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森田悠紀 / 森田悠紀建築設計事務所による、東日本の住宅「L-house」
森田悠紀 / 森田悠紀建築設計事務所による、東日本の住宅「L-house」 photo©西川公朗
森田悠紀 / 森田悠紀建築設計事務所による、東日本の住宅「L-house」 photo©西川公朗
森田悠紀 / 森田悠紀建築設計事務所による、東日本の住宅「L-house」 photo©西川公朗

森田悠紀 / 森田悠紀建築設計事務所が設計した、東日本の住宅「L-house」です。

とある郊外に建つ住宅である。周辺には僅かに畑が残り、長閑な雰囲気が感じられる環境であった。

2台分の駐車場を確保するという条件と、解体を行なった既存家屋の半地下駐車場の範囲について、地盤を考慮し庭として計画することにより、コンパクトな庭を囲むL字型の配置・平面計画となった。

1階では庭を囲む様にダイニング、リビング・和室を配置し、アプローチを含めて庭を3方向から眺めることが出来る。また、高度斜線による高さ方向の制限に対して、キッチン及びリビング・和室の床の高さを下げることで天井高さの確保と、スケールの変化を生み出した。このことにより、それぞれの場所がL字型のワンルームの一部でありながらも、異なるスケールと庭への眺めを持つ居場所となる。

建築家によるテキストより
日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第2回 藤原徹平・前編 「まずモノクロームから考えてみる」
日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第2回 藤原徹平・前編 「まずモノクロームから考えてみる」

本記事は学生国際コンペ「AYDA2020」を主催する「日本ペイント」と建築ウェブメディア「architecturephoto」のコラボレーションによる特別連載企画です。4人の建築家・デザイナー・色彩計画家による、「色」についてのエッセイを読者の皆様にお届けします。第2回目は建築家の藤原徹平氏に色彩をめぐる思考について綴っていただきました。

 
まずモノクロームから考えてみる

text:藤原徹平

 
 
両親が映画好きだったから、家のテレビではよく小津安二郎や黒澤明といった巨匠のモノクロームの映画がかかっていた。モノクロームの映画は、水墨画を見るような面白さがあって、ドラマを追うというよりも画面をボウっと見ること自体に気持ちよさがあった。
 
モノクロームの映像では色の情報がなくなり、明度だけの表現になるため、人間の認識は光の濃淡、粒度、速度などに集中していく。光は波であり粒子でもある。人間にとって、色とは光の波を認識する信号だから、色のないモノクロームで見ることとは、光の粒子としての性質だけを見るラディカルな方法となる。

実際に小津安二郎や黒澤明のモノクローム映画を見ると、画面に映るものが非常に大胆だが、それはモノクロームのラディカルさ故かもしれない。
例えば小津の『東京物語』(1953年)では、タイトルバックで麻布のようなものを映している。これがカラー映画であればあまりにも貧相で成り立たないだろう。しかしモノクロームでは、麻のテクスチュアが美しい光の濃淡を生み出す道具として機能しており、どこか現代美術のようでもあるし、本の装丁のような上品さも感じる。文学作品のような静かさにごまかされてなかなか気づかないが、小津の構図やカット割は、いつも思い切りがよい。小津の大胆さはあれこれ迷わないところにあると言えるが、自分で決めたカメラの原理を徹底して貫いていくことと、モノクロームであることとが相まって俳句のような形式美が生まれている。
 
光のテクスチュアという視点で見ると、黒澤明のモノクロームの扱いは小津とは対照的で、形式美というよりも現象的な面白さがある。黒澤映画はなんといっても雨のシーンの迫力が抜きん出て凄い。その代表的なものに『七人の侍』(1954年)があるが、モノクロームの暗い画面では、光を反射する雨粒は白い輪郭を持つため、画面全体が雨によって白く靄がかかる感じになる。膨大な量の水をつかって撮影しているが、雨の形や速度が白い輪郭の波として映り込んでおり、それらの光の粒の動きに見惚れているといつのまにか画面に引き込まれてしまう。
 
