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隈研吾による、トルコ・エスキシェヒルの現代美術館「The Odunpazari Modern Art Museum」の画像

隈研吾のウェブサイトに、トルコ・エスキシェヒルの現代美術館「The Odunpazari Modern Art Museum」の画像が掲載されています

隈研吾のウェブサイトに、トルコ・エスキシェヒルの現代美術館「The Odunpazari Modern Art Museum」の画像が5枚掲載されています。

トルコのエスキシェヒル市に計画されているOdunpazari Modern Art Museumはクライアントでオーナーのトルコ現代美術のコレクションを展示するための美術館。生まれ育ったエスキシェヒルで美術館をつくり、トルコの現代美術と市に貢献する事がオーナーの長年の夢であった。エスキシェヒルは学園都市として知られていて学生や若い世代が多い活気のある町である。
美術館が計画されている敷地はOdunpazariというエリアの中のアーバンスケールとオスマン帝国時代に見られた伝統的な形式の木造住宅エリアの間に位置する。2階部分がはねだしている構造が特徴的な住宅は曲がりくねった細いでこぼこした道沿いに建ち並び、ユニークなストリートスケープを形成している。
新しい美術館は住宅の小さいスケールを反映させつつ、アーバンスケールに埋もれないような設計を試みた。大きさの異なる箱を積み上げて中央に向けて高くなる構成とし、ストリートスケープの連続性を保つようにした。大きさの異なるボリュームは展示室に多様性を持たせている。地上階の展示室はラージスケールインスタレーションやイベント、企画展に対応できるようにゆったりとした空間とし、上階はオーナーのコレクションに合わせたスケールの展示室になっている。建物の一番高い中央にアトリウムを設け、スカイライトから自然光を各階へ取り込んでいる。
“Odunpazari” という地名はトルコ語でウッドマーケットという意味があり過去に木材を売り買いしていた事から由来している。この土地の歴史とリンクするように美術館の外壁は全面木材で構成している。
(文責:池口由紀)

渡辺隆建築設計事務所による、静岡・磐田の公民館「豊岡中央交流センター」

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写真提供:渡辺隆建築設計事務所

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写真提供:渡辺隆建築設計事務所

渡辺隆建築設計事務所が設計した、静岡・磐田の公民館「豊岡中央交流センター」です。

<入札方式による地方公共建築への取り組み>

 私たちは日頃から継続的に地元磐田市の設計入札に参加しています。この「豊岡中央交流センター」以前には、高齢者福祉の窓口施設「磐田市北部地域包括支援センター」や、地域の消防団の詰所(7棟)「磐田市消防コミュニティセンター」などの新築案件、学校の耐震補強や図書館の天井耐震化や定期調査などその他様々な性格の案件を受注しています。この交流センターが竣工した後の現在は、卓球専用の屋内練習場「(仮称)磐田市卓球場」を手掛けています。
 
 設計者を設計料の安さによって選ぶ入札制度はクリエイティブな設計行為に合わない側面もありますが、私たちはこの制度に参加することによって、より多くの公共建築に関わる機会を得てきました。これらの行為の繰り返しによって、行政や地域住民や施工者との信頼関係を少しずつ築いています。
 地方で何気なく生み出され続けている大多数派の「名もなき公共建築」に関わりながら、街全体が変わっていくきっかけづくりをしていけたらと考えています。

 入札に継続的に参加し公共建築に多く関わる設計活動の副産物として、コンペやプロポーザルへの参加の可能性も徐々にではありますが広がってきていると感じています(先日公表された「(仮称)Jubilo Clubhouse・Athlete Center」は、この交流センター竣工直後に開催されたプロポーザルに参加し受注した建築です)。

<豊岡中央交流センターについて>
 
 豊岡中央交流センターは、全長約100m、子育て支援施設を併設した市民活動やイベントのための多目的ホール・会議室・調理室・健診室を持つ交流センターです。

 建設地は磐田市北部の豊岡地区、緑豊かな広い公園の一画です。公園内には、野球場や体育館、児童公園や運動場、テニスコートなど既存施設があり、普段から街の人々が様々な目的で散歩や通り抜けでも行き交う、とても明るくアクティブな場所です。
 
