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建築家の青木淳と写真家の鈴木理策の対談「穴が開くほど見る―建築写真から読み解く暮らしとその先 第8回」の動画がLIXILのサイトで期間限定で無料配信。其々が選んだ、セザンヌのアトリエ、桂離宮、ファニャーノ・オローナの小学校、テルメ・ヴァルスの写真を題材に、建築と写真の関係性や可能性を議論
建築家の青木淳と写真家の鈴木理策の対談「穴が開くほど見る―建築写真から読み解く暮らしとその先 第8回」の動画がLIXILのサイトで期間限定で無料配信。其々が選んだ、セザンヌのアトリエ、桂離宮、ファニャーノ・オローナの小学校、テルメ・ヴァルスの写真を題材に、建築と写真の関係性や可能性を議論左:西牧厚子(モデレーター)、中:青木淳、右:鈴木理策 許可を得て掲載

建築家の青木淳と写真家の鈴木理策の対談「穴が開くほど見る―建築写真から読み解く暮らしとその先 第8回」の動画がLIXILのサイトで期間限定で無料配信されています。
其々が選んだ、セザンヌのアトリエ、桂離宮、ファニャーノ・オローナの小学校、テルメ・ヴァルスの写真を題材に、建築と写真の関係性や可能性を議論しています。申込期間は、2023年9月15日(金)まで。また、本記事では、テーマとなった写真と語られた内容のキーワードも掲載します。【ap・ad】

LIXILと「新建築住宅特集」は、これまで「穴が開くほど見る──建築写真から読み解く暮らしとその先」と題し、名作住宅の建築写真を隅々まで掘り下げて読み取る企画を展開してきました。

1枚の写真から時代背景、社会状況、暮らし、建築家の思いなど、読み取る側の想像も交えながら細部まで紐解くことで、時代を超えた大切なものを見つめ直し、未来に向けた建築のあり方を探ります。

今回は、「新建築住宅特集」23年8月号に掲載された、本企画 第8回目の青木淳氏と鈴木理策氏の対談動画を、期間限定で配信いたします。ぜひご登録のうえ、ご視聴ください。

(2023年5月25日 東京都港区 堀ビルにて収録)

青木淳が冒頭に語ったキーワード(アーキテクチャーフォト編集部が抜粋)

自身が若い頃、建築写真をどう見て来たか / 多木浩二の写真を見た衝撃 / 建築作品は写真を通して見ることの方が多い / 自分が手掛けた建築を撮ってもらう時に考えること / 写真で捉えやすいように自分の設計内容を変えるのか撮り方を変えてもらうのか / 近代建築は1枚の写真で本質がわかるように建物自体が作られている / 近代建築の写真との関係は共犯関係とも言える / 建築は1枚の写真でわかるようにつくるべきか? / わがままを言えるのは自分の作品集をつくるとき / その他

アーキテクチャーフォト編集部が抜粋

鈴木理策が冒頭に語ったキーワード(アーキテクチャーフォト編集部が抜粋)

記録と作品の境界 / 写真には記録として残る部分がある / 記録だけを目指すか、そうではないものを目指すか / 建築と写真だと写真の方が長生きする / 建築写真には場所や対象に撮らされるという側面がある / 建築の経験を伝える写真があるのではないか / その他

アーキテクチャーフォト編集部が抜粋
岡佑亮 / チドリスタジオによる、石川・金沢市の「北陸住居 No.2」。隣接する空地を挟み樹木を望む敷地。未来に建物が建つ可能性を考慮し、“空洞のようなテラス”を介して内部空間を離れた風景に対して開く構成を考案。道路にも視線の抜けを提供して“周辺環境の固有性”を顕在化
岡佑亮 / チドリスタジオによる、石川・金沢市の「北陸住居 No.2」。隣接する空地を挟み樹木を望む敷地。未来に建物が建つ可能性を考慮し、“空洞のようなテラス”を介して内部空間を離れた風景に対して開く構成を考案。道路にも視線の抜けを提供して“周辺環境の固有性”を顕在化外観 photo©中山保寛
岡佑亮 / チドリスタジオによる、石川・金沢市の「北陸住居 No.2」。隣接する空地を挟み樹木を望む敷地。未来に建物が建つ可能性を考慮し、“空洞のようなテラス”を介して内部空間を離れた風景に対して開く構成を考案。道路にも視線の抜けを提供して“周辺環境の固有性”を顕在化2階、LDK photo©中山保寛
岡佑亮 / チドリスタジオによる、石川・金沢市の「北陸住居 No.2」。隣接する空地を挟み樹木を望む敷地。未来に建物が建つ可能性を考慮し、“空洞のようなテラス”を介して内部空間を離れた風景に対して開く構成を考案。道路にも視線の抜けを提供して“周辺環境の固有性”を顕在化2階、テラス photo©中山保寛

岡佑亮 / チドリスタジオが設計した、石川・金沢市の「北陸住居 No.2」です。
隣接する空地を挟み樹木を望む敷地に計画されました。建築家は、未来に建物が建つ可能性を考慮し、“空洞のようなテラス”を介して内部空間を離れた風景に対して開く構成を考案しました。また、道路にも視線の抜けを提供して“周辺環境の固有性”を顕在化する事も意図されました。

金沢市の文教エリアに建つ木造2階建ての住宅。
周辺には緑が多く、公園や学校、競技場など、ゆとりある公共スペースが集まっている。本敷地裏の空き地は、かつて銀行の寮であった跡地で、その先に競技場の樹木がよく見渡せる。

