レム・コールハースにオンラインでCOUNTRY SIDEをテーマに話を聞いている動画です。聞き手はMAXXIのアーティスティックディレクターのホウ・ハンルー(Hou Hanru)です。2020年7月10日にアップされたものです。
architecture archive
隈研吾が、自身の東大での最終講義「コンピューテーショナルデザインとクラフト」を振り返って感想を書いているエッセイが、隈のサイトに掲載されています。
構造家の木下洋介が「2020年第15回 日本構造デザイン賞」を受賞しています。
「たっぷりと時間をかけたスイスの住宅建設計画」という記事が、swissinfoに掲載されています。スイスでの集合住宅の設計プロセス・合意形成プロセスを日本語で紹介する記事です。
伊東豊雄が審査員長を務めた、くまもとアートポリスプロジェクト「立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレ」の結果と提案書が公開されています。
以下に、結果と提案書をまとめます。
最優秀賞
森と人の輪 曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二
優秀賞
立田山と呼応する屋根 占部将吾+佐藤元樹+西島要
佳作作品
共生の光 佐河雄介+辻拓也
Birdhouse Toilet 松田裕介
Leafy Roof Lavatory -安らぎの屋根が作るみんなの憩いの場- 幾留温
「森林ミュージアム」のレストルーム 葛島隆之
マチ山の教室 マチの中にある山の中の学びの拠点 菊井悠央+本山真一朗
木とコンクリートとガラスの積層フォリー 山田健太朗
立田山の訪礼堂 岩崎裕樹
PRIMITIVE HUT 憩いの森の憩いの場 太田裕通+北村拓也
こちらのページでは、伊東豊雄による審査講評と各者による質疑回答書も閲覧可能です。


前田圭介 / UIDが設計した、広島市の住宅「PeacoQ」です。
緩やかに湾曲する雛壇状の宅地北面角地に建つ家族3人の住まいである。
周辺環境は東面にある土手を挟んで住宅街が広がっており、敷地からも土手越しに長閑な風景が望むことができる。敷地は南西面が隣家に囲まれつつも北東の前面道路に対して扇形に開かれた特徴的な場所であった。
今回計画にあたり南西面を中心点に前面道路側に向かって同心円状に壁を増幅させながら内向的居場所から外部へと弧状空間を反復させた。また周辺の緑地帯をも外部空間として見立てることで全体を捉えていくような領域のない形式をこの特異な敷地で再考してみた。
具体的には道路斜線制限上可能な建築のボリュームを敷地境界際まで伸ばし、敷地形状に沿った弧状の大きな壁によって生まれた小さな庭を内外のバッファとして機能させた。




川辺直哉建築設計事務所が設計した、東京・豊島区の小規模複合施設「角花(すみか)」です。開業時のプログラムは、賃貸住宅+ホテル+カフェ+スタジオとの事。
目白通り沿いの角地に建つ小規模複合施設(開業時は賃貸住宅+ホテル+カフェ+スタジオ)。施主は代々続く地主で、本計画は既存賃貸住宅の建替え事業である。
小規模な事業施設が地域に根差し継続していく為に、社会情勢の変化に対応する用途転用が容易な構成とすることが必要であると考えた。
そのために複数面積帯の区画(計11区画)を設定し、界壁の一部を構造的に開口することで、将来的な隣接区画のSOHO一体利用を可能にし、地上階の店舗区画は壁量を絞り他用途への転用を視野に入れている。セキュリティは階ごとに設定・移動可能なEVロックと鍵付門扉により、用途にあわせて区画できる。
凹凸のある滞留スペースを共用部に設け、階段を吹抜けや通りに張出し、専有部は決して大きな面積ではないが、区画の領域を超えて施設全体から街へと、活動や意識的領域を拡張したいと考えた。また、旅行者にとっては滞在拠点となり、地域住民や通りがかりの人々との自然発生的な接点がうまれることを期待している。



