SHARE 青木淳へのインタビュー。コロナ禍の捉え方から、進行中の競技場、完成した美術館、建築家の仕事の可能性までを語る
青木淳へのインタビューが、東京藝術大学のサイトに掲載されています。コロナ禍の捉え方から、進行中の競技場、完成した美術館、建築家の仕事の可能性まで、様々なトピックを語っています。インタビュアーはNHKクローズアップ現代の仕事でも知られる国谷裕子。
青木淳へのインタビューが、東京藝術大学のサイトに掲載されています。コロナ禍の捉え方から、進行中の競技場、完成した美術館、建築家の仕事の可能性まで、様々なトピックを語っています。インタビュアーはNHKクローズアップ現代の仕事でも知られる国谷裕子。
ビャルケ・インゲルス率いるBIGが設計している、中国・杭州市の、スマートフォン企業OPPOの研究開発本部「OPPO R&D Headquarters」です。オフィス環境への考慮から生まれるアイコニックな形状が特徴的な建築となっています。
こちらは建築家によるテキストの翻訳・抜粋したものです
BIG – Bjarke Ingels Groupが設計した「OPPO R&D Headquarters」は、洗練された美しさと革新的な技術の完璧なバランスを追求するOPPOのデザイン哲学を体現しており、環境的、経済的、社会的に持続可能な建物であり、杭州の未来科学技術都市への責任ある一部であり、また象徴的なゲートウェイとなります。
2004年に設立されたOPPOは、短期間のうちに中国最大のスマートフォン企業に成長しました。杭州の未来科学技術都市にOPPOの新しい研究開発本部を設置することは、完璧さを追求する無限の革新というブランドの精神へのコミットメントを表しています。杭州は、「地上の天国」と呼ばれ、イノベーションの拠点であるだけでなく、世界57のユネスコ遺産のうち3つを含む、中国で最も人気のある自然の名所があります。また、シルクロードや大運河の起点の1つとして、5,000年以上にわたってテクノロジー、情報交換、貿易などの豊かな文化的歴史が形成されてきました。
BIGは、2019年の初めに、世界的なスマートデバイスのリーディングブランドであるOPPOと協力して、研究開発本部とマスタープランの制作を開始しました。このデザインは、より良い世界に貢献する持続可能な企業であることを包括的なヴィジョンとし、技術的な芸術性を通じて生活を高めるというOPPOのミッションを表現しています。
「最高の技術は、生活のシームレスな延長線上にあるべきです。新しい『OPPO R&D Headquarters』は、この概念を体現しており、杭州の風光明媚な湿地帯の中に悠然と佇み、一方では密集した都市構造、他方では自然の景観の間を行き来しています。それはOPPO製品の建築的な表現となるでしょう:無理なくエレガントでありながら、都市における人間の生活の質を高めます」
と、BIG – Bjarke Ingels Groupのパートナーであるブライアン・ヤンは述べています。
「OPPO R&D Headquarters」は、杭州市ユーハン区の中心部に位置し、自然湖、都市の中心部、1万平方メートルの公園に挟まれた場所にあります。この建築は、杭州から東西に伸びる主要なアクセス道路のアンカーポイントとして、未来科学技術都市と杭州自体へのゲートウェイとなる象徴的なランドマークとなります。
「このプロジェクトを通じて、杭州は中国におけるOPPOの研究開発の最も重要な拠点の一つとなるでしょう。BIG社が設計したランドマークであるO-Tower(OPPO R&D Headquarters)の象徴的な表現は、余杭区の美しく快適な自然の水域と湿地の景観によって完璧に補完され、強化されています。将来的には、OPPOのグローバルモバイルターミナル研究開発本部は、我々のコラボレーションにより、OPPOのブランドアイデンティティと文化を完璧に表現するだけでなく、杭州市余杭の最も象徴的なランドマークになると信じています。これはOPPOの100年計画の要となるものです。」
と、OPPOのSVPであるJin Le Qinは言います。
現代のハイテク企業のニーズは、創造的でダイナミックなワークスペースをサポートする理想的な深くて柔軟なフロアプレートと、従業員の幸福と生産性に寄与する日光や景色へのアクセスを含む最適な作業環境を提供する浅いフロアプレートのどちらかを選択する立場にあることが多いと言えます。
