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二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」。景勝地として親しまれる場の再整備計画。自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮。“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」。景勝地として親しまれる場の再整備計画。自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮。“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」。景勝地として親しまれる場の再整備計画。自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮。“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」。景勝地として親しまれる場の再整備計画。自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮。“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」。景勝地として親しまれる場の再整備計画。自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮。“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る photo©水崎浩志

二俣公一 / ケース・リアルが基本設計・全体監修した、兵庫・豊岡市の「玄武洞公園整備計画」です。実施設計はキタイ設計と松田一級建築士事務所が担当しています。
景勝地として親しまれる場の再整備計画です。建築家は、自然の彫刻と呼ばれる“柱状節理”の見せ方を主題として、様々な要素の形と色彩や素材を考慮しました。そして、“再編集”の整備で自然の迫力を体感できる環境を作る事が意図されました。施設の公式サイトはこちら

大きなうねり模様に、無数のスジが入ったようなゴツゴツした岩肌。六角形の岩の断面が、幾重にも連なる硬い岩壁。兵庫県の日本海側に位置する豊岡市の「玄武洞公園」は、約160万年前のマグマが冷え固まるときに出来た「柱状節理」と呼ばれる特徴的な地形が見られる自然公園である。

建築家によるテキストより

今回の計画は、長年に渡って景勝地として親しまれてきたこの公園の入園有料化に伴う再整備計画であった。
計画を進める上で最も議論されたのは、「自然の彫刻」とも呼ばれる柱状節理の迫力を、来園者にいかにして感じてもらうかであった。そして、既存の公園の要素をどの程度残しながら新たに手を加えていくか、そのバランスが議論された。

建築家によるテキストより

整備の軸となったのは、「玄武洞」「青龍洞」という公園内でも特にスケールのある柱状節理が見られる洞の前に、コンクリートで出来た大きな「基壇(ステージ)」を設けたことである。それぞれの基壇の前方にはベンチを設け、目の前の洞を見上げるように自然と対峙出来る居場所を作った。

さらに、基壇やベンチの表面はブラスト加工で荒らして表情をつけ、コンクリート製でありながらも自然と相性の良い仕上げを意識した。公園内をめぐる園路にも同じ素材や仕上げを使用し、曲線や直線を用いて造作することで、自然の有機的なラインとコントラストをつけた。

建築家によるテキストより
梅原悟 / UME architectsによる、東京・豊島区の住宅「駒込の角家」。“木密地域”の角地の狭小敷地。立地特性を活かした快適な空間を目指し、LDKを2階に配置して“視界が遠くに伸びる”開口部を設計。階段を取り込み壁と天井を押し出して限られた中で“広さ”を追求
梅原悟 / UME architectsによる、東京・豊島区の住宅「駒込の角家」。“木密地域”の角地の狭小敷地。立地特性を活かした快適な空間を目指し、LDKを2階に配置して“視界が遠くに伸びる”開口部を設計。階段を取り込み壁と天井を押し出して限られた中で“広さ”を追求外観 photo©梅原悟
梅原悟 / UME architectsによる、東京・豊島区の住宅「駒込の角家」。“木密地域”の角地の狭小敷地。立地特性を活かした快適な空間を目指し、LDKを2階に配置して“視界が遠くに伸びる”開口部を設計。階段を取り込み壁と天井を押し出して限られた中で“広さ”を追求2階、リビング・ダイニング photo©梅原悟
梅原悟 / UME architectsによる、東京・豊島区の住宅「駒込の角家」。“木密地域”の角地の狭小敷地。立地特性を活かした快適な空間を目指し、LDKを2階に配置して“視界が遠くに伸びる”開口部を設計。階段を取り込み壁と天井を押し出して限られた中で“広さ”を追求2階、リビング・ダイニング photo©梅原悟

