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川嶋洋平建築設計事務所による、宮城の店舗「JINS 仙台泉店」。ロードサイド風景に馴染みつつ埋没しない事を意識し、構造計画と雁行するガラス面によって透過と反射がファサードに複雑な表情を生む建築を構想
川嶋洋平建築設計事務所による、宮城の店舗「JINS 仙台泉店」。ロードサイド風景に馴染みつつ埋没しない事を意識し、構造計画と雁行するガラス面によって透過と反射がファサードに複雑な表情を生む建築を構想 photo©阿野太一
川嶋洋平建築設計事務所による、宮城の店舗「JINS 仙台泉店」。ロードサイド風景に馴染みつつ埋没しない事を意識し、構造計画と雁行するガラス面によって透過と反射がファサードに複雑な表情を生む建築を構想 photo©阿野太一
川嶋洋平建築設計事務所による、宮城の店舗「JINS 仙台泉店」。ロードサイド風景に馴染みつつ埋没しない事を意識し、構造計画と雁行するガラス面によって透過と反射がファサードに複雑な表情を生む建築を構想 photo©阿野太一

川嶋洋平建築設計事務所が設計した、宮城の店舗「JINS 仙台泉店」です。ロードサイド風景に馴染みつつ埋没しない事を意識し、構造計画と雁行するガラス面によって透過と反射がファサードに複雑な表情を生む建築が構想されました。店舗の公式ページはこちら

宮城県仙台市に設計した店舗の計画です。

建築家によるテキストより

敷地は車通りの激しい道路と大型駐車場に接しています。各方向迫った隣地建物はなく見通しのいい郊外のロードサイドに位置する店舗です。そんなある種ありきたりのロードサイドの景色に馴染むような、ただの店舗として風景に埋没しないように設計しました。

建築家によるテキストより

計画としては全面ガラス張りの開放的な長方形の箱を設計しています。ガラス高は3400 mmとし、アイレベルからの見通しの良さを壊さないように計画しました。またガラス面をギザギザと雁行させて設置していることも特徴的です。構造としては柱を建物中央に一列に配置し、その柱からやじろべえのように両側均等に伸ばした梁により屋根を支えています。

建築家によるテキストより
ファラによる、ポルトガル・ポルトの、住宅「house along a wall」。リビングとその他の空間を波打つような白い面で区切り、床の三角形のテラゾパターンとキッチンカウンター、3枚のドア、円形開口部によって空間を定義
ファラによる、ポルトガル・ポルトの、住宅「house along a wall」。リビングとその他の空間を波打つような白い面で区切り、床の三角形のテラゾパターンとキッチンカウンター、3枚のドア、円形開口部によって空間を定義 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの、住宅「house along a wall」。リビングとその他の空間を波打つような白い面で区切り、床の三角形のテラゾパターンとキッチンカウンター、3枚のドア、円形開口部によって空間を定義 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの、住宅「house along a wall」。リビングとその他の空間を波打つような白い面で区切り、床の三角形のテラゾパターンとキッチンカウンター、3枚のドア、円形開口部によって空間を定義 photo©ricardo loureiro

ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの、住宅「house along a wall」です。リビングとその他の空間を波打つような白い面で区切り、床の三角形のテラゾパターンとキッチンカウンター、3枚のドア、円形開口部によって空間を定義しています。

ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

団地のガレージだった場所のプログラムは宙に浮いたままでした。そこは、アパート、ショップ、カフェ、アートギャラリーになるかもしれませんでした。

自由にカーブした壁は、既存の空間的な矛盾を解決し、通りと庭をつなぐ1つの長い連続した部屋を作り出しています。メインのリビングエリアと、副次的なプログラムの可能性を持つセットは、波打つような白い面で区切られており、リビングギャラリーには光が自由に流れています。

古い金属製のゲートは、厳格なハンマーで叩かれたガラスパネルのセットに置き換えられています。ドアハンドルでもあり、郵便受けでもある黒大理石の円が、入口の目印となり、街へのメッセージとなっています。