施主は「空き地の向こうの風景に対して大きな開口部を設けた住宅」を要望していた。しかし、敷地裏の空き地には、将来的に大きな建物が建つ可能性がある。また、前面道路はT字路になっているため、視線が奥まで抜ける箇所がある。

建築家によるテキストより

そこで、もう一つの要望であった大きなテラスを、空き地の向こうの開放的な風景と前面道路のT字路の抜け感とをつなげるような位置に設け、テラスを介してリビングを開くことにした。
前面道路のT字路から建物を見ると、建物に穿った大きな空洞のようなテラスが、建て詰まった住宅地にぽっかり余白をつくり、住宅地のすぐ裏にあった競技場の緑や空まで視線が抜けていく。住宅が隙間なく建ち並ぶ風景の中、テラスの大きな気積の空白が、周辺環境の固有性を浮き彫りにする。

建築家によるテキストより

また、前面道路の傾斜を利用して、1階から地面や将来植える植栽を近く感じるように、半分程度の床を地中に埋めた。2階は、テラスと一体的に使える、大きな掃出し窓と高い天井による、おおらかで開放的なワンルームとした。テラスはLDKと連続する大きな屋根を架け、降雨積雪の多い北陸地方でも使いやすい屋外スペースとし、北海道住宅によくみられる無落雪屋根を採用した。また、1階と2階のメインの開口部の向きを90度回転させることで、上下階の移動の際に感じる光の入り方や景色、外とのつながり方に変化をもたせた。

建築家によるテキストより
古城龍児+小畑俊洋 / STUDIO MOUNによる、長崎の「雲仙の住宅」。施主所有の農舎の隣に計画。既存建物と新住居が一体となる“生活の場”を目指し、寸法や形状等を協調させて両者が呼応する関係を構築。日常風景を様々な場所に設けた開口部で切取り“新たな景色”として見せる
古城龍児+小畑俊洋 / STUDIO MOUNによる、長崎の「雲仙の住宅」。施主所有の農舎の隣に計画。既存建物と新住居が一体となる“生活の場”を目指し、寸法や形状等を協調させて両者が呼応する関係を構築。日常風景を様々な場所に設けた開口部で切取り“新たな景色”として見せる既存建物との間にある中庭 photo©鳥村鋼一
古城龍児+小畑俊洋 / STUDIO MOUNによる、長崎の「雲仙の住宅」。施主所有の農舎の隣に計画。既存建物と新住居が一体となる“生活の場”を目指し、寸法や形状等を協調させて両者が呼応する関係を構築。日常風景を様々な場所に設けた開口部で切取り“新たな景色”として見せる東側外観 photo©鳥村鋼一
古城龍児+小畑俊洋 / STUDIO MOUNによる、長崎の「雲仙の住宅」。施主所有の農舎の隣に計画。既存建物と新住居が一体となる“生活の場”を目指し、寸法や形状等を協調させて両者が呼応する関係を構築。日常風景を様々な場所に設けた開口部で切取り“新たな景色”として見せる居間 photo©鳥村鋼一

古城龍児+小畑俊洋 / STUDIO MOUNが設計した、長崎・雲仙市の「雲仙の住宅」です。
施主所有の農舎の隣に計画されました。建築家は、既存建物と新住居が一体となる“生活の場”を目指し、寸法や形状等を協調させて両者が呼応する関係を構築しました。また、日常風景を様々な場所に設けた開口部で切取り“新たな景色”として見せる事も意図されました。

敷地は長崎県雲仙市にあり、島原半島のほぼ中腹に位置している。
島原半島は周囲を海に囲まれ半島の中央には雲仙普賢岳がそびえ温泉の湧き出る肥沃な土地は、赤土の景色が広がり魅力的な土地である。

建築家によるテキストより

施主は60年この地で暮らし現場監督と兼業で農家も営んでいる。
その為土地の特性や季節による日照条件、風道などにも詳しく、ヒアリングし共有しながら実況見分と照らし合わせ土地の情報を読み解くところからスタートすることとなった。

建築家によるテキストより

二棟の建物間の間は駐車スペースを兼用した中庭としている。周囲に遮る物の無いこの土地は普賢岳からの標高差もあり取り分け強い風が吹く為、風に対する被害があった為、山からの風が抜けていく道を確保している、二棟の関係は既存の農舎と新たに計画する建物は高さを合わせている、ここでは高さやプロポーションで協調することで二棟は応答し敷地全体を一体とした生活の場を目指している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 設計事務所の出身者が集まり、高い不動産技術も学べる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバーを募集中
【ap job更新】 設計事務所の出身者が集まり、高い不動産技術も学べる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバーを募集中
【ap job更新】 設計事務所の出身者が集まり、高い不動産技術も学べる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバーを募集中創造系不動産のロゴ

設計事務所の出身者が集まり、高い不動産技術も学べる「創造系不動産」の、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【創造系不動産とは…】
「建築と不動産のあいだを追究する」をコンセプトにする創造系不動産は、設計事務所出身メンバーで構成されます。建築家や設計事務所とコラボレーションする業務に特化した不動産コンサルティング会社のパイオニアです。

まだこのモデルが無かった2011年に、建築設計事務所出身の高橋寿太郎が創業しました。建築と不動産が融合する価値を信じ、そして多くの設計事務所や不動産会社、様々なメディアや業界団体や教育機関に、その意義を伝え続けました。そして現在では、日本における建築と不動産のひとつの協働モデルとして定着させた会社です。