梅原悟 / UME architectsが設計した、東京・豊島区の住宅「駒込の角家」です。
“木密地域”の角地の狭小敷地に計画されました。建築家は、立地特性を活かした快適な空間を目指し、LDKを2階に配置して“視界が遠くに伸びる”開口部を設計しました。また、階段を取り込み壁と天井を押し出して限られた中で“広さ”も追求されました。

敷地は狭あい道路の多く残る木密地域にありながら、T字路の北東角地にあり、南側向かいの建物がセットバックしているため、かなり先からも見通すことができる。

そのような狭小地に建つこの住宅は、白い直方体の上に折れ曲がった黒い屋根が浮いたように載り、2方向の道路にヴォリュームが突出するアイコニックな印象を外観に持つ。

建築家によるテキストより

内部の構成もシンプルで、接道する2方向道路からの視線が気にならないようメインとなるLDKを2階にすることで自然光が入りとても明るい。そして1階に閉じた寝室や水回り、3階にオープンなロフトとバルコニーを配している。

中心となるLDKは限られた床面積を少しでも広げるべく階段を取り込み、壁と天井を押し出している。また立地の特性を活かし、その開口から視界が遠くに伸び、狭いながらも快適に過ごせるようになっている。

建築家によるテキストより

仕上げ素材の種類や色をできるだけ少なくすることで内・外ともに統一感を与え、かつローコストに繋がっている。
特に内観の壁・天井と家具は白で明るい空間とし、カラフルなオブジェやアート作品などを飾ったりできる。間仕切の代わりに透けたカーテンを用いることで奥を感じ、また窓も同じカーテンにすることで向こうにある空間の領域意識も曖昧になり、感覚的な広がりを得られるように工夫している。

建築家によるテキストより
studio36による、愛知・岡崎市の美容室「ie」。商業ビルの1室に計画。“場所に潜む豊かさ”を引き出す空間を目指し、機能を集約した円形什器を用いた“気配や環境の変化”が感じられる構成を考案。“ワンアクションの介入”で改修の在り方も問う
studio36による、愛知・岡崎市の美容室「ie」。商業ビルの1室に計画。“場所に潜む豊かさ”を引き出す空間を目指し、機能を集約した円形什器を用いた“気配や環境の変化”が感じられる構成を考案。“ワンアクションの介入”で改修の在り方も問う photo©村山写真事務所
studio36による、愛知・岡崎市の美容室「ie」。商業ビルの1室に計画。“場所に潜む豊かさ”を引き出す空間を目指し、機能を集約した円形什器を用いた“気配や環境の変化”が感じられる構成を考案。“ワンアクションの介入”で改修の在り方も問う photo©村山写真事務所
studio36による、愛知・岡崎市の美容室「ie」。商業ビルの1室に計画。“場所に潜む豊かさ”を引き出す空間を目指し、機能を集約した円形什器を用いた“気配や環境の変化”が感じられる構成を考案。“ワンアクションの介入”で改修の在り方も問う photo©村山写真事務所

畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一 / studio36が設計した、愛知・岡崎市の改修美容室「ie」です。
商業ビルの1室に計画されました。建築家は、“場所に潜む豊かさ”を引き出す空間を目指し、機能を集約した円形什器を用いた“気配や環境の変化”が感じられる構成を考案しました。また、“ワンアクションの介入”で改修の在り方も問う事が意図されました。店舗の公式サイトはこちら