裏側のファサードは完全に開放されており、スライド式の窓、青いコンクリート製の独立した柱、黒い大理石の最後の円など、孤立した要素のコンポジションを定義しています。裏庭には、荒々しい白い壁、テラス、落ち着いた庭がシームレスに配置されています。

このプロジェクトの素材感は、軽やかで抽象的なものです。テラゾーの床のパターンの幾何学性と、注意深く配置されたいくつかの要素によって、空間が定義されている。白と青の三角形のテラゾパターンは、湾曲した壁に沿うように配置されており、リビングエリアの統一感と一貫性を保っています。フライングキッチンカウンター、3枚のグリーンのドア、円形の開口部は、用途の可能性を示唆すると同時に、ある種の複雑さも示唆しています。まだまだ使うことができるガレージは、不確かな空間体験となりました。

トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一

トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計しました。店舗の公式サイトはこちら
アーキテクチャーフォトでは内覧会時の様子を独自レポートで紹介していますので併せてご覧ください。

自転車ブランド“tokyobike”のフラッグシップストアとして清澄白河にオープンした、”TOKYOBIKE TOKYO”の内装計画。築58年の鉄骨造の倉庫を改修した地上3階建てには、tokyobike以外にも、「The Plant Society」の海外1号店や自家焙煎コーヒーショップ「ARiSE COFFEEROASTERS」のスタンドがテナントとして入るため、自転車ファンだけでなく様々な目的を持った人々を受けいれる、大らかな空間が求められた。

建築家によるテキストより

ファサードは既存のシャッター開口の間口いっぱいに透明度の高いポリカーボネートの建具を設け、外部空間からの連続性を意識した。1階は既存のモルタル床のままとしたことで、エントランスから自転車をひいて店内に入っていくことが出来る。
1階と2階をつなぐ階段は、コーヒーを片手に一息つける、清澄の「縁側」のような存在として解放された大階段とした。天井高を活かした大空間は、売り場としてだけでなく、イベントも行えるなど、多目的に活用できる。
階段裏のスペースには、製品の修理を受け付けるメカニックカウンターや、自転車をストックするガレージを大きく確保するため、厚さ4.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板と最小限の部材による階段構造とした。

建築家によるテキストより

全体的に既存の鉄骨造を活かしながら、必要なところに新たな鉄骨ブレースや木梁で補強を行った。新しい白い壁に質感のある木毛セメント板を用い、什器はラワン合板やコンパネといったラフな素材で仕上げることによって、既存の建物の歴史と融合させている。

緑豊かな公園や美術館、個性的なショップの点在する清澄白河で、街や暮らしの楽しみ方を発信する店舗となるよう、周辺環境とシームレスにつながる自由度と余白のある空間を目指した。

建築家によるテキストより
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏

原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」です。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることが意図されました。会期は2021年9月20日まで。展覧会の公式ページはこちら

世田谷文学館で行われたイラストレーター安西水丸展の会場デザイン。
作家のモチーフに対するモノの見方や製作方法が伝わる空間を考えた。

建築家によるテキストより

元々常設展用に造られた展示室は特徴的な下天井や可動しない大型のガラスケースが空間を決定づける要素として既に存在していた。
それを無視して構成していく事は、空間の持つポテンシャルを発揮できないと思い、下天井のラインに合わせ壁を建て、空間における最大限の高さの壁をつくり、ガラスケースの周りの開口を空けながら壁を建てる事で、違和感を吸収し、既にあった特徴的な要素を取り込み、最小限で最大限の効果を生む事を考えた。
様々な開口部をあけたり、切り抜かれたシルエットが大きな書割になったりする事で、覗き込む楽しさや世界観を作り出すだけではなく、小さな作品が500点以上並んだ展示の中で良い意味で集中力が緩和されるような狙いもあった。

