SHARE 能作文徳建築設計事務所による、東京・目黒区の「ピアノのある長屋」の写真
能作文徳建築設計事務所のウェブサイトに、東京・目黒区の「ピアノのある長屋」の写真が15枚掲載されています。
能作文徳建築設計事務所のウェブサイトに、東京・目黒区の「ピアノのある長屋」の写真が15枚掲載されています。
レム・コールハース率いるOMAが1991年に福岡に完成させた集合住宅「ネクサスワールド レム・クールハース棟」の一住戸が売りに出ています。価格は3000万円。リンク先に現況写真も多数掲載されています。
堤由匡建築設計工作室による、中国・雲南省の、既存古民家を改修し増築した宿泊施設「青普麗江白沙文化行館」です。
都市生活者をターゲットとした地方の古民家を改築するリゾートホテルが中国でも年々増加してきている。今回の敷地となる雲南省白沙村はナシ族の伝統的民家が立ち並ぶ牧歌的な農村地帯である。木造の民家の外壁には現地産の五花石が積まれ、雄大な玉龍雪山を間近に望むことができる。4棟の既存のナシ族民家および正門は再利用することが求められ、周囲に拡張された不整形な敷地に増築部を新築する。
まず既存部木造軸組構造だけが露出された状態を仮定する。その条件下で、雪山と集落の風景を多様に享受できるプラットホームを作るため、ランダムに積み重ねられた石のヴォリーム群を設定する。一方で屋根は4棟の既存部を起点に規則的に配置し伝統的な周辺環境と調和させる。その結果露出された木造架構及び木壁面は、五花石の硬質な外殻と対比され、軽快さと重厚さが対比的に現れるように意図した。
外壁の五花石の透かし積みは平面を台形とすることで積層面を見せず、浮遊感があり、かつ重厚な存在感を持つように意図した。客室及び外廊下のアイストップに設置された光壁には現地のトンパ紙を利用し、光を適度に抑えるためグラデーションの格子を設置している。
経年変化した木造構造体や粗く積まれた乱積みの壁などの古い記憶と対極的に、現地の材料を使った新しい思考を挿入する。単なるノスタルジックな保存では、時空の座標軸に点を打つにすぎない。過去と未来を記憶が螺旋状に繋ぐように、新旧の時間と空間を積極的に重層させている。
大津若果による書籍『隈研吾という身体 ―自らを語る』がamazonで発売されています。また2019年1月14日には隈研吾も登壇するトークセッションが開催されます。
『隈研吾という身体』
国内外で数多くのプロジェクトを手がけ、現在、もっとも脚光を浴びている建築家、隈研吾の建築と思考を読み解く一冊。一般的には、建築家という職能は、パワフルで能動的(安藤忠雄)、アーティスティックで前衛的(磯崎新)、といった風に認識されているが、「負ける建築」を標榜する隈の建築思想の大きなキーワードは「受動性」である。隈においては、建築が受動的な行為であるのだが、その思考は一般の建築家イメージと真逆であり十分に理解されていない。そこで建築批評家の大津若果が、隈研吾の今日までの経歴と、数ある著作と建物とを結びつけて検討し、さらに隈自身にインタビューすることによって、隈研吾の旺盛な活動の中にひそむ受動的なバネ、つまり隈の創作に隠された発条を明らかにする。ノンフィクション的筆力と建築的ディテールの解説、さらには建築を取り巻く状況への批評性が見事に合わさった快作!
