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【ap job更新】 魅力ある水辺の創出を仕事とし、多様な働き方を受容する職場環境も目指す「株式会社 水辺総研」が、コンサルティング職・マネジメント職・バックオフィス職を募集中
【ap job更新】 魅力ある水辺の創出を仕事とし、多様な働き方を受容する職場環境も目指す「株式会社 水辺総研」が、コンサルティング職・マネジメント職・バックオフィス職を募集中
【ap job更新】 魅力ある水辺の創出を仕事とし、多様な働き方を受容する職場環境も目指す「株式会社 水辺総研」が、コンサルティング職・マネジメント職・バックオフィス職を募集中

魅力ある水辺の創出を仕事とし、多様な働き方を受容する職場環境も目指す「株式会社 水辺総研」の、コンサルティング職・マネジメント職・バックオフィス職 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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あなたも水辺で、公共空間活用、官民連携、住民参加のトップランナーになりませんか?!

魅力ある水辺を創出する仕事において、新たな地平を切り開いてきた水辺総研の新たなスタッフを募集します。

【水辺総研の仕事の5つの特徴】
水辺総研の仕事は躍動とチャレンジがたくさんあります。これまでの常識を覆し、より良い水辺を目指すための仕事の特徴5つはこちら。

■計画や理論だけではない、実践的なまちづくり
計画だけでは水辺をよりよくすることはできません。それを実験して実証して実体のあるものにしていく、まさに社会そのものに働きかける仕事をしています。

■横断的で総合的なプロデュースが特徴
一つの領域でとどまることをよしとせず、横断的でワクワクする仕事をしています。

■それぞれの地域や領域のやる気やひとと直接つながる仕事
単独で仕事は成立せず、必ずコラボレーションがあります。地域や領域のトップランナーとドキドキする仕事をしています。

■常にチャレンジがある職場
これまでの常識を超え、新たなチャレンジ領域を切り開いていく仕事です。気がつくとそこに道ができています。

■水辺をビジネス領域として拡張
水辺の仕事はお金にならないと言われてきました。しかし水辺の環境と都市の在り方を掛け合わせることで、新たなビジネス領域を作りました。建築と土木の融合、建築とランドスケープの融合がポイントです

【多様な人材を支える職場環境を目指しています】
ライフステージが変化しても、働くことができる職場環境を目指しています。バリバリ働きたい人も、育児と両立する人も、副業として働く人もこの会社に混在していて、リモートワークも可能です。東京に事務所があるのは、ここに情報が集まるから。ただ、現場で得られる知見は現場にしかありません。現場で得られる知見を蓄えるためにも、自社でもそのような環境を整えて自社の水辺拠点を整備しています(今年度完成予定)。

塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・安曇野市の「RE FORM」。設計者の実家の改修。家の象徴である“座敷”の扱いから議論を始め、一人ひとりに異なる意見がある“陣取り合戦”の様な状況に向合い設計。“各々が自らの陣を取り、また陣を渡してきた結果”としての空間が現れる
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・安曇野市の「RE FORM」。設計者の実家の改修。家の象徴である“座敷”の扱いから議論を始め、一人ひとりに異なる意見がある“陣取り合戦”の様な状況に向合い設計。“各々が自らの陣を取り、また陣を渡してきた結果”としての空間が現れる1階、座敷、円卓と筋交を見る。 photo©中島悠二
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・安曇野市の「RE FORM」。設計者の実家の改修。家の象徴である“座敷”の扱いから議論を始め、一人ひとりに異なる意見がある“陣取り合戦”の様な状況に向合い設計。“各々が自らの陣を取り、また陣を渡してきた結果”としての空間が現れる1階、座敷から台所を見る。 photo©中島悠二
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・安曇野市の「RE FORM」。設計者の実家の改修。家の象徴である“座敷”の扱いから議論を始め、一人ひとりに異なる意見がある“陣取り合戦”の様な状況に向合い設計。“各々が自らの陣を取り、また陣を渡してきた結果”としての空間が現れる1階、台所から座敷を見る。 photo©中島悠二

塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONが設計した、長野・安曇野市の「RE FORM」です。
設計者の実家の改修です。建築家は、家の象徴である“座敷”の扱いから議論を始め、一人ひとりに異なる意見がある“陣取り合戦”の様な状況に向合い設計しました。そして、“各々が自らの陣を取り、また陣を渡してきた結果”としての空間が現れています。

これは設計者の実家の改修である。
長野県安曇野にある築45年の住宅であり、父、母、祖母と内縁の夫の4人が暮らす。改修のきっかけは「台所に朝日の光が欲しい」という母の言葉にあった。

