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中島弘陽による、富山・魚津市の、既存長屋を改修した事務所・店舗・住居「明るさの家」
中島弘陽による、富山・魚津市の、既存長屋を改修した事務所・店舗・住居「明るさの家」 photo©鶴見哲也
中島弘陽による、富山・魚津市の、既存長屋を改修した事務所・店舗・住居「明るさの家」 photo©鶴見哲也

中島弘陽による、富山・魚津市の、既存長屋を改修した事務所・店舗・住居「明るさの家」です。建築内のネイルサロンのページはこちら

私の祖父が住んでいた長屋を、父の経営する税理士事務所・妹が主催するネイルサロン・兼住居とする、複合用途のリノベーション計画である。

事務所・店舗・住居という3つの機能ごとに空間と来客動線を分ける必要がある一方、それぞれを完全に独立させようとすると、決して広くはない建坪の中で出入口が3つになり、それぞれの空間も貧弱になることが懸念された。そこで、既存建物前面を一部撤去したうえで架構して空間を付加し、エントランスホールを設けてそこから3つの動線が分岐していく建物構成とした。

前面に付加された空間は大きな吹き抜けとなっており、半透明の外壁から降り注ぐやわらかい明るさで満たされている。この明るさという現象を介して各機能が間接的に結びつく形にすることで、建築全体の空間体験を豊かにしようと考えた。

建築家によるテキストより
増田信吾と大坪克亘に、建築を学び始めた頃のエピソードを通して、現在の設計に対する「本当に必要か?」というスタンスを解明しようするインタビュー

増田信吾と大坪克亘に、建築を学び始めた頃のエピソードを通して、現在の設計に対する「本当に必要か?」というスタンスを解明しようするインタビューが、ソトコトに掲載されています。

ユルゲン・マイヤー・Hとアレクサンダー・エルマンによる、ロシア・モスクワの、緑化した屋根と有機形状の平面によって風景と建築を連続させようと試みた住宅「Residence n. n」の写真と図面

ユルゲン・マイヤー・Hとアレクサンダー・エルマン・アーキテクチャー&デザイン(Alexander Erman Architecture & Design)が設計した、ロシア・モスクワの、緑化した屋根と有機形状の平面によって風景と建築を連続させようと試みた住宅「Residence n. n」の写真と図面が25枚、archdailyに掲載されています。

辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第3回「設計事務所の公共性のつくりかた」
辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第3回「設計事務所の公共性のつくりかた」

設計事務所の公共性のつくりかた

text:辻琢磨

 
非常勤職員として渡辺隆建築設計事務所に勤め始めて早くも1年が過ぎた。
このエッセイも3回目になる。ここまで概ね週1-2のペースで働き続け、403、この春特任講師に着任した名古屋造形大、個人の仕事、子育てをなんとかバランスを保ちながら並行して進めている。今回は、社会に対しての設計事務所の見せ方について書きたいと思う。

 
加入後の一年を振り返って

つい先日一年間の勤務を終えて渡辺さんと面談をしたのだが、僕の方はここまで特になんの不満もなく、例えば勤務日は日数さえ満たせば比較的自由に入れさせてもらえているし、子供の急な発熱での欠勤も振替で許容してくれることもあり、僕としては有り難い限りである。一方、渡辺さんにここまでの僕の印象を聞くと、
「当初はガッツリ図面を引いたり現場に行ったりともっと修行的な側面が大きいかなと思っていたけど、むしろこちらが辻くんから学ぶことが多い」
という言葉を貰った。

例えばプロジェクトの打ち合わせでの重要な判断の際にスポットで相談を受けたり、渡辺さんのボスとしての悩みを共有したりという、これまでの自分の建築家としての立場を発揮する機会も自然と増えている。同時にお茶汲みをしたり電話も取り、図面を描くわけで、時間時間で自分の役回りが目まぐるしく変化するという感じで働いている。