建築家によるテキストより

水丸さんのイラストの製作方法として、まず、線を引きその上に透明のフィルムを重ねカラーシートを切抜き貼っていくというものがある。その方法に習い、イラストを切り抜いたり、貼り付けたりして、工作のように空間を構成していった。その行為自体が空間と作品の調和を生み出してくれたように感じる。

建築家によるテキストより
音楽家 蓮沼執太・藤原徹平・中山英之・デザイナー古平正義が出演する、日本ペイント主催のスペシャルトークセッションがオンラインで開催。建築学生コンペ「AYDA2021」の開催に合わせて行われる審査員ら参加のイベント
音楽家 蓮沼執太・藤原徹平・中山英之・デザイナー古平正義が出演する、日本ペイント主催のスペシャルトークセッションがオンラインで開催。建築学生コンペ「AYDA2021」の開催に合わせて行われる審査員ら参加のイベント

音楽家 蓮沼執太・藤原徹平・中山英之・デザイナー古平正義が出演する、日本ペイント主催のスペシャルトークセッションがオンラインで開催されます。建築学生コンペティション「AYDA2021」の開催に合わせて行われる審査員ら参加のイベントです。開催日時は2021年9月7日19時~20時です。参加費無料こちらのページでの要事前申込制です。【ap・ad】

日本ペイントグループが主催する建築コンペ「Asia Young Designers Awards 2021」が今年も審査員とデザイナーを招いたスペシャルトークセッションを開催します。

今年のテーマは、『音色、空間、運動』

気鋭の音楽家 蓮沼執太さんを審査員長に迎え、建築家 藤原徹平さん、中山英之さんには今年も審査員として参画していただいています。
今回のスペシャルトークセッションは、審査員3名に、ビジュアルデザインに携わってくださっているデザイナー古平正義氏も加わった豪華なメンバーでテーマについて熱くトークいただきます。
コンペにチャレンジしたい皆さん、テーマについてのヒントを得られるチャンスです。
ぜひご参加ください。

【ゲスト】
音楽家 蓮沼執太氏
建築家 藤原徹平氏
建築家 中山英之氏
デザイナー 古平正義氏

【スケジュール】
19:00~20:00 トークセッション
20:00~20:30 質疑応答(引き続き残っていただける方は質疑応答タイムにご参加ください)

烏野良子 / 烏野建築設計室による、滋賀の住宅「湖東の家」
烏野良子 / 烏野建築設計室による、滋賀の住宅「湖東の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
烏野良子 / 烏野建築設計室による、滋賀の住宅「湖東の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
烏野良子 / 烏野建築設計室による、滋賀の住宅「湖東の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

烏野良子 / 烏野建築設計室が設計した、滋賀の住宅「湖東の家」です。烏野は、横内敏人建築設計事務所出身の建築家です。

敷地は琵琶湖東部の水郷地帯。
集落内には多く自噴井戸をもつ家があり、絶えず水の音が聞こえてくる。その流れは水路で交わり、大きくなりながら、湖へ向かって流れていく。敷地は集落の南端、広大な田園地帯に面し、東には山並み、西には湖の向こうの湖西の山々も望むことができる。
建主は西の景色を気に入り、湖に向かって開く計画となった。

建築家によるテキストより

抜群のロケーションの中でも湖の側に沈む夕日は格別のように思えた。現地の夕暮れを、西から差す直射光と湖からの明るさに加え、インナーテラスの土間からの反射光を天井でとらえることにより、夕陽と呼応する空間が作れないかと考えた。

建築家によるテキストより

LDK南には、広がる美しい田園風景を望むため、横長窓が設置されている。それに加え、西の景色を望むため、インナーテラスとそれにつながる西向きの窓を用意した。インナーテラスからは外気を感じながら、直接日没を見ることができる。

