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畑友洋による兵庫の住宅「円側の家」の、矢野紀行が撮影・制作した動画

畑友洋による兵庫の住宅「円側の家」の、矢野紀行が撮影・制作した動画です。矢野はナカサ&パートナーズ出身の建築写真家で、弊サイトで紹介する建築家の作品を多数撮影しています。

以下は、畑による建築のコンセプトです(写真はこちらのページで閲覧可能です)。

密集市街地における小さな個人住宅。四周を建物に囲まれた谷間のような場所で、クライアントは、内と外の間にささやかでも豊かさを持った住まいを求めた。 そこで、改めて我が国の風土の中で、内と外の豊かな関係について考えてみた時、私の頭に真っ先に浮かんできたのは桂離宮であった。このようにして、この小さな住宅の設計は、私なりに桂離宮と向き合うことから始まった。 改めて桂離宮における内と外の関係について考察する中で、その豊かさに通じる多くの要因の中から、ひとまず以下の知見をまとめてみた。 ・雁行した平面構成により、内部は外部に対して多焦点的な関係を持っていることから、内部でのわずかな移動によりその都度風景が再編成されるような多様な関係性が生まれている。 ・また、このような雁行した平面構成は、外部に直接面する立面を保持しながら内部空間に緩やかな分節と連なりを両立し、空間に滞留と流動のリズムを生み出している。 ・居住域の中に離れを持つことで、母屋と離れそれぞれが相互に風景となり、外部空間の向こう側にピントが合う関係から、認識としての奥行きが生まれている。 ・軒の出を方位や内部機能に応じて調整し、内と外の緩衝性を調停している。 広大な庭を持つ桂離宮から抽出したこれらの知見を、密集市街地の小さな谷間で展開する方法を考える中で、思い切って桂の平面に切り込みを入れ、ぐるっと回転させて円環状に閉じるような形式であれば、内外の空間の関係性をコンパクトに折りたためるのではないかと考えた。 それは、奥行きの浅い縁側のような、内と外にまたがりその豊かな関係を取り結ぶことができるような場所が、円環状に連なり、立体的にもぐるぐると連続する、円側とでも呼べそうな新しい形式となった。 結果として、我が国ならではの内と外の豊かな関係性に根差した、市街地における新しい住居の可能性をささやかながらも示せたとすればうれしい。

乾久美子・青木淳・中川エリカ・長谷川豪・福島加津也が審査する、東京建築士会の「住宅建築賞」が応募作品を募集中

乾久美子青木淳中川エリカ長谷川豪福島加津也が審査する、東京建築士会の「住宅建築賞」が応募作品を募集しています。リンク先ページに掲載されている受賞作品のアーカイブも、建築家の率直なコメントと作品の詳細が掲載されていて見ごたえがあります。

「住宅建築賞」はすでに新人建築家の登竜門として定着しており、その入賞作品を通して住宅建築に対する理解をさらに深め、近年多様化している「すまい」の新しい可能性を見出そうとするものです。 この住宅建築賞の入賞作品を公開展示することにより、建築に携わる方々への新鮮な刺激とし、より多くの人々に建築文化を広げる機会となればと考えています。

応募作品は原則として最近3年以内に竣工し、東京圏に建つ一戸建住宅、集合住宅及び併用住宅等(大幅な増改築、公共の建築も含む)の作品を募集しています。書類による第一次審査と現地審査による第二次審査により受賞作品を決定します。

【住宅から見出す希望】

この2年、「希望のある住宅」というテーマで作品の募集をいたしました。そこから言葉のニュアンスを変えました。基本的に、見てみたい、知りたいと思う内容は同じなのですが、タイトルがやや誤解を与えるものとなっていたので微調整しました。

住宅は、住まい手が、環境を選びとり、建て、住まうといった一連の行為の総体として現れるものだと思います。それは生きることと同義となるぐらい迫力のあるものだと思います。また、建てることとは希望をつかみとるような行為なのかと思います

しかし、近代を経て、建てることが産業の世界へと取り込まれてからというものの、建てることと生きることのつながりは薄くなり、建てることの多くは、車やテレビなどの消費財を選ぶこととあまり変わらなくなってしまったように思います。施主が住宅に希望するものは先回りして、用意されたメニューから選ぶだけのものへと変質してしまっているわけです。

東京建築士会の住宅建築賞の応募作品に確認したいのは、施主が建築家と共に、どのような希望を見出し、それを住宅へと定着していったかです。住宅をつくることを通して、生きることの迫力や厚み、ユニークさが、現代においてどのように達成されているのかを見たいと思っています。住宅を通して発見される私たちが生きる世界の魅力とはどういうものなのでしょうか。骨太な作品に出会えることを楽しみにしています。

