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studioSHUWARIによる、富山・高岡市の「Wood Cylinder Wall」。事務所のエントランスの改修計画。“地場産材”を有効活用した空間を目指し、材の特性を考慮し“小径に加工した杉材”を用いた“柔らかな壁面”を考案。密度や高さを変化させて独自の“表情”と“視覚効果”も意図
studioSHUWARIによる、富山・高岡市の「Wood Cylinder Wall」。事務所のエントランスの改修計画。“地場産材”を有効活用した空間を目指し、材の特性を考慮し“小径に加工した杉材”を用いた“柔らかな壁面”を考案。密度や高さを変化させて独自の“表情”と“視覚効果”も意図出入口から受付を見る。 photo©種昻哲
studioSHUWARIによる、富山・高岡市の「Wood Cylinder Wall」。事務所のエントランスの改修計画。“地場産材”を有効活用した空間を目指し、材の特性を考慮し“小径に加工した杉材”を用いた“柔らかな壁面”を考案。密度や高さを変化させて独自の“表情”と“視覚効果”も意図手前:ホール、奥:ミーティングスペース。 photo©種昻哲
studioSHUWARIによる、富山・高岡市の「Wood Cylinder Wall」。事務所のエントランスの改修計画。“地場産材”を有効活用した空間を目指し、材の特性を考慮し“小径に加工した杉材”を用いた“柔らかな壁面”を考案。密度や高さを変化させて独自の“表情”と“視覚効果”も意図ミーティングスペース photo©種昻哲

studioSHUWARIが設計した、富山・高岡市の「Wood Cylinder Wall」です。
事務所のエントランスの改修計画。建築家は、“地場産材”を有効活用した空間を目指し、材の特性を考慮し“小径に加工した杉材”を用いた“柔らかな壁面”を考案しました。また、密度や高さを変化させて独自の“表情”と“視覚効果”も意図されました。施主企業の公式サイトはこちら

富山県高岡市に立地するオフィスビルのエントランスリノベーション。
富山県産材を用い、エントランスホールの奥まで人々を引き込み、またホール全体を柔らかく包み込むような柔らかな壁面をデザインしました。

建築家によるテキストより

一般的に富山県産材は節が多く、太い材料が確保しにくいと言われ、構造材や仕上材としての品質の確保が難しいと言われています。
これらの地場産材を有効に活用するため、小径に加工した材料による新たな建築的表現を模索するなかでこのデザインが生まれました。

建築家によるテキストより

壁面には30φのシリンダー状に加工した富山県産の杉材を使用し、受付カウンター、執務空間との間仕切り、ミーティングスペースを囲う壁面意匠などの機能を連続した一体的な壁面としてデザインしています。

建築家によるテキストより
磯崎新の上海での回顧展「Arata Isozaki: In Formation」の会場写真。発電所を改修したパワーステーション・オブ・アートを会場に開催。磯崎の実践を9つの重要なコンセプトで編成して紹介。会場構成は日埜直彦が手掛ける
磯崎新の上海での回顧展「Arata Isozaki: In Formation」の会場写真。発電所を改修したパワーステーション・オブ・アートを会場に開催。磯崎の実践を9つの重要なコンセプトで編成して紹介。会場構成は日埜直彦が手掛けるInstallation view of “Arata Isozaki: In Formation” © Power Station of Art
磯崎新の上海での回顧展「Arata Isozaki: In Formation」の会場写真。発電所を改修したパワーステーション・オブ・アートを会場に開催。磯崎の実践を9つの重要なコンセプトで編成して紹介。会場構成は日埜直彦が手掛けるInstallation view of “Arata Isozaki: In Formation” © Power Station of Art
磯崎新の上海での回顧展「Arata Isozaki: In Formation」の会場写真。発電所を改修したパワーステーション・オブ・アートを会場に開催。磯崎の実践を9つの重要なコンセプトで編成して紹介。会場構成は日埜直彦が手掛けるInstallation view of “Arata Isozaki: In Formation” © Power Station of Art

磯崎新の中国・上海での回顧展「Arata Isozaki: In Formation」の会場写真です。
発電所を改修したパワーステーション・オブ・アートを会場に開催されました。磯崎の実践を9つの重要なコンセプトで編成して紹介しています。また、会場構成は日埜直彦が手掛けました。会期は2023年11月19日まで。展覧会の公式ページはこちら


こちらはリリーステキストの翻訳です

磯崎新:イン・フォーメーション

2023年8月26日から11月19日まで、プリツカー賞を受賞した磯崎新の最も包括的な回顧展「Arata Isozaki: In Formation」がパワー・ステーション・オブ・アート(PSA)で開催されます。磯崎新の建築と芸術のキャリアを包括する大回顧展として、この展覧会は、さまざまな時代における彼の思想の軌跡を多角的にたどります。