居間のソファからは直接太陽を見ることはなく、西から差す強い光を天井の杉板に当てながら宅内に導くことで、杉の赤みで、夕陽をより赤く染める。天井材は夕陽の差す方向に木目を合わせて張り、一枚一枚目透かしをとることで光の方向性を強調するものとした。

建築家によるテキストより
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太

元木大輔 / DDAAによる、東京・中央区の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋が考案されました。施設の公式サイトはこちら

このプロジェクトは1棟のホテルの全部屋を複数のアーティストがデザインする、一風変わったアートホテル「BnA _WALL」のためのインテリアデザインだ。

このホテルは「アート作品に泊まることでパトロンになれる」をコンセプトにしていて、宿泊費の一部がデザインしたアーティストに還元される。大人数でひとつの作品をシェアする、新しいパトロンシステムのようなプロジェクトだ。

建築家によるテキストより

アートプロジェクトなので、各部屋にはアーティストがアサインされていて、普段建築やインテリアデザインを生業にしているのは僕たちだけだった。そのため僕たちは、ホテルの機能にアートをプラスするのではなく、ホテルに必要な設備や機能はそのままに、機能が「作品のように」振る舞う部屋をデザインすることで、あくまでデザイナーとして参戦しようと考えた。

建築家によるテキストより

ホテルの各部屋はタイトルがつけられており、僕たちの部屋は「Framed Function (額入りの機能)」といって、ホテルに必要な機能を額装し、あたかも作品のように展示している。

一見するとシンプルな白い壁の部屋に、同じ色をした抽象的なオブジェクトが展示されている。
正面の一番大きな四角は、壁に埋め込まれた抱き枕。その他にもテーブルとテーブルの脚、ベッドの上で使うトレイ、鏡、間接照明があたかも作品のように展示されている。

建築家によるテキストより
小野直紀+山本侑樹 / YOYによる、BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイ用什器「MASS II」。コンクリートのテクスチャーを印刷したポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆うことにより認知的不協和の実体化を意図
小野直紀+山本侑樹 / YOYによる、BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイ用什器「MASS II」。コンクリートのテクスチャーを印刷したポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆うことにより認知的不協和の実体化を意図ISSEY MIYAKE GINZA。 photo©古川泰子(Yasuko Furukawa)
小野直紀+山本侑樹 / YOYによる、BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイ用什器「MASS II」。コンクリートのテクスチャーを印刷したポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆うことにより認知的不協和の実体化を意図ISSEY MIYAKE GINZA。 photo©古川泰子(Yasuko Furukawa)
小野直紀+山本侑樹 / YOYによる、BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイ用什器「MASS II」。コンクリートのテクスチャーを印刷したポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆うことにより認知的不協和の実体化を意図ISSEY MIYAKE GINZA。 photo©古川泰子(Yasuko Furukawa)

小野直紀+山本侑樹 / YOYがデザインした、BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイ用什器「MASS II」です。コンクリートのテクスチャーを印刷したポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆うことにより認知的不協和の実体化が意図されました。東京、大阪、香港の対象店舗で2021年8月31日まで公開されています。

BAO BAO ISSEY MIYAKEのウィンドウディスプレイのために制作した什器。

2018年に発表した、見る角度によって透過性が変化する「塊」をモチーフとした箱のシリーズ「MASS」の考え方を応用。コンクリートのテクスチャーを印刷した目の細かなポリエステルメッシュでアクリルボックスを覆っている。

メッシュの特性上、斜めから見ると不透明に見え、正面から見ると中が透けて見える効果がある。重く不透明なコンクリートがもつイメージに対して、軽さと透明性という真逆の性質を感じる認知的不協和を実体化した。

デザイナーによるテキストより

設置店舗:ISSEY MIYAKE GINZA(東京都中央区銀座4-4-5)、MoMA Design Store 表参道(東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F)、BAO BAO ISSEY MIYAKE / SHINSAIBASHI PARCO(大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 1F)、BAO BAO ISSEY MIYAKE HARBOUR CITY(Shop 117A, L1, Ocean Centre, Harbour City, Tsim Sha Tsui, Kowloon, Hong Kong)