 
新型コロナウィルス禍への対応

そういうタイミングで新型コロナウィルス禍がやってきた。
このまま行くと、渡辺事務所に非常勤職員として勤める予定の3年の内、半分くらいがwithコロナで進んでいきそうだ。

未知のウィルスCOVID-19をめぐる状況は刻一刻と変化していて、建築家としてというよりもまず人間としてどう行動すべきかが問われているように感じる。

報道やSNSからの情報をみると、首都圏ないし特定警戒都道府県と感染者数がそこまで伸びていない地方都市の状況(磐田市は2020年5月3日時点で感染者数ゼロ、浜松市は2020年5月3日時点で陽性が7名、内5名は退院)にはかなりの温度差があるように感じられる。実際、東京の知人に話を聞くとほぼすべての人が在宅ワークに切り替え、スーパー以外の外出を極力控え、保育園も休園しているとのことで日常を過ごすだけでも相当なストレスを感じるような生活を強いられているのではないかと推察する。

一方、静岡県西部地域では緊急事態宣言によって外出自粛要請や飲食店の休業要請(5月3日時点で浜松市、磐田市ともに4月25日から5月7日まで)も出されたり大きな公園は閉場しているものの、車社会も手伝ってか休日のホームセンターは盛況(入場制限あり)で、スーパー、河川敷には人が集まり、日常生活を過ごす分にはそこまでのストレスは感じていない(少なくとも僕は)。

僕個人としては手洗いうがい、公共交通機関の利用を控える、三密を避ける、といった行動変容は実施しているものの、保育園は通常通り預けている(預けられるだけ有り難い)し、渡辺事務所や403へも基本的には出社している(公共交通機関は利用せず自家用車移動のみとした)ように、最低限の自粛に留めているというのが現状だ。

渡辺事務所でも当然対応は進めてきたが最初の対外的な情報発信は4月17日で、極めて迅速な対応と発信ということではなかったといえる。しかしそれまでに何もしてこなかったというわけでは当然なく、様々な情報を仕入れ、様子を見ながら業務を進めていた。

まず、七都府県への緊急事態宣言が発令される直前の4月14日にスタッフへのヒアリングがあり、スタッフ間の家庭事情を考慮し意思疎通を図った。その上で、

・出社帰社時のアルコール消毒
・こまめな手洗い
・ドアノブや社用車は朝除菌シートで拭く
・メーカーの飛び込み営業は玄関で対応する(アポ取りの打ち合わせは社内で)
・毎朝検温し所内メールで共有

が所内ルールとして決められた。

その後緊急事態宣言は4月16日に全国に拡大され、それを受けて4月17日に、4月18日から5月6日まで、各スタッフが交代で週2日在宅で勤務を行うこと(僕はコミュニケーションが多い役回りということもあって基本は出社している)を発信したのだった。

また、Webによるミーティングも導入し、Skype・Zoom・Teamsにて対応しつつ、在宅のスタッフとは勤務中はずっとオンライン接続して、いつでもコミュニケーションが取れる状態にしている。※5月1日には、緊急事態宣言の延長報道を受けて、交代在宅制の5月31日までの延長と市外からの来客用のテラス席導入を追加した。

塚田裕之建築設計事務所による、東京・大田区の社員寮「Dora’s House」
塚田裕之建築設計事務所による、東京・大田区の社員寮「Dora’s House」 photo©山内紀人

塚田裕之建築設計事務所が設計した、東京・大田区の社員寮「Dora’s House」です。

電気工事会社の社員寮の計画。敷地は大きな幹線道路から1本小道に入った商工業ビル・住居が立ち並ぶ場所である。
施主の要望として居室を10室、それぞれ極力小さな面積を求められた。法規上は東京都安全条例の居室面積の最低基準として7㎡を基準として計画する必要があった。このような敷地周辺の外部環境と小空間を結びつけ東京における最小限の集合住まいとしていかに豊かでその場所らしい建物が計画できるかを考えた。