展覧会の、同済大学建築都市計画学院のディーンであるLi Xiangningと、ニユーエ・インスティトゥートのジェネラル・ディレクター兼アーティスティック・ディレクターであるAric Chenの共同キュレーションによるものです。20世紀で最も創造的かつ先駆的な建築家の一人である磯崎新は、その実践を日本文化に根ざしつつも、国際的な視点を備えています。彼は歴史的な考察を独創性の高い建築表現に吹き込んできました。建築とアートを横断する彼の実践は、独自の文化的視点を形成し、建築の実践を孤立した空間形態から社会的文脈におけるマルチメディア作品へと拡張してきました。PSAでの展覧会では、模型、スケッチ、インスタレーション、絵画、映像などの豊富なメディアを組み合わせ、磯崎新のキャリアのさまざまな段階における建築的血統と、建築を超えた文化的・思想的実践をミクロな物語として紹介する。

本展では、磯崎新の実践を9つの極めて重要なコンセプトによって編成し、文化、分野、時代を超えた磯崎新の思考の系統を紹介します。

キーコンセプト1:廃墟
10代の磯崎新が体験した第二次世界大戦中の空襲で瓦礫と化した街の姿に端を発する廃墟のイメージは、彼のキャリアの出発点となった。建築概念、テキスト、インスタレーションなどの形態を通して、磯崎は「空中都市」、「都市破壊業」、「孵化過程」などのプロジェクトを展開し、近代建築や都市計画が想定する直線的な時間概念を批判した。

【ap job更新】 領域を横断して“これからのスタンダード”をデザインする「YOHAK DESIGN STUDIO / コクヨ株式会社」が、空間デザイナー(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 領域を横断して“これからのスタンダード”をデザインする「YOHAK DESIGN STUDIO / コクヨ株式会社」が、空間デザイナー(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 領域を横断して“これからのスタンダード”をデザインする「YOHAK DESIGN STUDIO / コクヨ株式会社」が、空間デザイナー(経験者・既卒)を募集中

領域を横断して“これからのスタンダード”をデザインする「YOHAK DESIGN STUDIO / コクヨ株式会社」の、空間デザイナー(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

領域を横断したデザインでこれからのスタンダードをつくるデザインコレクティブ「YOHAK_DESIGN STUDIO」が空間デザイナーを募集中

私たちYOHAK DESIGN STUDIOは、スペース / プロダクト / グラフィック / サウンド&ヴィジュアル / ランゲージ / エクスペリエンスなどの様々なエレメントを縦横に繋げて、これからのスタンダードをつくるコクヨ株式会社内のデザインコレクティブです。

領域を横断する複合的なプロジェクトをはじめ、THINK OF THINGSを起点とした自主ブランドの企画・運営、コクヨのブランディングにまつわるクリエイティブを並行して取り組んでいます。

このたび、国内外のクライアントワークの拡大、自主企画プロジェクトの多角化を目的に空間デザイナーを若干名募集します。私たちは場に起こる「状況のデザイン」を目指し、様々な職能を持つメンバーと協業しながらプロジェクトを進めていきます。

空間デザインは企画から参画することはもちろんのこと、出来上がった後の状況まで関与するため、空間設計のスキルはもちろんのこと様々なデザイン領域に関与したい好奇心旺盛な方を歓迎します。

宮崎晃吉 / HAGISOによる、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」。駅に近い国道沿いの区画での計画。街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置。建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担う
宮崎晃吉 / HAGISOによる、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」。駅に近い国道沿いの区画での計画。街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置。建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担う外観、通り側の厨房の様子が見えるFIX窓。 photo©堀越圭晋 エスエス
宮崎晃吉 / HAGISOによる、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」。駅に近い国道沿いの区画での計画。街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置。建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担う外観、左:厨房が見えるFIX窓、右:ウッドデッキから繋がるエントランスとデッキ席 photo©堀越圭晋 エスエス
宮崎晃吉 / HAGISOによる、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」。駅に近い国道沿いの区画での計画。街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置。建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担う外観、エントランスとデッキ席。 photo©堀越圭晋 エスエス
宮崎晃吉 / HAGISOによる、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」。駅に近い国道沿いの区画での計画。街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置。建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担う客席から厨房を見る。 photo©堀越圭晋 エスエス

宮崎晃吉 / HAGISOが設計した、群馬・高崎市の飲食店「Laithai」です。
駅に近い国道沿いの区画での計画です。建築家は、街への“創作の風景”の提示を意図し、通り側に厨房を配置して“大きなFIX窓”を設置しました。また、建物の脇に設けたウッドデッキのアプローチ空間は外観全体の再構築の起点の役割も担います。店舗の公式ページはこちら