作品概要より
田邉雄之建築設計事務所による、神奈川・鎌倉市の店舗「コケーシカ / 憩写真館」。中村好文が設計した築約20年の建物の一階を改装し既存店舗に写真館機能を追加
田邉雄之建築設計事務所による、神奈川・鎌倉市の店舗「コケーシカ / 憩写真館」。中村好文が設計した築約20年の建物の一階を改装し既存店舗に写真館機能を追加 photo©田邉雄之
田邉雄之建築設計事務所による、神奈川・鎌倉市の店舗「コケーシカ / 憩写真館」。中村好文が設計した築約20年の建物の一階を改装し既存店舗に写真館機能を追加 photo©田邉雄之
田邉雄之建築設計事務所による、神奈川・鎌倉市の店舗「コケーシカ / 憩写真館」。中村好文が設計した築約20年の建物の一階を改装し既存店舗に写真館機能を追加 photo©田邉雄之

田邉雄之建築設計事務所が設計した、神奈川・鎌倉市の、店舗「コケーシカ / 憩写真館」です。中村好文が設計した築約20年の建物の一階を改修し既存店舗に写真館機能を追加しています。店舗の公式サイトはこちら

鎌倉の裏通りに位置する、こけしとマトリョーシカの専門店・コケーシカはオープンして約12年が経過していた。
店主で写真家詩人/沼田元氣氏より、外壁・庇補修と共に店舗の半分を長年の夢であった写真館にしたいと依頼を受けた。建物は約20年前に中村好文氏が設計されたコンパクトながらも吹抜けや階段に特徴がある木造3階建て。プランにおいては店舗と写真館をどのように区分するかの検討を重ねたが、最終的には吹抜けに合わせて建物の中央で分ける計画とした。

建築家によるテキストより

この裏通りは鎌倉駅から長谷の大仏に繋がるバス通りから一本入っており、地元住民にとっては散歩や通勤通学に丁度良いバイパスのような役割を果たしている。そんな裏通りに面するショーウィンドーは、写真館のアイコンでもあり、垂直に写真を展示することが求められるが、それだけではない機能を今回は付加した。

建築家によるテキストより

裏通りは建物の北側に位置するために、アトリエやギャラリー等で好まれる均質な北側採光が期待できる。この北側採光を必要に応じて写真館に取り入れることはできないだろうかと考えた。ショーウィンドー内の壁面を透過しながらもレフ板のような役割が果たせる型板ガラスとし、更に写真館のエントランス両脇の曲面に合わせて型板ガラス自体が横回転することで光量の調整も可能である。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/8/23-8/29]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/8/23-8/29]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/8/23-8/29)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 宇野友明による、愛知・名古屋市の「徳川町のゲストハウス」。住宅規模では使うことのない木材のヴォリュームに寸法を与え、遠い未来に最も美しく輝く建築を構想
  2. 藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」が竣工間近。音の振動を視覚的に表現した波から着想を得た浮屋根が公園の森の中に浮かぶ
  3. 富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献
  4. 二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・嬉野市の、登録有形文化財の蔵を改修したカフェ&ラボ「MILKBREW COFFEE」。内外の既存状態を生かしながら必要機能を加えることで、新旧が統合されたハイブリッドな空間を意図
  5. 大山純矢+大山真司 / studio kiviによる、愛知・名古屋市の、集合住宅の一住戸の改修「やごとの家」。アトリエとして使用する玄関と一体となった土間スペースが、ライフステージの変化に対応
  6. 今津康夫 / ninkipen!による、大阪市の、超高層集合住宅の一住戸のリノベーション「3402」
  7. 多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献を意図
  8. 佐藤可士和 / SAMURAIによる、東京・渋谷区の、恵比寿駅前の公共トイレ。清潔と安心をコンセプトに極端に目立ちすぎない“真っ白なトイレ”を設計
  9. 黒木大亮 / lyhtyによる、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」
  10. TANK / 福元成武と磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室による、 東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」
  11. TOTO通信2021年夏号「特集:個室の復権」のオンライン版。8組の建築家が個室を提案
  12. スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求
  13. 久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインを意図
  14. OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンによる、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築を構想
  15. デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介
  16. 平田晃久建築設計事務所による、東京の、住宅・ギャラリーからなる複合ビル「Tree-ness House」
  17. 石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」
  18. OMAの設計で完成した、ドイツ・ベルリンの、メディア企業 アクセル・シュプリンガー社の新社屋「Axel Springer Media Campus」。中央に設けられたヴォイドに位置するワークスペースが社全体にアイデアを伝えることを意図
  19. 「中山英之展 ,and then」愛知巡回展・講演会が、愛知淑徳大学で開催。TOTO・ギャラリー間で開催され注目された展示が巡回し、学生の会場計画・施工で公開
  20. 隈研吾(高知県立林業大学校 校長)による特別講義「森を生かす ミライへのメッセージ」がYouTubeでオンライン配信。参加無料・事前申込不要

