SHARE 最も注目を集めたトピックス[期間:2023/6/12-6/18]
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/6/12-6/18)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- GROUPによる、東京・中野区の「三岸アトリエの手入れ」。20世紀初頭竣工の山脇巌の木造モダニズム建築を改修。様々な箇所の応急処置的補修を改善すべく、資料から原型を想定した上で現在の環境にも適合する意匠を探求。自ら建築に触れて判断する“手入れ”の態度で行う
- 小山光+KEY OPERATIONによる、東京・中央区の「銀座の小さなビル」。地価が日本一高い地域の敷地10坪のテナントビル。賃料試算・平面構成・入居業態の検討を重ね、奥行方向に階段とEVを並べた地上5階“一棟貸し”の建築を考案。基礎を境界に寄せる為に“潜函工法”を採用し実現
- 中山英之建築設計事務所がロビーの内装を手掛けた、東京の「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」。既存施設を改修して期間限定で運営される映画館の計画。未知の経験を待つ鑑賞者の為に、レッドカーペットではなく“シャドウ”カーペットの空間を考案。床と壁に加え什器までを“影色”の素材で覆う
- 黒崎敏 / APOLLOによる、東京・大田区の住宅「LAXUS」。閑静な住宅街の角地に計画。異素材の“キューブ”が重なる象徴的な外部と、プライバシー確保と自然光の導入を両立する内部空間を構築。天井高の切替でLDKに居心地の変化を与えて多目的な用途に対応
- 森下修 / 森下建築総研による、徳島市の「東亞合成水素ステーション徳島」。次世代エネルギーの製造供給直結型施設。水素活用の啓蒙も意図して、メタファーとしての“半透明の雲の様な”構造体が宙に浮く建築を考案。ETFE膜を用いたユニットの連なりは環境との融和も意識
- 志摩健 / moss.による、東京・渋谷区の「専門学校桑沢デザイン研究所 新教育施設」。バウハウスの理念を基とする学校の為に建物を改修。既存の長い形状を活かし、中央に“コモンスペース”を設けて両側に教室等を配置する構成を考案。モダニズム的素材の使用やデッサウ校舎の手摺の現代化等も実践
- 様々な建築家が採用する、共栄木材の“焼杉外装材”を紹介する特設サイト「焼杉 / YAKISUGI」が公開。多数の建築事例が掲載され、サンプル請求や特注依頼も可能。日本で初めて焼杉を工場生産した歴史や技術も紹介
- 山田伸彦建築設計事務所による、宮崎市の住宅改修「瀬頭の家」。中心市街地に建つ二世帯が暮らすRC造の住まい。生活様式と趣向に応える空間を求め、其々の居住フロア毎に“仕上げ”や“天井の形状”を変える計画を考案。将来的な一部の貸出も想定してインフラの準備も行う
- 三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求
- 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
- 奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、兵庫の「淡路の温浴施設」。眼前に海が広がる国営公園内に計画。島らしい風景を紡いだ“人々に開かれた場”を目指し、地域固有の小屋のようで内外の連続性も作る“屋根の建築”を考案。内外装には地元の土を原料とする瓦やタイル等も使用
- MVRDVによる、中国・成都市の複合施設「Chengdu Jiaozi Courtyard Towers」。金融地区の最後の空地を埋める建築。20年前に農村だった敷地の歴史を意識し、タワーの足元の円形基壇の中に現代化した村を商業エリアとして再現。3つのビルは自然換気や日射計算等で持続可能性にも配慮
- 山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る
- ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出
- 森下修 / 森下建築総研による、福井・おおい町の商業施設「SEE SEA PARK」。新事業挑戦も支援する官民協同の建築。“集落”の様な“営みに馴染む”在り方を求め、72個の“ユニット”を組合せて様々な用途に応える空間を構築。外皮等の選択は自然と繋がる“開放型”の環境制御も意図
- 鈴木隆介一級建築士事務所による、愛知の「M邸」。3世代が住み継いだ家の増改築。住環境と設備面の与件を考慮し、既存RC躯体を活かす判断をして天井高と開放性を備えた機能空間を追加する構成を考案。合理的に複雑で多様な場を作る可能性も提示
- +ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る
- 石黒泰司+和祐里 / アンビエントデザインズによる、東京・渋谷区の「tracing」。展示・販売・撮影を行う施設。施主の望む“キオスク”のイメージに応える為、キオスクの構成要素を“トレース”して壁面に加えて陳列物等も設計。“作法のある仕上げ”で内装の論理的構築を試みる
- デイビッド・チッパーフィールド事務所による、韓国・ソウルの、オフィスビル「K-Project」。IT企業の新社屋。建築の耐久性と将来への適応性を求め、“ハードウェア”と呼ぶ躯体の中に“ソフトウェア”と呼ぶ可変的な労働空間が展開する構成を考案。低層部は地域の都市構造も取り込み一般に開放
- 山田優+小阿瀬直+大嶋励 / SNARK Inc.による、東京・世田谷区の「尾山台の家」。壁面後退等の条例のある敷地。限られた建築面積に起因する縦動線の生活を豊かにする為、雁行形状と開口部の大きさや配置で“面積以上の広がり”を得る空間を構築。上階と下階の対比で“都市住宅で住む喜び”も喚起