群馬県高崎市のJR高崎駅東口前の国道沿いに立つマンションの一階の事務所区画と飲食店区画を統合して新たなモダンタイレストランとするプロジェクト。
南北に通る国道に対して間口は狭く東西に長いマンションに、並行する通路状の専用駐車場が面している。

建築家によるテキストより

往来の多い国道側はあえてエントランスとせず、大きなFIX窓から厨房の様子が見えるかたちとすることで創作の風景を街に投げかけている。通路状の駐車場と建物の間の僅かな余地をウッドデッキとし、南側からのアプローチとすることで、将来的に建物全体のファサードを再構築していくためのきっかけのプロジェクトとしての役割を担っている。

建築家によるテキストより

室内は開放的な空地に接する南側に大きな窓を設置することで、昼は店内を明るく照らし夜は建物全体の顔となる灯りを街に提供する。窓辺のカウンター席、壁際のベンチソファ、グループで囲める円卓と、思い思いの過ごし方が同居できる客席配置。

街・庇下空間・厨房・客席は天井高を変えながらも一直線に配置されることで、ガラスの反射も相まっていくつもの風景が重なり一つになるような感覚を与えている。

建築家によるテキストより
岡﨑絢+金沢将 / Lenz Designによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house AO」。設計者が“頑固”な印象を感じた既存を改修した自邸。限られた予算での現代的な暮らしの実現を求め、可変的性とおおらかさを備えた“緩んだ和室”を志向。和室の各箇所の構成要素の一部を置換する方法で作る
岡﨑絢+金沢将 / Lenz Designによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house AO」。設計者が“頑固”な印象を感じた既存を改修した自邸。限られた予算での現代的な暮らしの実現を求め、可変的性とおおらかさを備えた“緩んだ和室”を志向。和室の各箇所の構成要素の一部を置換する方法で作る1階、階段越しにダイニングを見る。 photo©Lenz Design
岡﨑絢+金沢将 / Lenz Designによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house AO」。設計者が“頑固”な印象を感じた既存を改修した自邸。限られた予算での現代的な暮らしの実現を求め、可変的性とおおらかさを備えた“緩んだ和室”を志向。和室の各箇所の構成要素の一部を置換する方法で作る1階、リビングからダイニングを見る。 photo©Lenz Design
岡﨑絢+金沢将 / Lenz Designによる、神奈川・川崎市の住宅改修「house AO」。設計者が“頑固”な印象を感じた既存を改修した自邸。限られた予算での現代的な暮らしの実現を求め、可変的性とおおらかさを備えた“緩んだ和室”を志向。和室の各箇所の構成要素の一部を置換する方法で作る1階、リビングとダイニングのテーブル。 photo©森田大貴

岡﨑絢+金沢将 / Lenz Designが設計した、神奈川・川崎市の住宅改修「house AO」です。
設計者が“頑固”な印象を感じた既存を改修した自邸です。建築家は、限られた予算での現代的な暮らしの実現を求め、可変的性とおおらかさを備えた“緩んだ和室”を志向しました。そして、和室の各箇所の構成要素の一部を置換する方法で作られました。

築50年の木造2階建てリノベーションである。
既存の状態を見た時、融通の効かない「頑固」な印象であり、それは真壁・畳・障子などの部分であるモノに起因していた。同時に、この「頑固な和室」という関係性をつくりたいがために、これらのモノが選択されていて、部分と関係が互いに「頑固な和室」であろうとしているように思えた。

建築家によるテキストより

本物件は設計者の自邸である。
我々の希望は、今まで集め、選び、また造作してきた椅子やテーブルを置いて現代的に暮らすことであった。しかし、工事予算が250万円であることを考えると、全てのしつらえを入れ替えるフルリノベーションという選択肢はなかった。
そこで日本美学に見られる「見立て」の手法を用いて、和室の要素と共存し、現代的に住むことのできる「緩んだ和室」を目指した。「見立て」とは、竹筒を花器に転用する、などに見られるような、あるものを別のものになぞらえることをいう。