隈研吾による、中国・北京の、エルメス傘下ブランドのシャンシアの店舗「Shangxia New Beijing Store」の写真

隈研吾建築都市設計事務所のウェブサイトに、中国・北京の、エルメス傘下ブランドのシャンシア(SHANG XIA)の店舗「Shangxia New Beijing Store」の写真が7枚掲載されています。

中国のクラフトマンシップを現代に引き継ぐ、Hermes傘下のブランドSHANG XIAの北京店。
一辺140mm、厚さ50mmの菱形のガラスブリックを用いて、光の透過、反射や屈折という複雑な現象を可視化した。ガラスブリックを通して増幅された光や影を背景にSHANG XIAの色とりどりの商品が美しく浮かび上がる。光の美しさ、その特別な輝きを追求してきた中国の文化的伝統を現代によみがえらせることを試みた。

OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンによる、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築を構想
OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンによる、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築を構想 image©OMA and Kroonenberg Groep
OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンによる、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築を構想 image©OMA and Kroonenberg Groep
OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンによる、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築を構想 image©OMA and Kroonenberg Groep

OMA / デイヴィッド・ジャーノッテン(David Gianotten)が設計した、オランダ・アムステルダムの、オフィスビル「Apollolaan 171」。20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物が建つ地域に、ガラスとレンガを外観に使用し透明性と触覚性を備えた建築が構想されました。竣工は2023年半ばを予定しています。

こちらはリリーステキストの翻訳

OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンは、アムステルダムで最も著名な緑の大通りの一つであるアポロラン通りに建つ高級オフィスビルを設計しました。Kroonenberg Groepの依頼により依頼されたもので、5階建ての「Apollolaan 171」は、1980年代後半に建てられた不透明なJPモルガン銀行のオフィスビルに取って代わります。この建物は、20世紀初頭のベルラーヘの歴史的建築物によって定義された近隣地域に対応し、透明性と触覚性を兼ね備えたデザインとなっています。

「Apollolaan 171」は、市の南側の角地に位置し、周囲には高級オフィス、住宅、高級ホテルが混在しています。建物は、解体された銀行の基礎部分を保存した上に建っており、その形状は用途地域の規制に忠実に従っています。アポロラン通りに面する側は、ジグソーパズルのように組み合わされたガラスのボリュームで構成されており、アポロラン通り沿いに、現代的な高級オフィスを見せるとともに、ビルの正面玄関には快適なパブリックエリアが設けられています。住宅地に向かって、建物はテラス状になっており、ファサードはカスタムデザインのレンガで覆われています。この地域の歴史的な住宅を想起させる触覚性を備えています。