台所の東側には座敷があり、壁を壊して一体にする必要があった。「もう座敷はいらないでしょう」と言う母にたくましさを感じた。
確かに昔に比べて来客や親戚の集まりが少なくなってきた。座敷はほとんど利用されず、床の間は多くの民芸品や家族写真で埋め尽くされて、まるで物置になっていた。
だがこの古い家にとって、座敷は機能以上に家の象徴のように存在しており、無くすことは容易ではない。まず祖母が反対したが、頭ごなしではなく何か腑に落ちないまま計画は進んでいく。

建築家によるテキストより

計画が進む中、水廻り機能と椅子座が多いことからすべての床材をビニルタイルにした。その色について家族各々が好みを言う中、祖母がテラコッタ色を選んだ。派手だが昔ながらの色で家族がそれに賛同した。これをきっかけに祖母はこの計画に積極的になった。今の座敷が無くなることに、色の選択が匹敵した。テラコッタ色を軸に、台所の天井を補色の深緑に、背景としたい部分はグレーに、強調したい部分は床柱に似せた黒い赤を配色する。

建築家によるテキストより

この計画で重要なのは、明るいLDKを求めているわけではないことである。壁が無くなっても、これまで通り台所は台所らしく座敷は座敷らしく存在させることを求めていた。座敷の竿天井はそのまま残し、台所の天井は既存の懐を露わにして民家特有の暗がりは残す。壁を無くし、構造補強のために設ける筋交いを見せて強さを持たせながら、円卓を組み込んで機能を与えて、その存在自体をダブらせる。透過しながら台所と座敷が両存する在り方を示している。改修後たまに来る親戚は、今でもこの「座敷」に集まって「台所」の調理姿を見ながら、円卓と座卓に分かれて、皆で飲み食いをしている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 福岡と東京を拠点とし、“細部まで意識した設計”を得意とする「ケース・リアル」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 福岡と東京を拠点とし、“細部まで意識した設計”を得意とする「ケース・リアル」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 福岡と東京を拠点とし、“細部まで意識した設計”を得意とする「ケース・リアル」が、設計スタッフ(経験者)を募集中ブルーボトルコーヒー 福岡天神カフェ(photo by Hiroshi Mizusaki)

福岡と東京を拠点とし、“細部まで意識した設計”を得意とする「ケース・リアル」の、設計スタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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福岡アトリエ・東京オフィスそれぞれで設計スタッフ(経験者)募集

ケース・リアルでは、福岡と東京を拠点に幅広いインテリアや建築の設計を手掛けています。

5坪程度の小規模な物件から10階建てのフルリノベーションまで、住宅、ホテル、オフィス、ギャラリー、ブティック、物販店、飲食店など、その規模や用途も多岐に渡ります。また計画の大小にかかわらず、プロジェクトのコンセプトやロケーションを大切にし、素材やディテールなど細部まで意識した設計を得意としています。

私たちは、これまで培った設計スキルを活かし、多様なプロジェクトでさらに経験値を高めたい方を歓迎します。また、内装や建築の施工監理経験者や、施工図作成経験者の応募もお待ちしています。

KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSによる、ドイツ・ハンブルクの「House SK」。モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修。明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案。空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起す
KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSによる、ドイツ・ハンブルクの「House SK」。モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修。明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案。空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起す1階、玄関からダイニングを見る。 photo©KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTS
KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSによる、ドイツ・ハンブルクの「House SK」。モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修。明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案。空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起す1階、ダイニングとリビングを見る。 photo©KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTS
KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSによる、ドイツ・ハンブルクの「House SK」。モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修。明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案。空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起す1階、ダイニングから階段側を見る。 photo©KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTS
KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSによる、ドイツ・ハンブルクの「House SK」。モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修。明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案。空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起す2階、洗面室から階段側を見る。 photo©KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTS

川原達也+エレン・クリスティナ・クラウゼ / KAWAHARA KRAUSE ARCHITECTSが設計した、ドイツ・ハンブルクの「House SK -Remodeling Kallmorgen-」です。
モダニズムの建築家が手掛けた住宅の改修です。建築家は、明るく広々とした空間への転換を求め、既存の構成を踏襲しつつ“吹抜”の新設や“開口部”の拡大等を含む計画を考案しました。そして、空間の繋がりが実寸以上の奥行と広がりを呼起すことも意図されました。

戦後1940年代後半、ハンブルクに駐留するイギリス軍のために、市の郊外に長屋の住宅街が建設されました。地上2階、地下1階、屋根裏部屋を合わせて4階建ての、ドイツでは典型的な長屋形式で、設計したのはハンブルクのモダニズムを牽引したアーキテクトのひとりでもあるヴェルナー・カルモーゲン(Werner Kallmorgen)という著名な建築家※1です。