建築家によるテキストより

例えば部分である畳は、三六版の形状で/井草という素材で/若草色である。対してモダンな和室と呼ばれている部屋の畳は、井草だが/正方形形状だったり/ブラックだったりする。畳に限らず、部分の形状・素材・色という3要素に着目して「見立て」ることで、和室と現代の要素が複合された緩んだ部分が生まれ、それらで空間を構成することで、「緩んだ和室」という関係性が生まれると考えた。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/8/21-8/27]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/8/21-8/27]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/8/21-8/27)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 川合健二による、愛知・豊橋市のコルゲートハウス(1965年竣工)が宿泊施設に転用。1棟貸のホテルとして2023年9月から運営開始
  2. 遠藤克彦建築研究所が、埼玉の「東秩父村新庁舎」設計プロポーザルで最優秀提案者に選定。技術提案書や審査結果も公開
  3. 藤森照信による、長野・諏訪郡の宿泊施設「小泊Fuji」。自然あふれる小さな集落の中に計画。1日1組が泊まれる施設として、桜の木が植えられた屋根と焼杉の外壁を持つ建築を設計。外装材はワークショップで制作
  4. 坂茂建築設計が、滋賀・彦根市の「(仮称)図書館中部館」設計プロポーザルで最優秀候補者に選定。技術提案書や審査講評も公開
  5. 藤本壮介の総合デザイン監修による、福岡市の「明治公園整備・管理運営事業」の完成イメージが公開。東京建物を代表企業とし梓設計・旭工務店・木下緑化建設・ランドスケープむらが共同企業体として提案して優先交渉権者に選定
  6. 早川友和建築設計事務所による、栃木の「星乃珈琲店 宇都宮若松原店」。全国展開する店舗の新型の“ひな型”として計画。あらゆる敷地で“周辺と調和する”形式を求め、他にも適用可能な“空の借景”等の3つの“余白装置”を考案して建築に導入。屋根の連なりは柔らかな自然光も取込む
  7. 西下太一建築設計室による、愛媛・伊予市の「鳥ノ木の家」。南面接道の敷地に建つ設計者の両親の住居。環境を享受しつつ静かな日常を実現する建築を目指し、通りに対し低く構えた大屋根で“守りの環境”を構築。内と外の間に“多層のレイヤー”を設けて段階的に繋げる
  8. 東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポート。“東京のローカリティ”をテーマに作品を募集。受賞者は、齋藤隆太郎+井手駿(金賞)、服部大祐、古谷俊一、溝部礼士+坪井宏嗣、工藤浩平+宮崎侑也
  9. 長坂常 / スキーマ建築計画による、兵庫・城崎町のワーケーション施設「WORKATION IN TOYOOKA」。温泉で知られる地域での計画。仕事の合間に風呂に入る状況を想定し、私物を保管するロッカーの様に機能する“ファスナー付きのカバー”を備えた机を考案。イベント開催時の移動の容易さも考慮して設計
  10. 長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、埼玉・小川町の、飲食店「Restaurant in Ogawa」。商店街の既存建物を転用した店。計画の始まりと同時に決まった“アーケードの撤去”を契機とし、二層分の高さを持つ“外部空間としての出入口”を持つ建築を考案。印象的な顔の役割と共に構造補強にも機能させる
  11. 工藤浩平建築設計事務所による、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」。銭湯の付属施設をバーに改修。記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与。様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いる
  12. 山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る
  13. 手塚建築研究所による、東京・町田市の「鶴川シオン幼稚園・多目的棟」の内覧会が開催
  14. 真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計
  15. 荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」。設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンド。地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案。素材を最小限として庭の植栽との調和も意図
  16. トラフ建築設計事務所による、東京・千代田区の店舗「GODIVA Bakery ゴディパン 本店」。路面かつ施設の内部通路にも面する区画。其々から訪問する人への“ショップの顔”の創造を意図し、店の運営趣旨と呼応する素材を選択して象徴的な図案を配置。主商品を想起させる天板の形状は空間に柔らかさも付与
  17. 富谷洋介建築設計による、北海道・札幌市の「段床の家」。住宅街の小さな勾配がある敷地。土地の高低差を活かした建築を求め、地上階の床を地面傾斜に合わせた緩やかなスキップフロアとして“ピットリビング”に繋げる構成を考案。段差の存在は豊かな空間体験も生み出す
  18. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京の店舗「BAO BAO ISSEY MIYAKE 伊勢丹新宿店」。百貨店内の奥行きの無い区画のバッグを扱う店。商品がよく売れて在庫状況が変わりやすい点に着目し、配置変更が柔軟な“ディスプレイシステム”を備えた空間を考案。複数の展示形態の選択も可能
  19. 藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図
  20. 佐藤文+鹿嶌信哉 / K+Sアーキテクツによる、東京の「新宿SOHO」。企業の拠点機能と生活空間を内包する計画。“個性と存在感”を求め、そびえ立つ“凛とした佇まい”と遺跡の様な“長い時間軸”を備えた建築を志向。常に仕事に向合う為に“会社の一部に住空間を挿入”する様に作る