ビルの1室に什器1点を置く“ワンアクションの介入”による完全予約制の小さな美容室の計画である。

建築家によるテキストより

機能を集約した円形什器を部屋の中央に配置し、入口からの視線を適度に遮りながら、部屋のどこにいても気配や環境(光/音/風)の変化が感じられる計画とした。

建築家によるテキストより

円形什器は、曲げ合板(915mm×1825mm)10枚を周囲に纏い、壁を穿つことにより、外周部は待合・カットスペース、内周部はシャンプースペースとそれぞれのスペースに必要な機能が配置されている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/1/16-1/22]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/1/16-1/22]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/1/16-1/22)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 彦根アンドレア / 彦根建築設計事務所による、神奈川の住宅「365°」。海と山を望む高台の敷地。周囲の景色を取り込みつつ強風に対策する為、中庭を囲む様に諸室を配置した“円形”の平面構成を考案。詳細な設備計画や自然エネルギーの活用等で“自立した生活”環境も構築
  2. PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据える
  3. マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向
  4. 小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る
  5. 伊庭野大輔と藤井亮介による、和歌山の「高野山 café 雫」。世界遺産の地に新設された拠点内の店舗。場所の風景と水を想起させる場を求め、地域産の木柱を“林立”させ全艶塗装のテーブルの“反射”が視覚的増幅を生む空間を考案。木立の中でくつろぐ様な体験を作り出す
  6. 中村堅志 / 中村建築による、鳥取市の「あたらしい家」。“中山間部”集落の住宅の建替。増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向。景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す
  7. トラフ建築設計事務所による、栃木の「ONIBUS COFFEE那須店」。“環境に配慮する”店舗が集まる施設内に計画。都外初の出店として“新たなプレゼン”の場を目指し、“珈琲の豆かす”を混ぜた左官床等を考案。お客と店員が円滑に交流でき気持ちよく働ける場を作る
  8. 内藤廣による、磯崎新への追悼文「時代を創った建築家 」
  9. 川上真誠+植村卓也 / クラウドアーキテクツによる、兵庫・神戸市の「京地H邸」。郊外住宅地に計画。自然と生活が連続的に繋がる在り方を目指し、“性格の異なる”ヴォリュームを“結合”させ周辺との関係に合わせ調整。デッキ等での住環境の“スケールダウン”も意図
  10. スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる
  11. 石川素樹建築設計事務所による、東京・小金井市の「中町の家」。人や車の往来はあるが自然が近い敷地。開くか閉じるかの“二項対立ではない”在り方を求め、光や影の変化と平面構成での“奥行きのある佇まい”を志向。“可動式ルーバー折戸”は外部と中庭の繋がりを調整
  12. 慶應SBCチームによる、神奈川・藤沢市の「慶應SFC SBCプロジェクト 滞在棟3」。大学敷地内の滞在型教育施設。“使い方を限定しない学びの場”を求め、空間に“微小な方向性や性格の変化”を生み出す“湾曲するグリッド”を考案。自立する建築システムで利用者の“拠り所”を作る
  13. スノヘッタとWERKによる、デンマークの海洋センター「The Lantern」。海洋活動と観光客の為の施設。全ての人に開かれた存在を目指して、様々な活動を集約した“円形劇場”の様なパブリックテラスを考案。訪問者を招き入れると共に水害等についても考慮
  14. ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国のSFの盛んな都市に計画。“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包。詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れる
  15. 中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示
  16. OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案
  17. ヘルツォーグ&ド・ムーロンのウェブサイトがリニューアル
  18. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  19. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  20. 大山純矢+大山真司 / studio kiviによる、愛知の住宅改修「とよたの家」。3世帯の家が集まる場の一軒を改修。環境配慮と現在の暮らしへの対応を目指し、生活導線や開口部に手を入れる“調節”と“変更”を意識した設計を志向。未来の生活に応える改築も予定して計画を立てる

MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Installation view, Blueprint Beijing photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Installation view, Blueprint Beijing photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Pao II A Dwelling for Tokyo Nomad Women, Toyo Ito photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展House & Restaurant, Junya Ishigami

MADアーキテクツのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」です。
世界各国から20名を招聘して開催されました。キュレーターは、建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成しました。また、日本からは伊東豊雄と石上純也が出展しています。

こちらはリリーステキストの翻訳

マー・ヤンソンのキュレーションによる「Blueprint Beijing」展で、世界各国の建築家20人が北京と未来を描く

第1回北京ビエンナーレ(2022年)の締めくくりとなる展覧会「Blueprint Beijing」(キュレーター:マー・ヤンソン、共催:MADアーキテクツ)が、2023年1月13日に正式に開幕しました。