イギリス軍が引き揚げた後、この長屋群は個人に売却され、それからふた世代時代が下った2019年、この長屋の端部の家を相続したクライアントからわれわれが改築の依頼を受けました。
単なる住宅設計を超えて、その作品の多くが文化遺産に登録されているカルモーゲンの作品にどのように向かい合うのかという点でもプランニングに影響を与えたと思います。

建築家によるテキストより

既存の家屋は幅7m、奥行き8.5m、家の南側にはさらに奥行き18mの庭が大小の木々に縁どられて続いています。カルモーゲンの採用した平面形は単純な田の字型、いわゆるフォー・スクエア・グリッド(4-square-grid)のプランニングで、北側の2つのエリアに(1)キッチンや浴室などの水回り、(2)縦動線と各階での諸室への動線エリア、南側の2つのエリアに(3)リビング、ダイニング、そして(4)寝室群を配置し、コンパクトに効率よく計画されています。

しかし戦後の混迷期に低予算かつ短い工期で建設されたであろうこの長屋群は、天井が極めて低い上に、内部空間の奥行きに対して窓が小さく、さらに1階の南東の角をえぐる形でテラスが配置されていたため、それがさらに内部空間に陰を作り、全体としてどんよりと暗く、巣穴のような印象が先立つ状態でした。

建築家によるテキストより

こうした現状を踏まえたクライアントとの対話の中では、より開放的で明るく、広々とした空間を、という方向性を自然と共有していくことができました。
スタディを進めていく中で、既存の田の字の幾何学を上書きする方向も検討しましたが、田の字を踏襲しつつ、空間の形を立体的にリモデリングしていくことに集中しました。このときに家の内部空間だけをみるのではなく、その延長としての庭の奥行きや、そこに立つ木々の高さに釣り合うような内部空間の構えやプロポーションを模索していきました。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 別荘をメインとし、全国のリゾート建築を専門的に手掛ける「エムズ・アーキテクツ」が、デザイナー(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 別荘をメインとし、全国のリゾート建築を専門的に手掛ける「エムズ・アーキテクツ」が、デザイナー(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 別荘をメインとし、全国のリゾート建築を専門的に手掛ける「エムズ・アーキテクツ」が、デザイナー(経験者・既卒)を募集中

別荘をメインとし、全国のリゾート建築を専門的に手掛ける「エムズ・アーキテクツ」の、デザイナー(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私たちは、別荘をはじめとするリゾート建築を設計する設計事務所です。
リゾート建築は人生を豊かにする建築ですが、必要不可欠な建築ではありません。だからこそ、夢のあるデザインが求められます。

建築が好きで、夢や目標を共有できるスタッフを募集します。
好きな気持ちさえあれば、スキル、経験は仕事を通じて着実に身につくと考えます。弊社の仕事を通じて、建築家、設計者としてのキャリアを育てたいと思います。

①デザインを大切にしたリゾート建築
どういった案件で設計の仕事に携わるか、これは仕事の楽しさ、魅力につながると考えます。

②1軒の別荘を設計できる能力を身につける
部分的な仕事をするのではなく、一通り全ての知識をつけてもらいたい。
キャリアを築く上で、一番大切で近道だと考えます。

③スタッフそれぞれの個人の能力、経験、目標、希望に合わせて
意欲のある方にはチャンス、機会をつくります。
経験が少ない、若しくはまだ自身のない方には易しいところから無理せず、段階を踏んでスキルアップしていきます。

④新しいツールの活用
最近導入したものとして、ドローンやVRを活用したプレゼン、3Dプリンタを活用した模型製作があります。
新しいツールはどんどん取り入れていきたいと考えております。

⑤仕事を楽しむことが一番大切
弊社の設計している別荘とは、人生を楽しむためのもの。
夢のある作品づくりを、楽しんで仕事をしてもらいたいと思っています。

宮崎晃吉 / HAGISOによる、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE」。自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画。“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向。既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直す
宮崎晃吉 / HAGISOによる、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE」。自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画。“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向。既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直す鳥瞰、南西側より見る。 photo©楠瀬友将
宮崎晃吉 / HAGISOによる、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE」。自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画。“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向。既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直す外観、東側より見る。 photo©楠瀬友将
宮崎晃吉 / HAGISOによる、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE」。自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画。“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向。既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直す外観、東側より増設テラスを見下ろす。 photo©楠瀬友将
宮崎晃吉 / HAGISOによる、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE」。自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画。“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向。既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直すカフェから開口部越しに増設テラスを見る。 photo©楠瀬友将

