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二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・品川区の住宅「東五反田の家」
二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・品川区の住宅「東五反田の家」 photo©志摩大輔
二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・品川区の住宅「東五反田の家」 photo©志摩大輔
二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・品川区の住宅「東五反田の家」 photo©志摩大輔

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、東京・品川区の住宅「東五反田の家」です。

都心の閑静な住宅街にある、木造2階建ての住居計画。
施主からは防犯性を確保しながら最大2台分の駐車スペースを設けること、建築面積としては最大限の面積をとること、一方で、中庭を設けたいとの希望があった。

これらを踏まえ私たちが提案したのは、2階部分にテラスを持つプランである。
通常、密集した住宅地においては、グラウンドフロアで十分な採光を得ることが難しい場合が多い。今回の敷地においても同程度の高さの住居のほか、低層のマンションが隣接していた。そこで計画では2階にテラスを設け、角度をつけたルーバーによって緩やかに区切ることで、隣地からの視線は遮りながらも光や風を通す中間的なスペースを設定した。さらにこのテラスを階段部分の対面に設けることで、テラス自体が光溜まりとなり、天井に反射した光が吹き抜けを介して1階にまで拡散するよう計画した。

建築家によるテキストより
東京藝術大学 青木淳研究室による建築展「シン・マサキキネンカン」が、東京藝術大学構内 正木記念館で開催。青木による本展解説のテキストも紹介
東京藝術大学 青木淳研究室による建築展「シン・マサキキネンカン」が、東京藝術大学構内 正木記念館で開催。青木による本展解説のテキストも紹介

東京藝術大学 青木淳研究室による建築展「シン・マサキキネンカン」が、東京藝術大学構内 正木記念館で開催されます。本展企画は、荻野紗、齋藤悠太、藤井雪乃、山田寛太の4名による(東京藝術大学美術学部建築科教授・青木淳、教育研究助手・澤田航)。
会期は2020年12月5日~12月13日。入場無料。展覧会詳細は下部に掲載する資料を参照下さい。

リリーステキストの青木が執筆した部分

建築で「空間」と言うとき、それはなにもない場所という意味を指していません。建築の世界での「空間」とは、地面や、川や、樹木や、塀や、さてまた壁や床や天井などの、つまりは建築など、複数の事物があって、それらが張り巡らされている場、ということを指しています。その意味では、私たちのまわりには空間が満ちていて、逆に言えば、空間でない場を探す方がむずかしいのです。

建築とは、そのような空間を扱う行為であり、そして、この世の中という、空間だらけのところでそれを扱うのですから、具体的には、すでにそこに存在しているあるひとつの空間に手を加える、ということになります。
つまり、すべての建築は、広い意味でのリノベーションなのです。
東京藝術大学建築科青木淳研究室では、こうした広い意味でのリノベーションに、修士1年生が共同して取り組み、実際にテンポラリーな形ではありますが、実現します。 

しかし、テンポラリーなリノベーションとは、空間の側から言えば、「展覧会」そのものではないか、というのが、私たちの立場です。なぜなら、展覧会とは、ある空間を作品の配置によって、ある一定の時期に、もともとの場所とは違う空間にする行為であり、もしも「作品」を括弧にくくって見れば、それはテンポラリーなリノベーションとも言えると思われるからです。

リリーステキストより
安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」
安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」 photo©石黒守
安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」 photo©石黒守
安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」 photo©淺川敏
安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」 photo©淺川敏

安田アトリエの建築設計、内田デザイン研究所の内装設計による、京都市の宿泊施設「MUNI KYOTO」です。施設の公式サイトはこちら

京都における建築と庭の関係は対等であり、庭の延長には借景というかたちで周辺環境と強く連続している。
大堰川の対岸から、あるいは渡月橋の上から敷地周辺の風景を眺めていると、小倉山などの山並みを背景として瓦屋根が重なり合い、水墨画を想起させる。この場所には新しい建築であっても京の長い歴史を継承し現在の風景の中に溶け込むように建つことが大切であると感じた。

また、MUNI KYOTOは、同じ建築主の所有である福田美術館の隣地であるため美術館と同じ勾配屋根と協調して美術館との一体感を保ちながら、嵐山地区の景観との自然な連続感も同じく重要であると認識した。

建築家によるテキストより

元々のイメージは「歴史ある邸宅に招かれたような体験」、「古都の名刹に建つ老舗ホテル」であった。嵐山や渡月橋、庭や樹木、借景は一等である。それらを連続してつなげ、建築とともに室内に取込むこと、その方法の深層にある長い時間に培われた和の美意識と現代、そして洋の東西をどう融和できるのか、ということが課題であった。