目次
序 隈と隈以外を分かつもの
第1章 建築は経済に従う――隈の幼年時代
第2章 身体的感性――隈の学生時代
第3章 生きている伝統木造
第4章 商品ではない建築を目指して――隈の地方時代
第5章 汎コンクリートから場所・素材・技術へ
第6章 コンピュータを身体化する
第7章 世界の環境に愛される建築――隈の海外時代
大津若果 おおつ・みずか
1975年、大阪生まれ。建築史、建築研究。早稲田大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程満期退学、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 論文博士(工学)。文化庁芸術家派遣在外研修員でメキシコに滞在。甲南大学、摂南大学理工学部建築学科 非常勤講師。博論「メキシコにおける機能主義建築と地域主義建築に関する研究──ルイス・バラガンとファン・オゴルマンを事例として」、『世界の名作住宅をたずねる ルイス・バラガンの家』(共著、新潮社)。
パブロ・ピタ(Pablo Pita)が設計した、ポルトガルのドウロ川近くの森の中に建つ、ミニマルなデザインの休暇住宅「Forja house」の写真が9枚、wallpaper*に掲載されています。
小山光+キー・オペレーションが設計した、東京・千代田区の商業ビル「神田テラス」です。
都心部の不動産投資で建物を建てる際にまず求められるのは容積率をできるだけ使い切ることだ。得られた容積は、建物の用途によって価値が異なる。商業テナントビルの場合、低層階と最上階は家賃の坪単価が高く、地上からのアクセス、もしくは眺望といった特徴がない中間階はあまり家賃が上がらない。9階建てという高層のビルになるこの計画では1、2階と最上階以外の中間階の価値をあげるアイデアを検討したいと考えた。
飲食テナントビルを設計する際には、それぞれ全く異なる個性のテナントをどのように集合させて、どのように街並みに関わらせていくべきかを考える必要がある。この敷地のそばの靖国通りにも下層階が店舗で上層階がオフィスになっているペンシルビルが多く建っているが、1-2Fは店舗の装飾で飾られていて、上層階と完全に分離してしまっている。1Fは街を行きかう人々に直接アピールできるが、上階になると、レストランが集合した建物のイメージをビルとして作り、このビルに来れば、何らかの満足できる魅力的なレストランに出会うことができるというアピールが必要である。
このビルでは、垂直動線を裏にもっていったことで前面側がフリーになったため、そちら側にテラスを作る検討をした。千代田区では街並み誘導のための地区計画があり、敷地から500mmセットバックすると斜線制限の適用除外が受けられるため、斜線でけずられることなく、40mの高さのヴォリュームを建てることができる。そのため、前面側をテラスにして面積を減らしても、減った面積は上に階を足すことで、容積率を高めることができた。建物のヴォリュームは地下1階、地上9階となった。
前面のテラスは階によって大きさや形状が異なり、避難バルコニーのみを設置した小さなテラスのみとして最大限大きな内部空間を確保した階もあれば、建物の間口一杯の幅がある大きなテラスもあり、1テーブル用のテラスと個室が隣り合うレイアウトの階もある。それらの異なるアレンジのテラスが積層することで、立体的なガーデンテラスを形成している。積層する飲食ビルでは個々のテナントが完全に独立してしまっていることが多いが、このビルでは上下階でテラスが抜けている個所を作り、上下階を連続させることで、それぞれのテナントがもっとお互いに関りを持ち、それぞれのレストランの客が、このビルの別のレストランにも来店する相乗効果を狙っている。
図面で立面図として描くファサードと地上を歩いていて見上げる時に見えるファサードは全く異なる。テラスや飛び出した個室部分は、3.6mのキャンティレバーで浮いたように持ち出されている。そのテラスの裏面を特徴的なスモークしたアッシュの仕上げとして、さらに手すりの上に設置された照明でライトアップすることで、このビルで一番目につく上裏の天井面をもう一つのファサードとして立体的に表現している。
能作文徳の、プリズミックギャラリーでの建築展「ワイルド・エコロジー」が開催されます。会期は2019年1月15日~2月22日。
本展覧会では、「マテリアル」、「エネルギー」、「フード」に着目した生態学的建築群を紹介します。晴天時にはソーラークッキング屋台が稼働します。
【展覧会概要】
会期|2019.1.15(火)~2019.2.22(金)
開廊時間|平日10:00 ~ 18:00(土曜、日曜、祝日 休み)
※1.19(土)、2.10(日)は10:00 ~ 18:00開廊最新の開廊情報はこちらから
facebook 能作文徳:https://www.facebook.com/fuminori.nousaku.mail【会期中イベント】
第1回ワイルド・エコロジー会議
日時: 2019.1.19(土)18:00 ~ 20:00
第2回ワイルド・エコロジー会議
日時: 2019.2.10(日)18:00 ~ 20:00
ソーラークッキング屋台イベント 会期中晴天時
メールマガジンでも最新の更新情報を配信中