カラーの映画が当たり前になってからも、あえてモノクロームで、光の粒の動きを撮ろうという映画監督もいる。最近では三宅唱監督が2010年公開の長編デビュー作『やくたたず』をモノクロームで撮っている。この映画は冬の札幌を舞台にしているのだが、わざわざモノクロームで撮ろうというだけあって、画面の美しさは際立っている。高校生の真っ黒な学ラン、冬景色の札幌、吹雪、冬の北海道の海景色、ドラム缶のたき火、それらすべてが光のテクスチュアとして記録されている。

麻生征太郎建築設計による、愛知・岡崎市の、木造平屋住宅の改修「岡崎の住宅」
麻生征太郎建築設計による、愛知・岡崎市の、木造平屋住宅の改修「岡崎の住宅」 photo©朴の木写真室(木村昴貴)
麻生征太郎建築設計による、愛知・岡崎市の、木造平屋住宅の改修「岡崎の住宅」 photo©朴の木写真室(木村昴貴)
麻生征太郎建築設計による、愛知・岡崎市の、木造平屋住宅の改修「岡崎の住宅」 photo©朴の木写真室(木村昴貴)

麻生征太郎建築設計が設計した、愛知・岡崎市の、木造平屋住宅の改修「岡崎の住宅」です。

木造平屋住宅の改修計画である。

施主は70代の夫婦。
40年前にこの住宅を建てたが、現在は別の住まいで暮らし、この場所は夫婦が営む、近所の子供達を対象としたピアノ教室、書道教室として使っている。

教室を続けながら、再びこの家で暮らすことを考え、部分的な間取りの変更、仕上げ・住設機器の一新を要望された。玄関から直接つながる西側の2室は、既存のまま書道教室として使い、東半分が今回の計画対象となった。躯体の状態が良かったこともあり、そこには手を入れず、間仕切り・仕上げの位置を調整することでプランをつくっていくことになった。

敷地周辺は住宅が建ち並んでいるが、都心ほど建て詰まっている訳ではなく、既存住宅が持つ開口部は、どの立面においても有効に機能しているように思われた。それら開口部からの光や風が、開口を持つ部屋だけでなく、隣り合う部屋、建物全体で感じられるように、部屋の出入り口や壁の位置を調整していった。

建築家によるテキストより
園田慎二 / SSAによる、群馬・高崎市の、既存ビルを改修したアートギャラリー「rin art association」
園田慎二 / SSAによる、群馬・高崎市の、既存ビルを改修したアートギャラリー「rin art association」 photo©Shinya Kigure
園田慎二 / SSAによる、群馬・高崎市の、既存ビルを改修したアートギャラリー「rin art association」 photo©SSA
園田慎二 / SSAによる、群馬・高崎市の、既存ビルを改修したアートギャラリー「rin art association」 photo©Anna Nagai

園田慎二 / SSAが設計した、群馬・高崎市の、既存ビルを改修したアートギャラリー「rin art association」です。

群馬県高崎市の現代美術を扱うアートギャラリーの計画である。もとは3階建てのほぼ立方体ヴォリュームで、周辺に向けて均等に窓のある綺麗な立面の事務所ビルである。それを全面的に改修し、3つの異なる空間をもったギャラリーへと変容させた。

展示スペースへ至る出入口には、白い塗装で一様に仕上げられた空間に対して、硬く冷たい人工大理石の三方枠を結界として設けた。また、外壁サッシの額縁には、ガルバリウム鋼板の額縁を設けることで、ブラインドの隙間から漏れる外光は、結晶粒による模様に反射し室内に滲み出る。枠の奥行や素材が、壁の厚みを示し、更には部屋とその外側との「距離」を示す。そのようにして、展示スペースと、その外側との距離を、建具枠を通して推し量ることができる。

最上階では、屋根の一部をくりぬき、塔屋を設け、ハイサイドからの明かりを取り込むようにした。塔屋内の曲面天井を通じて、光は柔らかく拡散する。展示壁に向き合う際に、視線からほんの少し遠い頭上から、明かりが静かに部屋に注ぐ。感じられる外部と部屋とのあいだに一定の距離を保つような採光とした。