表層的にはシンプルでミニマルな現代空間であるが、その構成原理は、日本の伝統空間にあるような建築と一体となった奥行き感、庭と室内、風や視線が融通し、移り行く季節の変化やそれぞれの場面を意図的に取込むことである。日本文化に潜む表現の方法、その歴史と地層の上に静かに佇む現代の日本というイメージである。

デザイナーによるテキストより
髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」
髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」 photo©西川公朗
髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」 photo©西川公朗
髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」 photo©西川公朗

髙橋正嘉+原田小夜子 / ハイランドデザインによる、長野・安曇野市の、アトリエ付きの自邸「穂高有明の住宅」です。

日本有数の山々が連なる北アルプスの麓にあるアトリエ付きの自邸です。

都会での生活よりも自然のなかでの暮らしを求めて、長野県安曇野市に移住したのが約5年前。当初はまだ土地勘もなく、移住先での環境に馴染めなかったことも考慮して賃貸住宅に住みながら自邸を建てるための土地探しを始めました。建物のイメージを最初から持たずに気になる土地を手当たり次第見に行き、やっとのことで気になる土地を見つけ、設計をはじめることにしました。

建物を構成する要素や納まりはもちろんのこと、住宅としての各機能が主体性をもつのをやめ、極力シンプルにし、それぞれがフラットな関係になることを心がけることで、空間としての自由さを表現できるのではないかと私たちは考えました。

建築家によるテキストより
安藤忠雄が、イタリアの歴史あるデザイン・建築誌「domus」のゲストエディターに。2020年はデイビッド・チッパーフィールドが務めたポジション

安藤忠雄が、イタリアの歴史あるデザイン・建築誌「domus」のゲストエディターを務めるそうです。2020年はデイビッド・チッパーフィールドが務めたポジションです。domusは1928年にジオ・ポンティによって創刊された雑誌だそう。

藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成。2012年にも同鉄道沿線駅にガラス張りの公衆トイレを設計し話題に

藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成しています。写真が2枚掲載されています(こちらでは大きな写真が閲覧可能)。2012年にも小湊鉄道の沿線駅にガラス張りの公衆トイレを完成させ話題となりました。また2018年にも小湊鉄道の沿線駅にトイレを完成させていたようです。

佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌

佐々木祐治 / U.L.A.Designが設計した、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」です。

横浜市内の傾斜地に建つ、夫婦と子供三人のための住宅である。背後は高さ6m以上の巨大な擁壁で囲われていたため、擁壁方向を「捨てる」計画とし、南東側に予算と建築的な要素を集約させることで、プライバシーの確保と眺望や採光の両立、屋内と屋外が対等で豊かな関係性を感じられる住宅を提案した。

建物形状は普遍的で力強い箱型とし、北西方向は換気口以外の開口部を一切設けていない。南東方向の窓と屋外テラス、駐車スペースを通じて光と風を取り込む計画である。

建築家によるテキストより

木造で鉄骨造のようなカーテンウォールを構想したが、防火地域や延焼ラインの問題で住宅用サッシによる連窓は厳しく、予算の問題でビル用サッシの採用も難しい。しかし在来軸組工法ならではの合理性と構造美を目指し、一定の間隔で構造柱とサッシを並べた結果、伝統的な西洋の壁式構造のようでもあり、日本建築の柱と梁のイメージも併せ持った、先進的な木造建築が実現できたように思う。

敷地面積が限られる都市住宅において、最小限の面積で最大限の緑化を実現するシステム、それが「Garden Wall」である。高さ6m、幅20m以上の「塀」でありながら、道路や隣地からの視線を適度に遮り、プライバシーを確保しつつ、周囲に対しては閉鎖的な威圧感を与えない。植物が育つまでの視覚効果と本物のツタが絡む下地材を兼ねた造花をネットに絡ませることで、地面に植えた植物は5年~10年かけて成長し、やがて多種多様なツタで覆われていく。春には花を咲かせ、秋には真っ赤に紅葉する「庭壁」は、設置面積もわずかなため、屋外テラスや駐車スペースとして敷地を最大限活用できる。木材の経年変化、植物の成長と共に、家族の成長を楽しめる住まいになれば嬉しい。

建築家によるテキストより
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人

武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」です。

三重県伊賀市の古い街並みに残る町屋をホテルの客室に改修する計画である.

徒歩5分ほどに位置するフロント棟で鍵を受け取った宿泊客は、街の雰囲気を味わいながらこの建物にたどり着くという「分散型ホテル」の形式をなしている.

敷地に建つ築180年程の建物群は時間の蓄積を感じさせるが、部分的に昭和時代のリフォームによって新建材で覆われており、建物内部は新旧がいびつに混在する状態であった.