北京ビエンナーレの建築部門として、世界各国から主な参加建築家/アーティスト20名を招聘し、建築模型、インスタレーション、写真、映像などを含む様々なメディアでそのアイデアを紹介します。また、歴史的なアーカイブを通じて、先見性のあるアイデアを提示した8人の建築家やコレクティブを紹介するとともに、歴史的な意義を持つ中国のSF映画4本を展示します。地域も世代も異なる建築家たちが、キュレーターの問いかけに応え、北京の未来と都市について、最終的にこのテーマに関する独自のヴィジョンを提示したのです。この展覧会は集団制作であり、作品の大部分はサイトスペシフィックなコミッションや 改造された複製品として制作されています。本展で展示される作品は、地理的・年齢的な制約を超えて、思想や感情を衝突させ、対話させ、共鳴させることで、鑑賞者の都市の未来に対する想像力を刺激するものです。

マー・ヤンソンは述べています。
「Blueprint Beijingのメインテーマは『未来』です。展覧会では、誰もが知っている過去の北京のパートと、誰もが想像する北京のパートがあります。私たちは、都市や建物について理想的なヴィジョンと創造的なイマジネーションを持つ建築家たちの作品を、過去100年にわたる世界中の歴史的なビジョンとともに、ひとつの空間の中に並べました。サイトの規模は大きくありませんが、コンテンツは非常に濃く、豊かで情報量が多いです。2023年にBlueprint Beijingがオープンすることも、今回の展示内容と非常にマッチしています。なぜなら、未来は想像力に満ち、エネルギーに溢れ、よりオープンで相互に絡み合う未来でなければならないからです」

建築家の道具である設計図(Blueprint)は、歴史のアーカイブであると同時に、未来のイマジネーションでもあるのです。優れた建築家は、先見性のある思考によって現実を変えていきます。建築物は、人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディアであり、その先駆的な性質を絶えず押し進め、都市、地域、国家の倫理や文化にインスピレーションを与え、対比させることができることが極めて重要です。歴史は、過去を通して未来を想像することで形成されます。この展覧会を通して、北京と世界で展開された、未来を描く想像をかきたてるムーブメントの主要なセレクションを紹介します。都市と建築の進歩は、より良い生活への想像力から生まれます。建築家の創造的な仕事は、伝統と革新、ローカルとグローバル、個人と集団、保全と開発など、常に対立し、引っ張り合う中で新しい方向を見出すことであり、それは決して終わらない実験なのです。

マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向
マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向 photo©architecturephoto
マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向 photo©architecturephoto
マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向トイレ共用部 photo©architecturephoto
マーク・ニューソンによる、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」。首都高速の高架下の敷地。潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案。“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向女性用トイレ通路 photo©architecturephoto

マーク・ニューソンがデザインした、東京・渋谷区の「裏参道公衆トイレ」です。
首都高速の高架下の敷地に計画されました。デザイナーは、潜在的に“心地よさ”を与える存在を目指し、日本伝統建築の“蓑甲屋根”を引用した外観を考案しました。また、“明るい内装”で内からも外からも“信頼”と“誠実”を感じられる意匠を志向しました。場所はこちら(Google Map)
本建築は、日本財団が行っている「THE TOKYO TOILET」プロジェクトの一環として建てられたものです。

私のデザインは、銅製の「蓑甲(みのこ)屋根」をはじめとする日本の伝統的な建築の引用が中心となっています。
トイレが賑やかで超近代的な場所にあっても、神社仏閣や茶室、農村部などによく見られるこの屋根の形が、潜在的に心地よさや安らぎを感じさせるものにしたいと思いました。
銅のピラミッド型屋根の緑青は、時とともにこの建築物を街に溶け込ませ、東京を織りなす構造の一部となることでしょう。