 ここに、以前からあるアクティブな人々の動きを妨げず、交流センターを利用しない公園来場者を自然と受け入れる包容力のある建築を作りたいと思いました。
 
 そこで考えたのは、深い軒下空間のある全長100mのシンプルな切妻屋根と、鉄筋コンクリート造の多孔質なボックスによる構成です。通り抜け通路が何本も貫通し、常に人々が外から中へ中から外へ行き交いにぎわいます。

 また、この豊岡中央交流センターの設計の手がかりは、直接的な要望や上記のような周辺環境などに留まらず、過去に私たちが入札で手掛けた設計業務から得た様々な要素にも及んでいます。
 例えば、雨や日差しを避ける深い軒や直線的な平面計画は、同じ地区内に建つ建築物の「定期調査」を請け負った際に利用者から聞こえてきた声を意識したものですし、吊り天井の無い屋根裏空間と剥き出しの設備機器配置は、図書館の天井耐震化設計の際に行政側と共にコスト面や改修手順で苦労した経験から生まれた断面構成です。シンプルで取り扱いやすい折板屋根を採用したのは、無理のないコスト設定と、ほとんどの施工者が抵抗なく扱うことのできる工法として、工事入札の不調や辞退という状況を回避するためのものでもありました。

池田泰朗建築設計事務所による、埼玉県さいたま市の住宅「ymgc -浦和の家-」

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all photos©西川公朗

池田泰朗建築設計事務所が設計した、埼玉県さいたま市の住宅「ymgc -浦和の家-」です。

新旧の住宅が建ち並ぶ住宅街の中にある、夫婦二人の家です。
主な要望は、「アルヴァ・アアルトの住宅のような」「ポテンス(ジャン・プルーヴェの照明)を設置したい」「ワンボックスの外観」「木製の外部建具」というものでした。

隣にはご両親と愛猫の住む家(母屋)があり、その庭だったところを分筆して本計画の敷地となっています。
敷地には、みかんやはっさく、枝垂れ梅の木があり、それを残すように計画した結果、前面道路から十分な引きをとる配置となりました。
また、前面道路から1メートルほど高くなっており、通行する人たちの視線などが気にならないほどの距離感が確保できています。
プランは、敷地奥(北東)側にプライベート性の高い、寝室(1階)とLDK(2階)、階段と吹き抜けを挟み、前面道路(南西)側にバイク(自転車)ガレージを兼ねた広いエントランス(1階)と二つ目のリビングとなるインナーバルコニー(2階)を計画。
母屋側(北西)には、コミュニケーションのための縁側スペースを計画しています。

村上建築工舎による、京都市上京区の、カフェと学習塾のシェア空間「出町柳の会所」

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all photos©むかのけんじ

村上建築工舎が設計・施工を手掛けた、京都市上京区の、カフェと学習塾のシェア空間「出町柳の会所」です。

 通学する学生が往来し、鴨川の三角州では住人達が憩い、下鴨神社を目的とした観光客も訪れ、様々な人々が行き交う京都市内北東の町、出町柳。
 クライアントは、異業種の二人。コーヒーの持っている個性を多くの人々に楽しんでもらいたいカフェオーナー。もう一人は、誰もが自由に学ぶスペースを提供したい学習塾経営者。世代を問わず人々が行き交う出町柳は、2人のクライアントにとって魅力的であった。
 この町の魅力を引き出し、クライアントの想いを実現するカフェと学習塾のシェア空間をつくるために、路地裏のように人々が自然に集い会話を楽しんだかつての「会所」のような場を設計のコンセプトとした。

