ザハ・ハディド・アーキテクツの上海での大規模回顧展をプレビュー。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を豊富な写真で振り返る
ザハ・ハディド・アーキテクツの上海での大規模回顧展をプレビュー。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を豊富な写真で振り返る2012年に中国・北京に完成した「Galaxy SOHO」。 photo©Hufton+Crow
ザハ・ハディド・アーキテクツの上海での大規模回顧展をプレビュー。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を豊富な写真で振り返る2012年にアゼルバイジャンに完成した「Heydar Aliyev Centre」。 photo©Hufton+Crow
ザハ・ハディド・アーキテクツの上海での大規模回顧展をプレビュー。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を豊富な写真で振り返るオーストラリア・シドニーで進行中の「Western Sydney International Airport」。
ザハ・ハディド・アーキテクツの上海での大規模回顧展をプレビュー。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を豊富な写真で振り返る2014に発表された「Tela」。

ザハ・ハディド・アーキテクツが中国・上海で行う大規模回顧展「ZHA Close Up – Work & Research」をプレビューします。代表作・進行中のプロジェクト・プロダクト作品を140枚以上の豊富な写真で振り返ります。展覧会は、現代美術館「MAM上海」にて2021年6月26日から9月15日まで開催されます。

こちらはプレスリリースの翻訳

MAM上海で開催される「ZHA Close Up」展は、(ZHA)の中国における初期の作品を時系列で紹介するもので、世界各地のプロジェクトを結びつける先駆的な研究と相互関係を探り、スタジオの想像力、デザイン、建築環境の構築方法を変えている技術革新について詳しく説明します。

2021年6月26日から9月15日まで開催される本展では、ローマの「MAXXI 21世紀美術館(2010年)」や北京の「Leeza SOHO(2019年)」の流れるような都市空間から、現在6大陸で開発中の画期的なプロジェクトまで、過去40年間のザハ・ハディド・アーキテクツの建築物の進化を検証し、革新とインスピレーションへの一貫した願望を示しています。

1979年に故ザハ・ハディド氏が設立したザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)は、21世紀の建築を再定義し、世界中の人々の想像力をかき立てるプロジェクトを数多く手がけてきました。ハディド氏は建築界の重鎮であり、2004年には女性として初めてプリツカー建築賞を受賞しました。彼女が初めて中国を訪れたのは、キャリアをスタートさせたばかりの1981年のことでした。ユーフラテス川とチグリス川に削られた彼女の生まれ故郷であるイラクと同様に、中国の自然景観や都市居住地は、大河や水路によって歴史的に形成されてきました。ハディッド氏は、北から南へと旅をして中国の多くの都市を訪れ、その芸術と建築を体験しながら、自然の景観という大きな劇場の中に歴史的な建築を埋め込む方法を研究しました。

ZHAがコンペで受賞した香港の「ピーク・クラブ(1982-1983)」の設計は、建物と敷地、内部と外部、建築とエンジニアリングの間の流動的な関係についてのハディドのリサーチを明らかにしています。ZHAの作品は、周囲の山腹の地形によって定義され、「広州オペラハウス(2010年)」や「北京大興国際空港(2019年)」などの後続の重要なプロジェクトにおいて、有機的な建築言語で自然の一貫性を反映し、直感的にナビゲートでき、世界中で認められている比類のない空間体験を生み出しています。

「ZHA Close Up」は、ZHAの建築に刻まれた40年にわたる実験の旅を探ります。そして、彼らのデザインが新しいデザインごとに空間的に独創的で、構造的に効率的で、技術的に高度で、環境に配慮したものになっていくのを見る中で、その作品を建築実務の最前線として位置づけます。

「ZHA Close Up」では、世界中の市民、専門家、学術機関から最高の栄誉を受けたプロジェクトを紹介し、業界の設計・施工方法を改善するためのスタジオの先駆的な研究を紹介します。

持続可能性 – 詳細な環境分析と形状最適化技術の適用により、廃棄物や資源の消費を抑えた効率的な設計を実現します。

コンピューテーション&デザイン – 世界的に著名な科学機関とのコラボレーションにより、ロボット工学、人工知能、デジタルファブリケーションの分野で革新的な技術を開発しています。

ZH ソーシャル – 差別化されたエージェント集団と意思決定プロセスを用いたエージェントベースのシミュレーションにより、デザインされた環境で期待される社会的相互作用のプロセスを調査します。

アナリティクス&インサイト – データ分析と人間行動のモデル化により、健康的で生産性の高い職場環境を設計し、全体および個人のウェルネスに合わせてカスタマイズします。

バーチャルリアリティ – 没入型テクノロジーが建築家に提供する、拡張現実でのコラボレーションとデザインの可能性を示します。

本展では、2006年に設立されたザハ・ハディド・デザイン(ZHD)も紹介されます。ZHDは、ハディド氏の現代デザインに関する独自の対話を共有するための独立したプラットフォームを構築する必要性から設立されました。ZHDのポートフォリオは40年にわたる研究を網羅しています。今日では、ハディド氏の独創的な方法論と、家具、照明、ファッションにおける国境を越えた特徴的なデザインによって定義され、世界中で支持されています。また、ZHDは象徴的なブランドと提携し、世界で最も尊敬されている美術館のコレクションの一部となるような、特別な1点物や限定品を制作しています。それぞれの作品は、完璧なクラフトマンシップと、ハディッド氏の流麗な幾何学性を難なく表現しています。2014年に発表された「ZHDコレクション」は、ハディド氏のビジョンを表現したもので、妥協することなく卓越性と不適合性を追求することで、高い評価を得ているブランドを定義し、デザイン界において時代を超えて尊敬される存在となっています。

