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最も注目を集めたトピックス[期間:2023/4/3-4/9]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/4/3-4/9]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/4/3-4/9)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示
  2. 新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京の住戸改修「House K」。高台に建つ集合住宅での計画。採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築。素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向
  3. 川嶋洋平建築設計事務所による、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」。二面接道の旗竿形状の様な敷地。場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出。“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る
  4. 井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」。都心ながら緑深い森に隣接する敷地。環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築。“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す
  5. 葛島隆之建築設計事務所による、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」。陶芸工房の拡張計画。母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案。よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図
  6. 赤熊宏紀建築設計事務所による、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」。民間運営のサイクルパークの管理棟。“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築。様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図
  7. 八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSによる、ローテーブル「mum」。廃棄漁具を再利用して素材から開発。新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作。リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす
  8. 山縣武史建築設計による、東京・杉並区の、賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催。子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を実施。建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎
  9. トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」。国内初の直営の路面店。ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向。製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観も演出
  10. OMA / 重松象平のデザインアーキテクトによる、東京・渋谷区の商業ビル「原宿クエスト」。駅近くの敷地に計画。表参道と奥原宿エリアの接続を意図し、“大通り”と“周辺のヴィレッジ”の二面性に応える建築形態を考案。商業的な顔を作ると同時に都市の新たなアクティビティを誘発
  11. 種昻哲 / studioSHUWARIによる、富山市の店舗「ideal coffee&bake」。個性的な店舗が並ぶ通りに計画。施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案。全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ
  12. MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図
  13. 藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図
  14. 芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加する「建築のための香り展」が、東京・西麻布で開催。昨年開催され好評を博した展覧会が、新たな会場にて“予約不要”で公開。其々の建築の為にアットアロマが制作した“香り”等を展示
  15. 伊庭野大輔と藤井亮介による、東京・渋谷区の「ディアゴナルの住宅」。住宅密集地に計画。空間の“繋がり”と風景との“結合“を求め、全体をスキップフロアで連続させた上で床・壁・家具の操作で周囲との多様な関係性を構築。各要素を外部の形態と近似させて建築の“都市化”も意図
  16. 片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能
  17. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  18. へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案
  19. 元木大輔 / DDAAによる、大阪市の店舗「sukima Osaka」。既存木造建物を活用した服飾ブランドの店。商品デザインの特徴である“リミックス的手法”の延長上の空間を求め、既存に手を加えず“レイヤーを足す”設計を志向。改装ではなく“加装”と捉えて用いる素材等も探求
  20. 桐山啓一 / Airhouseによる、愛知・名古屋市の「八事の家」。自然に囲まれた急傾斜の敷地。平地の無い状況での合理性も意図し、4本の鉄骨柱で支えるRC床の上に“木造の家”が載る構成を考案。木々と床の高さの関係を検討して“森に浮遊する”様な住環境を作る

伊東豊雄と彫刻家の名和晃平による、対談イベントの動画。2022年8月に行われ、大阪に設計する施設について語る

伊東豊雄と彫刻家の名和晃平による、対談イベントの動画です。2022年8月に行われ、大阪に設計する施設について語られています。

令和4年8月10日(水)、市民会館跡地エリア「おにクル」の設計を手がける伊東豊雄建築設計事務所代表・伊東豊雄さんと、おにクル南側の壁面にアートワークを制作する彫刻家・名和晃平さんによるトークセッションを開催しました。

「おにクル」整備の概要をはじめ、設計意図、壁面アートワークに込められた想いなど、丁寧にご説明いただきました。
また、トークセッションでは、プライベートな交流について談笑される一幕もあるなど、終始穏やかな雰囲気で進み、会場は温かい空気感に包まれていました。

安藤忠雄を特集したテレビ番組“関西リーダー列伝”の動画。2023年3月に放送され公式アカウントでも公開

安藤忠雄を特集したテレビ番組“関西リーダー列伝”の動画です。2023年3月に放送され公式アカウントでも公開されました。安藤登場回の紹介ページはこちら

闘う建築家・安藤忠雄が登場!!

大阪生まれの大阪育ち。
貧しい少年時代を経て、17歳でプロボクサーに!
独学で建築を学び、
建築界のノーベル賞ともいわれる『プリツカー賞』を受賞!

安藤の価値観を変えた〝アートの島〟プロジェクトとは!?
日本を飛び出し、海外でも数々手掛ける巨大プロジェクト。
安藤はいかにして〝世界のANDO〟に上り詰めたのか。

「親分の仕事はたくさんお金をゲットする」
「安藤事務所50年、1回も赤字ない」

大阪商人の顔も見せる安藤。
一方で、私財をなげうって子どものための図書館「こども本の森」を次々建設!

「大阪から出ていくことのできない人間ですから、少しぐらいは大阪を良くしたい」

建築を通じ、日本を元気にしようと走り続ける安藤忠雄。
安藤が思い描く未来とは!?