建築家によるテキストより
萬玉直子+鎌谷潤 / b-side studioによる、東京・世田谷区の、集合住宅の住戸改修「北沢のリノベーション」
萬玉直子+鎌谷潤 / b-side studioによる、東京・世田谷区の、集合住宅の住戸改修「北沢のリノベーション」アトリエ photo©黒坂明美
萬玉直子+鎌谷潤 / b-side studioによる、東京・世田谷区の、集合住宅の住戸改修「北沢のリノベーション」三方枠。 photo©中村絵
萬玉直子+鎌谷潤 / b-side studioによる、東京・世田谷区の、集合住宅の住戸改修「北沢のリノベーション」寝室。 photo©中村絵

萬玉直子+鎌谷潤 / b-side studioが設計した、東京・世田谷区の、集合住宅の住戸改修「北沢のリノベーション」です。

世田谷の閑静な住宅街にある築 50 年の自邸マンションのリノベーションである。

標準の住戸スパンに合わせて耐力壁があるラーメン構造で、この住戸では全体の空間を 1:2 で分割するように耐力壁が位置している。その両空間をつなぐのは 幅900 mmの開口のみという特殊な構成であった。50㎡の西の空間は、バルコニーに面して南面にのみ開口がある一方、30㎡の東の空間は南・東・北面に開口があり、東に隣接してテラスがある。その両空間の光、風、熱環境の強いコントラストが印象的であった。

そこで、そのコンテクストをもとに、西の空間に LDK・水回り・寝室等の生活する上での最低限の機能をすべて集約し、東の空間は棚と机だけを用意した。

それぞれの空間を〈A 面〉〈B 面〉と呼ぶこととした。

仕上げも対比的で〈A 面〉は床をウールカーペット、壁・天井は躯体を白色に塗り上げ、一部タイルを施し解像度の高いインテリアとしたのに比べ、〈B 面〉は床にフレキ、壁は既存プラスターをサンダー掛けするにとどめ、天井はクロスを剥がしたままであっけらかんとしている。

両空間をつなぐ開口部には奥行き850mmのゲートを施し、空間として連続させながら、体験的、視覚的に緩やかに分節した。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/9/14-9/20]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/9/14-9/20]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/9/14-9/20)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」
  2. 日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第1回 中山英之・後編「『塗られなかった壁』が生まれるとき」
  3. 平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京の住宅「重箱ハウス」
  4. 隈研吾がスノーピーク社の為に設計した、長野・白馬村の商業施設「snowpeak LANDSTATION HAKUBA」の写真。ショップ、レストラン、カフェと屋外アクティビティを一体化した施設
  5. 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第6回「タイムスリップ / 木の風船」
  6. iartによる、クリスト&ガンテンバイン設計のバーゼル美術館のメディアウォールの動画。レンガ壁の窪みにLEDを仕込むことでマッシブな表情のファサードに軽やかな動きを追加
  7. 杉山幸一郎による、ドローイングとオブジェクトの作品群「Line & Fill」
  8. 中川宏文+O.F.D.A.+東京理科大学坂牛研究室による、山梨・富士吉田市の、塀「optical drops」
  9. スミルハン・ラディックによる、チリの国立公園近くに建つ住宅「Prism House + Terrace Room」の写真と図面。三角形のヴォリュームをデッキスペースを挟み2つ配置した構成が特徴的
  10. 日高啓道 / まほろば設計、増田忠史+蜂谷伸治 / MASS & HACHIによる、東京・世田谷区の「オフィスリノベーション 駒沢」
  11. フォスター+パートナーズによる、シンガポールの、アップルの新店舗「Apple Marina Bay Sands」
  12. 花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」
  13. 「葛西臨海水族園、既存建物を利活用 東京都が方針」(日本経済新聞)
  14. 元木大輔 / DDAAによる、アアルトのスツールとそのジェネリック品を改変する100パターンのアイデアをリリースするプロジェクト「Hackability of The Stool」
  15. 中本尋之 / FATHOMによる、広島・呉市の、花店のファサード改修「FLORIST NAKAMURA」
  16. 加藤直樹 / N.A.Oによる、千葉・館山市の住宅「HOUSE-K」
  17. “建築と今” / no.0001「青木淳」
  18. 長坂常 / スキーマ建築計画が改修を手掛けた、東京・墨田区の銭湯「黄金湯」
  19. 宮川清志 / SESNによる、東京・新宿区のアパレルショップ「MURUA」
  20. 丹下健三、グロピウスと共同制作した桂離宮の書籍などでも建築業界で知られている写真家 石元泰博の、東京オペラシティ アートギャラリーでの回顧展「石元泰博写真展 伝統と近代」をプレビュー