リリーステキストより

私にとって、このトイレは内からも外からも信頼でき、誠実さが感じられるデザインであることが重要です。
明るい内装は、私の好きな色であるグリーンの単色でシームレスかつ衛生的に仕上げられています。このトイレのデザインでは機能性、シンプルさ、そして心地よく永続的な空間であることに重点を置いています。
渋谷にたくさん存在する隠れた名所のように、このトイレが魅力的でとても便利な存在になることを願っています。
(マーク・ニューソン)

リリーステキストより
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる東棟 photo©玉村広雅
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる東棟 photo©玉村広雅
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる西棟 photo©玉村広雅
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、京都市の「Row House in Nishinotoin」。三軒長屋の両端二軒を改修。環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入。“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる西棟 photo©玉村広雅

スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriが設計した、京都市の「Row House in Nishinotoin」です。
三軒長屋の両端二軒を改修する計画です。建築家は、環境に建築を馴染ませ“より一層空間の拡がり”を生む為に、“何物とも結びつかない”存在としての“シルバー”の“広間”を挿入しました。そして、“接続”と“断絶”を内包し関係性を変容させる事が意図されました。施設の公式サイトはこちら

京都旧市街、2本の通りを結ぶ路地に面した築80年ほどの3軒長屋。この計画は、そのうちの両端、空き家となっていた2軒の改修である。

建築家によるテキストより

新築・改修の別に関わらず、設計対象とそれを取り巻く周辺環境をいかに接続するか、ということを考えながらこれまでの設計活動を行ってきた。一方、この敷地のように物理的コンテクストの豊かな都市空間における改修計画の場合、既に設計対象と関係を取り結ぶべき要素が至るところに溢れている。
そういった与条件の中にあっては、丁寧に関係を繋いでいき、周辺環境に馴染んだ空間をつくるのみに留まらず、何か「その場の何物とも結びつかない空間」を挿入することで、より一層空間に拡がりをもたせることができるのではないかと考えた。

建築家によるテキストより

諸室においては土や漆喰で仕上げられた真壁造りの既存部をなぞるように、形状・質感・色味といった要素を整えていく。
同時に、それらの重心に、路地・長屋の文脈から切り離された、比較的大きな気積をもった室を挿入する。「広間」と名付けたこの室は、既存の物質たちからアルミアングルの見切材で縁を切られ、シルバーの大壁で覆われた抽象度の高い空間となっている。

唐突に埋め込まれ、周囲との関係を拒絶するこの空間によって、建物内外の空間同士の距離感に歪みが生じる。諸室と通り土間、よく見慣れたはずの窓越しの風景も、広間を介すことで、どこか遠くの風景を眺めているような感覚を覚える。

建築家によるテキストより
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国のSFの盛んな都市に計画。“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包。詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れる
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国のSFの盛んな都市に計画。“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包。詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れる image©Atchain
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国のSFの盛んな都市に計画。“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包。詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れる image©Atchain
ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国のSFの盛んな都市に計画。“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包。詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れる image©ZHA

ザハ・ハディド・アーキテクツが設計している、中国の「成都SF博物館」です。
国のSFの盛んな都市に計画されました。建築家は、“星雲”に見立てた湖畔の自然景観と一体化した意匠で、展示室・劇場・会議場等の機能を内包する建築を設計しました。また、詳細な分析で効率を最大化する形状を追求して自然換気や太陽光発電も取り入れられています。

こちらはリリーステキストの翻訳

現在建設中の成都SF博物館は、今年末に開催される第81回世界SF大会(ワールドコン)とヒューゴー賞のメイン会場になる予定です。

成都は、中国におけるSF作家のインキュベーションの中心地です。1979年から市内で発行されている『SFワールド』誌は、このジャンルの定期刊行物として世界で最も人気があり、多くの著名な作家のキャリアを輩出しています。 