種昻哲 / studioSHUWARIによる、富山市の店舗「ideal coffee&bake」。個性的な店舗が並ぶ通りに計画。施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案。全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ
種昻哲 / studioSHUWARIによる、富山市の店舗「ideal coffee&bake」。個性的な店舗が並ぶ通りに計画。施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案。全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ photo©種昻哲
種昻哲 / studioSHUWARIによる、富山市の店舗「ideal coffee&bake」。個性的な店舗が並ぶ通りに計画。施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案。全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ photo©種昻哲
種昻哲 / studioSHUWARIによる、富山市の店舗「ideal coffee&bake」。個性的な店舗が並ぶ通りに計画。施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案。全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ photo©種昻哲

種昻哲 / studioSHUWARIが設計した、富山市の店舗「ideal coffee&bake」です。
個性的な店舗が並ぶ通りに計画されました。建築家は、施主の持つ“凛とした空気感”の表現を目指し、シンプルな塗装で壁面等を仕上げて特注照明を“オブジェの様に”配した空間を考案しました。また、全面開放可能な出入口も設けて街と店内を繋ぐ事も意図されました。店舗の公式ページはこちら

新旧の個性的な店舗が立ち並ぶ、富山市のカルチャーの中心的なストリートに立地するカフェ。

建築家によるテキストより

まちとのつながりを重視し、全面開放することができる大きな開口部を設け、ベンチを兼ねた階段によってまちと店内とをつないでいます。また腰壁部分にTwo-Tone Colorの塗装を施すことで、店内外の連続性を持たせています。

シンプルな塗装仕上げの店内に、アクセントとして「てがかり工作室」による特注照明をオブジェのように配置、ガラスと真鍮によるオブジェはこの空間に独特の質感を与えています。

建築家によるテキストより

このカフェをデザインするにあたり、オーナーの持つ凛とした空気感や柔らかさを空間にて表現したいと考え、流行に流されずにその人が持つ世界観や空気感を美しく表現できるような空間づくりを心がけました。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」。国内初の直営の路面店。ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向。製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観も演出
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」。国内初の直営の路面店。ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向。製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観も演出 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」。国内初の直営の路面店。ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向。製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観も演出 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」。国内初の直営の路面店。ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向。製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観も演出 photo©阿野太一

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の「BIRKENSTOCK原宿コンセプトストア」です。
国内初の直営の路面店の計画です。建築家は、ブランドの“クラフトマンシップの体現”を求め、無垢材を“量塊”のまま用いた什器等で“素材の質感を活かす”空間作りを志向しました。また、製品から着想した様々な要素を空間に配置して世界観の演出も意図されました。店舗の公式ページはこちら

創業249年になるドイツのシューズブランド、BIRKENSTOCK国内初の直営路面店となる原宿コンセプトストアの内装計画。

人通りの多い明治通り沿いに、5.6mの間口と4.2mの天井高を持つ奥行のある空間が敷地となった。東京、原宿というロケーションを踏まえ、同社のクラフトマンシップを体現する空間が求められた。

建築家によるテキストより

手作業をベースに素材そのものの特性や物性を取り入れたBIRKENSTOCKのモノづくりにならい、表層にとどまる装飾的な素材使いとは異なる、本物の素材による質感を活かした空間づくりを試みた。

建築家によるテキストより

店内に入ると、ブランドのDNAである、フットベッドの有機的なラインから着想した、湾曲したディスプレイウォールが来客を誘導し、回遊するような動線を生み出す。都市環境を表現する溶融亜鉛メッキ鋼板によるウォールは周囲を鈍く写し込みながら空間に奥行を与える。

それと対を成すように、オーク、ケヤキ、パイン、チークといった無垢の木材を、量塊のままディスプレイ台や棚板として用いプロダクトを引き立たせる。ディスプレイとベンチを兼ねた島什器や、キャッシャーカウンターは樹種の異なる無垢材のキューブを組み合わせて構成。島什器においては床から浮かせるディテールでその量塊性とは対比をなす浮遊感も併せ持つ。
樹木から削り出した木材はノコ引きの目をあえて残すことで、無垢材の存在感を示しながらブランドのクラフトマンシップを象徴する。

建築家によるテキストより
葛島隆之建築設計事務所による、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」。陶芸工房の拡張計画。母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案。よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図
葛島隆之建築設計事務所による、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」。陶芸工房の拡張計画。母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案。よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図 photo©葛島隆之建築設計事務所
葛島隆之建築設計事務所による、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」。陶芸工房の拡張計画。母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案。よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図 photo©葛島隆之建築設計事務所
葛島隆之建築設計事務所による、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」。陶芸工房の拡張計画。母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案。よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図 photo©葛島隆之建築設計事務所