村上徹・宮森洋一郎・山澤達義・前田圭介が審査する中国電力主催のアワードが、新築住宅部門・リフォーム住宅部門・学生部門の応募作品を募集中。賞金総額は約150万円
村上徹・宮森洋一郎・山澤達義・前田圭介が審査する中国電力主催のアワードが、新築住宅部門・リフォーム住宅部門・学生部門の応募作品を募集中。賞金総額は約150万円

村上徹・宮森洋一郎・山澤達義・前田圭介が審査する中国電力主催のアワード「ぐっとずっと。エネルギア住宅作品コンテスト2020」が、新築住宅部門・リフォーム住宅部門・学生部門の応募作品を募集しています。賞金総額は157万円です。応募締切は2020年11月30日※当日消印有効
新築住宅部門・リフォーム住宅部門は、応募用紙に「作品の平面図と完成写真・カラープリント等」を貼り付けることで提出が可能。学生部門は、A2用紙(横)片面1枚に「配置図、平面図、断面図、その他設計意図を自由に表現した図面にコンセプト(主旨)を添えて提出学生部門は全国からの応募が可能)。

募集テーマ:家族で築く新たな住まい

新しい環境、新しい時代に 家族の個性が溢れ新たな世界がひろがる そんなアイデアがつまった作品を募集します。

応募条件

新築住宅部門・リフォーム住宅部門
①応募者は、設計または建築した個人および法人とします。
②応募作品は、給湯・厨房・空調などにエコキュートなどの高効率機器を採用した戸建住宅および集合住宅(電化住宅に限定しない)とし、原則として2018年1月1日~2020年10月31日の期間に、当社サービス区域内(首都圏を除く)で竣工した作品とします(こちらのページに対象地域の住所が掲載されています)。ただし、過去の当コンテストに応募された作品は対象外。

※応募作品については、中国電力の広報活動の中で紹介する場合があるため、応募者はあらかじめ施主を含む全関係者の同意を得てからの応募を条件とします。また、応募作品に事実と相違していることが判明した場合、失格とする場合があります。

学生部門
①応募者は2020年4月1日時点で、大学院、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(各種学校)等に在籍する学生の個人またはグループ(上限3名)とします。
②応募作品は、未発表作品とし、過去の当コンテストに応募された作品は対象外。

応募作品については中国電力の広報活動の中で紹介する場合があるため、応募者はあらかじめ了承したうえでの応募を条件とします。

安藤忠雄へのインタビュー『「お金は社会に還元して死ぬ」――「暴走族」安藤忠雄79歳、規格外の人生』が公開。過去の経歴から現在の社会貢献活動までを語る

安藤忠雄へのインタビュー『「お金は社会に還元して死ぬ」――「暴走族」安藤忠雄79歳、規格外の人生』がYahoo!ニュースに掲載されています。過去の経歴から現在の社会貢献活動までを語っています。リンク先に約30分の動画も掲載されています。

岡部憲明が2019年12月に行った講演の内容が公開。ピアノ&ロジャース在籍時代に関わったポンピドゥー・センターでの経験などを語る

岡部憲明が2019年12月に行った講演の内容が公開されています。ピアノ&ロジャース在籍時代に関わったポンピドゥー・センター(1977竣工)での経験などを語っています。イベントの情報はこちらにページに

隈研吾がスノーピーク社の為に設計した、長野・白馬村の商業施設「snowpeak LANDSTATION HAKUBA」の写真。ショップ、レストラン、カフェと屋外アクティビティを一体化した施設

隈研吾のウェブサイトに、スノーピーク社の為に設計した、長野・白馬村の商業施設「snowpeak LANDSTATION HAKUBA」の写真が13枚掲載されています。ショップ、レストラン、カフェと屋外アクティビティを一体化した施設。