主業務は、個人住宅・集合住宅・オフィス・商業施設等の不動産コンサルティング及び不動産仲介業務です。創業より12年目、メンバーも10名を超え、300を超える設計事務所の皆さんとコラボレーションさせて頂いてきました。これからも土地探しや仲介、コンサル業務の専門性をさらに研ぎ澄ましていくと共に、新しい事業にも積極的にチャレンジし、さらなる価値を提供できる会社に飛躍していくフェーズになると考えています。

建築業界と不動産業界を取り巻く環境には、まだまだ解決すべき課題が山積しています。
・建築と不動産の両方の業界を取り持つ人材の不足。
・住宅供給過多、人口減少による空き家増加による、需給バランスの大変化。
・中古市場での建築家住宅が持つ価値のバトンパス。
・建築業界のお金や不動産、経営ビジネスへのスキルの向上。
・不動産業界の当たり前や固定観念、建築技術やデザインへの理解。
・地方の空き家を活かした地域活性化。

建築から不動産の世界に飛び込んで、建築業界との懸け橋になり変革を起こしたい方、お金や不動産、ビジネスの知識・スキルを身に着けたい方、不動産や経営の能力を身に着けた新しいタイプの建築家になりたい方、様々なキャリアで建築出身のメンバーと一緒に新しい「あいだ」の開拓に挑戦したい方を募集いたします。
不動産の知識はまったく必要ありません。建築への情熱があれば大歓迎です!

また、創造系不動産は「建築×不動産の新しい戦略をつくる日本のトップランナーを輩出する」というビジョンの元、入社時より、独立を視野に入れての育成を徹底しています。将来、建築と不動産を使いこなし大活躍する独立起業者を生み出すことをコミットしています。

さらに、創造系不動産では、定期的に社内外の専門家(社会保険労務士など)からアドバイスを受け、コンプライアンスを遵守した働きやすい社内作りに取り組んでいます。正社員、パートタイムなど、その方に合わせた多様な働き方を実現できる環境です。是非ご応募いただき、お話しをお聞きできればと思います。

後藤周平建築設計事務所による、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」。設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修。次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践。新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作る
後藤周平建築設計事務所による、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」。設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修。次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践。新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作る外観。左の扉が住宅、右の扉が事務所への出入口。 photo©長谷川健太
後藤周平建築設計事務所による、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」。設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修。次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践。新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作る2階、住宅、リビングダイニングから寝室を見る。 photo©長谷川健太
後藤周平建築設計事務所による、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」。設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修。次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践。新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作る2階、住宅、リビングダイニング photo©長谷川健太
後藤周平建築設計事務所による、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」。設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修。次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践。新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作る2階、住宅、梁と吊り家具の詳細 photo©長谷川健太

後藤周平建築設計事務所が設計した、静岡・磐田市の「Blue house / Blue office」です。
設計者が子供時代から知る建物を自邸兼事務所に改修しました。建築家は、次世代への“橋渡し”を求め、既存に宿る“設計者の意思”に“新たな意思”を継ぎ足す設計を実践しました。そして、新旧が密接に関係した“意思”の混合する空間を作りました。

人口16万人の地方都市、静岡県磐田市の駅前に建つ歯科医院兼用住宅を取得した。
10年以上空き家として存在し、取り壊しの危機にあった設計者不明の建築である。

この建物は、子どもの頃から小学校の登下校で通ってきた道沿いの、馴染みのある存在だった。
月日が流れる中で、軒先の揃った店舗が並ぶ駅前商店街の風景は少しずつ変化し続け、店舗は駐車場を前面に確保した住宅に建て替えられていった。そのようにして、親しみのある建物がまたひとつまたひとつと無くなる状況を前に、反射的に手を挙げた。

何に使うとかよりもまず残す、生きながらえさせることを考えただけの判断だった。

建築家によるテキストより

本作品では、歯科医院兼住宅として使われていた既存建築を、事務所兼住宅にコンバージョンしている。
歯科医院として使われた1階を事務所とし、住宅であった2階はそのまま住まいとして再利用した。

建築家によるテキストより

本作品では既存建築の設計者の意思を読み解き、そこに新設の設計者の意思を並べ、馴染ませるように設計を進めた。

既存と新規が対比されるようなあり方ではなく、また、既存に上書きするようなあり方でもなく、既存と新規の境界も、どちらが先であったかも分からなくなるような状態を目指した。そうすることで、ふたつの設計者の意思が混ざり合い、既存の良さを残しながら別の新しい建築として街に残っていく。

建築家によるテキストより
栗生明+北川・上田総合計画による、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」。国宝の像を安置する収蔵庫の増改築。参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案。独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にする
栗生明+北川・上田総合計画による、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」。国宝の像を安置する収蔵庫の増改築。参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案。独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にする鳥瞰、手前:前室(外陣)、奥:収蔵庫(内陣) photo©松村芳治
栗生明+北川・上田総合計画による、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」。国宝の像を安置する収蔵庫の増改築。参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案。独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にする前室(外陣)の外観 photo©新建築社
栗生明+北川・上田総合計画による、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」。国宝の像を安置する収蔵庫の増改築。参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案。独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にする前室(外陣)から収蔵庫(内陣)を見る。 photo©松村芳治
栗生明+北川・上田総合計画による、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」。国宝の像を安置する収蔵庫の増改築。参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案。独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にする収蔵庫(内陣) photo©松村芳治

栗生明+北川・上田総合計画が設計した、奈良・桜井市の「聖林寺 観音堂」です。
国宝の像を安置する収蔵庫の増改築する計画です。建築家は、参拝も可能な“祈りの空間”として、奈良時代の設置方法を参照して“外陣”から“内陣の観音像”を仰ぎ見る構成を考案しました。また、独立免震展示ケースを用いて四周からの拝観も可能にしています。施設の公式サイトはこちら

