SHARE 岡野学 / スタジオ201アーキテクツによる、さいたま市の、築70年の木造住宅の1階部分を改修した古着店「BANKARA」の写真
岡野学 / スタジオ201アーキテクツのウェブサイトに、さいたま市の、築70年の木造住宅の1階部分を改修した古着店「BANKARA」の写真が掲載されています
岡野学 / スタジオ201アーキテクツのウェブサイトに、さいたま市の、築70年の木造住宅の1階部分を改修した古着店「BANKARA」の写真が10枚掲載されています。
この計画は、築70年の木造住宅の1階部分を改修し、古着店とする計画である。
計画地は、埼玉県さいたま市の大宮駅から徒歩5分の場所にある。
もともと住宅であったこの建物は、南側に道路、北側に庭を有し、そこに対してたくさんの開口部をもっていた。その開口部からの自然光により、建物内部は常に一定の明るさが保たれていた。
また、天井裏に隠れている屋根下地は、最近ではあまり見る事の出来ない「樹皮葺き」で、それは70年の時の流れを改めて実感させてくれるものだった。
そこで今回は、この建物の特徴である自然光、築70年の木造住宅の良さを活かしつつ、そこへ樹木、古着を加え、空間をつくりたいと考えた。
より多くの自然光を取り入れるために一部分を吹き抜けにし、2階南側窓からも採光できる計画とした。
吹き抜けにはシンボルツリーとなる3mを超える紅葉を植え、さらに各所にアイポイントとなる樹木を植樹した。
柱に添わせて配置させたOSB合板の壁は、店内の動線を作り出すとともに、耐震壁としての役割も担っている。
店内の什器は、内装のコンセプトにあわせ、古道具店で購入した家具を利用した。
店内外周の壁は白く塗装する事で、既存構造躯体・樹木・什器・ディスプレイされた服を、より強調させたいと考えた。
季節ごとに日の入り方、樹木の表情、ディスプレイされる服が変化し、来店者は来るたびに新鮮な印象を受ける事ができる。
自然光・築70年の木造住宅・樹木・古着によってつくられた空間は、時間や季節により様々な表情を見せる。
時間の経過を内装の要素とする、普遍的な魅力を持った空間を目指した。