成都は山脈と森林に囲まれ、青銅器時代の三星堆文明の彫刻や仮面には神秘的なヴィジョンや地球外の形態が見られるなど、豊かな歴史の中で独自の地域文化を育んできました。中国南西部に位置する四川省の首都である成都は、人口2,000万人を超える都市に成長し、科学技術革新と研究の世界的な重要拠点となりました。

成都SF博物館は、成都のピードゥ区にある科学技術新都市内の景隆湖畔にあります。湖畔の自然景観と一体化した博物館のデザインは、街や隣接する地下鉄の駅から、周囲の公園を経て建物の中心部まで、歩行者専用道路でつながり活動の節点を定義しています。それは、美術館の展示室、教育施設、カフェ、その他の施設をつなぐ、屋内と屋外の複数のレベルのプラザを織り交ぜた発見の旅を創り出します。

美術館は、そのユニークな敷地条件に対応しながら、プログラムと機能の明快さを一体化させ、湖面に浮いているように見えます。屋根の流動的な形態は、中心点から放射状に広がっており、星を中心に広がる星雲を模しています。それは、美術館を「星雲」に見立て、様々なゾーンにエネルギーフィールドを分散させるのです。そして、私たちの生活体験と想像力を結びつけるポータルに、来館者を導きます。

59,000 ㎡の成都SF博物館には、展示室、劇場、会議場、補助的なスペースがあり、さまざまな展示や会議、イベントを開催できるよう、最大限の柔軟性を備えています。空から光が差し込む中央のアトリウムと、壮大な西霊山に面した大きな窓は、美術館の内部と周囲の環境を結びつけています。

内藤廣による、磯崎新への追悼文「時代を創った建築家 」 ヘルツォーグ&ド・ムーロンのウェブサイトがリニューアル

ヘルツォーグ&ド・ムーロンのウェブサイトがリニューアルされています。以前のサイトと比較してヴィジュアルベースのデザインになっていて、全578作品(2023/1/19時点)が一覧できるページもあります。

PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据える
PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据える photo©千葉顕弥
PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据えるオフィスをオープンしてからわずか二ヶ月弱の間に、社内外含めた交流イベント31件、ニュースコンテンツ収録8件、ドラマなど外部への映像撮影への場所の提供2件、外部講師を招いたセミナー3件など、大小様々なイベントが生まれている。 photo©千葉顕弥
PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据える左側の縁石をイメージして作ったストリートベンチはおよそ100メートルの長さ。縁石に座ってコーヒーを飲んだり、お弁当を食べながら会話が生まれる体験のデザイン。 photo©千葉顕弥
PARTYと日建設計とSOLSOによる、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」。経済メディア運営企業の社屋。コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向。“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据える photo©千葉顕弥

PARTY日建設計SOLSOが設計した、東京・丸の内の「ユーザベース新本社」です。
経済メディア運営企業の社屋です。建築家は、コロナ禍以降の事務所の“存在意義”を追求し、様々なイベントの発生を意図した“体験のデザイン”を志向しました。また、“共創が起こる” “熱を生む” “象徴となる”を価値基準に据えて計画されました。施主企業の公式サイトはこちら

リモートワークが本格化し、オフィスの存在意義を改めてユーザベースとともに考え直し、大小様々なイベントが生まれる「体験のデザイン」をしました。

建築家によるテキストより

このオフィスは大きく分けて、3つのコアバリューをもとに設計しています。それは「共創が起こる場所」「熱を生む場所」「象徴となる場所」です。

建築家によるテキストより

また、3つのコアバリューに加え、働き方の未来と経済合理性を考えた「可動産」も取り入れながら、ポストコロナ時代におけるオフィスの体験をデザインしました。
社会の急速な変化に対して柔軟に対応できるオフィス戦略を追求し続けることで、このオフィスから、そして大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアから新しいオフィスのあり方を発信していきます。

建築家によるテキストより
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示帯(形の観察) photo©中村竜治
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示結界(風景の観察) photo©中村竜治
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示対角線(大きさの観察) photo©中村竜治