葛島隆之建築設計事務所が設計した、愛知・安城市の「廊下とアトリエ」です。
陶芸工房の拡張計画です。建築家は、母家と新設空間の関係に加えて街との繋がりも考慮し、連続的に作業場を配置して高さを持つ屋根で覆う構成を考案しました。また、よくある倉庫の様な“控えめさ”と“象徴性”を兼ね備えた在り方も意図されました。施主である陶芸家の公式サイトはこちら

愛知県安城市の市街化調整区域に建つ、陶芸家安藤良輔の為のアトリエ。

敷地北側に建つ既存母屋は、南端の一部屋にアトリエを持つ兼用住宅で、本計画では敷地南側の残余部分に増築を行い母屋のアトリエ機能を拡張する計画である。敷地は、前面道路も狭く建て込んでいるが、道路を挟んだ向かい側は遠くまで抜けをもつ。

建築家によるテキストより

建主の要望としては、ガス釜・電気釜・真空撹拌機・ポットミルなどが置けることと、シンクやシャワーブースなどの設備と作業台を設ける事であった。

建築家によるテキストより

母家を含めた作業工程と部屋の並び、更には母屋からまちへのつながりを考慮して、屋根によって半外部空間を取り込んだ機能配置を考えた。
具体的には、母屋アトリエの引き違いサッシを中心軸とした細長い平面の廊下を骨格とする空間構成で、作業部屋(新築)は母屋に近い位置に配置し、使用中に高温となる窯を置く部屋は分棟として外廊下で繋ぐ位置に配置した。陶芸の作業(土・粘土系の作業、石膏系の作業+釉薬の作業、焼成作業)を3つの空間に配し、母屋を含めて連続的に並べた。

建築家によるテキストより
赤熊宏紀建築設計事務所による、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」。民間運営のサイクルパークの管理棟。“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築。様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図
赤熊宏紀建築設計事務所による、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」。民間運営のサイクルパークの管理棟。“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築。様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図公園全景 photo©笹倉洋平
赤熊宏紀建築設計事務所による、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」。民間運営のサイクルパークの管理棟。“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築。様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図外観 photo©笹倉洋平
赤熊宏紀建築設計事務所による、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」。民間運営のサイクルパークの管理棟。“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築。様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図会議室 photo©笹倉洋平

赤熊宏紀建築設計事務所が設計した、京都・北区の「大宮交通公園 特定公園施設」です。
民間運営のサイクルパークの管理棟の計画です。建築家は、“公園と地続きにある東屋”を目指し、要求用途の配置で“ヒューマンスケール”で“裏側を持たない”建築を構築しました。また、様々な使われ方を許容する“余地を含んだ”設計も意図されました。施設の公式ページはこちら

この「大宮交通公園 特定公園施設」は既存管理棟の建替えであり、その手法として京都市初のPark-PFI制度を活用した事業の一環である。

大宮交通公園は、京都駅から車で30分程の場所に位置し、昭和44年のモータリゼーション真っ只中に子供たちが交通知識を身に着けるため、ゴーカートに乗れる模擬交通施設を備えた公園であった。主用途が時代にそぐわなくなり、公園施設の老朽化と北消防署が公園の一角への移転に合わせて、民間運営のサイクルパークとして令和3年4月にリニューアルオープンした。

建築家によるテキストより

既存管理棟は、10段程度の階段を登ったところに2階建ての矩形で、道路に近接していたこともあり排他的な印象を受ける建築であった。そのこともあり、新しく建てるこの建築は、下記を注力して設計を行っている。

①公園施設としてスケール感が逸脱されたものにならないこと
会議室のボリュームを下屋や半屋外空間及び庇で取り囲むことで全周をヒューマンスケールに落とし込んでいる。これにより、どこか日本家屋のような佇まいも持ち合わせたものとなった。また、下屋の屋根上部に高窓を設け、採光と排煙の確保、暖気の排出の役割を担っている。

②公園の中心部に建つため四方すべてが裏とならないこと
四面に諸室の出入り口があることで人の出入りが生まれ、得てして裏側を助長してしまう室外機等の設備機器は、設備スペース(平面計画的にも全体として不整形にならないようにしている)を設けた上で、木製格子の建具を緩衝材とし、直接視認しにくい構成としている。

③利用者への敷居を物理的に低くすること
床FLをGL+300と低く設定することで、縁側や広縁は幼稚園で採用されるようなスケールとなり、この建築の主たる想定利用者の属性である自転車の乗り方を学ぶ園児がアクセスしやすいだけでなく、来園者が居場所みつけやすくアフォーダンスを誘発するように心がけている。

建築家によるテキストより

この公園に相応しい形態を模索する中で、月並みかもしれないが東屋から着想し、公園と地続きにある東屋のような建築を目指した。求められる機能が多いことで、どうしても壁面や出入り口が増えてしまう。それを解決するため、会議室を中心に据えて、東西方向を事務室や公衆トイレ等の諸機能で挟む構成とし、開放性と構造の両立を図っている。

