SHARE 田中裕之建築設計事務所による、東京・世田谷区のオフィス「エクスライト」
田中裕之建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区のオフィス「エクスライト」です。
デジタル領域を専門とするコンテンツ編集&クリエイティブチームのエクスライトの新オフィスである。
今後数年内に社員数が増えて行くことが予想され、オフィス移転の可能性もあるため、ここでは再移転後にも様々な部分が再利用できるような仕組みを内包した空間となっている。例えば、ここで試したことの一つとして間仕切りシステムがある。
自転車のサドルの高さを調節するパーツの仕組みを利用して、間仕切りを数秒で固定することを考えた。
ただしサドルのパーツを建築パーツとして利用できるようなものはなく、そのため足りない部分を3Dプリンタで作り組み合わせることにした。
よって、自転車パーツを建築パーツとして合わせて作るようなあまり例のないものを作ることができた。
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以下、建築家によるテキストです。
ラピッド アッセンブル
ラピッド プロトタイピング
デジタル領域を専門とするコンテンツ編集&クリエイティブチームのエクスライトの新オフィスである。
今後数年内に社員数が増えて行くことが予想され、オフィス移転の可能性もあるため、ここでは再移転後にも様々な部分が再利用できるような仕組みを内包した空間となっている。
例えば、ここで試したことの一つとして間仕切りシステムがある。
自転車のサドルの高さを調節するパーツの仕組みを利用して、間仕切りを数秒で固定することを考えた。
ただしサドルのパーツを建築パーツとして利用できるようなものはなく、そのため足りない部分を3Dプリンタで作り組み合わせることにした。
よって、自転車パーツを建築パーツとして合わせて作るようなあまり例のないものを作ることができた。
今回使った3Dプリンタパーツは樹脂系であるが、これをあえて耐久性の求められる部分に使用している。これは、折り畳み自転車の考え方にも用いられる考え方であるが、取り替え交換を前提とし、出っ張りや傷がつきやすいところに使用し交換できるようになっていて、それ以外の部分を守る役割にすることと考え方は近い。
つまり、ここは今後も性能面での更新をし、変更を加えて常に新規の状態に近いものとできるようにしている。
またこのようなシステムの反復を造作ソファにも応用したり、分割前提であることがわからないようなデザインとして作ったカウンターや、クローズドなミーティングスペースに使ったりして全体を統一するようにしている。
このように組み立て解体が素早くできることで工事費の抑制が効き、また再利用前提なので次にも使うことを考えてを大切に扱ってもらえるようになる。
さらに、再移転時には、イニシャルコストを下げることにもつながるため、
再移転時には、施工面を選択集中できるのでより坪単価を高めた空間につなげることが可能になる。
■建築概要
名称:エクスライト
所在地:東京都世田谷区
用途:オフィス
構造:鉄筋コンクリート構造
面積:150m2
竣工:2018年9月
設計:田 中 裕 之 建 築 設 計 事 務 所 (田中裕之、花塚紘紀、服部あやの)
施工:合同会社ウェルカムトゥドゥ
コンセプト協力、製作協力:五宝賢太郎
家具:モブレーワークス、Pocket Park
写真:長谷川健太