SHARE 青木真研究室による、東京・新宿区のトレーニングスタジオ「NewAns西新宿店」。ビルの4階の区画での計画。ネットと対面でサービスを展開する店舗として、動画と現実が相互関係を結ぶような体験ができる空間を志向。SNSの投稿までをトレーニング体験と捉えて出入口に撮影ポイントも作る
青木真研究室が設計した、東京・新宿区のトレーニングスタジオ「NewAns西新宿店」です。
ビルの4階の区画での計画です。建築家は、ネットと対面でサービスを展開する店舗として、動画と現実が相互関係を結ぶような体験ができる空間を志向しました。また、SNSの投稿までをトレーニング体験と捉えて出入口に撮影ポイントも作りました。店舗の公式サイトはこちら
ジムやパーソナルジムに通う人口は年々増える一方で、ジム等は大手から個人まで乱立している状況にある。
そのような中で、「身体を鍛える」よりも「健康になり、維持する」ことに主眼を置き、トレーニングとピラティスを組み合わせたスタジオをデザインした。
オンラインのサービスも同時に提供しているため、オフラインにおいても一貫したユーザー体験ができる店舗を設計した。流行に左右されること無く持続的に通うことで健康な体になれるよう、通っている自分が好きになれる店舗を目指すこととした。
公園を望む窓際の有酸素運動エリアでは景色を眺めながら飽きずにトレーニングできると同時に、運動する人自体が街の景色となり、そのことが最も良い広告になると考えた。
配信スペースや撮影用の背景となる壁には店舗のロゴを大きく設置して撮影時に最も適切に見えるサイン計画とした。運動前後にSNSに投稿するまでがゲストのトレーニング体験であると捉え、背景として映える特徴的なめくれ壁をエントランス前に設えた。
オンラインではいつも動画で見ている場所を現実に体験できるように、またオフラインでは知っている場所で配信が行なわれているというような体験を演出した。オンラインとオフラインの結節点となるSNS時代の店舗を目指した。
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以下、建築家によるテキストです。
ジムやパーソナルジムに通う人口は年々増える一方で、ジム等は大手から個人まで乱立している状況にある。
そのような中で、「身体を鍛える」よりも「健康になり、維持する」ことに主眼を置き、トレーニングとピラティスを組み合わせたスタジオをデザインした。
オンラインのサービスも同時に提供しているため、オフラインにおいても一貫したユーザー体験ができる店舗を設計した。流行に左右されること無く持続的に通うことで健康な体になれるよう、通っている自分が好きになれる店舗を目指すこととした。
トレーニングエリアは雁行した木の壁と、波型のカーテンに挟まれた空間として、ゲストが セッションに集中できるように部屋の大きさや輪郭を意識させない不定形の空間とした。床の切り替えも波型のカーテンのラインと揃えて曲面を強調し、グレーで統一した窓際をヒアリングスペース・有酸素運動エリアとした。
柔らかく身体性のある木とファブリックを用い、また、建具はフルハイトの造作として壁と揃えて取っ手などのノイズを無くすことで、リラックスしながら集中してトレーニングできる環境を計画した。
公園を望む窓際の有酸素運動エリアでは景色を眺めながら飽きずにトレーニングできると同時に、運動する人自体が街の景色となり、そのことが最も良い広告になると考えた。
配信スペースや撮影用の背景となる壁には店舗のロゴを大きく設置して撮影時に最も適切に見えるサイン計画とした。運動前後にSNSに投稿するまでがゲストのトレーニング体験であると捉え、背景として映える特徴的なめくれ壁をエントランス前に設えた。
オンラインではいつも動画で見ている場所を現実に体験できるように、またオフラインでは知っている場所で配信が行なわれているというような体験を演出した。オンラインとオフラインの結節点となるSNS時代の店舗を目指した。
■建築概要
題名:NewAns西新宿店
所在地:東京都新宿区
主用途:ピラティス・パーソナルトレーニングスタジオ
設計:青木真研究室
担当:青木真
施工:マイヤーズ
階数:地上4階
延床面積:86㎡
竣工:2024年4月
写真:日吉祥太
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | トレーニングエリア 床 | |
内装・床 | ヒアリング、有酸素エリア 床 | トレーニング用長尺シート SPORTEC standard2.0+UNI versa light grey(KRAIBURG) |
内装・床 | トイレ、更衣室 床 | |
内装・壁 | トレーニングエリア 壁 | PB12.5+木調クロス FE74930(サンゲツ) |
内装・壁 | 内壁木リブ | スギ クリア塗装 |
内装・天井 | 天井 | GWボード直貼り ホワイト |
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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません
As more people visit gyms and personal training studios each year, the market is becoming saturated with large chains and individual operators alike. In this environment, we designed a studio that focuses not just on “building muscle” but on “becoming and staying healthy.”
The studio combines training with Pilates, offering both in-person and online services to create a seamless user experience across platforms. Our aim was to design a space that encourages regular visits, helping clients feel good about themselves as they work toward a healthier body.
The training area is an irregularly shaped space enclosed by staggered wooden walls and wavy curtains, which help guests focus on their sessions by minimizing awareness of room size and contours. The floor design follows the curved lines of the curtains, while the grey-toned window area serves as both a consultation space and a zone for cardio exercises.
We used soft, tactile materials like wood and fabric to create a relaxing yet focused environment for training. To maintain a clean, distraction-free space, the fixtures are built full-height and aligned with the walls, eliminating visual clutter such as handles.
The cardio area by the windows overlooks a park, allowing guests to enjoy the view while they train, which helps keep the workout engaging. At the same time, those exercising become part of the city’s scenery, which we believe is the best form of advertising.
For the online content, we placed the studio’s logo prominently on the background walls used for filming, ensuring the signage looks its best in videos. We understand that a guest’s training experience extends to posting on social media before and after their session, so we designed a distinctive, eye-catching curved wall at the entrance to serve as a perfect backdrop.
This creates a connection between online and offline experiences, allowing guests to engage with the space they’ve seen in videos and feel part of the digital content they recognize. Our goal was to create a studio that serves as a bridge between the online and offline worlds in the social media era.
NewAns Shinjuku
Location: Shinjuku, Tokyo
Use: Studio
Design: Shin Aoki & Partners
Designer: Shin Aoki
Construction: MYARDS
Floor: 4F
Area: 86m2
Completion: April 2024
Photo: Shota Hiyoshi