向山博 / 向山建築設計事務所が設計した、東京の「江東区の医院併用住宅」です。
地元に根付いた医院は代替わりを機会に、住宅を併設した医院に建替えることになった。
敷地は南北に接道しており、北側はそのまま医院の入口とし、住居入口は反対の南側の道路からとした。
周辺は今後、中高層の建物が増えていくことが想像ができるため、外周部は壁で囲み視線をさけた。壁の内側に中庭を設け間接的に採光や通風を確保することとした。中庭は間取り的には邪魔となり無駄な廊下を作りかねないため、△三角にすることで間取りに馴染ませ、効率的に自然光を獲得している。
医院のアプローチ横に躯体と一体で作られたベンチは、待合の居場所の一つとして、または散歩の途中の高齢者が一休みしたり、雨宿りしたりできるように設置した。
2020年現在では、新型コロナウィルス対策として、風邪症状、発熱患者はこのベンチで待機、診察を行っている。今後の医院建築にとって外の待機スペースは一般的になっていくのかもしれない。
内藤廣・川添善行・渡邉竜一・熊谷玄・南後由和・野村朋弘・山下裕子・三浦詩乃・篠原修にコロナ禍の2020年4-6月に話を聞いたインタビュー動画サイト「TOTAL RECALL」が公開されています。制作は映像作家の岩本健太です。
ここにあるのは2020年4月から6月の間に実施された取材の成果である。
我々にとって予定よりも早く訪れた静かな夏休みは
それ自体が恰好の自由研究の対象であったことは言うまでもない。
そのなかでも、最も状況を顕在化させたものの1つが「都市」である。
事実、都市は無観客となり、レイシズムの問題を契機に「urban」はいま
言葉としての存在意義を問われている。これは一体どういうことなのか。
複雑なものを決して簡略化せず、複雑なものをありのまま捉えたい。
それにはより多くのパースペクティブを生み出すことが必要だ。私はこのWEBサイトが、そのようなパースペクティブの一つとなることを
目指している。制作者 岩本健太
info@dbkn.tv


“クリエイティブ・リソース”をテーマに資源循環の仕組みづくりを目指す「ASEI建築設計事務所」の、【募集職種】募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
ASEI建築設計事務所では、設計スタッフを募集しています。
ASEI建築設計事務所は、品川区西五反田を拠点に建築家・鈴木亜生が主宰する設計事務所です。
「クリエイティブ・リソース」をテーマに資源循環の仕組みをつくる活動を続けています。様々な地域で未利用な資源の価値を見出し、地域の技術を活用した材料を開発して、新たな構法・構造へと再編した環境建築を目指しています。現在は設計と並行して、製造者・技術者・研究者・構造家などの様々な専門家と協働による研究開発部門を設ける準備を進めています。



奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュが設計した、京都市のオフィス「WorldLink&Company 本社」です。
プロ用からホビー用まで多種に渡るドローンを取り扱い、販売やメンテナンスに留まらず、その技術を活かしたコンサルティングサービス、技術開発を行う企業の本社を計画しました。大きなワンフロアをメインのオフィススペース、ショールームやレクチャールームからなる来客用スペース、倉庫・メンテナンススペースからなるバックヤードの3つのスペースに分け、それらをメインコリドーと呼ばれる共用部がつなぐ構成としています。具体的なデザインに関しては特に以下の3つの点に留意して設計を進めました。



川島範久と日本土地建物が、次世代の中規模賃事務所のプロトタイプを目指し完成させた、東京・港区のオフィスビル「REVZO虎ノ門」をレポートします。
まず、社会背景として東京の中規模賃貸事務所の老朽化が進み、建て替えの進むフェーズに入っているという事実。そして既に他の大手ディベロッパーもその状況に対し、ビルディングタイプの提案を加速させている状況があるそうだ。そのような状況の中、日本土地建物は一連のシリーズとして商品化できる中規模賃事務所のプロトタイプの開発を望んでいた。そして、その開発及びブランディング(差別化)を図るために、デザインパートナーとなる建築家を選定するクローズドなコンペが行われた。そこで選ばれたのが建築家の川島範久だ。
川島は、川島範久建築設計事務所を主宰し、日建設計在籍時代には「NBF大崎ビル(旧ソニーシティ大崎ビル)」を担当した経歴をもつ建築家。川島がこのコンペで選定された理由は、建物の特徴的な顔となっている端正なファサードのデザインだけではない。前例となる類似するビルディングタイプを丁寧に分析し、それをコンピューターシミュレーションなどを活用し裏付けを持って合理化を図ること、使われる素材に来歴の分かるストーリーのあるものを選定すること、などによって視覚的なデザインだけでなく、同様のビルディングタイプの常識を刷新することでこの「REVZO(レブゾ)」というブランドを確立する提案をしたのである。これは、建築が形のみで差別化できなくなった現代におけるアプローチの一例とも捉えられる。
ここでは、川島と日本土地建物による本建築の随所に散りばめられたアイデアと配慮、形骸化され現代の状況とかけ離れた慣習を、どのように改善しようとしたかの一端をレポートします。



新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSが設計した、大阪・大阪市のヘアサロン「FUNCY」です。店舗の公式サイトはこちら。
敷地は大阪随一のビジネス街である本町。昼夜問わず多くの人々が行き交っている。そんな賑やかな街の、1950年代に建てられた古いオフィスビルの一画にヘアサロンを設計した。
テナントが2階道路側であることから、このプロジェクトでは、まず下を歩く人々の見上げに対する視覚的効果を考えた。既存建築の柱が外壁から後退し、柱と窓との間に隙間が生まれていたことから、それらを活かし、前面道路に向かってアルミ板貼の造作勾配天井を設けた。
一方で、室内にある家具は独立した「もの」である。引渡し後、無造作に置かれる様々な備品と等価な存在として、厳しい予算から安い木材をベースとしながらも、幾何学に基づき、出来る限り多様な家具を設計した。
美しい素材が、まだ資本主義の波に乗せられていなかった時代に対するロマン主義的憧憬を含みながら、それぞれの家具に対し恣意的に、そして注意深く意匠を加えていった。