奈良県桜井市の名刹、聖林寺に祀られている十一面観音菩薩立像は、古来秘仏とされてきました。明治20年にアーネスト・フェノロサによって見出され、和辻哲郎、白洲正子など多くの作家に著述されています。この観音像を祀る観音堂は、昭和34年に造られた日本初の鉄筋コンクリート造による国宝を安置する収蔵庫です。躯体の経年劣化への対応や、近年予測される地震災害に対する耐震性能の向上を図った大幅な改修が必要とされました。

建築家によるテキストより

観音像はかつて大神神社の神宮寺である大御輪寺の本尊として祀られていました。奈良時代後期の創建当初においては前堂と後堂が並び立つ「双堂形式」の仏堂に安置され参拝者は前堂から後堂の観音像を仰いだとされています。その後、明治元年の神仏分離令の際、聖林寺に移されました。

建築家によるテキストより

観音堂は文化財保存のための「収蔵庫」である一方、信仰の対象としての観音像と向き合う「祈りの空間」です。我々は創建当初に倣い、収蔵庫を内陣、前室を外陣と位置づけ、参拝者が外陣から内陣の観音像を仰ぐように計画しています。外陣からはちょうど観音像と視線が合う関係となります。

建築家によるテキストより
小山光+KEY OPERATIONによる、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」。住宅が建ち並ぶ地域に計画。隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案。断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定
小山光+KEY OPERATIONによる、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」。住宅が建ち並ぶ地域に計画。隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案。断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定外観 photo©小川重雄
小山光+KEY OPERATIONによる、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」。住宅が建ち並ぶ地域に計画。隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案。断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定中庭 photo©小川重雄
小山光+KEY OPERATIONによる、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」。住宅が建ち並ぶ地域に計画。隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案。断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定1階、ダイニング photo©小川重雄
小山光+KEY OPERATIONによる、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」。住宅が建ち並ぶ地域に計画。隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案。断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定1階、リビングからダイニング・キッチンを見る。 photo©小川重雄

小山光+KEY OPERATIONが設計した、神奈川・葉山町の別荘「Hayama Huts」です。
住宅が建ち並ぶ地域に計画されました。建築家は、隣地等への配慮と周辺からの視線を考慮し、プールを備えた中庭を5つの小屋が取り囲む“景色に馴染む集落”の様な建築を考案しました。また、断面寸法や勾配も既存住宅との良好な関係を意識して決定されました。

山と県道207号線に挟まれたこのエリアは狭い小道に面して小さめの住宅が建ち並び、海岸沿いと異なり、別荘地の割には建物の密度が高く、隣地境界際まで隣地の建物が迫っている。また北側の山へ向かって勾配があるため、南北に接する土地はひな壇状になっており、南側の住宅は低いためあまり視界に入らないが、北側からは見下ろされる位置関係にある。

建築家によるテキストより

設計初期には隣地の住宅と距離をとりながら小さな外部空間を作る案もあったが、クライアントからプールを設ける事を望まれたため、隣接する住宅と視線が合う北側や東側に対してヴォリュームをL字に配置して、中央のデッキエリアのプライバシーを確保するオプションを検討し始めた。しかしながら敷地全体に伸びる長いヴォリュームを配置すると、隣接する住宅の住民に威圧感を与えるため、ヴォリュームを分けて、小さな建物がプールのある中庭を取り囲むレイアウトとした。

建築家によるテキストより

構成としては、ダイニング棟、リビング棟、宿泊棟、駐車場と浴室のあるサービス棟、倉庫棟の5つの建物からなる。アプローチのある私道側にはサービス棟と倉庫棟が面していて、私道側には窓もないため、小屋が素朴に並んでいるような佇まいとなっている。この二棟の間を抜けると、中庭に入ることができる。

サービス棟とダイニング棟の間は小さな玄関となっていて、その北側は駐車場からアプローチできる勝手口と対面する形となっている。サービス棟は洗面脱衣室が玄関と直結していて、プールに入るゲストが直ぐに着替えられるように配慮している。その奥にはサウナ付きの大きなバスルームがあり、バスルームから直接プールサイドに出ることができる。

建築家によるテキストより
自然環境を取り入れた“居心地のよい空間づくり”を解説する「“バイオフィリア”オンライン特別セミナー」がパナソニックの主催で開催。森林環境の研究者で心身健康科学の専門家と、同社の照明研究・開発部門リーダーが登壇
自然環境を取り入れた“居心地のよい空間づくり”を解説する「“バイオフィリア”オンライン特別セミナー」がパナソニックの主催で開催。森林環境の研究者で心身健康科学の専門家と、同社の照明研究・開発部門リーダーが登壇

自然環境を取り入れた“居心地のよい空間づくり”を解説する「“バイオフィリア”オンライン特別セミナー」がパナソニックの主催で開催されます。
森林環境の研究者で心身健康科学の専門家の高山範理と、同社の照明研究・開発部門リーダーの山内健太郎が登壇します。開催日時は、2023年8月24日(木)16:00~17:00参加費無料です。イベントの申込ページはこちら。【ap・ad】

自然環境を取り入れた心地よい空間づくりとは?