審査員長 乾 久美子

成瀬友梨・吉村靖孝らが選考する、東京・銀座などを対象とし新しい都市空間のためアイデアを募集するコンペ「WIKITOPIA INTERNATIONAL COMPETITION」が開催。賞金総額は約220万円。
成瀬友梨・吉村靖孝らが選考する、東京・銀座などを対象とし新しい都市空間のためアイデアを募集するコンペ「WIKITOPIA INTERNATIONAL COMPETITION」が開催。賞金総額は約220万円。

 
成瀬友梨・吉村靖孝らが選考する、東京・銀座などを対象とし新しい都市空間のためアイデアを募集するコンペ「WIKITOPIA INTERNATIONAL COMPETITION」が開催されます

成瀬友梨・吉村靖孝らが選考する、東京・銀座などを対象とし新しい都市空間のためアイデアを募集するコンペ「WIKITOPIA INTERNATIONAL COMPETITION」が開催されます。賞金総額は約220万円です。コンペは2回行われ、第二回の募集締切は2018年12月28日(金曜)です。【ap・pr】

Wikitopiaプロジェクトは、先進的な情報通信技術を活用することで、オンライン百科事典Wikipediaのように「みんな」でつくる未来の都市を実現することを目指す研究プロジェクトです。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業の助成を受け、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所をはじめとした日米2カ国にまたがる複数の組織や個人が参加して、2017年から活動しています。

このたび募集するのは、Wikitopiaすなわち「みんな」でつくる未来都市の基盤要素となる新しいデザイン、技術、制度、概念です。

ここで募集するのは単なる夢のようなアイデアではなく、今後Wikitopiaプロジェクトが具体的なまちづくりを展開していく上での基盤要素となるデザイン、技術、制度、概念です。将来的に実際の都市空間において実装され得るアイデアを我々は期待しています。

Wikitopiaは、自治体政府や企業など特定の主体が全体像を描くのではなく、多くの人々が自由に参加し、社会全体でつくっていく新しい都市です。このコンペティションに参加してくださる皆様ひとりひとりのアイデアが、いずれWikitopiaを構成する礎になるものと我々は考えています。建築、都市計画、IT、デザイン、その他どのような視点のアイデアでも構いません。皆様の自由で、可能性に満ちたアイデアをお待ちしております。

畝森・teco設計共同体が、岩手の「北上市保健・子育て支援複合施設」設計プロポで特定

畝森・teco設計共同体が、岩手の「北上市保健・子育て支援複合施設」設計プロポで特定されていて、提案書がPDFで公開されています。

平成30年11月30日(金)にさくらホール大アトリエにおいて最終第2次審査を公開にて行い、当該審査結果から、本日(12/3)付けで契約予定者1者を特定しました。
なお、審査結果は次のとおりです。(via city.kitakami.iwate.jp/

第1位
畝森・teco設計共同体 

第2位
株式会社 横井創馬建築設計事務所

第3位
株式会社 土屋辰之助アトリエ

第4位
株式会社 大宇根建築設計事務所

第5位
株式会社 アトリエ・アンド・アイ

大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、六本木ヒルズでのツリーを中心としたクリスマスインスタレーション「MY DEAR CHUNKY」
大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、六本木ヒルズでのツリーを中心としたクリスマスインスタレーション「MY DEAR CHUNKY」 photo©gottingham

大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、六本木ヒルズでのツリーを中心としたクリスマスインスタレーション「MY DEAR CHUNKY」です。展示は2018年12月25日まで。

ガラスのアーケードに覆われた高級商店街、六本木ヒルズ・ウェストウォーク。様々な人々が行き交うこのパサージュを敷地として、ツリーを中心としたクリスマスインスタレーションを計画した。

「MY DEAR CHUNKY」と名付けられたこのプロジェクトでは、クリスマスカラーの巨大なニットで編まれた、実際に触れることのできる柔らかいオブジェが敷地のあちこちに登場する。

ツリーの裾では待ち合わせをする買い物客、談笑するカップル、遊具のように小さな子供を遊ばせる家族、コーヒーを飲んで一休みするビジネスマンなど、思い思いの時間の使い方が繰り広げられている。