BIGのビャルケ・インゲルスの講演の動画。建築を通して地球が直面する課題と解決策に向合う内容。2022年11月に行われたもの

BIGのビャルケ・インゲルスの講演の動画です。建築を通して地球が直面する課題と解決策に向合う内容となっています。2022年11月にサミット・パーム・デザートで行われたものです。

(翻訳)
タイム誌の「最も影響力のある100人」のひとりに輝いたデンマークの建築家、ビャルケ・イングレスは、コストや資源に配慮しながら、プログラム的にも技術的にも革新的な建築物を設計することで高い評価を得ています。何年にもわたる情熱的な研究の末、ビャルケは地球を救うための考え抜かれた計画を、彼自身のプロジェクトや、針路を推し進める他のコンセプチュアルな創造物を用いて示しています。このトークでは、建築というレンズを通して、地球が直面する課題(そして解決策)を見つめます。

(原文)
Acclaimed Danish architect and one of Time Magazine’s 100 Most Influential People, Bjarke Ingles has developed a reputation for designing buildings that are as programmatically and technically innovative as they are cost and resource conscious. After years of passionate research, Bjarke lays out a well-thought-out plan for saving the planet, using his own projects as well as other conceptual creations that are pushing the needle. In this talk, we peer through the lens of architecture and at the challenges (and solutions) ahead for Earth.

安井・隈設計共同体が、栃木の「那須塩原市新庁舎」設計プロポーザルで設計者に選定。技術提案書と審査講評も公開

安井・隈設計共同体(代表構成員:安井建築設計事務所 東京事務所、構成員:隈研吾建築都市設計事務所)が、栃木の「那須塩原市新庁舎」設計プロポーザルで設計者に選定されています。技術提案書と審査講評も公開されています。次点者は久米設計でした。

那須塩原市新庁舎建設基本設計・実施設計業務委託に係る公募型プロポーザルの結果に基づき、令和5年8月25日付で、「安井・隈設計共同体」と那須塩原市新庁舎建設基本設計・実施設計業務委託について契約を締結しました。

※プロポーザル方式は、「設計案」ではなく「設計者」を選ぶため、ここで掲載している技術提案書の内容がそのまま設計案となるわけではありません。

松隈洋による講演会「モダニズム建築は何を求めたのか 日常を形づくる建築の在り方を切り拓いて」の動画。2023年8月に行われたもの

松隈洋による講演会「モダニズム建築は何を求めたのか 日常を形づくる建築の在り方を切り拓いて」です。2023年8月6日に行われたものです。

2023年8月6日に建築家会館(東京・渋谷区)で行われた松隈洋氏(神奈川大学教授、京都工芸繊維大学名誉教授)の講演会「モダニズム建築は何を求めたのか~日常を形づくる建築の在り方を切り拓いて」です。

荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」。設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンド。地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案。素材を最小限として庭の植栽との調和も意図
荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」。設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンド。地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案。素材を最小限として庭の植栽との調和も意図遊歩道からコーヒーを提供するカウンターを見る。 photo©exp 塩谷淳
荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」。設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンド。地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案。素材を最小限として庭の植栽との調和も意図外観 photo©exp 塩谷淳
荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」。設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンド。地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案。素材を最小限として庭の植栽との調和も意図コーヒースタンドの内部。 photo©exp 塩谷淳

荻逃魚+梶山英幸 / N&C一級建築士事務所が設計した、神奈川・横浜市の店舗「OHAYOGOZAIMASUCOFFEE」です。
設計者が改修した住宅の庭に増築された2㎡のコーヒースタンドです。建築家は、地域の人々に身近な存在を目指し、隣接する遊歩道との関係を考慮した配置計画を考案しました。また、素材を最小限として庭の植栽との調和も意図されました。店舗の公式ページはこちら
アーキテクチャーフォトが過去に紹介した「2021郊外の住居」の庭に計画されています。

2021年にリノベーションを手掛けた住宅のクライアントからの依頼だった。

クライアントはアパレルブランドでグラフィックデザイナーとして活躍していたが、幼いころから住んでいるこの地域で商いをし、地域貢献もしていきたいという志があった。そこで新たな仕事として自家焙煎した珈琲豆で提供するコーヒースタンドをオープンした。

建築家によるテキストより

建築としては幅2m、奥行き1mという、とても小さなものだが、コーヒースタンドに必要な機能をシンプルに整えた。
また、基礎を既存建物の基礎と一体化させることで、1棟の建築物としている。