新しい「OPPO R&D Headquarters(O-Tower)」は、これらの相反する要件を解決するために、日光へのアクセスに最適な深さを持つ伝統的なオフィス床を、コンパクトでありながら広い連続した床面積を持つ円筒形の中庭型の建物に変換しました。建物の南端を地面に押し下げることで、太陽の光を浴びやすいファサードの外壁面積を最小限に抑え、内側のファサードからの眺望を最大限に確保しています。この大きな塊は、エネルギー使用量を削減し、自然光を最大限に取り入れるために最適化された建物の形を表しています。
石躍健志建築設計事務所が設計した、沖縄・中頭郡の住宅「喜名の家」です。
RC造で住宅を建てることが主流の沖縄で、建築主は木造で住宅を建てることを望んでいた。
それは木造の方がコストが安いからといった、どちらかというとネガティブな理由からではなく(むしろ沖縄ではRCよりも木造の方が建設コストが高いか、あるいは大差がない)、「私たち夫婦と一緒に歳をとり、循環する家にしたい」「いずれ子は巣立ち二人の生活になる。その時に暮らしやすい家にしたい」という、建築主の人生観から導かれたポジティブでサスティナブルな思考からの希望であった。
沖縄でRC造が主流となったのは、台風対策からである。
戦前は沖縄でも木造が主流で、猛風に耐えるために敷地地盤面を周囲より低くして風の影響を軽減し、さらに敷地の周囲に「フクギ」を植え防風林を形成していた。
偶然ではあるが本敷地も地盤が道路よりも低く、周囲をまるでフクギのようなRCの住宅に囲まれていたことから、台風への備えが既に出来上がっているかのような周辺環境であった。しかしながら、近年の台風は強大化しつつあり、予断を許さない。
このような状況から、風の影響を軽減するために高さをできるだけ低くおさえ、耐風圧性を高めるために外周部を耐力壁で固めた箱型の形状が導かれた。
内部空間はおおきな体積のワンルームが理想的だと考えていた。
沖縄の真上から突き刺さるような光や、海を感じる心地よい風、湿り気を含んだ空気がおおらかに室内を循環し通り抜けていくような空間のあり方が、沖縄の気候に適しているのではないかと考えていたからである。そこで中庭もひとつの空間として捉え、個室空間も壁で仕切るのではなく建具で間仕切り、中庭を介してすべての空間がおおらかに繋がるような構成としたことで、光や風や湿気、そして家族の気配が住宅全体を通り抜けながらも充満しているような、ゆるやかな空気感に満ちた住宅ができたと考えている。
葛島隆之建築設計事務所が設計した、三重・員弁郡の住宅「Rural House」です。また本作品の作品集が設計者により作成されKindleで公開されています。
この住宅の計画地は市街化調整区域で、遠くには鈴鹿山脈を望み、周辺には田畑が広がるのどかな場所である。前面道路は緩やかな坂道で、敷地内には鬱蒼としたエノキの群生の森がある。建主は、北隣に建つ母屋の1階にある歯科医院を経営しており、住宅を含めた敷地一帯の計画を望まれた。
平面はコートハウスの形式をとり、さまざまな向きに部屋を配置した。直行グリッドによる計画では、室内面積が確保しづらく、また基礎の掘削量が増え、変形敷地と勾配にうまく対応できない。そこで、グリッドではなく等高線を補助線とし、建築を折り曲げながら敷地に沿わせた。室内に現れる梁は、4つの中庭をそれぞれ中心として放射状にレイアウトし、それらを蛇行した道状のワンルームに沿って連続させた。
建主の所有地であるが、市街化調整区域であるため建築することのできない西側の敷地には、遊歩道を計画した。⾧い間放置されていたこの敷地は、建主家族や母屋に住む親世帯の広大な裏庭としてだけでなく、歯科医院に訪れる患者さんの庭園としても利用できるようになった。
ピーター・ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「州立美術館にて」が公開されています。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/4/12-4/18)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
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