今回「建物が生き生きと使われていた時代に戻していく」というホテルのコンセプトに基づいて建物の触り方を決めていった.

建築家によるテキストより

また新建材を剥がして現れたオリジナルの仕上げを出来るだけ残すと同時に、新設部分も既存の板材の再利用や、伊賀の土を用いた左官など、この場所にゆかりのあるもので仕上げている. 建具はここにあったものを活用し、洗面台には箪笥を転用した.

建物の歴史に寄り添う手法は、新しく手を入れる部分と古いものとの「差異」にも表れている. 新規の木材は基本的に「赤身」に限定した. 一般的に入手しやすい「白太」の材が多く使われるが、「赤身」に厳選することによって新設部分と既存部分とがどことなくまとまった印象を生み出す. 「白太」によって新旧を対比させるのでも、「白太」を塗装することによって既存部分と無理に近付けるのでもない、調和と対比のゆらぎの上に空間の秩序を位置づけた.

ここを訪れた人が「古い部分と新しい部分の区別がつかない」と感じてもらえればこの試みはうまくいったのではないかと思う.

建築家によるテキストより
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄

伊原慶+和久田幸佑 / TA+A和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体が設計した、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」です。
施設の公式ページはこちら

中山間地域は、場所の大半が山(傾斜地)である。山々の間に川が流れ、川と山の間の僅かな平地に集落が形成される。自然環境に僅かに手を加え、自然と一体の新しい生活環境を獲得している。嶺北地域を象徴するさめうら湖は、四国地方の生活を支える水瓶として、自然地形とダムが一体に混ざり合い雄大な湖面環境を形成している。

同じく地域の魅力的景観のひとつである相川の棚田も、自然の斜面に人が手を加え、段差の中に見事な水田の景観を構築している。嶺北地域の既存景観の中に、切り開かれた人びとの生活が一体的に融合し、新しい生活環境を形成していると言える。それが中山間地域という場所の魅力である。

青少年等の家として役割を担った旧さめうら荘が隣地に移設され、あらわになった段差や擁壁等の微地形と変形した地型に、それらを紡ぎ合わせるように建築を挿入した。建築が環境を切り取るのではなく、既存環境と建築が混ざり合う中に多様な場所を生み出したかった。

建築家によるテキストより
坂茂の設計で完成した、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真

坂茂のウェブサイトに、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真が5枚掲載されています。施設の公式サイトはこちら

約16,000m²の広大な敷地に計画された分棟形式の宿泊施設である。敷地の両脇を流れる渓流を間近で楽しめるように、土地の形状を活かして、全棟木造60m²の14棟(計15室)のヴィラが配置されている。緩やかな傾斜の土地に沿うように、室内はスキップフロア形式になっており、大開口の4枚引戸を開けると、大きく外へ張り出した屋根の下に設けられた奥行き3mのテラスと室内が一体的に結ばれる構成になっている。幅5.4mの大開口部は、450mmピッチで並ぶ12m長の登り梁を束材として木製上下弦材で挟み、筋交いを入れてトラスを形成することにより大梁をなくすことで、屋内外の空間が途切れず連続している。浴室は2面を開けることで半屋外空間となる。外壁には敷地の造成中に出土した石が使われている。

仙台市役所本庁舎建替設計プロポで、石本建築事務所・千葉学建築計画事務所JVが受注候補者に。提案書も公開

仙台市役所本庁舎建替基本設計プロポーザルで、石本建築事務所千葉学建築計画事務所設計共同企業体が受注候補者に選定されています。次点者は、久米・AL設計共同企業体でした。

こちらのPDFで選定結果と提案書が公開されています。

技術提案書等の審査を行い、下記のとおり受注候補者を決定いたしました。

受注候補者:石本建築事務所・千葉学建築計画事務所設計共同企業体

次点者:久米・AL設計共同企業体

選定結果については下記の受注候補者の選定結果についてをご覧ください。

なお、本公募型プロポーザルは最も適切な設計者の選定を目的としており、下記技術提案書に含まれる提案内容をそのまま実現するものではありません。今後、本市と設計者の共同作業により、本市が抱える課題や目指す方向性を踏まえた建築設計の実現を目指します。

堀部安嗣と横内敏人による対談「住宅設計の現場で考えること」の動画。2017年2月に行われたもの

堀部安嗣横内敏人による、対談「住宅設計の現場で考えること」の動画です。2017年2月に行われたものが、2020年11月22日に公開されました。

2017年2月17日に行われ、たいへん好評だった建築家・堀部安嗣さん×横内敏人さんの対談記録。
住宅設計の現場にどんな試行錯誤が隠されているのか、普段なかなか語られることはありません。『堀部安嗣 小さな五角形の家』(2017年刊)では、“30坪の住宅”に込める設計思想の全貌を、エスキス、実施図、施工図にはじまり多様なプロセスから紐解きました。
本書の出版を記念して、堀部さんと長年親交をお持ちの建築家・横内敏人さんに、一つとして同じものはない「設計の現場」の楽しさ・家という手仕事の醍醐味を、丁寧かつざっくばらんに語りつくしてもらいました。
聞き手は京都大学准教授(当時 名城大学准教授)の柳沢究さんです。

