SHARE 吉本考臣建築設計事務所による、北海道・札幌市の、既存木造建物の一室を改修した自身の事務所「office M」
吉本考臣建築設計事務所が設計と施工も手掛けた、北海道・札幌市の、既存木造建物の一室を改修した自身の事務所「office M」です。
図面等はなるべく描かず即物的に現場で考え、もし失敗したら解体してしまえばいいという姿勢で臨んだので、最初はスタッフとバールを持って壊しては掃除をするという作業の繰り返し。
その中の限られた空間の中で、発見したものをどのように機能やデザインに落とし込むかを考えた。既存の畳、野地板を剥がすと無垢材の床梁(梁背:300)が現れた。
解体を進めていく中で、この床梁に腰をかけ、休憩するスタッフや手伝いに来てくれた学生を見たときに床梁を家具スケールで空間に落とし込むことを考え、空間を十字に走る床梁を家具に置き換え色々な場所を生む装置にした。
床梁にどこでも設置し長時間座れるようにスツールもデザインした。単純に形だけを変化させるのではなくて、そのモノをどう捉え直すか、解釈し直すかということを考えました。
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以下、建築家によるテキストです。
北海道札幌市中央区宮の森に位置する築49年木造アパートの一室をオフィスにするリノベーションプロジェクト。
自身たちの事務所ということもあり自主施工に挑んだ。
図面等はなるべく描かず即物的に現場で考え、もし失敗したら解体してしまえばいいという姿勢で臨んだので、最初はスタッフとバールを持って壊しては掃除をするという作業の繰り返し。
その中の限られた空間の中で、発見したものをどのように機能やデザインに落とし込むかを考えた。既存の畳、野地板を剥がすと無垢材の床梁(梁背:300)が現れた。
解体を進めていく中で、この床梁に腰をかけ、休憩するスタッフや手伝いに来てくれた学生を見たときに床梁を家具スケールで空間に落とし込むことを考え、空間を十字に走る床梁を家具に置き換え色々な場所を生む装置にした。
床梁にどこでも設置し長時間座れるようにスツールもデザインした。単純に形だけを変化させるのではなくて、そのモノをどう捉え直すか、解釈し直すかということを考えました。
動線に対しては跨ぐという行為が不自由さを与えるかもしれませんが、その不自由さも新しい居場所や立ち止まり考える時間を作り出すと考えています。
(吉本考臣建築設計事務所 吉本考臣)
■建築概要
物件名:office M
竣工年月日:2020年7月30
写真家:吉田昂平
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | オフィススペース床 | |
内装・壁 | オフィススペース壁 | 既存PBの上 EP 日本塗料工業55-70A |
内装・天井 | オフィススペース天井 | 既存合板の上、EP 日本塗料工業55-70A |
内装・床 | 打ち合わせスペース・水回り床 | タイルカーペット:センスコレクション ロデオ 品番:V75029EA21(ADVAN) |
内装・壁 | 打ち合わせスペース・水回り壁 | 既存壁仕上げ剥がしの上、シーラー仕上げ |
内装・天井 | 打ち合わせスペース・水回り天井 | 既存天井の上、シーラー仕上げ |
内装・床 | 階段仕上げ材 | チップウレタン[劣化し、簡単に交換できるように両面テープ貼り] |
内装・造作家具 | スツール仕上げ材 | チップウレタン[劣化し、簡単に交換できるように両面テープ貼り] |
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