また、この公園においての主役はこの建築ではないと考え、既存樹木を極力残すこと、建築の存在感を前面に出さないこと、合わせて裏側を持たない建築としての見え方を熟慮し、敷地に対して角度をつけた配置としている。

建築家によるテキストより
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart
片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」。内容が度々変わる展示販売を行うギャラリー。柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案。其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能 photo©Lemmart

片田友樹 / micelleによる、大阪の「GALLERI 206_dieci」です。
内容が度々変わる展示販売を行うギャラリーの計画です。建築家は、柔軟に変えられる場の要望に、既存を二つの“対照的な空間”に分割して“背景”も意図した可動什器を考案しました。また、其々に与えた“記号性”が展示構成の手掛りとしても機能する事も意図されました。

展示の内容が常に変わり続ける展示/販売のためのギャラリースペース。

取り扱う主な商品が平面作品とアパレルであり、両極の展示空間に変化できることを求められた。
また、大正時代に建った建物の魅力的な装飾ある内装を活かしつつも、古く脆い既存壁面に頼らず展示できるような新規壁面を作る必要があった。

建築家によるテキストより

そこで斜めの壁面を新たに作り、その裏表で2つの対照的な空間に分割し、フレームをベースとした片付けられる什器で空間を構成した。

展示の内容/物量によって空間の役割が変化するため、補佐の空間、並列の空間、深層の空間など、その関係性を時々に変化させられるように、新規壁の表側space1と裏側space2は対をなす空間として、コントラスト高く作り、両空間に大きくて白いシンメトリーの窓を持つ空間と木の桟の見える囲われた親密な空間という分かりやすい記号性を持たせて、展示の構成の助けになるように考えた。展示、商談(オフィス)在庫展示、休憩など特に用途を縛らず使えるようになっている。

建築家によるテキストより

什器は透明感のあるパンチングメタルで作り、「背景としての存在感」を持たせ、今後のいかなる展示にも対応できるように配慮した。同じ建物の3階にも系列店があり、そちらと関連した運用も想定している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 “自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 “自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中

“自然と建築”をテーマに掲げる「武田清明建築設計事務所」の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

武田清明建築設計事務所はスタッフを募集します。

目の前に石神井公園の池がひろがる「鶴岡邸」が職場となります。晴れの日の水面のきらめき、雨の日の静けさ、季節によって変化する植物群、朝から夕方にかけて移ろう光の質感など、日常的に豊かな自然環境を感じながら働くことで、建築家として必要な自然の観察力を日々高めてくれます。

これからの未来に向けて、2つのテーマで建築を創造しています。

【自然と建築】
・都市に自然をつくる。
・「空間」ではなく「環境」を目指す。
・自然と人工物の新しいバランスを形にする。

【人間と建築】
・人間の中にある「自然」を取り戻す。
・人間の暮らしの中にある「変化」と「不変」を受け入れる。
・「ひとりでいること」と「みんなでいること」の自由さをつつむ。
・地域の中でもうひとつの「まちの家族」を育む。
・高齢者から子どもまでのだれもが主体的に生きる「多世代」をつくる。

現在、住宅、集合住宅、福祉施設、飲食店、ホテル、インテリア、プロダクトなどのプロジェクトが進行中で、将来的に多様な用途・規模の建築設計を行っていきたい人のステップアップには良い環境です。未来に向かってヴィジョンを投げかけ、そこから現代を引き上げる力をもった建築を共につくっていくメンバーを募集しています。

実務を経験し開業までのステップを踏みたい独立志望の方、会社と共に成長しながら長く勤めたい方、自身のクリエイティビティを発揮したい方など、意欲のある多様な方々にひらかれた設計事務所です。

ご応募お待ちしております。

ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観、夜景 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示外観、夜景 photo©中村絵
ツバメアーキテクツによる、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」。古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地。既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向。現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示住戸b、1階 photo©中村絵

ツバメアーキテクツが設計した、神奈川・横浜市の「六角橋の四軒長屋」です。
古い長屋が建ち並ぶ街の三角形の敷地に計画されました。建築家は、既存の問題を解決した“次なる長屋”を目指し、面積配分や開口等の操作で“多様な質”を作る設計を志向しました。そして、現代の条件と均衡させ“家か店という二者択一”でない在り方も提示する事が意図されました。

六角橋は、駅を降りるとすぐ商店街が始まる。その一つに、戦後闇市の長屋を起源とした木造長屋が密集した「ふれあい通り」があり、木造アーケードに人や物が溢れる。商店街の先には通学路が重なり、アクティブな長屋が続く。この町は長屋によって暮らしの能動性が発露しており、住宅地に人が集まる風景が作られている。

建築家によるテキストより

ただ、古い長屋は防火、防音、耐震、断熱、光環境などの問題を抱える。
例えば長屋は道に対して一階の間口を均等に多く並べることが優先されるため、二階の日照など居住性能の確保は後回しとなる。実際、賑わう木造長屋商店街の二階には人はほとんど住んでいない。また、長屋を使いこなせなかったり、引退するとどうなるか。店をやめればシャッターが降り、アパートに建て替われば路面のバルコニーには目隠しがつく。どっちに転んでも街並みはマスクをすることになる。