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/7/27-8/2)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 青木淳・昭和設計共同体が最適候補者に選ばれた、長野の「松本平広域公園陸上競技場」設計プロポの提案書が公開
- コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マンの2021SSコレクションのルックに、建築家の藤本壮介が登場
- 隈研吾による、広島・東広島市の「桜が丘認定こども園」の写真
- 長野の「御嶽山ビジターセンター(仮称)」設計プロポーザルの結果
- 隈研吾のデザイン監修と鹿島建設の設計による、埼玉・所沢市の「角川武蔵野ミュージアム」の様子と、開館記念の隈研吾展の写真
- ODS / 鬼木孝一郎による、東京都世田谷区の店舗「SHIRO 玉川髙島屋S・C店」
- 川辺直哉建築設計事務所+辻昌志建築設計事務所による、東京・武蔵野市の集合住宅「吉祥寺の家」
- VUILDによる、神奈川・鎌倉市の、既存民家を解体し“庭の中のオフィス”として活用する「カヤックガーデンオフィス」
- 青木茂建築工房による、山口・防府市の、既存の蔵と木造家屋の一部を残し再生された「松崎幼稚園遊戯室棟」
- 川辺直哉建築設計事務所による、神奈川・横浜市の住宅「中田の自邸」
- 田野宏昌+友藤桂子 / 田野建築設計室による、京都・京都市の、集合住宅の住戸改修「一乗寺の家」
- VUILDによる「屋久島地杉のパビリオン」
- VUILDによる、東京・渋谷区の「笹塚駅のベンチ」
- 隈研吾の建築デザイン監修とNTTファシリティーズの実施設計監理で完成した、京都の、エースホテルも入る複合施設「新風館」の写真
- 隈研吾建築都市設計事務所とKAJIMA DESIGNによる、大阪の、村野藤吾の大阪新歌舞伎座の意匠を継承し建て替えた宿泊施設「ホテルロイヤルクラシック大阪」の写真
- 奥野八十八 / アトリエ・ブリコラージュによる、兵庫の住宅「竹林の家」
- 香取武則 / 香取建築デザイン事務所による、京都の結婚式場「ウェスティン都ホテル京都 チャペルリノベーション」
- 田野宏昌+友藤桂子 / 田野建築設計室による、京都・向日市の住宅「西向日の家」
- 藤野高志 / 生物建築舎が、群馬の1200m2の敷地に13棟の店舗併用住宅を建てる建築プロジェクト「林を彫刻する」の設計プロセスを解説している動画
- デントン・コーカー・マーシャルによるイギリスのストーンヘンジの新しいヴィジター・センターの写真
建築家のステファン・アルのTEDでのトーク「都市の木をすべて切るとどうなるのか」の動画です。日本語字幕付です。
2050年までには世界人口の65%以上が都市部に住むと考えられています。自然は都市空間とは無関係と考えがちですが、木は常に都市の成功に必須のものでした。何千年も昔に初期の都市がつくられた頃から、木の恩恵は分かっていたのです。では都市が栄える上でなぜ木が重要なのでしょう? ステファン・アルが解説します。
安田幸一の安田アトリエが建築設計を手掛けた、京都・嵐山の宿泊施設「MUNI KYOTO」がオープンしたそうです。施設の公式サイトはこちら。安田幸一は日建設計出身の建築家で、日建時代にポーラ美術館で日本建築学会賞を受賞しています。現在、東京工業大学の教授も務めています。
「MUNI KYOTO」は、同じく安田アトリエが設計した「福田美術館」に隣接しているとのこと。
安田アトリエのtwitterが写真を投稿しています。
2020.08.01 京都嵐山のホテル、MUNI KYOTOがグランドオープン!昨年オープンした福田美術館の道を挟んだ隣地です。京都に宿泊することは、長い歴史を振り返りながら、今の自分を見つめ直す大切な時間を持つことです。そのためのゆったりとした時の流れを感じられるような空間をめざしました。 pic.twitter.com/CoFqhPjuaK
— 安田アトリエ (@yasudaatelier) August 2, 2020
日本画を収集・展示する福田美術館との連続性も強く意識しています。設計:安田アトリエ、構造:金箱構造設計事務所、設備:ESアソシエイツ、ZO設計室、環境トータルシステム、キルトプランニングオフィス、ランドスケープ:ランドスケープ・プラス、インテリア:内田デザイン研究所、写真:©️石黒守 pic.twitter.com/VquCshFDvH
— 安田アトリエ (@yasudaatelier) August 2, 2020