ある日突然出現したこのツリーは、ただの通過動線だった場所を広場に変えた。

小澤丈夫+宮城島崇人+菊池規雄による、北海道の、元スーパーマーケットの鉄骨フレームを再利用したコミュニティ施設「丘のまち交流館”bi.yell”」
小澤丈夫+宮城島崇人+菊池規雄による、北海道の、元スーパーマーケットの鉄骨フレームを再利用したコミュニティ施設「丘のまち交流館”bi.yell”」 photo©阿野太一
小澤丈夫+宮城島崇人+菊池規雄による、北海道の、元スーパーマーケットの鉄骨フレームを再利用したコミュニティ施設「丘のまち交流館”bi.yell”」 photo©阿野太一

小澤丈夫宮城島崇人+菊池規雄が設計した、北海道の、元スーパーマーケットの鉄骨フレームを再利用したコミュニティ施設「丘のまち交流館”bi.yell”」です。2015年6月竣工の作品です。

かつて、スーパーマーケットとして町民に親しまれたが、すでに役目を終えていた建物を、育児支援機能や芸術活動を支援するギャラリーを核とする、地域住民のための新たなコミュニティ空間として再生した。目的も世代も異なる人々が、まちの中心で思い思いに過ごし交流できる場こそ、美瑛町が求める公共空間のオルタナティブであった。既存建物は、地上2階建て一部に地下をもち、1階は物販、2階は住居に使われていた。内部がスケルトン状態のごく一般的な「既存鉄骨フレーム」だが、両階の階高が大きく異なることは特徴的であった。これは、1階を公共性の高いイベント空間、2階を住民が過ごすリビング空間に再利用することを想起させるものであった。

金沢に2019年夏オープン予定の「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」の外観CG画像

金沢に2019年夏オープン予定の「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」の外観CG画像が、中日新聞のサイトに掲載されています。設計は谷口吉生が担当しているとの事。

山田守のNHK・BSでの特集番組「京都タワーをつくった男~建築家・山田守 知られざる闘い~」が放送 [2018/12/10]

山田守のNHK・BSでの特集番組「京都タワーをつくった男~建築家・山田守 知られざる闘い~」が放送されます。放送日は2018年12月10日。また同番組は、NHK総合にて京都限定でも放送され、こちらの放送日は2018年12月7日

京都駅の玄関口にたたずむ京都タワー。いま古都のランドマークとして親しまれているタワーは、実は日本で初めて景観論争を巻き起こした建築物でもあった。デザインしたのは昭和を代表する建築家・山田守。完成後、山田はその意図を多く語らぬまま亡くなった。建設から半世紀、新たな証言と資料から、京都タワーに隠された秘密と、山田の不屈の闘いをひもといていく。

スタジオ・ムンバイが既存集合住宅を改修した、広島・尾道の宿泊施設「LOG」が予約受付を開始中

スタジオ・ムンバイが既存集合住宅を改修した、広島・尾道の宿泊施設「LOG」が予約受付を開始しています。建物の様子は、施設の公式インスタグラムでその断片を見ることができます。ビジョイ・ジェイン率いるスタジオ・ムンバイは、インドを拠点に活動し、事務所内に職人が多数メンバーとして所属しており、独自のスタイルで建築を作り上げることで知られています。2012年にはギャラリーまで展覧会も行われていて、その様子はこちらで確認できます

乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体による、京都市立芸術大学の移転計画の基本設計の概要が公開

乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体による、「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転」の基本設計の概要が公開されています。計画案の図面や、CGパースがPDFで公開されています。

基本設計 p1~9(PDF形式, 4.42MB)
基本設計 p10~17(PDF形式, 5.26MB)

 京都市立芸術大学(以下「京都芸大」という。)及び京都市立銅駝美術工芸高等学校(以下「銅駝美工」という。)は,明治13年に日本初の公立の絵画専門学校として創設された「京都府画学校」を起源とし,建学以来140年近くにわたり,国内外の芸術界や産業界で活躍する人々を輩出するなど,日本のみならず世界の文化芸術の発展に貢献してきました。

 本市では,両校が世界へ向けてより一層の飛躍を果たすため,京都の玄関口である京都駅東部の崇仁地域へ移転整備するとともに,この地域が「文化芸術都市・京都」の新たなシンボルゾーンとなることを目指しています。

 この度,「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転整備基本設計」をとりまとめましたので,概要についてお知らせします。
(via city.kyoto.lg.jp