この街の未来を考えるために、複数の敷地に対し中長期的な検討を同時にラボ業務として取り組んだ。そのうちの一つの敷地がすぐ手がつけられそうだったので、次なる長屋のカタチを示すつもりで具体的な設計を行った。

建築家によるテキストより

敷地が三角形であるために、間口固定ではなく、区画毎の面積を固定することにした。そうすると「間口が広く浅い区画」から「間口が狭く深い区画」までの質の違いをシンプルな原則で作り出すことができた。同時に道路車線をかわすために折りさげた屋根も住戸毎に特徴を与える。多様な質を作ることで、様々な使い手が集まり、家と店の間が開拓されるだろうと考えている。
また表通りに対して直交する敷地なので、そっぽを向いたのっぺらぼうにならないように、一階の雁行させた壁で奥行きを作った。表通りに向く部分は内外共にDIY壁とし、二階との差分による軒下は植物やベンチなどが溢れ出す余白にした。

建築家によるテキストより
新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京の住戸改修「House K」。高台に建つ集合住宅での計画。採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築。素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向
新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京の住戸改修「House K」。高台に建つ集合住宅での計画。採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築。素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向 photo©兼下昌典
新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京の住戸改修「House K」。高台に建つ集合住宅での計画。採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築。素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向 photo©兼下昌典
新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京の住戸改修「House K」。高台に建つ集合住宅での計画。採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築。素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向 photo©兼下昌典

新井里志+中富慶 / Kiiが設計した、東京の住戸改修「House K」です。
高台に建つ集合住宅での計画です。建築家は、採光と通風に恵まれた“空間の質”を活かす為に、躯体の歪な形状に必要機能を収めて“空気感を共有できる大きなワンルーム”を構築しました。そして、素材と色を重ね合わせた異種混合の意匠を志向しました。

都心の高台に建つ築50年になるマンションに仕事場を兼ねた住居を設計した。

このマンションは近くの川に向かう、すり鉢状の地形の中腹にある。前面道路を挟み用途地域がかわるため目の前に背の高い建物はなく、バルコニーからは、地形に沿い広がる街と空を広く望むことができる。コの字型のフロアには3面に窓があり、1日を通して日の光が入り風が抜け、どこにいても外を近くに感じることができる。

建築家によるテキストより

地形や周囲の環境、長い間住み継がれてきた痕跡が、この場所独自の空間の質を生み出している。
これら様々な要素が重なることで生まれる元からここにあるものを最大限に生かし取り込みながら、居心地の良い場所にしたいと考えた。

建築家によるテキストより

既存の平面形状を利用し、コアによって切り取られた隙間や大小のスペースに必要な機能を与え、光や風をさえぎらない全部がつながったひとつの空間として構成している。ゆるやかに分けながらつなげていくことでそこにある空気感を共有できる大きなワンルームのような場所として、どこにいても居心地よく好きな場所を自由に選んで過ごせるようにした。

いつかの職人さんの手書きや作業の跡が残る躯体に、金属や木、ファブリック、土、漆喰、植物やテラゾーなど様々な質感と素材、たくさんの色を足していき、新しいものと古いもの、荒々しい質感や繊細な素材、異なる性質のものを重ねあわせ一体となって心地よい空間となるよう計画している。

建築家によるテキストより
井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」。都心ながら緑深い森に隣接する敷地。環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築。“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す
井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」。都心ながら緑深い森に隣接する敷地。環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築。“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す photo©三嶋一路
井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」。都心ながら緑深い森に隣接する敷地。環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築。“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す photo©三嶋一路
井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」。都心ながら緑深い森に隣接する敷地。環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築。“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す photo©三嶋一路

井川充司 / IKAWAYA建築設計による、東日本の住宅「Concrete Log House」です。
都心ながら緑深い森に隣接する敷地に計画されました。建築家は、環境の特徴を活かした建築を目指し、道路側への建物配置で騒音を遮断した上で森と繋がる中庭を構築しました。そして、“静寂”の庭を介して内外を繋げて“豊かな時間の流れ”を生み出す事が意図されました。

敷地は駅から徒歩5分でありながらその先には緑深い森が広がる。都市から森へのちょうど入り口に位置する敷地である。

建築家によるテキストより

二面道路に対して建物を配置し、隣地側に面して大きな中庭を設けた。道路からの騒音は自らの建物によって遮断する。隣地に対しては中庭を設け、隣地の森と繋がる、共有の森を作り出した。静寂を獲得した中庭に対し暮らしを開いていく。