世界的に著名な建築家 BIGのビャルケ・インゲルスが、日本滞在中に撮影した、日本の風景

世界的に著名な建築家 BIGのビャルケ・インゲルスが、日本滞在中に撮影した、日本の風景の写真です。instagramに投稿されたものから、アーキテクチャーフォトが気になったものをセレクトして紹介します。ちなみに、ビャルケのinstagramアカウントは世界中の28万人以上にフォローされています。
世界的に活躍する建築家が、現代の日本をどのような視点で切り取ったかを、リアルタイムで見ることができるのは、非常に興味深い時代だなと感じます。

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カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソのインタビュー「ロンドンはますますドバイのように見える」

カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソのインタビュー「ロンドンはますますドバイのように見える」がdezeenに掲載されています

カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソのインタビュー「ロンドンはますますドバイのように見える」がdezeenに掲載されています。

伊東豊雄の「台中国家歌劇院」が、第30回村野藤吾賞を受賞

伊東豊雄の「台中国家歌劇院」が、第30回村野藤吾賞を受賞しています

伊東豊雄が設計した「台中国家歌劇院」が、第30回村野藤吾賞を受賞しています。

第30回村野藤吾賞の選考は去る2017年3月7日、新居千秋、篠原聡子、田中隆吉、三井所清典の各氏と 本会代表の古谷誠章による5名の選考委員により厳正に行なわれ下記に決定しました。

『安藤忠雄さん「光の教会」再現 国立新美術館で9月から』(朝日新聞DEGITAL)

『安藤忠雄さん「光の教会」再現 国立新美術館で9月から』という記事が、朝日新聞DEGITALに掲載されています

『安藤忠雄さん「光の教会」再現 国立新美術館で9月から』という記事が、朝日新聞DEGITALに掲載されています。

ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツによる、ベトナム・ホーチミン市の建物内に立体的に庭を取り込んだ住宅「binh house」の写真など

ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツによる、ベトナム・ホーチミン市の建物内に立体的に庭を取り込んだ住宅「binh house」の写真などが、designboomに掲載されています

ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツが設計した、ベトナム・ホーチミン市の建物内に立体的に庭を取り込んだ住宅「binh house」の写真などが16枚、designboomに掲載されています。

建築展「日本、家の列島 ―フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン―」が、汐留ミュージアムで開催 [-2017/6/25]

建築展「日本、家の列島 ―フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン―」が、汐留ミュージアムで開催されています

建築展「日本、家の列島 ―フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン―」が、汐留ミュージアムで開催されています。会期は2017年6月25日まで。

あなたは今をときめく、日本で注目の建築家に家を建ててもらいたいと思ったことはありますか?厳しい制約や難しい条件のもとでも、必ず答えをかたちにしてくれるのが建築家。しかもユニークで新鮮な造形のなかには、日本ならではの感性と住まいの伝統が息づき、あなたの理想の生活を実現してくれるでしょう─そんなメッセージをひそませて、パリやブリュッセル、アムステルダムなどの各都市でヨーロッパの人々を驚かせた、注目の展覧会の巡回帰国展です。企画を実現させたのは写真家のジェレミ・ステラに加え、建築家のヴェロニック・ウルスとファビアン・モデュイ、日本在住30年のマニュエル・タルディッツの4人のフランス人。彼らは日本の近現代の住宅建築から優れた作品を複眼的な視点で独自に選定し、提示しました。

戦後社会の成長の一翼を担ってきた日本の住宅建築─この展覧会は多数の魅力的な写真や映像、ドローイング、スケッチ、模型を展示し、それら歴史的な名作住宅から最近の秀作まで約70作品をご紹介します。またゲストアーティストに坂口恭平が加わり、彼の頭の中に建ち拡がる街と家のイメージを、極細ペンで表したドローイングが展示されます。

日本、家の列島─ここには、家の数だけ新しい生活と幸せがあります。ぜひごらんください。

バンコク・プロジェクト・スタジオによる、タイの、開放的なボックスの中に様々なレベルの床を設け複数の螺旋階段でつなぐ操作が、強い建築への意志を感じさせる、ワイン愛好者の為の施設「The Wine Ayutthaya」の写真

