高さが高くなっていく。ねじれた棟に沿って、天井の高さがバルコニーに向かって段々と高くなるリビング・ダイニングを作ることにした。
三鷹の家では、オーソドックスな構成をベースとしながらも、街並みの造られ方と木造架構の造り方を結びつけることに着目することで、インテリアを構築することを試みた。
■建築概要
題名:三鷹の家
計画地:東京都三鷹市
主用途:一戸建ての住宅
建築設計:角倉剛建築設計事務所(担当:角倉剛)
施工:江中建設
構造設計:長坂設計工舎(担当:長坂健太郎)
規模・構造:木造2階建て
敷地面積:102.66m2
建築面積:41.81m2
延床面積:75.40m2
設計期間:2020年11月~2021年7月
施工期間:2022年4月~2022年10月
写真撮影:吉田誠