湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ
湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ
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湯浅良介 が設計した、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」です。
人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくりました。
施主から住宅の設計を頼まれ要望を聞いてから、ずっとスケッチを描いていた。
そのスケッチは佇まいを表すような立面(のようなもの)だったり、内部のどこかの壁面だったり、見上げた天井だったりした。それも、パースペクティブのような空間性をもったものではなく、面を描いていた。面に表れる線や形、そのパターンに、人間的な何かを見出したいと思っていた。
FLASHは構造材があらゆるところで仕上げや建具によって隠蔽されている。
現しになっている箇所があったとしても塗り潰しの塗装によって素材感が消されたり、逆に色によって強調されたりしている。片や仕上げ材はサイズやモジュールがそのまま現れている。プラスターボードやクロスは一切使わず、継ぎ目をないものとして見せたり、他の何かに見せるということを避けている。
自分が感じた何かをまずは表しそれを起点にまた考えている。その方法としてスケッチを描き続けている。そして、目に見える表層に何を見出すかを確認するために、見える面を描き連ねていく。人間が人間としてあることの喜びが表層には表れている。その表層の模様、形や色から、何を見せ何を隠すのかを、自由に選び取りながら空間に纏わせたいと思った。
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湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ
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以下、建築家によるテキストです。
「うそとまこと」
施主から住宅の設計を頼まれ要望を聞いてから、ずっとスケッチを描いていた。
そのスケッチは佇まいを表すような立面(のようなもの)だったり、内部のどこかの壁面だったり、見上げた天井だったりした。それも、パースペクティブのような空間性をもったものではなく、面を描いていた。面に表れる線や形、そのパターンに、人間的な何かを見出したいと思っていた。
FLASHは構造材があらゆるところで仕上げや建具によって隠蔽されている。
現しになっている箇所があったとしても塗り潰しの塗装によって素材感が消されたり、逆に色によって強調されたりしている。片や仕上げ材はサイズやモジュールがそのまま現れている。プラスターボードやクロスは一切使わず、継ぎ目をないものとして見せたり、他の何かに見せるということを避けている。
全ての仕上げ材がそのもののもつ寸法を活かすようなモジュールによって割り付けられ、取り合う箇所は目地や押縁によってむしろ強調されている。構造材と同じく素材感は潰しの塗装によって消されている。フックや電球は数の反復によって強調され、ガラスに反射した虚像により増幅すらしている。階段は襖によって隠されたり現れたりする。このように、見せることと隠すことの選択がこの建築の表れとなっている。
本当と嘘について時折考える。建築は人体に例えられることがあるが、それに即して言えば、構造材は骨、仕上げ材は皮膚、電気系は神経、空調系は呼吸器、衛生配管は消化器官だろうか。皮膚は皮下のものを隠蔽して見えなくするが、骨や臓器が見えないことは生物学的には自然な状態であることが多い。人間はといえば、さらに皮膚を隠す服を着て、またさらに装飾を身につけ、文化や風習や個人といった人間らしさが顕になっていく。
学生の頃は構造的な力の伝達がそのまま表れているような建築が正しい、仕上げで隠蔽したりないものをあるように見せたり何かに擬態することは悪だとすら思っていた。だが同時に、民族衣装はかっこいいし、装飾的な教会堂には惹かれるし、親戚の家の花柄のテーブルクロスやフェイクファーはダサくて可愛い、と思っていた。あの頃は”建築”と”それ以外”がまだ乖離していた。
年を重ねて、善悪や真偽は二項対立的ではないのだと知った。建築を考えるときも同じように、正しさや良し悪しという判断基準で考えないようになっていった。建築とそれ以外の差は日々なくなっている。
誰だったか、真実は大衆のものになった途端真実ではなくなる、と言っていた人がいたが、つまり、真実は個人にしかないということに僕は共感している。本当も嘘も、見る角度によって変わり、絶対的なものではないのかもしれない。
それは言葉のように相対的で、何かを言う時にそれは別の何かによって定義づけられていて、あっちが変わればこっちが変わるような不安定な流動性をもっている。ある社会では良いとされるものが、別の社会では悪いとされることもある。変わる理由は多々あるから、変わるということ、寄る辺ないということが肝に銘じられる。それは、自分の外部に判断の理由を求めない、ということかもしれない。
では何を信じるか。それを探るために自分が感じた何かをまずは表しそれを起点にまた考えている。その方法としてスケッチを描き続けている。そして、目に見える表層に何を見出すかを確認するために、見える面を描き連ねていく。人間が人間としてあることの喜びが表層には表れている。その表層の模様、形や色から、何を見せ何を隠すのかを、自由に選び取りながら空間に纏わせたいと思った。
■建築概要
名称:FLASH
所在地:神奈川県中郡大磯町
住人:大人2人、子供1人
主要用途:住宅
地域地区:第1種低層住居専用地域
防火指定:22条指定区域
設計:湯浅良介
構造:KAP(担当 / 梅原智洋)
カーテン:堤有希
施工:安池建築工房(代表 / 伊東進也 担当 / 横山一浩)
構造:木造軸組工法 地上2階建
基礎:べた基礎
敷地面積:179.09㎡
建築面積:57.44㎡
延床面積:102.63㎡(1F:62.89㎡ 2F:39.75㎡)
竣工年月:2021年7月
撮影:高野ユリカ