バイオフィリア研究のスペシャリストとパナソニックの研究開発リーダーが、快適で心地よい空間づくりについて講演します。

バイオフィリアとは

自然環境下で進化してきたヒトには、先天的に自然や森林を「好ましい」と感じる性質があるとした仮説です。
自然を感じるデザインを生活圏や働く環境に取り込むことで「リラックスしやすい」「開放的な」といった印象を与え、空間の魅力の向上につながることが期待されます。

以下に、詳細な情報を掲載します。

最も注目を集めたトピックス[期間:2023/7/31-8/6]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/7/31-8/6]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/7/31-8/6)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 今津康夫 / ninkipen!による、大阪・八尾市の住宅「A」。道を挟み小学校の校庭がある敷地。正対するように“1.5階建”の切妻屋根を掛け、“街の余白”に向け軒を伸ばして“縁側”を配置。内部を特徴づける“大垂木の架構”が規則的なリズムを刻んで空間全体を包み込む
  2. 工藤浩平建築設計事務所による、埼玉・吉川市の「バレエ教室のある家」。周囲で建替えが進む“変わり続ける”地域。未来の変化を許容する“大らかな”存在を目指し、箱を“寄せ集める”様に計画して“生活の余白”が散在する建築を構築。細かな屋根の集合で街並のスケールとも調和させる
  3. 髙木貴間建築設計事務所による、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」。長屋を改修した設計者の自邸。家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案。気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉える
  4. 一色暁生建築設計事務所による、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」。海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗。既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向。日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図
  5. 太田健裕 / 太田設計舎と田村愛構造設計工房による、宮城・塩釜市の「層雲の家」。街並みを見渡せる敷地。“暮らしのサイズ”の検討を重ね、大開口を持つコンパクトな建築の前に“余白”としてのデッキ空間が広がる構成を考案。内部を特徴づける“格子梁”は上下階の適切な関係性の構築にも寄与
  6. オンデザインパートナーズによる、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮」。多様な学生が住む寮。共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成。小さな滞在空間の“連続体”として建築を作る
  7. 畝森泰行による建築展「ゆっくり庭をつくるように」が、愛知淑徳大学で開催。新建築賞も受賞した初期代表作の一部を再現する“原寸”モックアップ等を展示。学生と建築家が協働して展覧会を作り上げる事も特徴。会期中には講演会も開催
  8. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」。複合施設内の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材とする
  9. 御手洗龍建築設計事務所による、埼玉・草加市の「松原児童青少年交流センター miraton・松原テニスコート」。新たに立ち上がる街の中心に位置する施設。“原風景”にもなる“能動性”を喚起する建築を目指し、ヴォールト架構が“9棟”連なる構成を考案。空間の展開が生み出す“動き”で子供達の居場所の発見や交流を促す
  10. 杤尾直也 / to-rippleによる、兵庫・三方郡の「湧泉の宿 ゆあむ『客室 かわみ』」。コロナ禍での宴会場の需要低下を受けて複数の客室へ改修。既存の“天井高”と“環境”を活かし、外に向けて床レベルを上げ景色を意識させる構成等を考案。オリジナル家具は“和の寛ぎと洋の快適性”の両立も意図
  11. 菊嶋かおり+永澤一輝 / knofによる、静岡・御殿場市の、住宅改修「MURPH」。美術作品を生活に取り込む施主の為に計画。“アートに住む”を主題に、複数の美術家と協働して作品が“生活の動きと一体化”する空間を構築。中央の撤去不可の構造壁にも展示機能を与えて求心的存在として活かす
  12. 上島直樹 / KAMIJIMA Architectsによる、神奈川・横須賀市の、飲食店「BUOSCANO.」。複数店舗が集まる施設内に計画。商品自体が“アイキャッチ”となるように、ショーケースを載せるカウンターを通路側のリースラインまで伸ばす構成を考案。店の運営方針を尊重して内装に“素直な表情”の素材を選択
  13. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  14. 坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える
  15. 藤本壮介による、ドイツでの建築展「Primitive Future」。現地のアワード受賞を記念して開催。自身の建築哲学を表現する、12個のワイヤー製のオブジェによるインスタレーションを制作。視点により見え方が変わる“立体的なドローイング”が空間に様々なシーンを描く
  16. 小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす
  17. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・世田谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 二子玉川」。商業施設の中の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”を与える為に、変化のある什器群の使用に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。既存鉄骨の錆止塗装の色を基調として空間全体をまとめる
  18. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  19. 佐藤可士和 / SAMURAIと竹中工務店による、神奈川の「GLP ALFALINK相模原」。総延床約67万㎡の物流拠点施設。存在意義の再定義と既存イメージの刷新を目指し、建物をブランディングの重要な“メディア”と捉えた設計を志向。情報や建築を開いて地域と企業に好循環を生む“共創”の場を作る
  20. 畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオによる、神奈川・川崎市の住宅「河童の家」。建面と法規で縦動線が空間の全てを決めるような条件に、中央配置した階段に椅子等の機能と構造的役割も担わせ45mmの薄床を可能とし、立体的で回遊性のある連なりの空間をつくる

【ap job更新】 若手建築家として、住宅建築賞“金賞”等の様々な受賞歴を持つ「アーキペラゴアーキテクツスタジオ」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 若手建築家として、住宅建築賞“金賞”等の様々な受賞歴を持つ「アーキペラゴアーキテクツスタジオ」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 若手建築家として、住宅建築賞“金賞”等の様々な受賞歴を持つ「アーキペラゴアーキテクツスタジオ」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中

若手建築家として、住宅建築賞“金賞”等の様々な受賞歴を持つ「アーキペラゴアーキテクツスタジオ」の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社アーキペラゴアーキテクツスタジオでは、設計スタッフ(正社員)を募集します。