宮崎晃吉 / HAGISOが設計した、茨城・笠間市の「ATAGO FOREST HOUSE / あたご天狗の森 / 吾国・愛宕県立自然公園」です。
自然公園にある建物と周辺環境を整備する計画です。建築家は、“地域の憩いの場”で“観光拠点”を目指し、“心も体も切り替わる中継地点”としての建築を志向しました。そして、既存への“円弧状のテラス”などの増築と共にサインまでも見直しました。施設の公式サイトはこちら

茨城県笠間市に位置する愛宕山、その山頂付近に広がるあたご天狗の森全体のリノベーション計画。
背後に続く山岳エリアと市街地との距離感を踏まえ、計画当初から本公園を「心も体も切り替わる中継地点」と位置付けた。その上で、建築、斜面遊具、工芸品、グラフィックデザインまであらゆる領域を駆使して環境の魅力を引き出し、地域住民の憩いの場と、山岳アクティビティを中心とした観光拠点の2つの役割を両立させることを目指した。

建築家によるテキストより

公園全体の拠点となる建築は、既存テラスを共有した木造のA・B棟を改修し、これに連なる形で鉄骨造のC棟と円弧テラスを加えた、3棟構成の計画である。
A棟には山岳案内の情報を集約するスペースと、ハイキングの帰りに汗を流せるシャワーテラスを設えた。B棟は県内外からの会議・研修といったワーケーションや展示などに利用できるワークショップスペースとし、予約利用のない通常時はカフェ客席となる。増築C棟では軽飲食の厨房を設けて休憩所としての機能を拡張した。9席の室内席のほか公園の一部として常時出入りできる円弧状のテラス席を設け、既存テラスとの通り抜け動線を設けている。

建築家によるテキストより

増築したC棟は鉄骨造とした。斜面に載る基礎形状を小さくして土壌への負荷を最小限としつつ、上層では最大2間張り出した円弧状のテラスが斜面の上である立地とあいまって浮遊感を与えている。一見不釣り合いに見える形態だが、内外空間の重心の操作によりヤジロベエのような安定した構造となっている。斜面とのバッファとなる下層は良好な空調機環境として活用した。A棟に増設したシャワーテラスも既存基礎から方杖で持ち出し、斜面との接触を避けている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/9/30-10/6]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/9/30-10/6]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/9/30-10/6)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 石上純也が設計した「house & restaurant maison owl」の一般宿泊予約が開始。山口県宇部市にあり、2024年日本建築学会作品賞を受賞した建築。1日1組限定で全館貸切が可能
  2. 長坂常 / スキーマ建築計画による、群馬・太田市の「古川製作所新社屋+工場」。部品製造会社の“生産システム”を作る企業の為に計画。認知度を高めて雇用にも貢献する存在を目指し、“会社の顔となる開かれた建築”を志向。内外の多様な要素に“一貫した軸”を与える為にグリッドを用いて設計
  3. 浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る
  4. 森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わる
  5. アソトシヒロデザインオフィスによる、東京の「練馬の家 / 路地のスリット」。住宅密集エリアの旗竿地に計画。“明るく伸びやかに”暮らせる住宅を求め、外と内に“スリット”状の空間を設ける構成を考案。二つの空間が連動して“街で過ごす様な多様性に富む光や風の流れ”を建築にもたらす
  6. 鈴木岳彦建築設計事務所による、京都市の「醍醐の家」。山並みを望む住宅地に計画。この場の“暮らしの可能性”を追求し、“広大なパノラマ”と“家族の親密な生活”が関係を持ち“日常を形成”する在り方を志向。山々と向き合う三角形平面の居間が中心にある建築を考案
  7. 渡邉明弘事務所・オクムラデザイン・キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO」。雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”。既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向。柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出す
  8. 田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」。木造二階建てを改修した店。非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案。グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定
  9. 丸山晴之+野澤真佑 / ヒャッカによる、福井・勝山市の飲食店「+ヒトマメ」。食品製造企業が新規事業で運営する大豆食品の魅力を伝えるカフェ。未経験の業態への挑戦に対し、建築や体験の“在り方”にまで立ち返って設計。積雪の為の大屋根が特徴的な地域の“風景のひとつ”となる建築を考案
  10. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  11. BIGによる、デンマークの「ペーパーアートミュージアム」。元スーパーマーケットをペーパーアートの美術館に転用する計画。伝統を未来に引継ぐ存在として、“一枚の紙”の様な屋根で既存建物を覆う構成を考案。既存壁面には“折紙”を参照した音響調整機能層が付加される
  12. SANAAの妹島和世と西沢立衛が、自身が設計を手掛けた“グラングリーン大阪の大屋根”について解説している動画。建築の様子も収録。2024年9月に公開されたもの
  13. 米田雅樹 / ヨネダ設計舎による、三重・伊勢市の「キロプテラの家」。編集者の施主と両親の為に計画。“知覚・時間・想像”に拡がりを与える存在を求め、“ルートと選択”という趣旨の元に“モジュールを反復させる”平面構成を考案。複数の経路で“無限遠の様なループ性”も生み出す
  14. O.F.D.A.とSpicy Architectsによる、東京・千代田区の店舗「わかやま紀州館」。都心のアンテナショップ。多様な商品に起因する“大量の視覚情報”という前提に対し、全体に“橙色”を用いて“統一感を与える背景”となる空間を構築。地場の木材も多用し“豊かな香り”で通行人を店内へと誘う
  15. 伊東豊雄と平田晃久が対談しているテレビ番組の動画。2024年9月に公開されたもの
  16. トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「イソップ 南青山」。低層の商業施設内での計画。“集合住宅の様なスケール感”や“窓から差し込む自然光”に着想を得て、心安らげる“家庭のような空間”を志向。什器類を60年代頃の木製家具を参照して“置き家具”の形式で作る
  17. 会田友朗 / アイダアトリエによる、長野の「コードマーク御代田」。里山環境を維持する為の活動拠点。人と自然の“共有の精神”を礎とする施設として、地域の風土資産を巡る道の“結び目”となる存在を志向。螺旋状に連なる“8つのフロア”から“多様な景観”を望める建築を考案
  18. 藤本壮介事務所が受注候補者に選定された、仙台の「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の最終審査公開プレゼンの動画。最終候補者には、北澤伸浩事務所、山田紗子事務所+BPDL+佐藤慎也研究室、昭和tデYetB、日建設計も名を連ねる。審査員は、青木淳、西沢立衛、冨永祥子、岩間友希、髙橋新悦。2024年9月に行われたもの
  19. 藤本壮介事務所が受注候補者に選定された、仙台の「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の提案書が公開。最終候補者の、北澤伸浩事務所、山田紗子事務所+BPDL+佐藤慎也研究室、昭和tデYetB、日建設計のものも公開。審査員は、青木淳、西沢立衛、冨永祥子、岩間友希、髙橋新悦
  20. 建築家の藤田雄介による書籍『建具の手がかり: 境界を操作する39の手法』をプレビュー。建具メーカーも運営する建築家による初の単著。スカイハウスほか26作品と著者自身による13作品を取り上げ、“建具”と“境界”に着目して読み解く