新しいアウトドアライフを提案するスノーピークと、長野県白馬村の地域おこしを目指し、ショップ、レストラン、カフェ、と屋外アクティビティを一体化した「野遊び」の拠点をつくった。敷地の森には木のトレーラーハウス「住箱」が設置され、キャンプやグランピングも楽しめる。
白馬三山のシルエットを意識した大屋根を作り、木の枝や雪の結晶をイメージし、ヒノキの小径木を用いた木組みをデザインした。タープに用いられるファブリックを使って空間を分節し、壁には皮付きの木ルーバーを並べ、室内にいながら「野遊び」を味わえる空間を作った。

アーティスト ウーゴ・ロンディノーネの、スイス・チューリッヒのギャラリー エヴァ・プレゼンフーバーでの展覧会「Nuns + Monks」の動画

アーティスト ウーゴ・ロンディノーネ(Ugo Rondinone)の、スイス・チューリッヒのギャラリー エヴァ・プレゼンフーバー(Galerie Eva Presenhuber Zürich)での展覧会「Nuns + Monks」の動画です。展示の公式ページには会場写真も9枚掲載されています

杉本博司と浅田彰が対談している動画。京都市京セラ美術館での杉本の展示の関連企画として収録されたもの

杉本博司と浅田彰が対談している動画。京都市京セラ美術館での杉本の展示の関連企画として2020年7月に収録されたものです。

京都市京セラ美術館開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」関連プログラム
対談 浅田彰×杉本博司 

京都市京セラ美術館開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」の関連プログラムとして、批評家の浅田彰と杉本博司による対談が2020年7月に行われました。三木あき子(本展ゲストキュレーター)の進行のもと、杉本作品やその背景について語り合いました。

ミュラー・ヴァン・セーヴェレンに、アトリエで話を聞いている動画「Furniture for Life」。制作はルイジアナ美術館

ミュラー・ヴァン・セーヴェレンに、アトリエで話を聞いている動画「Furniture for Life」です。制作はルイジアナ美術館。

We had the pleasure of visiting the acclaimed Belgian design duo Muller Van Severen in their home and greenhouse-turned-studio in Ghent. In the video, the two designers present and talk about their material-driven, playful designs, and share the thoughts behind.

Van Severen and Muller talk about how they collaborate and the contemplations that go into their choice of materials – and colours: “It’s not something we do as an addition to the design. For us, it’s like a material. We don’t play with it afterwards. It’s there from the beginning.” Changing the colour of an object, they feel, changes it completely, which reflects their way of thinking about design: “We just try to make – with the same objects – as many combinations as possible. We want to try different things in one object.” Architecture and space are also essential to them, and when they design an object, they are always very aware of the floor, the walls and the ceiling: “It’s important for us to also grab the room behind it, and to see it through the furniture.” Finally, the couple emphasize the importance they place on designing things that last a long time: “We want to make tables or furniture that are for life.”

花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」
花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」 photo©益永研司写真事務所
花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」 photo©益永研司写真事務所
花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」 photo©益永研司写真事務所

花本大作建築設計事務所が設計した、広島・呉市の、動物病院付住宅「三芦の家」です。

今後の展望を見通すことが出来ない計画道路用地と国道に挟まれ、その周囲には住宅街が広がる敷地に建つ動物病院付住宅である。

小さな必要諸室を連結させた動物病院部分の平面構成や人工照明による均質で安定した環境と対比させたおおらかで光の変化を微細に感じられる住空間、動物病院として際立たせ生活感を消した外観、院内から生じる動物の鳴き声と車の往来による騒音への配慮が求められた。

そのため、この住宅においては建築を構成する床、壁、天井に現れる明度の差を意識的にとることから空間を構成し、その各面に現れる抽象化された自然光を享受することを考えた。また、病院として正面性を与えるために設けた開口部以外はほぼ同形状とし、必要最低限の窓を不規則に配置することで住宅としての匿名性を確保し、内外部から生じる音に対する問題にも配慮した。

建築家によるテキストより
山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」
山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」 photo©鈴木竜一朗
山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」 photo©鈴木竜一朗
山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」 photo©鈴木竜一朗

山本周+小林栄範による、石川・金沢市の、既存建物を“掃除”することで生き生きとした場を生み出した建築プロジェクト「問屋町の大掃除」と、そのプロセスと考え方を綴った論考「リノベーションからの脱線」です。