青木淳の講演会「アップデート(対話)」がオンラインで開催

青木淳の講演会「アップデート(対話)」がオンラインで開催されます。開催日は2020年12月15日18:30~。千葉工業大学建築学科の主催で行われるものです。事前申し込み制で、学外の参加も可能だそう。

2013年度より始まりました千葉工業大学 建築学科レクチャーシリーズも、今年で8年目になります。本年度はコロナ禍の影響により2回のオンライン開催といたします。2回目は建築家の青木淳氏をお招きし、今年開館した「京都市京セラ美術館」を中心に、お話を伺います。「アップデート(対話)」というタイトルは青木さんのご提案ですが、青木さんの設計思考などについて、議論の展開をご期待ください。

■日時:2020年12月15日(火) 18:30〜20:30
■対象:千葉工業大学の学生、および学外の方も参加できます。
■場所:ZOOMによるオンライン形式

日本全国の道路や橋などのインフラ老朽化問題を取り上げたNHKのウェブ特集記事「壊れたら もう直せない…」

日本全国の道路や橋などのインフラ老朽化を取り上げたNHKのウェブ特集記事「壊れたら もう直せない…」が公開されています。

岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」
岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平
岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所による、大阪市の住宅「大正の家」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

岸本将太+姫野友哉 / 岸本姫野建築設計事務所が設計した、大阪市の住宅「大正の家」です。

木津川沿いに建つ住宅である。

準工業地域のこのエリアには、工場や商店と住宅が一体になった建物が多く建ち並んでいる。ここに建っていた以前の住まいも元々は1Fに建て主の会社が入っており、その上が住居となっていた。築約50年の建物は改築が繰り返され、一度訪れただけでは迷子になるほど入り組んで造られていた。大変面白い建物であったが、老朽化や構造的に不安な事もあり建て替える事となった。

本計画では住宅用途のみとし、将来的に息子夫婦が同居する予定として計画をした。
1Fは駐車場、2Fは子世帯、3Fは共有スペースや客間、4Fは親世帯としてフロア毎に区切る計画としている。

建築家によるテキストより

元々会社が入っているような大きな建物に住んでいた建て主の持ち物(一般的な住宅にはないスケールのもの)が入るように設計を進めたところ、住宅のはずが工場のような何とも言えない不思議なスケール感が生まれ、それが周囲の風景と馴染みつつも何か少しズレがあるような建築ができたように思う。

建築家によるテキストより
馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」
馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」 photo©長谷川健太
馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」 photo©長谷川健太
馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」 photo©長谷川健太
馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」 photo©長谷川健太

馬場正尊 / Open A(監修)、塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計が設計した、東京・港区の、複合ビルの低層部のファサード改修「南麻布の幕屋」です。

三菱地所レジデンスがおこなうReビル事業のプロジェクト。

オフィスの上に集合住宅が積まれた複合ビルを2017年取得し、段階的に改修を行っている。今回はこのザ・パークレックス南麻布のファサードを改修し、建物や地域の魅力を高めることが求められた。

この一帯はかつて徳川綱吉の離宮があった場所で、北側にはお寺が点在する閑静な住宅地が広がっているが、南側は明治通りと首都高速があり騒然としていた。そこで南側の環境を和らげると同時に、点在する寺院と共に街並を形成していくことを考えた。

既存建物のアプローチは2層吹き抜けとなっていたが、その中央にガラス間仕切と入口があり屋内外に中途半端なスペースができていた。そこで入口の位置を吹抜けの端まで後退させ、少し過剰とも言える大きな軒下をつくり、敷地境界に沿って木製のスクリーンを掛けることにした。

このスクリーンは60mm角の桧材にM6の寸切りボルトを2列通したユニットを2階床梁から吊るし、それにM6寸切りボルトを横繋ぎしてできている。桧は寺院で良く使われている木材で耐久性が高く、その油分は排気ガスの成分を軽減してくれる。角材をボルトで編み込んだ様な裏表の無いつくりは、風圧に対して十分な強度を生みだすと共に、街路にも屋内にも美しい表情を見せてくれる。奥行き100mmに調整された角材はスクリーンとの距離や視線の向きによってその透明性を変化させ、車通りの多い南側の風景を様々な形で抽象化する。

建築家によるテキストより

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