安藤忠雄の活動を特集したテレビ番組の動画。安藤が改修を手掛けた、京都の「湯川秀樹博士旧宅(京都大学下鴨休影荘)」について紹介する内容。2024年10月に放送されたもの

安藤忠雄の活動を特集したテレビ番組の動画です。安藤が改修を手掛けた、京都の「湯川秀樹博士旧宅(京都大学下鴨休影荘)」について紹介する内容です。2024年10月に放送されたもの。施設の概要が京都大学のページに掲載されています。年数回の一般公開も予定されているとのこと。

o+hの大西麻貴と百田有希が、TOTOギャラリー・間での自身の展覧会「⽣きた全体――A Living Whole」について解説している動画。2024年10月に公開されたもの

o+hの大西麻貴と百田有希が、TOTOギャラリー・間での自身の展覧会「⽣きた全体――A Living Whole」について解説している動画です。2024年10月に公開されたもの。アーキテクチャーフォトでは、こちらの展示を特集記事として紹介しています。

ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案
ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案外観、北側の駐車場より見る、夕景 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案1階、吹抜のある販売エリアからメインの販売エリアを見る。 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案1階、メインの販売エリア、夜景 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案2階、販売エリア全体を見る。 photo©太田拓実

ODS / 鬼木孝一郎が設計した、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」です。
郊外のジュエリー店の計画です。建築家は、内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向しました。そして、メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案しました。店舗の公式サイトはこちら

セレクトしたブライダルリングを扱うジュエリーショップ「BIJOUPIKO 福井店」。
移転にあたり、建築と内装のデザインを担当した。2024年に新幹線が延伸した福井駅から車で15分ほどの大通りに面した店舗となっている。

建築家によるテキストより

大雪への対策から切妻の屋根形状を採用。中央に二層のコアを設け、その両側に開放的な吹き抜け空間を配した構成とした。
褐色の吹付け仕上げの壁とした中央コアは商談スペースを含めたメインの販売エリアとし、落ち着いて商品を選べる場所となっている。