建築家によるテキストより

軒の深さを詳細に検討する事で、夏季の直射日光を防ぎながら、冬季の低高度の太陽光は積極的に室内に取り入れる計画とした。夏場の強い日差しを遮断するためカーテンを締め切ることなく、庭との積極的なつながりを作ることができた。

静寂の中で気づく、ささやかな環境の変化。多方向に庭があり空が見える。体内のリズムを庭と共に調整する事ができる。緩やかな時の流れ、大きな自然に身を任せることで得られる、豊かな時間の流れを実現した。

建築家によるテキストより
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSによる、ローテーブル「mum」。廃棄漁具を再利用して素材から開発。新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作。リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSによる、ローテーブル「mum」。廃棄漁具を再利用して素材から開発。新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作。リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす旅館に設置される座卓サイズのローテーブルとなっている。 photo©PAN- PROJECTS
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSによる、ローテーブル「mum」。廃棄漁具を再利用して素材から開発。新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作。リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす加工を加えた側面。石のような質感となる。廃棄プラスチックの取り除きれない汚れや、不規則な粒の大きさ等に起因する素材の揺らぎが、表面に波模様のように現れる。 photo©PAN- PROJECTS
八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSによる、ローテーブル「mum」。廃棄漁具を再利用して素材から開発。新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作。リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす最終的に生み出された艶やかな漆黒の天板は、海そのものを表現しているようであり、素材自体のストーリーを伝えている。 photo©PAN- PROJECTS

八木祐理子+高田一正 / PAN- PROJECTSが設計した、ローテーブル「mum(マム)」です。
廃棄漁具を再利用して素材から開発されました。建築家は、新しい価値の創出を目指し、原材料を“海からの恵み”と再定義して“母なる海”を想起させる“食卓”を制作しました。また、リサイクル過程で生まれる不規則な素材感も“海面”に見立て活かす事も意図されました。

「mum」は、サスティナブル・スタートアップ企業であるREMAREの依頼を受け、漁業を行う上で必然的に生まれる大量の樹脂製廃棄漁具の問題に対し、素材開発及び家具の制作を行ったものである。地元漁師のコミュニティと連携し、現在問題化しているネットやブイ等を主に取り扱い、その意味と、そこに新しい価値を見い出すことを目指した。

建築家によるテキストより

計画は先ず、海から収穫される海洋プラスチックや破損した漁具なども、海からの恵みであると再定義し、海洋プラスチックが既に環境の一部となった「現代における新しい自然とは何か」と問いかけることから始まった。海洋プラスチックは一般的に汚染として考えられているが、もう海からこれらを完全に取り除くことは出来ない事が分かっている。ならばこれはもう新しい自然物として受け入れる他無い。ここで大切なのは、この新しい自然とどう私達が関係を結ぶかである。

建築家によるテキストより

こうした考えをベースに、我々は海洋プラスチックをリサイクルする過程において、必然的に生み出される波のような不規則なテクスチャーに着想を得て制作を行った。汚れや、不規則な粒の大きさ等に起因する素材の揺らぎが、制御しきれない要素として素材に現れる。これは自然素材を扱う時の感覚に似ている。木材の木目や石材の模様を人の都合で完全にはコントロール出来ないように、海洋プラスチックが生み出すこの揺らぎは個別の特性で、工場から生成される樹脂製品とは全く異なるものである。

この素材特性そのものを活かし、オーシャンプラスチックを自然界の素材として表現することをテーマとした。木目そのものを自然が生み出した模様として愛でるように、オーシャンプラスチックの揺らぎそのものを素材の個性として、そのままに表現する。最終的に生み出された艶やかな漆黒の天板は、海そのものを表現しているようであり、素材自体のストーリーを伝えている。

建築家によるテキストより
川嶋洋平建築設計事務所による、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」。二面接道の旗竿形状の様な敷地。場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出。“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る
川嶋洋平建築設計事務所による、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」。二面接道の旗竿形状の様な敷地。場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出。“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る photo©TOREAL 藤井浩司
川嶋洋平建築設計事務所による、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」。二面接道の旗竿形状の様な敷地。場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出。“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る photo©TOREAL 藤井浩司
川嶋洋平建築設計事務所による、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」。二面接道の旗竿形状の様な敷地。場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出。“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る photo©TOREAL 藤井浩司

川嶋洋平建築設計事務所が設計した、東京・武蔵野市の、テナントビル「O_building」です。
二面接道の旗竿形状の様な敷地に計画されました。建築家は、場の特性に応える在り方を求め、隣地との“隙間”も積極的に検討して公道同士を繋ぐ“小道”を創出しました。そして、“ハーフミラー”の塀で不利な条件を緩和しながら多様な体験と景色を作る事も意図されました。

