SHARE 二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道札幌市のスキンケアブランド・イソップの新店舗「Aesop Sapporo Stellar Place」
photo©太田拓実
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二俣公一 / ケース・リアルが設計した、北海道札幌市のスキンケアブランド・イソップの新店舗「Aesop Sapporo Stellar Place」です。詳細な場所は、北海道札幌市中央区北5条西2丁目札幌ステラプレイス イースト2Fです。
雪の中にひしめくシラカバの原生林。街を取り囲む雪化粧の山々とその霞がかった山際のぼんやりとしたライン。そしてそこに広がる建築物などの人工物ー。札幌、広くは北海道にあるそのような風景にインスピレーションを受け、ある種ポエティックでもあり、情景的な空間をストアの世界観として表現したいと思いました。その風景とは、ダイナミックでありながらどこか脆さを、荒々しさがありながら繊細さを、淡い暗さがありながら光を、そういった相反するものを抱えた風景です。
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以下、建築家によるテキストです。
雪の中にひしめくシラカバの原生林。街を取り囲む雪化粧の山々とその霞がかった山際のぼんやりとしたライン。そしてそこに広がる建築物などの人工物ー。札幌、広くは北海道にあるそのような風景にインスピレーションを受け、ある種ポエティックでもあり、情景的な空間をストアの世界観として表現したいと思いました。その風景とは、ダイナミックでありながらどこか脆さを、荒々しさがありながら繊細さを、淡い暗さがありながら光を、そういった相反するものを抱えた風景です。そしてその空間はAesop のプロダクトの背景として、非常に相性の良いものだと考えました。
メインマテリアルには札幌市南区で採掘される「札幌軟石」と呼ばれる石材を使用し、壁面、カウンターをこの素材で構成することを考えました。札幌軟石は凝灰岩の一種で非常に軽く、柔らかいため加工性が高いこと、さらには保温性や防火性が良いことから、100 年以上前から戦前近くまで札幌市周辺でも石蔵や公共建築はじめ、建設資材として広く用いられていました。わたしたちはこの「札幌軟石」の質感や荒らした際のアブストラクトな表情に、この場所特有の風景を重ねました。そしてディスプレイの棚板や各什器など、機能が求められる部分へ、軟石のグレーと相性の良いバイブレーション仕上のステンレスを使用。自然の荒々しさと同居する人工物や、雪景色のような光をイメージするとともに、空間全体が製品の受け皿のような一つのプロダクトとなることを目指しました。
■建築概要
Aesop Sapporo Stellar Place(2016年/札幌)
設計:ケース・リアル 二俣公一 柴田りつ
施工:アンドエス
照明計画:BRANCH lighting design 中村達基
石材加工:辻石材工業
撮影:太田拓実
※石切り場写真のみケース・リアル
クライアント:Aesop
計画地:北海道札幌市中央区札幌ステラプレイス
計画種別:内装設計
用途:物販
計画期間:2015年11月~2016年3月
計画面積:48.6平米