それに対し白く仕上げた両側の吹き抜けは、北面を全面ガラスに、東西面にはローサイドライトを設け、外光が安定して充満する開放感のある空間とした。

建物の周囲には店内からも楽しめる石庭を設けている。

建築家によるテキストより

2つの質の異なる空間を共存させることにより変化のあるシークエンスをつくり、建物内を散策したくなるようなショップとなることを目指した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 幅広い用途のインテリアを手掛け、“価値ある空間”を創造し続ける「株式会社モノグラフ」が、インテリアデザイナー(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 幅広い用途のインテリアを手掛け、“価値ある空間”を創造し続ける「株式会社モノグラフ」が、インテリアデザイナー(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 幅広い用途のインテリアを手掛け、“価値ある空間”を創造し続ける「株式会社モノグラフ」が、インテリアデザイナー(既卒・経験者)を募集中

幅広い用途のインテリアを手掛け、“価値ある空間”を創造し続ける「株式会社モノグラフ」の、インテリアデザイナー(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【会社概要】
2015年に設立された株式会社モノグラフは、東京都を拠点に、ホテル、飲食店、物販、ジュエリー、オフィスなど幅広い分野のインテリアデザインを手掛けるデザイン設計会社です。
さらに「Ergo」というアートスタジオも運営し、アート性を追求したデザインの提供にも力を入れています。私たちは、実業家や経営者との密なやりとりを通じて、デザインとコンサルティングの両面から価値ある空間を創造し続けています。

【働く魅力】
株式会社モノグラフでは、デザイナーとしてのスキルを存分に発揮できる場が整っています。経験豊富な方には、早い段階からクライアント対応を任せるなど、裁量の大きい業務に挑戦できます。
デザイン経験が浅い方でも、図面制作スキルを活かしてプロジェクトに参加し、実践を通じて成長できる環境が整っています。多彩な案件を手掛けることで、実践的な知識と経験を積みながら、デザイン力を磨くチャンスが広がっています。

【社内の雰囲気】
風通しの良いフラットな社風が魅力の株式会社モノグラフでは、社員一人ひとりが自由に意見を発信でき、アイデアを形にするプロセスを大切にしています。代表の市村を中心に、コンセプトワークやアイデアを共有しながら、互いに刺激を与え合い成長できる環境です。
デザインやアートが好きな仲間とともに、クリエイティブな挑戦を続けています。

渡邉明弘事務所・オクムラデザイン・キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO」。雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”。既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向。柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出す
渡邉明弘事務所・オクムラデザイン・キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO」。雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”。既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向。柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出す外観、北東側より見る。 photo©鳥村鋼一
渡邉明弘事務所・オクムラデザイン・キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO」。雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”。既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向。柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出す外観、北側の道路より1階部分を見る、夕景 photo©鳥村鋼一
渡邉明弘事務所・オクムラデザイン・キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO」。雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”。既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向。柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出す1階、シェア型レストラン、夕景 photo©鳥村鋼一

渡邉明弘建築設計事務所奥村雅俊 / オクムラデザイン西坂達哉 / キーマンによる、東京・千代田区の「REDO JIMBOCHO / 神田神保町武田ビル再生」です。
雑居ビルを改修と耐震化した“シェア型複合施設”です。建築家は、既存の状態に対し、“修繕”でも“建替”でもない“再生”する設計を志向しました。そして、柱の増し打ち補強を含む“総合的な計画”で他の選択肢では“得難い空間”を生み出しました。施設の場所はこちら(Google Map)。

耐震補強専門の建設会社が立ち上げた建物再生事業のモデルケースとして、神保町にある築49年の雑居ビルを耐震化し、シェア型複合施設として再生した。

敷地の北側には古書店などを営む様々な時代の建物が重層的な景観を残すものの、その多くが耐震性や老朽化などの問題を抱えながら修繕による延命を繰り返している。反対の南側では、古ビルは再開発で一掃され巨大なオフィスやマンションがそびえている。そんな真逆の性格をしたエリアがぶつかる角地で、既存建物は「修繕」と「建替・再開発」の二者択一を迫られるように建っていた。

建築家によるテキストより

既存建物自体は、築古の小規模ビルに典型的な狭小偏心コアの構造形式であり、再生とは相性が良いとは言えなかった。なぜなら耐震性や機能性といった問題を抱える一方で、それを解決しようにもブレースや耐力壁による耐震化、エレベーターや吹き抜けによる動線や空間構成の変更、老朽化した設備の単なる入れ替えなどは機能的・経済的に困難だからであり、これが「修繕」と「建替・再開発」の二項対立をもたらしているからだ。

建築家によるテキストより

そこで、総合的・複合的な計画によって諸問題を解決することで、このような構造形式を作り変えるのではなく活かすことを考えた。
耐震化においては陳腐化した設備を更新する際に高架水槽や塔屋の一部を撤去することで建物を軽量化、耐力を向上させた。そうして必要な補強量を削減し、構造形式を維持するように柱だけを増し打ち補強した。