OMAのマネージングパートナーである建築家のデイヴィッド・ジャーノッテン氏は言います。
「『Apollolaan 171』は、2つの特徴を持つデザインです。アポロラン通りに沿った透明な面は、建物にオープンで魅力的なクオリティを与えています。また、精巧な煉瓦造りの顔は、歴史的に豊かな地域に繊細で控えめな付加価値を与えています。この建物は、アムステルダム南地区のユニークなエリアに入る際の利便性を高めています。クライアントであるKroonenberg Groepや地方自治体との緊密な連携により、過去と未来をつなぐ、アムステルダムの街にふさわしいモダンなデザインを実現することができました」

「Apollolaan 171」の内部構成は明快で、ファサードの透明性は光を取り込み、テナントに眺望を提供しています。メインのサーキュレーションコアの主要な仕上げ材はグリーンの大理石で、アポロラン通り沿いの豊かな植生と呼応しています。ロビーでは、建物の入り口を示す外壁被覆材にこの素材が使用されています。

オリジナルのJPモルガン銀行の建物は、すでに解体が始まっています。建設工事は2021年秋に開始され、建物は2023年半ばに完成する予定です。

【ap job更新】 無意識の美しさと心地よさを想起させる空間・建築を手掛ける設計事務所「MMA」が、事業拡大のため新卒・中途の正社員・契約社員を募集中
【ap job更新】 無意識の美しさと心地よさを想起させる空間・建築を手掛ける設計事務所「MMA」が、事業拡大のため新卒・中途の正社員・契約社員を募集中
【ap job更新】 無意識の美しさと心地よさを想起させる空間・建築を手掛ける設計事務所「MMA」が、事業拡大のため新卒・中途の正社員・契約社員を募集中「House facing the sea」(2018)建築設計

無意識の美しさと心地よさを想起させる空間・建築を手掛ける設計事務所「MMA」の、事業拡大のため新卒・中途の正社員・契約社員募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

東京を拠点とする設計事務所・MMAは建築に関する多岐にわたる業務をコンセプト発案からプランニング、設計監理まで幅広く手掛けています。

事業内容は建築、インテリアデザインから美術館の会場構成、住宅建築、商業インテリア、プロジェクトによってはプロダクトの製作までと様々です。アーキテクトというアプローチを通して人々の感情とフィジカルな体験に訴える、無意識の美しさと普遍的な心地よさを想起させる空間・建築を作り出してきました

この度、新たな活動と業務拡大に伴って、新たなチームメンバーを募集いたします。MMAのメンバーは、それぞれが幅広い好奇心と意欲を持ち、提案から現場監理まで、各プロジェクトを自律性を持ちながら担当することが求められます。弊社の活動に関心を持ち、メンバーとして参加してくださる意欲がある方のご応募をお待ちしております。

久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインを意図
久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインを意図 photo©Nacasa & Partners Inc.
久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインを意図 photo©Nacasa & Partners Inc.
久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインを意図 photo©Nacasa & Partners Inc.

久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所が会場構成を手掛けた、パナソニック汐留美術館での「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」です。サーリネンゆかりの地であるヴィトレスク湖畔の風景を抽象的に表現した会場デザインが意図されました。会期は2021年9月20日まで。展覧会の公式ページはこちら

フィンランドのモダニズムの原点を築いた建築家エリエル・サーリネンの展覧会の会場構成を行った。エリエル・サーリネンが49歳で渡米するまでのフィンランド時代にスポットをあて、図面や写真、家具や生活のデザインといった作品資料の展示を行っている。

建築家によるテキストより

サーリネンが設計事務所を設立してまもなく、彼が仲間のリンドグレン、ゲセリウスと共に静かに仕事に専念出来る環境を求め、住宅兼アトリエを建設したヴィトレスク湖畔。ヘルシンキ西方にあるこの美しい湖は、「光があたると白く染まる」という伝説をもつ。ヴィトレスク湖を想起させるようなやわらかい曲線と光の空間を全体のテーマとし、白く光沢感のある床仕上げで湖の水面を、グレーの経師紙と布で作った島状の展示台で湖畔の森を抽象的に表現した。展示台の縁にLEDのライン照明をほんのりと沿わせることで、水面の光の反射のような現象を生み出している。