トラフの鈴野浩一と禿真哉へのインタビュー「機能の転換を受け入れられる許容力」

トラフの鈴野浩一と禿真哉へのインタビュー「機能の転換を受け入れられる許容力」がAGCのサイトに掲載されています。

多様性に富んだ活動で知られるトラフ建築設計事務所。「プロダクトから都市計画までフラットに考える」という二人の建築家にお話をうかがった。

カーラ・フアサバによる、ブラジル・リオデジャネイロの、乳白色のトップライトに落ちる木々の影と、華奢な鉄骨の構造体が美しい住宅「Santa Teresa House」の写真

カーラ・フアサバ(Carla Juaçaba)のウェブサイトに、ブラジル・リオデジャネイロの、乳白色のトップライトに落ちる木々の影と、華奢な鉄骨の構造体が美しい住宅「Santa Teresa House」の写真と図面が17枚掲載されています。カーラは、architectural review誌の、2018年新進建築家アワードのウィナーに選ばれています(2014年のウィナーは、増田信吾+大坪克亘でした)。
同建築家のプロジェクトには、単管パイプを大規模に組み上げたパヴィリオンや、藤森照信やフォスターらも参加したヴェネチアビエンナーレ国際建築展2018年のチャペルなど興味深いプロジェクトが沢山。こちらでその他の作品も閲覧可能です。

ザハ・ハディド・アーキテクツの設計で建設が進められる、カタールの2022年W杯スタジアムの動画 ヘルツォーグ&ド・ムーロンの設計で建設が進められている、香港の「M+ ミュージアム」の現場動画

ヘルツォーグ&ド・ムーロンの設計で建設が進められている、香港の「M+ ミュージアム」の現場動画です。美術館が公式に制作したもので、ジャック・ヘルツォーグとピエール・ド・ムーロンが現場を監理している様子なども登場します。

古谷誠章・宮崎桂・大西麻貴らが審査する、全建協連主催の学生コンペ「仮囲いデザインアイデアコンテスト」の参加者を募集中。賞金総額は約100万円。
古谷誠章・宮崎桂・大西麻貴らが審査する、全建協連主催の学生コンペ「仮囲いデザインアイデアコンテスト」の参加者を募集中。賞金総額は約100万円。

 
古谷誠章・宮崎桂・大西麻貴らが審査する、全建協連主催の学生コンペ「仮囲いデザインアイデアコンテスト」の参加者を募集しています

古谷誠章・宮崎桂・大西麻貴らが審査する、全建協連主催の学生コンペ「仮囲いデザインアイデアコンテスト」の参加者を募集しています。賞金総額は100万円とのこと応募登録は既に始まっており、登録締め切りは2018年12月10日(月)15時必着。作品提出締切は2019年1月21日15時必着です。 【ap・pr】

とかく工事中の建物は仮囲いに囲まれ、足場や養生シートに覆われて中の様子を伺い知ることができません。でも昔は住宅街の中でも新築中の家の現場では大工さんの働く様子がよく見えて、子どもたちは時々大工さんにかんな屑や材木の切れ端なんかもらったりして、家が建ち上がるのを見るのがとても楽しみでした。
もう一度そんな工事現場がつくれないでしようか ? それが今回の課題です。
パリやウィーンの現場では現場内の常設の見学コースや展望台、また計画中の建物の外壁をかたどった実際の敷地での展示など、様々な魅力的な「工事中」に出会ったことがあります。
工事中の現場を包み隠すのではなく、日々建ち上がる建築の楽しさや力強さ、美しさを伝えるものにできないでしょうか。
そこに働く人たちにとってはそれが晴れ舞台となり、それを見守る人々にとっては建築が刻々と変化し築かれて行く様を観賞する観覧席となるようなアイディアを募ります。
グラフィックなどの単なる仮囲いのデザインを超えて、「工事中」と「人々」を結びつける「装置」のデザインを期待しています。
審査委員長 古谷誠章

審査委員
審査委員長
古谷誠章(日本建築学会会長建築家/NASCA 主宰、早稲田大学教授)
宮崎桂(日本サインデザイン協会会長 クリエイティブディレクター/株式会社 KMD 代表取締役)
大西麻貴(建築家/O+h共同主宰、横浜国立大学客員準教授)
五道仁実(国土交通省 大臣官房 技術審議官)
北村知久(国土交通省 大臣官房 建設流通政策審議官)
佐々木基(一般財団法人 建設業振興基金 理事長)

コンペの詳細は、以下よりどうぞ。

妹島和世へのインタビュー「バラバラに、でも柔らかく。 一緒にいるための建築をつくる。」

妹島和世へのインタビュー「バラバラに、でも柔らかく。 一緒にいるための建築をつくる。」がwiredに掲載されています。

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