当初この7㎡(約4畳)という広さが集合としての快適な住まい在り方としての想像がつかず、計画事例も見つけることができなかった。それでも計画を思考的に進めていく上で7㎡というは漫画喫茶のブースより広く、一般的なホテルのシングルルームより狭いと位置づけ、その「間」の設えとして住まいとしての想像がつき計画を進めることができた。1階部分に共用のキッチンダイニングと水回りを設え、2・3階に5部屋ずつ計10室を設えている。

建築家によるテキストより
国立科学博物館と森美術館が、新型コロナウイルスでの休館・早期会期終了の状況を考慮し展示会場をVRで公開

国立科学博物館と森美術館が、新型コロナウイルスでの休館・早期会期終了の状況を考慮し展示会場をVRで公開しています

国立科学博物館は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため現在臨時休館中ですが、政府から外出自粛要請が出されている中、ご自宅でも国立科学博物館のコンテンツをお楽しみいただけるよう、一般社団法人VR革新機構のご協力のもと、高画質画像を撮影いたしました。 ※当映像は臨時休館中に撮影したものです。

まるで国立科学博物館の中にいるような 3Dビュー+VR映像 です。自宅にいながら展示を鑑賞することができます。

森美術館休館により会期途中で終了となった「未来と芸術展」。インスタグラムライブや展示風景写真の公開などで会場の様子をお伝えしてきましたが、今回、特別に3Dウォークスルーを公開いたします。
休館中の会場内を撮影して制作された3D空間は自由な角度で作品をご覧いただけるほか、各ポイントで本展を企画した南條史生(森美術館特別顧問)の動画解説を見ることができます。

赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」
赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」 photo©高木康広
赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」 photo©高木康広
赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」 photo©高木康広

赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDが設計した、東京・江東区の「東雲幼稚園」です。

四角く区切られた部屋によって機能を限定しつつ、自由な空間をどのようにつくれるだろうか。

東雲幼稚園では、区切られた部屋の連なりによって機能を限定しつつ、それらの接点となる開口によって空間に奥行を持たせた。園児の一日の多様な活動を支えるように、ただ大きな1室を設けるのではなく、エントランスや外構も一つの部屋と捉え、区切ることでお互いに独立しつつ、連なった空間をつくる。それぞれの部屋は異なる光、気積、素材を持ちながら、同時に開口によって隣室と繋がる。園児は外部や内部、明るかったり暗かったり、騒がしかったり静かだったりする部屋の連なりの中、好きな場所を選び一日を過ごす。

建築家によるテキストより
「新型コロナウイルス感染症対策のため、暫定的な措置として、 建築士法に基づく重要事項説明について、対面ではない、ITを活用した実施が可能となりました」(国土交通省)

「新型コロナウイルス感染症対策のため、暫定的な措置として、 建築士法に基づく重要事項説明について、対面ではない、ITを活用した実施が可能となりました」というページを国土交通省が公開しています。

今般、新型コロナウイルス感染症の拡大により、対面による説明が困難化している実情等に鑑み、対面ではなく、テレビ会議等のITを活用して重要事項説明を行う「IT重説」についても、当面の暫定的な措置として、建築士法に基づく重要事項説明として扱います。

 建築士法に基づく重要事項説明については、設計受託契約等の前に建築士から建築主に対し、重要事項を記載した書面を交付して行われます。
 本制度については、従来、対面による説明を行うことを前提に運用されてきましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、対面による説明が困難化している実情等に鑑み、当面の暫定的な措置として、別紙の指針に即した形で行われる、テレビ会議等のITを活用した重要事項説明を行う「IT重説」を行った場合についても、建築士法基づく重要事項説明として扱うことといたしました。
 なお、指針においてはテレビ会議等のITを活用することを前提としていますが、建築主において必要な環境を整備することが困難であるなど、やむを得ない事情がある場合には、重要事項説明を事前に録画したメディアを送付し、質疑に関しては電話等で対応するなどの柔軟な対応についても、事態に鑑み同項の規定に基づく説明として扱って差し支えないことといたします。