階毎に異なる環境を仕上げで強調させながら、躯体のポテンシャルを最大化するようにインフィルを計画していったところ、ワンオペ営業も可能なコの字型カウンターや放射型に間仕切られたシェアハウスの個室群など、この建物を再生したからこその、新築や修繕では得難い空間が出来上がった。

建築家によるテキストより
浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る
浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る外観、北西側の道路より見る。 photo©長谷川健太
浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る1階、左:ダイニングエリア、右:リビングスペース、左奥:キッチン、右奥:アトリエ photo©長谷川健太
浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る1階、左:1階から2階への階段、正面:リビングスペース photo©長谷川健太
浜田晶則建築設計事務所による、東京・世田谷区の「民家A」。現代の実家像も目指した住宅。施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案。民家の要素や構成を援用して造る2階、廊下からベッドルーム1側を見る(建具を閉めた状態)。 photo©長谷川健太

浜田晶則建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の「民家A」です。
現代の実家像も目指した住宅の計画です。建築家は、施主が書いた“生活像の文章”を出発点とし、家族の記憶の象徴となる“もの”を街に対して表現する縦長窓“見世のディスプレイ”を備えた建築を考案しました。また、民家の要素や構成を援用して造りました。

誰しも実家という存在がある。それは生まれた家であり、そのときの原風景は頭の片隅に存在している。そこには親がいて、家族がいる。東京で若い夫婦が子どもと共に暮らすための家は、その子どもにとっての実家になる。実家という千差万別のイメージのなかで、二人の夫婦から紡ぎ出される現代の実家像「実家2.0」をつくることができないかと考えた。

建築家によるテキストより

設計が始まってすぐ、ライターであるクライアントに、新しい家での生活像の文章を自由に書いてもらった。文章には、各個人1人1人の暮らし、家族としての暮らし、家族+友人による疑似家族の形成、街に家族を開いていく・・・など、プライベートとパブリックをグラデーション的に存在させたい旨が描かれていた。それらの断片の情景を、日本の民家の要素といえるエレメントや構成を援用しながら進めることとした。

建築家によるテキストより

民家は生活文化を象徴する最も大きな民藝の一つであるといえる。日本文化における民家の系譜としての現代民家のスタンダードをめざした。

外観は蔵のような見た目としつつも、軒天井は上方向に納めており、外に向かって開いているようなしつらえとした。切妻屋根が家の象徴として都市の風景と一体となるであろう。

また、人の動きや家族の記憶の象徴となる「もの」の蓄積が表現される大きな縦長の「見世のディスプレイ」が道に面する。それは現代における町家の見世であり、電子モニターのように前面の道との視覚的な交流を可能にする。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 MAD Architectsにて実績を積み設立され、中国の大規模建築も手掛ける「ARCHER」が、デザインアシスタント(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 MAD Architectsにて実績を積み設立され、中国の大規模建築も手掛ける「ARCHER」が、デザインアシスタント(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 MAD Architectsにて実績を積み設立され、中国の大規模建築も手掛ける「ARCHER」が、デザインアシスタント(既卒・経験者)を募集中

MAD Architectsにて実績を積み設立され、中国の大規模建築も手掛ける「ARCHER」の、デザインアシスタント(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

中国北京で活躍するMAD Architectsにて実績を積んだ主宰が、日本で建築デザイン事務所ARCHERを設立。

建築を意味する“ARCH”とそれに従事する“~ER”と組み合わせた造語として、“設計”ではなく“デザイン”に特化した建築との向き合い方を模索している事務所です。

中国で乱立する画一的な高層住宅が社会問題となっている中で、デザインによって付加価値をつけていくことが重要になってきており、我々は自然のエレメント(要素)をデザインに取り込んだ、バイオフィリアデザインを思想の軸に建築デザイン活動をしています。

中国の主要都市における大規模開発の中でもランドマークとなるような重要なプロジェクトに関わることができ、また、デザインにおいて自由度の高いプロジェクトが多くとてもやりがいがあります。少しでも興味を持って頂いた方はぜひ、ご応募ください。

田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」。木造二階建てを改修した店。非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案。グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」。木造二階建てを改修した店。非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案。グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定1階、左:物販棚、右:客席 photo©志摩大輔
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」。木造二階建てを改修した店。非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案。グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定2階、奥座敷 photo©志摩大輔
田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」。木造二階建てを改修した店。非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案。グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定2階、奥座敷から開口部越しに坪庭を見る。 photo©志摩大輔

田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOが設計した、東京・台東区の飲食店「茶室ニゴウ」です。
木造二階建てを改修した店です。建築家は、非常に小さな面積という与件を受け、蛍光カラーの“幾何学図形”を導入して“空間認識に揺らぎを与える”計画を考案しました。また、グリーンとピンクの色はブランディングを手掛ける北川一成が選定しました。店舗の公式サイトはこちら