住宅を中心に、オフィスや店舗、集合住宅の設計をしています。

ひとつひとつの物事や状況と向き合いながら、担当スタッフと一緒に議論を重ねていき、日々エスキスをしています。担当スタッフとして設計監理やデザイン監修のプロジェクトを一緒に考えて頂ける方を募集します。

数年後の独立を視野に入れて経験を積みたい方、より長く一緒に働きたいと考えてくれる方の、どちらも歓迎致します。

ご興味のある方は下記の募集要項をご参照のうえ、奮ってご応募下さい。

【主な受賞歴】
・新建築住宅設計競技2017(畠山)
・SDレビュー2019
・Under 35 Architects exhibition2021
・住宅建築賞2022金賞

フィリップ・ジョンソンによる「グラスハウス」(1949年竣工) の現在の様子を紹介する動画

フィリップ・ジョンソンが設計した、アメリカ・コネチカット州の「グラスハウス」(1949年竣工)の、現在の様子を紹介する動画です。Open Spaceの制作によるものです。

(翻訳)
グラスハウスは、コネチカット州ニューカナンにあるモダニズムの象徴的傑作です。有名なアメリカ人建築家フィリップ・ジョンソンによって1949年に設計され建設されたこの印象的な建造物は、そのミニマルで透明なデザインで有名です。この住宅は、内壁のない平屋のガラス・パヴィリオンで構成され、周囲の景観を遮るものがなく、内部空間と外部空間の境界を曖昧にしています。大きなガラスパネル、スチールの柱、フラットな屋根を使用することで、自然とのシームレスなつながりと開放感を生み出しています。

グラスハウスの向こうには、約50エーカーに及ぶ入念に管理されたランドスケープが広がっています。周囲には草原や池、さまざまな彫刻があり、芸術的で静謐な雰囲気を醸し出しています。この所有地には、他にも注目すべき建造物がいくつかあります。例えば、ブリック・ハウスは、強固なレンガ造りの壁と親密な内部空間で、グラス・ハウスの透明感とは対照的に建っています。ペインティング・ギャラリーはもうひとつの重要な追加施設で、フランク・ステラやアンディ・ウォーホルといった有名アーティストの作品を含む、ジョンソン・アンド・ホイットニーの広範なアート・コレクションを展示しています。

長年にわたり、グラスハウスはナショナルトラスト史跡として細心の注意を払って保存・維持されてきました。それは、後世の人々がその美しさと重要性を理解し続けることが出来る様にする為です。フィリップ・ジョンソンの設計哲学と芸術的 感性を生きた形で具現化したグラスハウスは、この先の世代まで、自然界と関わり、創造性を刺激する建築の力を永遠の遺産として存在しています。現在、グラスハウスは一般公開されており、訪問者はフィリップ・ジョンソンのヴィジョンの素晴らしさと、建築と自然との調和を肌で感じることができます。

ザハ・ハディド事務所による、中国・西安の「Daxia Tower」。新技術の主要拠点となる地域の開発地区に計画。高さ210m床面積12万㎡の建築でオフィスや店舗と付帯施設を内包。自然採光と通風の最適化に加えて最新技術で入居者の行動を解析して快適性を保つ
ザハ・ハディド事務所による、中国・西安の「Daxia Tower」。新技術の主要拠点となる地域の開発地区に計画。高さ210m床面積12万㎡の建築でオフィスや店舗と付帯施設を内包。自然採光と通風の最適化に加えて最新技術で入居者の行動を解析して快適性を保つ image©ATCHAIN
ザハ・ハディド事務所による、中国・西安の「Daxia Tower」。新技術の主要拠点となる地域の開発地区に計画。高さ210m床面積12万㎡の建築でオフィスや店舗と付帯施設を内包。自然採光と通風の最適化に加えて最新技術で入居者の行動を解析して快適性を保つ image©ATCHAIN
ザハ・ハディド事務所による、中国・西安の「Daxia Tower」。新技術の主要拠点となる地域の開発地区に計画。高さ210m床面積12万㎡の建築でオフィスや店舗と付帯施設を内包。自然採光と通風の最適化に加えて最新技術で入居者の行動を解析して快適性を保つ image©ATCHAIN

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・西安の「Daxia Tower」です。
新技術の主要拠点となる地域の開発地区に計画されました。高さ210m床面積12万㎡の建築の中にオフィスや店舗と付帯施設を内包しています。また、自然採光と通風の最適化に加えて最新技術で入居者の行動を解析して快適性を保つ予定です。


こちらはリリーステキストの翻訳です

西安で行われたセレモニーで、Daxia Groupはザハ・ハディド・アーキテクツが西安の繁栄する開発区の中心に新しいDaxia Towerを建設することを発表しました。

人口900万人に迫る中国最大級の内陸都市のひとつである西安は、中国の古代の首都であり、シルクロードの歴史的な東の玄関口でした。近年、西安は国や地方自治体のイニシアティブ、そして西安にある多くの評価された大学や研究機関に支えられ、国内外のリーディング企業を惹きつける盛んなテクノロジー・エコシステムを発展させてきました。この都市は、半導体製造、ロボット工学、航空宇宙、バイオ医薬品を含む新技術の主要拠点となっています。

都市南西部に位置する西安ハイテク経済技術開発区は、西安の地下鉄6号線沿いにあり、フォーチュン500企業や多国籍企業100社以上が製造・研究開発の拠点を構えています。ザハ・ハディド・アーキテクツがDaxia GroupのためにJingye Roadに建設する新しいDaxia Towerは、西安の経済成長の重要な原動力となっているハイテクゾーンの中核に位置します。