 本暫定措置の今後の取り扱いについては、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況等を踏まえ、改めて通知することを予定しております。また、中長期的なIT重説の在り方については、今後社会実験の実施及びその結果の検証等を進めることとしており、本実験についても改めて通知することを予定しております。

最も注目を集めたトピックス [期間:2020/4/27-5/3]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/4/27-5/3]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/4/27-5/3)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。

※現在、トップページのランキングが不調の為、大元のアクセス解析からデータを抽出しています


  1. 工藤浩平+小黒日香理 / 工藤浩平建築設計事務所による「プラス薬局みさと店」と、実際にこの建築を訪問した6組の建築家たちによる感想
  2. 井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDによる、兵庫・芦屋市の住宅「浜町のはなれ」
  3. 田中裕之建築設計事務所による、広島市の、病院をコンバージョンしたホテル「KIRO HIROSHIMA by THE SHARE HOTELS」
  4. プラダが、OMAのデザインによるロゴを配したシャツを、24時間限定でネット販売
  5. 奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、兵庫・淡路島の「淡路の工場」
  6. 中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市のアトリエ「atelier N」
  7. 岩橋翼建築設計事務所による、岡山の既存住宅の増築「屋根でつなぐ 森の小屋」
  8. NOSIGNERとボランティアが運営するサイト「PAND AID」が、A4クリアファイルを使い30秒で作れるフェイスシールドの型紙と作り方を公開
  9. 井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDによる、東京・調布市の「つつじが丘の文化複合施設」
  10. 奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、兵庫・淡路島の「淡路のBBQテラス」
  11. 貴志泰正+酒井克弥 / 貴志環境企画室による、京都・久御山町の、既存蔵を居住用途に改修した「くらでくらす conversion of WAREHOUSE」
  12. ザハ・ハディド事務所が、ハッカーにデータを盗まれ脅されるも、身代金を支払わないと表明
  13. 岩橋翼建築設計事務所による、千葉の薬局「森の薬舎」
  14. 妹島和世が自身への篠原一男の影響について語った、歴史家のセン・クアンが聞き手となりハーバード大学で2019年に行われた対話の動画
  15. 平田晃久と中山英之が名作住宅の写真を元に行った対談「建築写真から読み解く暮らしとその先」の内容
  16. graf / 服部滋樹+森岡寿起が手掛けた、奈良・桜井市の店舗「てのべ たかだや」
  17. SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・神宮前の、築約50年の集合住宅の住戸改修「原宿の家」
  18. 日本建築学会が、新型コロナウイルスの拡大を受け「日本建築学会論文等検索システム」を特別公開
  19. トラフによる、リーガロイヤルホテル広島の、エグゼクティブフロアの客室と3Fロビーの改修計画の写真
  20. 森清敏+川村奈津子 / MDSによる、神奈川の住宅「鎌倉浄明寺の家」

ザハ・ハディド事務所が、ハッカーにデータを盗まれ脅されるも、身代金を支払わないと表明

ザハ・ハディド・アーキテクツが、ハッカーにデータを盗まれ脅されるも、身代金を支払わないと表明したことを、ニュースサイトthenational.aeが伝えています。詳細はリンク先で。

プラダが、OMAのデザインによるロゴを配したシャツを、24時間限定でネット販売

プラダが、OMAのデザインによるロゴを配したシャツを、24時間限定でネット販売するそうです。リンク先に写真が掲載されています。

構造家の佐々木睦朗へのインタビュー動画 日本建築学会が、新型コロナウイルスの拡大を受け「日本建築学会論文等検索システム」を特別公開

日本建築学会が、新型コロナウイルスの拡大を受け「日本建築学会論文等検索システム」を特別公開しています。

現在、 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言も発令中で、多くの大学・教育機関において、学生の方々が自宅学習を余儀なくされている状況です。
本会では、この状況を鑑みて、「日本建築学会論文等検索システム」を、臨時措置として、特別公開することとしました。
https://www.aij.or.jp/paper/search.html