敷地は浅草の仲見世通りから細い路地を通り抜けた先にあります。
築70年程の小さな木造二階建ての元ハンコ屋さんを改修・コンバージョンしました。オーナーは奥浅草に茶室ryokanという敢えて極小の宿泊室を茶室に見立てたホテルを運営しています。今回は関連施設として、その2号店である飲食店を設計しました。

建築家によるテキストより

我々は蛍光グリーンの壁面と蛍光ピンクの円盤、2つの幾何学図形を古い建物にインストールしました。1階のグリーンの壁面は長屋だった隣家の撤去により傾いた建物の補強を兼ね、2階には極端に低いピンクの楕円の天井を挿入。2階へ客を誘います。

建築家によるテキストより

また2色の蛍光カラーは間近で正対すると距離感が狂い空間認識に揺らぎを与えます。奥浅草のネオンのイメージを反映したものとして、この飲食店のブランディングを統括するデザイナー・アーティストでGRAPH代表の北川一成氏によって選ばれたカラーです。

建築家によるテキストより
森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わる
森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わる左:アトリエコテージ VC-3、右奥:アトリエコテージHC-2 photo©母倉知樹
森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わる外観、アトリエコテージ HCを見る。 photo©母倉知樹
森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わるアトリエコテージ HC、リビングから水廻り側を見る。 photo©母倉知樹
森下修 / 森下建築総研による、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」。設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置。既存の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わる左:アトリエコテージ VC-1、右奥:ShowIn 書院、夜景 photo©母倉知樹

森下修 / 森下建築総研が設計した、兵庫・神戸市の、宿泊施設「ThinkStay Mt.」です。
設計者が事業主で運営も手掛ける山中のワーケーション施設の計画です。“心地よく創造的な活動”の場を目指し、5棟の高床式の“アトリエコテージ”を設計して森の中に配置しました。また、平田雅哉による既存数寄屋の修復は設計者の主導のもと平田建設も関わっています。施設の公式サイトはこちら

2016年夏、酷暑の中、六甲山に登った。六甲ケーブル山上駅前の小山を成す5300㎡の地所を見る目的もあった。荘厳な杉の木立に慄き、その中の見通しも効かない鬱蒼とした森、藪に分け入る。何やら生物が出てくるのではと腰が引ける中、朽ちた数寄屋を見つける。建具ははずれ、柱壁は傾き、風雨が吹き込んでいた。

六甲山はかつて、関西の避暑地として賑わい、国内初のゴルフコース、人工スキー場が開設され、遊園地や別荘、保養所、幾筋のロープウェーが建ち並んだが、その後、国立公園に指定され、建物の新築も禁止された。幾多とあったホテルや施設も閉じていく。文化的な集積が消えていく。

当初は私共も地所を顧客から譲り受けることを断念したが、まもなく、コロナ禍が世界を襲った。いつ納まるかもわからないパンデミックの中、ライフスタイルや価値観を変えこの後の社会を私たち建築・環境を作る人間が如何にイノベートするか、リ・クリエイトするかを考えた。焦燥感にも似た思いの中、自らが事業主となりThinkStayMt.という「第三の居場所」、クリエイトの場を自分たちだけでなく次代のためにも創ることを決意した。

建築家によるテキストより

六甲ケーブル山上駅前の小山、標高760mの地にワーケーションなどを意識したサードプレイスを創った。
天覧台にも近く、都市を俯瞰しながら大自然の中、感性を研ぎ澄まし、創造力を刺激する宿泊可能なアトリエコテージ群を森に潜ませた。

建築家によるテキストより

数寄屋周辺の山の斜面に自然を崩すことなくフラットなアトリエHCとタワー型アトリエVC、計5棟のアトリエコテージを浮遊させる。急峻な斜面の中、樹木の隙間を探して建築するので、自ずとフットプリントは小さくなり斜面に浮く高床式の構造となる。細分化された鉄骨軸組にポリカ波板を両面張りしダブルスキンを形成、樹々の中に浮遊する解放感を実現しつつも温熱環境をコントロールする。加えて開閉可能な厚手のカーテンを外周全域に設け、内部環境を快適に包む。開かれた環境装置を森の中に浮遊させる。

森の中に浮遊し、感性を研ぎ澄ます。水を汲み、火を焚き、食事をつくる。そんな生きる上での基本的な所作がここでは新鮮に感じられる。キッチンやサニタリーはもちろん、プロジェクタ・スクリーン、WIFI、焚火スペースなどなど、ワーケーションとしての設備は全て整っているが、自然の中、手間をかけることにより得られる何かを感じて欲しい。

建築家によるテキストより

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