バンコク・プロジェクト・スタジオによる、タイの、開放的なボックスの中に様々なレベルの床を設け複数の螺旋階段でつなぐ操作が、強い建築への意志を感じさせる、ワイン愛好者の為の施設「The Wine Ayutthaya」の写真がarchdailyに掲載されています

バンコク・プロジェクト・スタジオが設計した、タイの、開放的なボックスの中に様々なレベルの床を設け複数の螺旋階段でつなぐ操作が、強い建築への意志を感じさせる、ワイン愛好者の為の施設「The Wine Ayutthaya」の写真と図面が37枚、archdailyに掲載されています。

coil / 松村一輝建築設計事務所による、奈良の住宅「S-house」

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all photos©笹倉洋平

coil / 松村一輝建築設計事務所が設計した、奈良の住宅「S-house」です。

計画地は、奈良県大和郡山市にある一般的な分譲宅地で、
当初は、ハウスメーカーが建てた鉄骨3階建ての住居をリノベーションしたいとの希望から始まりました。リノベーションでの計画は一度中断したものの、数年してから「今回は建て直しして、新築で考えています」と再度お声かけを頂きました。
中断後の数年で、東京勤務があり、一戸建ての借家で暮らしを経験しておられ、「元の3階建てよりはるかに狭いが、問題なく暮らせていて、自分達の暮らしに、そこまで床面積は必要ないのを実感しました」とのお話しがありました。そこから、最低限必要な空間と広さ、そしてそれらが、快適であれる条件を、打ち合わせを進めながら練り上げていきました。

シティプランナーのジェフ・スペックによるTEDでのトーク「都市を歩きやすくするための4つの方法」の動画

シティプランナーのジェフ・スペックによるTEDでのトーク「都市を歩きやすくするための4つの方法」の動画です。

自動車からの解放と都市のスプロール化(無秩序な拡大)からの解放、自分の町を歩き回る自由を! シティプランナーのジェフ・スペックが、6車線の幹線道路や200メートルの区画ブロックが無秩序に広がる都市を、自転車レーンや街路樹が並ぶ通りでできた安全で歩きやすいオアシスに変身させるための4つの原則「歩きやすさの一般論」を説明します。

アトリエ・ワンの貝島桃代が、2017年4月にコロンビア大学で行った講演の動画 石上純也が、GQ誌とグッチの企画で、メキシコの地底湖を訪問している動画

石上純也が、GQ誌とグッチの企画で、メキシコの地底湖を訪問している動画です。日本語字幕で建築について語っているインタビューが収録されています。こちらのページでは活字で、この動画についての説明を読むことができます

原田将史+谷口真依子 / Niji Architectsによる、東京・渋谷の、青木淳設計の建築内に計画され、その意匠に敬意を払い設計された「窓のフィットネスクラブ」

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all photos©Niji Photo

原田将史+谷口真依子 / Niji Architectsによる、東京・渋谷の、青木淳設計の建築内に計画され、その意匠に敬意を払い設計された「窓のフィットネスクラブ / OG Wellness Field 青山」です。施設の公式サイトはこちら

この建築を初めて訪れた時、大小様々な正方形の窓がぱらぱらと風景がちらりちらりと重なり合う風景を想像した。

これはSIA青山ビルディングのワンフロアに、高齢者向けのフィットネスクラブをつくる計画である。

つるんとした形態に特徴的な窓配置と2層分に近い天井高により現れている建築の持つ力は強く、そこに異質なものを配置することは不似合いであり、あたかも初めからそうであったかのように、壁と窓を配置しただけの建築的操作ではあるが、必要かつ十分で建築の魅力を引出せると思われた。

ここを訪れる人にとってその先への期待感を抱かせる道や、爽快感を抱かせ活力を与えるような光のキラキラとした風景が重なり合う窓を想定して壁を配置した。

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