中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」です。
“展示室自体を展示”する構想の展覧会です。建築家は、“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計しました。また、“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示しました。
展示の企画は、多摩美術大学美術学部芸術学科の家村ゼミが行いました。※会期はすでに終了しています

多摩美術大学の展覧会設計ゼミが企画する展覧会「家村ゼミ展」で行った展示。
テーマは「展示室を展示」です。

建築家によるテキストより

展示室自体を展示しようとするとき、何も無い空っぽの空間を観せるという方法もありますが、来場者はあまりにも受動的かつ漠然と観ることになるので、もう少しだけ能動的かつ具体的な観察を促せないかと考えました。
展示室内には、いわゆる作品のようなものは無く、わずかなロープだけがあり、それが展示室の観察を促すきっかけをつくります。

建築家によるテキストより

一方、展示室内には多種多様な要素があるので、今回主に3つの要素(形、風景、大きさ)に的を絞り、それぞれについての観察を促すロープの設置方法を模索しました。

会期中展示替を行うことで、それら3つの観察方法を実験しています。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 藤原徹平が主宰する「フジワラテッペイアーキテクツラボ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)を募集中
【ap job更新】 藤原徹平が主宰する「フジワラテッペイアーキテクツラボ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)を募集中
【ap job更新】 藤原徹平が主宰する「フジワラテッペイアーキテクツラボ」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)を募集中クルックフィールズ ©Yurika Kono

藤原徹平が主宰する「フジワラテッペイアーキテクツラボ」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

新規スタッフを募集します。

フジワラテッペイアーキテクツラボは2012年に法人化し、今年で12年目です。
少しずつ体制を充実させている最中です。

私たちは、建築家である前に人間的であることを大切に、互いを尊重し、丁寧にコミュニケーションを取りながら、良い建築とは何か?を探求しています。

フジワラボのスタッフは、設計をするだけでなく、リサーチを沢山します。
近現代建築に限らず、古建築や古民家、新しい産業や地域の新しい暮らしの在り方などについて、広範なリサーチをベースに設計していきます。

また、ランドスケープデザインや構造・設備のエンジニアリング、工法や素材の他、プロジェクトマネージメントや開発支援まで総合的に考え、プロフェッショナルな提案をつくっていくアプローチをとります。

中村堅志 / 中村建築による、鳥取市の「あたらしい家」。“中山間部”集落の住宅の建替。増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向。景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す
中村堅志 / 中村建築による、鳥取市の「あたらしい家」。“中山間部”集落の住宅の建替。増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向。景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す photo©平井広行
中村堅志 / 中村建築による、鳥取市の「あたらしい家」。“中山間部”集落の住宅の建替。増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向。景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す photo©平井広行
中村堅志 / 中村建築による、鳥取市の「あたらしい家」。“中山間部”集落の住宅の建替。増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向。景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す photo©平井広行

中村堅志 / 中村建築が設計した、鳥取市の「あたらしい家」です。
“中山間部”集落の住宅の建替計画です。建築家は、増築が重なる状況を整理し“光と風”を取り込む為、“中庭”や“隙間”の生成を意図した平面構成を志向しました。また、景観にも配慮して“明るく落ち着いた住空間”を作り出す事も意図されました。

敷地は鳥取市の中山間部の集落内にある。
広い敷地の中で母屋と改修したハナレのほか車庫や蔵など増築を繰り返して一体化し密集した建物群に2世帯7人で住んでいた。両親はハナレへ移り、母屋を取り壊し子世帯家族5人のための住宅を計画することになった。

建築家によるテキストより

通りに面した母屋を解体し明るくなった敷地の中心に、通りからひと繋がりであるが少し奥まった「中庭」を据え、ここを2世帯がつながるためのスペースとした。親世帯も新しいLDKで食事や家族団欒の多くを共に過ごすため、親世帯の住居となるハナレの玄関と渡り廊下を、さらには接客空間などパブリックな用途として使用する和室を中庭に面して配した。