今回改修をした問屋町スタジオは、NPO団体が運営する現代美術作家のためのオルタナティブスペースだ。金沢市問屋町は1966年に問屋組合によって造られたロジスティクスの町で、高度経済成長の波に乗り急速に発展したものの、物流業界が大きく変化した90年代以降には空室が増え、現在は不動産ストックの活用が新たな話題となっている。同様の目的で2010年に開設された問屋町スタジオはテンポラリーに活気を維持し続けているが、建築としては既存不適格であるため増改築や建替えが難しく、老朽化した現状のまま賃貸に出すことで何とか維持されている現状からは、出口の見えない息苦しさを感じた。

建築家によるテキストより

スタジオからは、滞在作家が屋外での作業や展示を企画できるよう駐車場に屋根を架けて欲しいと依頼されたが、これ以上内部空間を増やすよりも、別の姿へと変わりはじめている現在の状況を加速させることの方が、この場所にとって健全な流れであるように感じた。そこで今一度使われていない物や空間を整理しながら、大掛かりな掃除をすることに決めた。

掃除をはじめる前にあらかじめ決めていたことは、高木の生える庭の横にあった増築棟の一階部分の外壁を撤去することだけである。外壁を撤去すると、これまで物置と化していた屋内の床に木漏れ日がざっと流れ込んだ。代わりに雨水が大量に入り込むようになったので、土間の外周に溝を切って、流れ込む雨水をコンクリート下の地面に浸透させた。溝には付近の雑草を移植して、土が流れ出ないように踏みしめた。劣化によりボコボコとしていた土間床は、木漏れ日のなか寝転べるよう表面を削り取った。グラインダーで研磨をしていると近所の職人に声を掛けられ、ポリッシャーで磨き上げてくれた。あっという間に育った雑草にはカエルや昆虫が住み始め、ツルツルに磨かれたコンクリートの床は草原に敷かれたレジャーシートのように見え始めた。

こうして外壁の撤去からはじまる連詩のように、この場所に埋もれていた複数の主体にひとつずつ新しい役割を与え、ロジスティクスの町の片隅を人や動植物の居場所へとスライドさせていった。

建築家によるテキストより

問屋町の大掃除で試みたのは、リノベーションが指向しやすい活用や再生といった人間のための消費サイクルから建築を脱線させることである。建築を自然環境や動植物にとっての外部空間として読み替え、人や自動車、設備機器や動植物が等しく並ぶ世界を考えた。そして長い年月残り続ける建築に一時的であれそのような瞬間を与えることで、ありえたかもしれない別の未来像が動き始めるかもしれないと考えた。

建築家によるテキストより
中川宏文+O.F.D.A.+東京理科大学坂牛研究室による、山梨・富士吉田市の、塀「optical drops」
中川宏文+O.F.D.A.+東京理科大学坂牛研究室による、山梨・富士吉田市の、塀「optical drops」 photo©hirofumi nakagawa+OFDA
中川宏文+O.F.D.A.+東京理科大学坂牛研究室による、山梨・富士吉田市の、塀「optical drops」 photo©hirofumi nakagawa+OFDA

中川宏文O.F.D.A.東京理科大学坂牛研究室による、山梨・富士吉田市の、塀「optical drops」です。

敷地は山梨県富士吉田市にある交通量の多い道路と建物との間にある細い三角形スペースで、もともとあった高さ2m近いコンクリートブロックの塀を解体し、そこに新しい塀と庭をつくるプロジェクトである。

道路沿いの建物は、昨年度、東京理科大学坂牛研究室の学生たちとともに改修を行った建物で、敷地に面する1階には移住希望者のための短期宿泊スペース、シェアオフィス、レンタルキッチンが並んでいる。(Fujihimuro)

一般的な塀を立てると、外部からの視線は断ち切ることができるが、本来その空間に入ってくる光や風なども同時に遮られてしまうことになる。しかし、この敷地は交通量の多い道路に面するため、ある程度の閉鎖感は欲しい。よって、光や風などの自然的要素を巧みに取り込みつつも、ある程度閉ざされた空間設計を目指すため、塀をつくるマテリアルは、開口率によってグラデーショナルに境界面をつくることができるものを検討し、それと同時に、できる限りそれらのマテリアルのみで自立するような形状をスタディすることとした。

建築家によるテキストより

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