お客様にコーヒーを提供するカウンターは、庭と遊歩道の境界に配置し、庭全体が店舗に感じるように設計。材はレッドシダーの丸太から切り出した大断面をそのまま使うことで店としての存在感が引き立つ様に配慮。庇・笠木・雨樋・配電盤は亜鉛メッキ鋼板で統一。マテリアルを最小限に絞ることで、よりシンプルに、庭の緑の中にも違和感無く馴染むようにしている。

建築家によるテキストより

朝は小学生が店主に「おはようございます」と挨拶をしながら店の前を通る。
通勤や散歩の人たちは早朝からコーヒーを片手に気持ち良さそうに遊歩道を歩いて行った。昼間は子供を連れたお母さんや年配の方々、夕方には帰宅する社会人や学生達が店主に声を掛けながら帰宅していく。店仕舞いした夜も店舗の灯りが遊歩道を通る人たちの為の新しい灯りの1つになった。

建築家によるテキストより
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計南側外観 photo©真泉洋介
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計1階、手前:居間1、奥:居間2、右:土間 photo©真泉洋介
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計1階、居間2から居間1を見る。 photo©真泉洋介
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」。山裾の傾斜地の旗竿地に計画。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続。其々の場からの視線の抜けも意識して設計2階から1階を見下ろす。 photo©真泉洋介

真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトが設計した、神奈川・葉山町の住宅「sunny bitters」です。
山裾の傾斜地の旗竿地に計画されました。ガラスを張り巡らせた“浮遊感”のある建築で、一体的に繋がる内部空間には様々な高さの“座れる居場所”が連続しています。また、其々の場からの視線の抜けも意識して設計されました。

神奈川県葉山町。
里山の裾野の傾斜地に立つ小さな住宅。

建築家によるテキストより

間仕切ることのない、一体的な空間で、レベル差を介し、色んな座れる居場所が連続する。
床座、ソファ、椅子、キッチンでの立ち作業、布団で寝転がった姿勢の目の高さが揃い、視線が抜ける。

2階は小さな居場所と浴室のみ。2方向からの階段で1階とのつながりが豊かになった。
ぐるっとつながった空間において、色が次の空間のイントロダクションになるように配置を行った。

建築家によるテキストより

街からは山を背にし、擁壁に囲まれた旗竿敷地。
南側の崖との離隔を確保する法的制限から一間の持ち出しを行なった。

ガラスに囲まれ、浮遊感のある居場所をつくった。
街からガラス越しに山の緑が透過して見える。

建築家によるテキストより
藤本壮介の総合デザイン監修による、福岡市の「明治公園整備・管理運営事業」の完成イメージが公開。東京建物を代表企業とし梓設計・旭工務店・木下緑化建設・ランドスケープむらが共同企業体として提案して優先交渉権者に選定
藤本壮介の総合デザイン監修による、福岡市の「明治公園整備・管理運営事業」の完成イメージが公開。東京建物を代表企業とし梓設計・旭工務店・木下緑化建設・ランドスケープむらが共同企業体として提案して優先交渉権者に選定完成イメージ

藤本壮介の総合デザイン監修による、福岡市の「明治公園整備・管理運営事業」の完成イメージが公開されています。東京建物を代表企業とし梓設計旭工務店木下緑化建設ランドスケープむらが共同企業体として提案して優先交渉権者に選定されています。2025年春から順次供用開始が予定されています。

本事業は、福岡市管理の公園としては初めて都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用し、公園整備と20年間にわたる管理運営を行うものです。

九州の玄関口である博多駅前に位置しており、<The Gateway Park “HAKATA MEIJI”>を事業コンセプトに、博多のおもてなしの心・都市のランドマーク・新たなライフスタイルへの“Gateway”となり、次代に受け継ぐべき未来志向の公園を実現します。

豊かな緑化空間を備えるとともに、立体回廊や広場の整備により新たな体験価値を提供し、周辺施設とのにぎわいの連続性を創出することを目指します。

※公募設置管理制度(Park-PFI)
都市公園において飲食店、売店等の公園利用者の利便性の向上に資する公園施設(公募対象公園施設)の設置と、設置した施設から得られる収益を活用して、その周辺の園路、広場等の公園施設(特定公園施設)の整備等を一体的に行う民間事業者を公募により選定する制度。

リリーステキストより

以下に、その他の画像も掲載します。

藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図
藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図外観 photo©貝出翔太郎
藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図エントランスから受付を見る。 photo©貝出翔太郎
藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図カットスペース photo©貝出翔太郎

藤田時彦 / atelier umiが設計した、大阪市の美容院「L/MA」です。
国道沿いの目に入り易い場所での計画です。建築家は、地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築しました。また、内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図されました。店舗の公式ページはこちら

