
宇野友明が設計した、愛知・日進市の住宅「竹ノ山の家3」です。
この住宅地に建てるのはこれで3軒目になります。今までも全て崖地でしたが、今回が最も難易度の高い敷地でした。最初は鉄骨造、2番目はRC造でした。今回は施主の印象から木造だけで作ろうとしましたが、様々な法律の壁に押し切られ混構造にせざるを得ませんでした。しかし、施主の趣味がバンド演奏だったので、スタジオを作って欲しいという要望がありました。結局、地下階をスタジオとし1階を個室にしました。アプローチか1を最上階にしそこを木造で作ることにしました。この敷地の最大の特徴は南側の景色です。地形を考えるとこの景色は生涯変わることの無い財産です。これをどのように活かすかがこの家の最大のテーマになっています。大切にしたことは室内から見える景色を毀損することのないように目障りなものを出来る限り排除して美しい架構で作り上げることでした。竣工してしばらく経ちますが、訪れるたびに窓越しに見える四季折々の景色は何よりもこの家の財産であることを実感します。