建築家によるテキストより

今回の計画では周囲の景観を逸脱しないようなボリューム検討と無駄を省いた最小限の空間提案を重ね、通りに面しては開口部のない板壁と軒下空間によりプライバシーを確保し、建物配置を通りから90度ふり南面させることで、集落の中に明るく落ち着いた住空間を作り出そうとしている。

建築家によるテキストより
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る photo©長谷川健太
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る photo©長谷川健太
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る photo©長谷川健太
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島の住宅「奄美大島の家型」。“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画。現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向。“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る photo©長谷川健太

小野良輔建築設計事務所が設計した、鹿児島・大島郡の住宅「奄美大島の家型」です。
“新しい住宅”と“民家”が並ぶ集落に計画されました。建築家は、現代の工業的建築に伝統的建築の“因子”を継承した新形式を求め、平面や屋根に新旧の“ハイブリッド”を志向しました。また、“懐古主義”に陥らない未来に繋がる建築を作る事も意図されました。

奄美大島の集落内、ややゆったりとした道路に面する緑豊かな敷地に建つ戸建住宅である。

建築家によるテキストより

集落の風景を眺めた時、新しい住宅と古い民家の間には、どちらも同じ人が住むための器でありながらビルディングタイプとして明確なタイポロジーの差異が存在する。

nLDKに代表される類の無駄を省いた合理的な間取り・矩形の平面・切り妻もしくは片流れの屋根・窯業サイディングによる外観等のワードに代表される新しい住宅に対し、長い廊下によって繋がれた分散的な平面計画・軒の低い入母屋屋根・色素が抜けて灰色になった木質外壁等のワードに代表される古い民家、というのが大雑把な括りであるが、この情報の羅列を見てもこれらを「人が住むための器である」というだけで同じ括りにすることに強い違和感がある。

建築家によるテキストより

所謂「新しい住宅」はコストを抑えやすい・プレカット可能という経済的なメリットにより成立している反面、かつて島で作られてきた「古い民家」にある配置の豊かさを失わせている側面も無視できない。

こういった一長一短で二極化してしまった現状の住宅の作られ方に対し、懐古主義的に過去の伝統形式をなぞるのではなく、現代の工業的な建築形式に過去の伝統的な住居が持つ因子を継承することにより新たな形式が生み出せないかと考えた。ここでは、過去と現代の平面・屋根形式のハイブリッドを試みている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 建築設計に加え、不動産事業や施設の運営等も手掛ける「株式会社 エンジョイワークス」が、建築設計部でのスタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 建築設計に加え、不動産事業や施設の運営等も手掛ける「株式会社 エンジョイワークス」が、建築設計部でのスタッフ(経験者)を募集中
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建築設計に加え、不動産事業や施設の運営等も手掛ける「株式会社 エンジョイワークス」の、建築設計部でのスタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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まちのみんなとまちづくりするための「地域共創」設計事務所!

「みんなで一緒にまちづくり」。人と地域と一緒にまちをつくっていくために、様々なまちづくりへの参加の仕掛けを提供する建築設計事務所。

住まいづくりのための設計事業はもちろん、不動産仲介やコミュニティ型分譲事業、宿泊事業や飲食事業などの運営、まちのみんなが投資して事業を行うためのまちづくりファンドの設計・募集・運営まで自社で行っていますので、設計に関する知識や経験だけではなく、まちづくりに必要な幅広いノウハウと、顧客を含めた多くの「仲間」を得ることができます。「施主」という一方通行な関係性から、一緒にまちづくりする「仲間」として巻き込んでいくことで、新しい取り組みと価値を、設計を通じて創っていきましょう!

エンジョイワークス建築設計部では、鎌倉・葉山・湘南エリアでの住まいづくりが主な仕事になりますが、全国各地域の古民家再生事業の設計など幅広い分野の設計業務に携わることができます。

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