市内Yanta地区のJingye RoadとZhangbawu Roadの交差点の南東角に位置する16,700㎡の敷地に位置する高さ210mのDaxia Towerには、127,220㎡のオフィス、店舗、付帯施設が組み込まれます。開発区周辺の街並みと一体化するDaxia Towerは、西安のビジネス街の中心に位置し、企業本社、商業オフィス、国際ホテル、住宅開発などの高層ビルが集積しています。

ビジネス街の中心部を区画するDaxia Towerの緩やかなカーブを描くシルエットは、幾重にも重なるパターン化された艶やかでドラマチックな吹き抜けのレイヤーによって強調され、自然光がフロア奥深くまで差し込みます。山肌の滝を彷彿とさせるような、植栽の施された滝のような室内テラスをつくる各アトリウムからは、北と東に広がる歴史的な街並みや、南と西に広がる成長著しいハイテク地帯を一望できます。

データ分析と行動モデリングを駆使して設計されたタワーの内装には、リアルタイム分析によってサポートされる将来を見据えた適応性の高いワークプレイスが含まれ、従業員の個人的・全体的な幸福度を高める健康的で楽しい環境を作り出します。

一色暁生建築設計事務所による、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」。海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗。既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向。日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図
一色暁生建築設計事務所による、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」。海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗。既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向。日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図南西側外観 photo©大竹央祐
一色暁生建築設計事務所による、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」。海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗。既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向。日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図1階、店舗部分、左:客席、右:厨房 photo©大竹央祐
一色暁生建築設計事務所による、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」。海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗。既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向。日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図2階、住宅部分、食堂から居間を見る。 photo©大竹央祐

一色暁生建築設計事務所が設計した、兵庫・明石市の「林崎松江海岸の家 / カレーハウスバブルクンド」です。
海に近い住宅を改修した設計者の自邸兼事務所と店舗の計画です。建築家は、既存から想起した“東南アジアの日本人街”を発端とし、各国文化や新旧素材等の“混在”を主題とする建築を志向しました。また、日本に根付いた“多国籍な住宅”の更新も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

海水浴場すぐそばの土地に建つ木造住宅を改修し、設計者の自邸と仕事場、そして知人が営むカレー屋とした。

建築家によるテキストより

その古い木造住宅の2階には、空と海だけをぽっかりと切り取るちいさな窓があった。時折船が静かに横切って行くのを眺めながら、かつて詩人金子光晴が旅をした東南アジア各地にあった日本人街のことを考えていた。そこでは、世界各地から集まった様々な文化とルーツを持つ人々が、自分たちの文化を混在させながら建物や街をつくり上げていた。かつての遠い熱帯にあった混在のイメージが、キラキラと煌めく水平線の向こうにまとわりついて離れなかった。

この家を設計しながら意識したのは「混在」についてだった。用途、文化や国籍、時間や空間、街と家、仕事と生活、この家を取り巻く様々な混在の在り方に注意を払いながら設計を進めていった。

建築家によるテキストより

自由に海外旅行ができ、インターネットで瞬時に世界と繋がることができる現代。街中には世界各国の専門料理店があり、普段気が付かないような生活の細部にまで様々な国の文化が入り混じっている。住宅も同様に、建材や意匠、すべてにおいて意識されることなく様々な国の文化や性質が混在している。意識して純粋な和風住宅をつくろうとでもしない限り、異国の文化は自然と入り込む。日本のスタンダードとなった「多国籍な住宅」は、もはや文化という文脈から離れ、無秩序に拡大している。

設計にあたって、今一度自身のルーツや文化的背景を理解した上で、この地に古くからある材料や技法を用いながら、異国のエッセンスを混在させることで「多国籍な住宅」を更新することができないかと考えた。また、それは日本の住宅文化を再評価するきっかけにならないかと考えた。

建築家によるテキストより
オンデザインパートナーズによる、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮」。多様な学生が住む寮。共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成。小さな滞在空間の“連続体”として建築を作る
オンデザインパートナーズによる、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮」。多様な学生が住む寮。共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成。小さな滞在空間の“連続体”として建築を作る外観 photo©鳥村鋼一
オンデザインパートナーズによる、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮」。多様な学生が住む寮。共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成。小さな滞在空間の“連続体”として建築を作るAブロック、3階、ポット2を見る。 photo©鳥村鋼一
オンデザインパートナーズによる、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮」。多様な学生が住む寮。共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成。小さな滞在空間の“連続体”として建築を作るCブロック、2階、廊下から全体を見る。 photo©鳥村鋼一

萬玉直子+西田司+神永侑子+西田幸平+オンデザインが設計した、神奈川・横浜市の「まちのような国際学生寮 神奈川大学新国際学生寮・栗田谷アカデメイア」です。
多様な学生が住む寮の計画です。建築家は、共同生活で“交流を促進”する存在を目指し、最小限の“個室”と様々な特徴を持つ居場所“ポット”を散在させた生活機能を担う“共用部”で構成しました。そして、小さな滞在空間の“連続体”として建築を作る事が意図されました。

この寮では、国内学生から留学生まで多様なバックグラウンドを持った学生が200人集まって生活する。
半年間の短期留学の学生もいれば、2~3年在籍する学生もいることが見込まれている。住まうメンバーの更新サイクルが比較的早い中で、共同生活を通して、交流(国際理解・文化交流)を促進する新しい考え方の学生寮の実現が求められた。