大阪市西淀川区のヘアサロン「L/MA」のデザインである。
「西淀のランドマークになる」という店主の思いから設計が始まった。

建築家によるテキストより

場所は三角形の建物の1階。目の前が国道2号線で、行き交う車の信号待ちで目に入る場所であった。
ファサードはスチールで組まれた嵌め殺しの窓と大きな木製扉で構成し、より目を引くデザインとした。

建築家によるテキストより

内部は既存の荒々しいコンクリート躯体の存在を生かし、それらに合わせるように意図的にLGS下地現しや工業用ビニルカーテンを使うことで空間全体を調和させた。

既存建物の形を生かしながら、かつての食堂時代に使われていた古いタイルの記憶を残すように床タイルを不等辺三角にカットし、エポキシレジンで閉じ込めた。すると街やインテリアが反射し、水盤の上を歩くような浮遊感に包まれた。

建築家によるテキストより
山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る
山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る外観、エントランス photo©足袋井竜也
山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る地下1階、レストラン photo©足袋井竜也
山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る4階、シェアオフィスの受付 photo©足袋井竜也
山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る4階、シェアオフィスのラウンジ photo©足袋井竜也

山田陽平 / OYYが設計した、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」です。
街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用する計画です。建築家は、他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築しました。また、多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る事も意図されました。施設の公式サイトはこちら

商店街に面するパチンコ店を複合用途のビルへとコンバートする計画。既存建物はパチンコ店らしさとバブル期を感じさせる装飾的で個性的なものであった。

建築家によるテキストより

今回使用しているレンガは、地元企業に協力してもらい地元の土から新たに焼き上げたものを使用している。また、新しく入居するテナント内装にも積極的にこのレンガを使用してもらうようなビル運用の指針を提案し、これにより本計画でもA工事からC工事まで統一して同じレンガをそれぞれが使用している。

今後もテナント入れ替えや内外装の補修など継続的なビル運用によって少しずつ地場の素材に置き換わっていくことを期待し、マテリアルからビル運用と地場産業との接続をできないかと模索した。

キーマテリアルとして同じ素材が建物全体に散らばることで、ファサードやエントランスなどの共用部とテナントの専有エリアとが全く別空間となってしまっているよくある雑居ビルとの差別化を狙い、共用部と各テナントが少しでも連続性を持ち、それぞれのテナントのためのビルのように見え始めることを期待した。

建築家によるテキストより

ラウンジスペースでは壁と天井を外して可能な限り気積を大きくとり、中央にはレンガを積み上げた重そうな三角形の塊を置いた。
通路から三角形の塊によってY字路のように別けることで最大限の広さを感じさせるラウンジスペースを成立させた。また、ゴツゴツとした砂岩パネルを凹凸だけ残すように塗りつぶしてみたり、引き戸の表面を波板状にしてみたり、様々な表面のチューニングを試みている。

他にも、艶のある御影石タイルやダクトの工業的な存在感、デッキプレートやルーバーの無機質な金属光沢、モルタルの塊として置かれたスラブ、MDFによる少しテクスチャーがあるが滑らかな表面の家具、レンガの荒々しさと焼成温度の差による焼きムラ、薄ピンクの革のような質感の床、など様々な質感 / 色味 / 形を配置することで空間を構成した。これら要素のうち半分近くが既にそこにあったマテリアルであるが、既存も新規も関係なく、調整するような操作を意識した。

建築家によるテキストより
東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポート。“東京のローカリティ”をテーマに作品を募集。受賞者は、齋藤隆太郎+井手駿(金賞)、服部大祐、古谷俊一、溝部礼士+坪井宏嗣、工藤浩平+宮崎侑也
東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポート。“東京のローカリティ”をテーマに作品を募集。受賞者は、齋藤隆太郎+井手駿(金賞)、服部大祐、古谷俊一、溝部礼士+坪井宏嗣、工藤浩平+宮崎侑也 photo©architecturephoto
東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポート。“東京のローカリティ”をテーマに作品を募集。受賞者は、齋藤隆太郎+井手駿(金賞)、服部大祐、古谷俊一、溝部礼士+坪井宏嗣、工藤浩平+宮崎侑也 photo©architecturephoto
東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポート。“東京のローカリティ”をテーマに作品を募集。受賞者は、齋藤隆太郎+井手駿(金賞)、服部大祐、古谷俊一、溝部礼士+坪井宏嗣、工藤浩平+宮崎侑也 photo©architecturephoto