ご利用にあたっては、Web登録ユーザ(無料)に登録していただき、サインインする必要がございます。
https://www.aij.or.jp/web_regi_user.html

大学への登校が制限されている学生の方々などにおかれましては、是非ご活用ください。

中西ひろむ建築設計事務所+荻原雅史建築設計事務所による、熊本・錦町の「にしき ひみつ基地ミュージアム」
中西ひろむ建築設計事務所+荻原雅史建築設計事務所による、熊本・錦町の「にしき ひみつ基地ミュージアム」 photo©中村絵写真事務所
中西ひろむ建築設計事務所+荻原雅史建築設計事務所による、熊本・錦町の「にしき ひみつ基地ミュージアム」 photo©中村絵写真事務所

中西ひろむ建築設計事務所荻原雅史建築設計事務所が設計した、熊本・錦町の「にしき ひみつ基地ミュージアム」です。

本計画はかつて存在した人吉海軍航空基地跡に位置します。
滑走路跡や地下壕跡と共に地域全体をオープンエアミュージアムとして捉え、展示やガイドツアー、VR体験を交えて戦争の歴史を伝えています。

拠点施設は翼のような軽快な木架構からなり、施設足元に広がる滑走路跡や、周辺に点在している遺構を浮かび上がらせることを意図しています。拠点施設の面積が限られる中、そこでの展示はミュージアム全体への導入と捉え、約20人ごとにレクチャーやVR展示、地下壕ガイドツアーを行うことを想定しています。

建築家によるテキストより
奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、滋賀の「坂本の住宅」
奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、滋賀の「坂本の住宅」 photo©塩谷淳
奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、滋賀の「坂本の住宅」 photo©塩谷淳

奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureが設計した、滋賀の「坂本の住宅」です。

滋賀県の比叡山坂本に建つ一戸建て住宅の計画です。

琵琶湖と比叡山が近く、敷地をマクロな視点で見ると、湖から山へと坂道が続く滋 賀湖西の特徴的な地形と言えます。坂本町は比叡山ふもとの日吉大社の門前町として栄えた歴史的な町であり、昔から日吉大社への参拝者や観光者がこの町の坂道を往来していました。
坂道には、坂の上を見上げたり、坂から下を見下ろしたり、そこに居る場所とそこからの風景を楽しめる魅力があります。

緩やかに傾斜した地形を建築にオフセットするように、住宅内に緩やかなレベル差を与え、比叡山から琵琶湖への動線と環境の軸を生み出します。

建築家によるテキストより
中西ひろむ建築設計事務所による、福井・大野市の、築120年超の木造古民家を耐震補強・改修した現代美術館「COCONOアートプレイス」
中西ひろむ建築設計事務所による、福井・大野市の、築120年超の木造古民家を耐震補強・改修した現代美術館「COCONOアートプレイス」土間。 photo©中村絵写真事務所

中西ひろむ建築設計事務所による、福井・大野市の、築120年超の木造古民家を耐震補強・改修した現代美術館「COCONOアートプレイス」です。施設の公式サイトはこちら。

福井県大野市の旧市街地に位置する築120年超の木造古民家をコンバージョンし、市民所有のアートワーク展示を主とした現代美術館としました。

ここでは、かつての「小コレクター運動」で残されたアート作品や、展開された運動を伝えています。
また、周辺市街地では空洞化が問題となっているため、作品展示だけでなく、教育や飲食、物販等の活動を通し地域の拠点としています。

構造補強にあたり、90角超の地産杉材を並べた「壁柱工法」により、既存架構の柔軟性の維持と構造強度の確保を両立させています。

建築家によるテキストより

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