建築家によるテキストより

本展覧会は、フィンランドで事務所を設立した初期の時代から始まり、息子エーロ・サーリネンのモダニズム家具の展示で幕を下ろす。エリエル・サーリネンの生涯から彼がつないだものを、フィンランドの光かがやく水面の湖畔の風景を感じながら時系列に巡ることができる展覧会となっている。

建築家によるテキストより
黒木大亮 / lyhtyによる、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」
黒木大亮 / lyhtyによる、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」 photo©笹倉洋平(笹の倉舎)
黒木大亮 / lyhtyによる、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」 photo©笹倉洋平(笹の倉舎)
黒木大亮 / lyhtyによる、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」 photo©笹倉洋平(笹の倉舎)

黒木大亮 / lyhtyが設計した、兵庫の住宅「赤穂の家(モルタルの家)」です。

この家が建つ赤穂市郊外は、豊かな自然が広がる山間の住宅地である。

建築家によるテキストより

内部空間では、家の中庭から隣地の雑木林へと続いていく緑を眺めながら、食事の時間を楽しむことを想定して、コの字型の平面プランの中央に、幅3メートルのキッチンカウンターを造作した。四季折々の移ろいを感じながらの食事は、この敷地から享受できる最大の利点であろう。また、中庭に面した木製建具を開け放ち、コンクリートの縁側より、左官仕上げの片持ち階段(鉄製下地)から屋上テラスに上がり、山間の景観を堪能することもできるようにした。

建築家によるテキストより

内外装ともに多用したモルタルは、色ムラがあり、表情豊かな素材である。その風合いを活かすため、画一的な新建材の採用は控え、家具建具はラワン合板、階段材はアピトン合板、外部手摺は溶融亜鉛メッキ、コンクリートなど、下地材として多く使われる材を選んだ。これらは本来、下地に使われることが多く、汎用性の高い材料である。これにより、結果として、高価な材料に頼るのではなく、身近な材料を上手に組み合わせることに成功し、コストダウンにつながった。

建築家によるテキストより
TANK / 福元成武と磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室による、 東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」
TANK / 福元成武と磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室による、 東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」 photo©牧口英樹
TANK / 福元成武と磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室による、 東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」 photo©牧口英樹
TANK / 福元成武と磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室による、 東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」 photo©磯野信+小松素宏

TANK / 福元成武磯野信+小松素宏 / 明治大学構法計画研究室の設計・施工による、東京・目黒区の店舗「保護猫喫茶 necoma」です。店舗の公式サイトはこちら

「保護猫喫茶 necoma」は東急東横線学芸大学駅から徒歩十数分の住宅街の中にある、猫のいる喫茶と美術室である。

建築家によるテキストより

また、廃段ボールを用いた新たなリサイクルマテリアルの開発も行った。
段ボールを細かく裁断し水に溶かして押し固め乾燥させると、段ボールに含まれる糊の成分だけで固形化できることを発見した。これを型枠に流し込むことで、コンクリートのように自由造形が可能となる。この素材を利用し、壁付けのキャットステップを制作した。TANKは以前より動物保護活動に取り組む個人や団体を応援しており、本プロジェクトでもこれら家具類一式を寄贈した。

建築家によるテキストより

necomaという店名は「猫との間合いを考える」というコンセプトが元になっている。
内装においては間仕切壁や檻といった猫と人とを厳格に区切るような見えの要素を極力排することでこれを実現しようとした。家具についても、段ボールという普段捨てられてしまうものを美しく再利用するということが、”保護猫として”ではなく純粋に猫として接する姿勢と呼応することを企図した。

建築家によるテキストより

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