SHARE 藤田雄介 / CAMP DESIGN INC.による「日吉の住宅」
以下、建築家によるテキストです。
木製ガラス引戸により、室内風景に多様な展開を与えていくことを考えました。シンプルな構成の部屋でありながら、ガラス引戸を通すと立ち位置によって向こう側の見え方が微妙に変化し様々な生活風景が立ち上がります。
ガラスは距離を作り出す素材ともいえます。住宅の小さなスケールの中では、適度な距離を生み出す素材として効果的です。さらに開放性・閉鎖性を兼ね備えた引戸と組み合わせることで、重層的な境界をつくりだすことができます。
建物の開口部として用いる場合や、部屋を仕切るために使う場合とは違い、あちら側とこちら側の距離感や空間の質感の違いがより浮かび上がるような、ガラス引戸の可能性を広げていく試みです。
■建築概要
設計期間 : 2011.06-08
施工期間 : 2011.09-10
延床面積 : 62.39㎡
設計協力 : 島田 陽 / タトアーキテクツ
施工 : handi house project