東京建築士会が主催する「住宅建築賞2023入賞作品展」をレポートします。会場は建築会館ギャラリーです。
住宅建築賞金賞を、齋藤隆太郎(DOG)+井手駿が受賞。住宅建築賞を、服部大祐(Schenk Hattori)古谷俊一(古谷デザイン建築設計事務所)溝部礼士(溝部礼士建築設計事務所)坪井宏嗣(坪井宏嗣構造設計事務所)工藤浩平+宮崎侑也(工藤浩平建築設計事務所)が受賞しています。審査したのは吉村靖孝大野博史倉方俊輔中川エリカ西沢大良でした。また、各作品の資料や審査講評がこちらのPDFにまとまっています。開催情報は、記事の末尾に掲載します。

住宅建築賞について

「住宅建築賞」はすでに新人建築家の登竜門として定着しており、その入賞作品を通して住宅建築に対する理解をさらに深め、近年多様化している「すまい」の新しい可能性を見出そうとするものです。 この住宅建築賞の入賞作品を公開展示することにより、建築に携わる方々への新鮮な刺激とし、より多くの人々に建築文化を広げる機会となればと考えています。

応募作品は原則として最近3年以内に竣工し、東京圏に建つ一戸建住宅、集合住宅及び併用住宅等(大幅な増改築*、公共の建築も含む)の作品を募集しています。書類による第一次審査と現地審査による第二次審査により受賞作品を決定します。 *確認申請不要物件の場合遵法であること。

住宅建築賞2023の主旨「東京のローカリティ」

本賞は「新人建築家の登竜門」を謳う賞で、過去の受賞者のその後の活躍を見れば看板に偽りなしと言える。ただ、昔から気がかりだった事がひとつあって、それは、東京周辺以外の住宅作品を審査対象から除外して来た事だ。もちろん、大前提が”東京”建築士会の顕彰活動であるし、現地審査を一日で終えるなどの条件から考えても東京周辺限定は致し方ないのだが、一方で、新人建築家にとって東京に作品があることは単なる偶然でしかないし、仮に東京在住かつ東京建築士会会員であっても東京に作品がなければ応募できないといった矛盾もある。登竜門として全国的知名度を得た今となっては、東京限定の募集はどこかちぐはぐで、東京一極集中に対し無批評かつ無責任にも映るし、ともすれば東京=全国と吹聴しているかのような誤解を与えかねない。
であるならば逆に、今回はいっそのことこの住宅建築賞を「東京のローカリティ」を考える機会と捉えてみたい。localの語源はラテン語のlocus(~の場所)で、つまり特定の場所に根ざすことこそが肝心で、必ずしも「地方の~」を意味しない。世界随一のメガシティであることとローカルであることは矛盾しないのである。また特に近年は、感染症や戦争が各地のローカリティを蹂躙する様を目の当たりにし、私自身もローカリティについて考える機会が増えている。はたして「東京のローカリティ」は可能か。もし可能ならばそれはどのようなものなのか。「場所」としての東京の可能性を押し広げるような作品の応募を期待している。
(審査員長 吉村靖孝)

工藤浩平建築設計事務所による、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」。銭湯の付属施設をバーに改修。記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与。様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いる
工藤浩平建築設計事務所による、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」。銭湯の付属施設をバーに改修。記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与。様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いる外観 photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」。銭湯の付属施設をバーに改修。記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与。様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いる客席 photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」。銭湯の付属施設をバーに改修。記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与。様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いる客席、夜景 photo©楠瀬友将

工藤浩平建築設計事務所が設計した、東京・墨田区の飲食店「The Local Pub 竹の湯 別館」です。
銭湯の付属施設をバーに改修する計画です。建築家は、記憶の継承と“地域の新しいコミュニティー”を目指し、壁を腰まで“湯船の様な色”で塗って“湯に浸かる”様な一体感を空間に付与しました。また、様々な要素に“懐かしい記憶をもつ色”も用いられました。店舗の公式ページはこちら

かつて銭湯に付随していたコインランドリーを、ワインバーに変えるプロジェクトである。

建築家によるテキストより

ワインバーといっても、実態はいわゆる角打ちバー。地域のコミュニティーの一つであった銭湯、生活の一部を担うコインランドリー、そういった記憶を継承しながら、地域の新しいコミュニティーをつくっていきたい、というクライアントの思いを受けて、様々な制約があるの中で私たちは、懐かしい記憶をもつ色で全体を構成することで、クライアントの思いに応えることを試みた。

建築家によるテキストより

スタディ模型の四周の壁をぐるりと、カウンターの高さまで、湯船のような色を塗ってみた。模型を覗き込み、実際の情景を想像してみると、知らない人同士でも、みんなでお湯に浸かっていると同じ空間を共有しているような一体感が感じられる。

いざ実際の空間に、色を塗ってみる。なるほど、席が埋まるにつれ、どことなく銭湯につかっているときの、あの独特の一体感が醸し出されてくる。

建築家によるテキストより

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