建築家によるテキストより

「交流空間」と聞くと、ついつい「人が大勢集まることのできる部屋の用意」が前提となりがち(この場合だと200人が集まることのできる部屋)だが、こういった個人の生活におけるモチベーションが交流のきっかけになると考えた。個人の生活が互いに影響し合い繋がる小さな交流が、200人集まることで同時多発的に起こることを目指した。
そこで、寮室(個室)は可能な限りコンパクトにし、生活のほとんどを受け止める最大限の共用部をつくった。

建築家によるテキストより

建物は3つのブロックに分節しており、寮室(や共用キッチンや水回り)が面する廊下に囲まれた4層の吹き抜けが1ブロックごとにある。
この4層の吹き抜けは、平面的には中廊下タイプの廊下をぐわっと広げてつくったような吹き抜けだが、雁行している建物形状がそのまま内部にも入り込んでいたり、バルコニーのように張り出している場所(コーナーポット)がある。また、吹き抜けには縦動線である階段を2軸用意し、各階でいろんな方向に架かっており、各中間階にある踊り場は腰壁に囲まれた居場所(ポット)となっている。

建築家によるテキストより
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」。複合施設内の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材とする
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」。複合施設内の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材とする共用通路、左:売り場2、右:売り場1 photo©太田拓実
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」。複合施設内の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材とする売り場2から売り場1を見る。 photo©太田拓実
長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」。複合施設内の雑貨店。期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出。最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材とする売り場1 photo©太田拓実

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、東京・渋谷区の店舗「TODAY’S SPECIAL 恵比寿」です。
複合施設内の雑貨店の計画です。建築家は、期待感と“一期一会のワクワク感”の為に、変化のある什器群に加え裏側の雑音を敢えて導入して“賑わい”と“活気”を創出しました。また、最小限の防煙垂れ壁として用いたLGSを内装でも主要素材としました。店舗の公式サイトはこちら

「何かあそこに行ったら私が探しているものがあるんじゃないか?」という期待感をいく前に持たせ、さらに行くと今度は「もしかしたら、これが欲しかったんじゃないか?」と思わせる日常の少し先にある飾りすぎない、骨董屋のように一期一会のワクワク感を与えるお店がToday’s Specialである。

建築家によるテキストより

我々はそこにそれぞれの什器に質感、高さ、広さなど変化を与え、回遊性をつくり、本来であれば、バックスペースで封じ込められるはずの雑音をあえて売り場側に持ち出すことで、動きや賑わいを生み、マルシェのような活気が生まれる。そして、どのお店も飾り気のなさや、生の素材感を感じさせるためにできるだけ薄っぺらいインフィルを解体し、スケルトン化を試みる。

建築家によるテキストより

この恵比寿店では、区画が大きく、かつ共用部を挟むテナントであったので、どうしても防煙垂れ壁が必要で、それをミニマムにした状態が、LGSに防煙シートという組み合わせで、それありきでかつ、それ自体を美しくみせるため室内の主要要素の一つにLGSを利用することにした。そして、ところどころ、主要なカウンターはレンガを積み上げつくった。

建築家によるテキストより
髙木貴間建築設計事務所による、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」。長屋を改修した設計者の自邸。家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案。気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉える
髙木貴間建築設計事務所による、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」。長屋を改修した設計者の自邸。家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案。気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉える外観 photo©佐々木育弥
髙木貴間建築設計事務所による、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」。長屋を改修した設計者の自邸。家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案。気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉える2階 [上](世帯2)、温室のキッチン photo©佐々木育弥
髙木貴間建築設計事務所による、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」。長屋を改修した設計者の自邸。家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案。気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉える2階 [上](世帯2)、夏のリビング photo©佐々木育弥

髙木貴間建築設計事務所が設計した、北海道・札幌市の、二世帯住宅兼事務所「西日の長屋」です。
長屋を改修した設計者の自邸です。建築家は、家を“暖かく安定した環境に作る”地域の定石を外し、様々な環境特性を持つ空間を並べた“自然の変化を体感”する建築を考案しました。そして、気候に合わせた移動等も“生活の楽しみ”と捉えました。

うなぎの寝床状の細長い敷地に、昭和50年(1975年)に学生用のアパートとして建てられた長屋をリノベーションした、2世帯分の住宅と事務所の計画である。

既存建物は、部屋が小分けにされ、窓のない部屋もあり、断熱材も湿気により性能を失っていた。建蔽率を超えて違法増築されていたので、そこを減築し、平面的にも断面的にも改修して、既存屋上に三角屋根の小屋を2つ増築した。

建築家によるテキストより

北海道では長く厳しい冬を快適に過すために、家全体を暖かく安定した環境をつくることが志向されてきた。この家でも1階のエリアはそれに準じたが、2階はバラバラな環境特性をもった3つの部屋を直列配置した。

建築家によるテキストより

東側の「温室の間」は、街と近隣の庭に開いた、温室のような環境である。中間期は気候に応じて窓の開放幅を調整しながら風を室内に取り入れ、外気が暖かい時は窓を全開にして、屋根と壁を備えた屋外テラスのようにする。厳しい冬でも緑が絶えない温室空間は冬の庭のようであり、猛吹雪のホワイトアウトをガラス越しに眺めることもできる。

その隣には「夏の間」があり、壁に囲まれたプライベートな空間となっているが、屋根のない屋外空間である。北欧には、大寒波でも安全に過ごせる暖かい冬用のリビングがあるが、この建物でも西側に「冬の間」を設けた。天井に近い壁に西日を室内に満たす装置を配した。

建築家によるテキストより

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