東京都武蔵野市に設計した地上3階建てのテナントビルの計画です。
敷地は南北の2つの道路に接道する旗竿形状のような特徴的な敷地となります。

建築家によるテキストより

本計画では隣接する建物との隙間を積極的に計画することで、2つの道路を繋ぐ動線と隙間のシークエンスを主に検討しています。

建築家によるテキストより

建物の計画としては条例で決められた斜線をかわしながら外部階段を配置し各階にシンプルなテナント区画を積み上げた構成となります。斜線をかわすことによってできた小道は建物の隙間を通り抜けるように2つの道路を繋いでいます。

敷地は商業地域のため隣接する建物も本敷地ギリギリまで立ち並んでいることから隙間の小道は圧迫感があり薄暗くなってしまう時間帯が多いことが懸念されました。そこでハーフミラーの塀を立てる計画としました。
その塀は隙間に差し込む1日の日差しの明暗の移り変わりを細かく拾いながら、こちら側の敷地を映したり、向こう側の隣接する建物の裏側を透過させたり、2つの景色を重ねたりします。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/3/27-4/2]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/3/27-4/2]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/3/27-4/2)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図
  2. 伊庭野大輔と藤井亮介による、東京・渋谷区の「ディアゴナルの住宅」。住宅密集地に計画。空間の“繋がり”と風景との“結合“を求め、全体をスキップフロアで連続させた上で床・壁・家具の操作で周囲との多様な関係性を構築。各要素を外部の形態と近似させて建築の“都市化”も意図
  3. 藤田雄介+伊藤茉莉子 / Camp Designによる、東京・北区の「野縁の家」。建て込んだ場の再建築不可の木造住宅の改修。採光確保を設計の主題として、天窓等からの光を拡散する“半透明ポリカの光天井”を考案。内部建具の見付も“極限まで”細くして光で満たされる空間を作る
  4. 菊嶋かおり+永澤一輝 / knofによる、東京・江東区の住戸改修「Y / wardrobe」。大量の衣服を持つ施主の為に計画。大きな“クローゼット”の要望に、床面積の約半分を“ワードローブ”として生活の中心に据える設計を志向。保管だけでなく“選ぶ・片づける・共に過ごす”楽しみを生み出す
  5. 藤原・室 建築設計事務所による、大阪・吹田市の「南千里の家」。住宅街の段差のある敷地。場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案。施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いる
  6. 山縣武史建築設計による、東京・杉並区の、賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催。子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を実施。建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎
  7. 曽我部・吉岡研究室とマチデザインと長谷川明事務所による、愛媛の「来島海峡サービスエリア仮設店舗」と「大三島みんなのワイナリー醸造所」。“仮説店舗”を使用後に“醸造所”に再活用。店は、低コストと再活用を前提に、地域の“タバコ乾燥小屋”を想起させる建築を考案。醸造所は、既存部材に新部材を加えて要求機能に応える
  8. OSTR / 太田翔+武井良祐による、移動型サウナ「サバス」。路線バスの車両をサウナに改修。転用だから生み出せる“体験”を目指し、既存の座席配置等の活用に加えて“バスの廃材”を再利用して空間を構築。風景に馴染む“バスでありサウナであり建築”も志向
  9. KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催
  10. 桐山啓一 / Airhouseによる、愛知・名古屋市の「八事の家」。自然に囲まれた急傾斜の敷地。平地の無い状況での合理性も意図し、4本の鉄骨柱で支えるRC床の上に“木造の家”が載る構成を考案。木々と床の高さの関係を検討して“森に浮遊する”様な住環境を作る
  11. 香取慎吾と小嶋伸也・小嶋綾香 (kooo architects)のコラボレーションによるインスタレーション「庵柔 An ju」
  12. 坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・港区の「OVERCOAT TOKYO」。衣料品ブランドの直営店併設のスタジオ。技術に定評がある同社の“素の現場”に価値を見出し、“直接作り手から話を聞いて服を買う”空間を志向。“商業的な顔”の作り込みではなく“即興的”な設計も意図
  13. 清水義文 / SOU建築設計室による、東京・西東京市の、医療複合施設「LIFE MEDICAL CARE いずみ」。未病維持から看取りまでを担う地域拠点となる施設。様々な用途が“適度な距離感”で共存する場を求め、“町並み”を想起させる“小屋の集合体”の様な建築を考案。特徴的な外観は周辺の住宅街との親和性も意図
  14. ファラによる、ポルトガルの集合住宅「houses of cards」。5つの住戸を持つ建築。“遊び心”のある“帯状”の要素で全体を包んで、住戸群をひとつに見せかけ“集団と私的の緊張関係にあるオブジェ”を志向。内部では道と庭を繋ぐ横断的な構成の中に擬似的な中心を作る
  15. UID前田圭介・原浩二・山澤達義が審査した、中国電力主催の建築アワード「エネルギア住宅作品コンテスト」の入賞作品を公開。第26回目の開催となり、新築住宅・リフォーム住宅・学生の3部門で応募を募り、“計12作品”が選出
  16. へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案
  17. 元木大輔 / DDAAによる、大阪市の店舗「sukima Osaka」。既存木造建物を活用した服飾ブランドの店。商品デザインの特徴である“リミックス的手法”の延長上の空間を求め、既存に手を加えず“レイヤーを足す”設計を志向。改装ではなく“加装”と捉えて用いる素材等も探求
  18. 関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す
  19. MVRDVによる、オランダの店舗「NIO・ハウス・ロッテルダム」。電気自動車の企業の為に計画。施主の思想と地域の特徴の融合を求め、共通点の“柔軟性”を基にして上下動するテーブルや外に拡張可能なカフェ等を考案。様々な歓迎の用途を盛り込んで街の活気への貢献も意図
  20. 二俣公一 / ケース・リアルによる、中国・四川省の「イッセイ ミヤケ 成都SKP」。商業施設内の“四角い”区画に計画。ブランドの“世界観”の可視化を目指し、円形の“ガラスウォール”と“ハンガーラック”で中心性のある空間を考案。製品を“空間の主体”として扱うと共に機能性も叶える

MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図
MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図 image©MVRDV
MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図 image©MVRDV
MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図 image©MVRDV
MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai」。AI技術開発の研究都市のマスタープラン。世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案。建物高さを統一して効率的な建設も意図 image©MVRDV

MVRDVによる、ドイツ・ハイルブロンの「Ipai(イノベーション・パーク・アーティフィシャル・インテリジェンス)」です。
AI技術開発の研究都市のマスタープランです。建築家は、世界的拠点を目指す施主の想いに応える為、衛星写真にも写り“ブランディングツール”としても機能する“円形プラン”を考案しました。また、建物高さを統一して効率的な建設も意図されています。

こちらはリリーステキストの翻訳です

MVRDV、ハイルブロンのイノベーション・パーク・アーティフィシャル・インテリジェンスの設計コンペにて、印象的な円形のマスタープランで勝利

MVRDVは、ドイツ・ハイルブロンの、イノベーション・パーク・アーティフィシャル・インテリジェンス(Ipai)の設計コンペに勝利しました。ビジネスキャンパス、研究所、スタートアップイノベーションセンター、集合住宅、コミュニケーションセンター、レストランや幼稚園などのアメニティが混在するこのキャンパスは、働く場所として魅力的なだけでなく、好奇心の強い訪問者にとって、世界を変えるテクノロジーの開発を直接見て、その創造を支える人々と交流し、彼らの仕事の意図を知ることができる場所でもあります。好奇心の強い訪問者の目的地にもなっています。一目でわかる円形プランにより、そのデザインは、このキャンパスがAI技術開発の世界的な拠点となることを意図します。

マスタープランのデザインは、ハイルブロン市とディーター・シュワルツ財団が主導するコンソーシアムのために開発されました。シリコンバレーから深センまで、世界的に有名なテックハブに対抗できるような格調高いキャンパスを作りたいという彼らの想いから、MVRDVのデザインには大胆で一目で分かるジェスチャーが必要でした。マスタープランの建物を円形に配置する決定により、イパイ・キャンパスは一目でわかるようになり、衛星写真でも確認できるほど、世界的にその存在を知らしめるブランディングツールとなります。

キャンパスの建物を囲む1.2kmの道には、スプリントトラック、スケートパーク、トリビューン、周辺へのビューポイントなど、キャンパスを活性化するさまざまなアクティビティが組み込まれています。プラトニックな形状の中に、マスタープランはシンプルでフレキシブル、そしてサスティナブルなものとなっています。中心から外れた2本の軸が、この計画を定義しています。歴史的なローマ通りを南北のメインルートに、スポーツと健康の回廊は東西方向の一連の屋外スペースに配置されます。

ほとんどの建物はシンプルな直方体で、高さは27mに統一されています。このため、モジュラーグリッドとバイオベースの材料で効率的に建設することができます。計画の中心には、ユニークなタイポロジー、象徴的なフォルム、キャンパスのスカイラインを示す高層建築など、群衆から際立つ「特別なもの」が数多くあります。中でも最もインパクトがあるのはコミュニケーションセンターで、計画の中心にある中央広場に建つ丸い塔は、イベント、展示、会議、ビジターセンター、トレーニングセンターなどのスペースを備え、一般の人々がキャンパスの仕事に接するための接点として機能すします。これらのスペースのプログラミングは、市民にAIとの対話を促すことを目的としており、ベルリンのプレースメイキングの専門家であるリアレイス(REALACE)と共同で考案されました。。

MVRDVの設立パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは言います。
「最近、AIの分野で見られる発展は、あらゆる分野の人々の関心を必要とします。そのために、このデザインでは、そのためのコンパクトなキャンパスを作り上げるのです」「キャンパスの印象的なフォルムは、国際的な舞台への推進する事を助け、世界的な才能を引き寄せることができるのです。一方、歓迎と魅力的な雰囲気、そして一目でわかる外観によって、この場所は、人々がこの技術の未来に関わることができる目的地となるのです」

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