SHARE 本野精吾によって、1929年に竣工した、京都・山科の「栗原邸(旧鶴巻邸)」の一般公開が開催 [2017/5/20・21・27・28]
本野精吾によって、1929年に竣工した、京都・山科の「栗原邸(旧鶴巻邸)」の一般公開が開催されます
本野精吾が設計して、1929年に竣工した、京都・山科の「栗原邸(旧鶴巻邸)」の一般公開が開催されます。開催日は、2017年5月20日・21日・27日・28日。
旧鶴巻邸/本野精吾設計/1929年竣工/国・登録有形文化財
この建物は、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)校長を務めた染色家の鶴巻鶴一の邸宅として1929年に建設されたものです。設計者は同校教授であった建築家・本野精吾(1882-1944)。「中村式鉄筋コンクリート建築」と称される当時最先端の特殊なコンクリートブロック(通称:鎮ブロック)で建てられた、合理性を追求した建築です。一方でウィーン分離派やウィーン工房の影響を思わせる装飾的なデザインも見られ、モダニズムへの移行期に生み出された独自の建物だと言えます。
2007年にはモダニズム建築の保存に関する国際組織DOCOMOMO Japanより、優れた日本のモダニズム建築の1つとして選定され、2014年には国の登録有形文化財に登録されるなど、近年その文化財的評価が高まっています。
建物は老朽化により傷んでいましたが、2011年度より京都工芸繊維大学大学院の教育プログラムにより、学生とともに修復作業を行ってきました。この建物は、現在、購入者を探しています。建物の歴史的・文化的価値を継承し、長く居住もしくは活用してくださる方を希望しています。
この建物の歴史的・文化財価値や修復の成果を広く知っていただき、よりよい継承を実現するため、所有者の栗原眞純氏のご協力により期間を限定して公開することになりました。多数のご来場をお待ちしております。公開日:2017年5月20日(土)・21日(日)・27日(土)・28日(日)
公開時間:10:00~17:00ギャラリー・トーク:5月21日(日)・28日(日)14:00~15:00
「住宅遺産栗原邸の可能性について」講師:住宅遺産トラスト関西のメンバー入場料:一般1,000円/学生500円(収益は栗原邸の修復費用に充当)
申込み:不要
所在地:京都市山科区御陵大岩17-2
京都市営地下鉄東西線御陵駅下車 2番出入口から北方面へ徒歩約10分