MAM上海のアーティスティック・ディレクター、シャイ・バイテルは次のように述べています。
「MAMでの学際的かつ没入型のアプローチの一環として、ザハ・ハディドの独創性を称えるこの重要な展覧会を開催できることを嬉しく思います。ハディド氏は非常に優れた女性で、研究者、デザイナー、建築家としての彼女の活動が、さまざまな地域や歴史の中で発展してきたこと、そしてこの活動が、早すぎる死を迎えたザハ・ハディド・アーキテクツの現在の革新的なビジョンと作品にどのような影響を与えているかを、観客の皆様にお見せできることを嬉しく思っています。ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)は、彼女の遺産を継承・発展させており、現代の最も重要な建築家の一人のビジョンについて、これまでにない洞察を与えてくれる本展の開催をMAMは誇りに思っています」

ザハ・ハディド・アーキテクツのプリンシパル、パトリック・シューマッハは次のように述べています。
「この展覧会では、私たちがどのような人間なのか、私たちの経験の深さ、現在の関心事、そして未来への願望を間近に提示することを目的としています」

中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」
中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」A棟外観。 photo©堀越 圭晋 / 株式会社 エスエス
中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」A棟内観。 photo©堀越 圭晋 / 株式会社 エスエス
中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」B棟外観。 photo©堀越 圭晋 / 株式会社 エスエス
中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」B棟内観。 photo©堀越 圭晋 / 株式会社 エスエス

中村創 / DAN設計室のデザイン監修、オカケンの設計施工による、神奈川・大和市の、建売住宅「南林間のふたつの家」です。

「南林間」の緑豊かなこの地に中庭に囲まれ「緑」「光」「風」を常に感じる事の出来る2棟の住宅を計画した。

建築家によるテキストより

雁行プランにより出来たふたつの中庭は家の中心となるLDKから常に眺めることが出来、自然を感じることが出来る。
LDKは吹抜け、大開口をもち、木漏れ日のような光が降りそそぎ、自然に包み込まれたような開放的な居住空間を生み出すことが出来た。内装材や家具には木を多用することで、木に包まれた暖かみのある空間が生まれた。
また、木の深い軒を設けることで、木質感を建物全体でも感じることが出来るよう計画した。

建築家によるテキストより

2棟の家は街と調和するよう小さなボリュームの屋根に分割し、屋根ごとに勾配方向を変化させ、街並みとの連続性を図った。
また、外壁に凹凸を付けることで、時間とともに異なる陰影を落とし異なる表情を生み出す。まるで、2棟で一体のボリュームであるかのように感じることの出来る二つの家を生み出すことが出来た。

建築家によるテキストより
坂牛卓+O.F.D.A.による、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」
坂牛卓+O.F.D.A.による、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」ライトグリーンの屋根の建築が「センター棟」。エンジの屋根の建築が「クリニック棟」。 photo©Akeda Masashige
坂牛卓+O.F.D.A.による、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」センター棟内観。 photo©Akeda Masashige
坂牛卓+O.F.D.A.による、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」クリニック棟外観。 photo©Akeda Masashige
坂牛卓+O.F.D.A.による、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」クリニック棟内観。 photo©Akeda Masashige

坂牛卓+O.F.D.A.が設計した、山梨・甲府市の「地域総合子ども家庭支援センター・テラ 第一期工事」です。第一期工事として、センター棟とクリニック棟が完成しています(研修棟は2期工事として2021年末完成予定)。

甲府市に建つこの建物は地域の恵まれない子供達のためにその家庭の親子の相談、アドバイス、医学的なカウンセリングなどを行う施設である。

本施設は3つの機能を3つの棟で分担している。1つはセンター棟で相談室、事務室など3棟の運営を統括する棟。2つ目はクリニック棟で医者による医学的なカウンセリングを行う棟。3つ目は研修棟で本施設の運営法人の全職員の研修を行う棟である。
今回第1期工事としてセンター棟、クリニック棟が完成した(研修棟は2期工事として2021年末完成予定である)。

建築家によるテキストより

3つの建物には建築的に共通する3つの特徴がある、1つ目は屋根形状とその色、2つ目は木構造露わしの内装、3つ目は中央と周辺という平面構成である。屋根形状は2棟の屋根は両方とも寄棟と切妻を混合した形状である(頂部に水平に近いトップライトを設けている)。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 原研哉が主宰する「日本デザインセンター原デザイン研究所」が、サインデザイン領域に経験のあるデザイナーを募集中
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原研哉が主宰する「日本デザインセンター原デザイン研究所」の、サインデザイン領域に経験のあるデザイナー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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日本デザインセンター原デザイン研究所(主宰│原研哉)はサインデザイン領域に経験のあるサインデザイナーを募集します。

原デザイン研究所の活動が活性する中で、サイン計画の仕事が増加しており、今回は特にサイン分野での経験者を募集します。
私たちの仕事は、事業構想に端を発し、空間、店舗、アイデンティフィケーション、プロダクト、パッケージ、広告、WEBやSNSを用いた情報発信、展覧会、書籍編集デザインなど、多様なプロジェクトをしかるべき成就に導くあらゆるデザインを担える体制をつくりたいと考えていますので、専門領域をお持ちの方でも、そこを基点とした他領域への発展や連携も期待しています。

また近年は、日本の風土や文化を未来資源として活用していく仕事に注力しています。原デザイン研究所にご自身の未来を重ねて可能性を感じられる方はぜひご応募ください。

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