



伊東豊雄の、芝浦工業大学での展覧会「伊東豊雄の挑戦1971-1986」です。
世界的に評価される建築家の活動初期の作品に注目した展示です。伊東が“全エネルギーを注いだ”と言う図面やスケッチを中心に紹介しています。また、当時の製本青焼図面を閲覧できるスペースも用意されています。会期は2023年9月28日~10月29日。入場料は無料です。展覧会の公式ページはこちら。
芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純)建築学部は、世界的な建築家である伊東豊雄氏の初期の作品を展示する「伊東豊雄の挑戦1971-1986」を豊洲キャンパスで開催します。
伊東氏が30歳で事務所を開設された時期の作品、「中野本町の家」や「東京遊牧少女の包」の一次資料(アトリエで制作した設計図面やスケッチ)を中心に展示します。
その時代の多くのスケッチや図面・模型等は今後カナダのCCA(Canadian Centre for Architecture)に寄贈されることになっており、寄贈の前に日本で観られる貴重な機会となります。
※CCA:モントリオールを拠点とする世界でも有数の建築ミュージアム及びリサーチセンター
伊東豊雄のコメント
私は1971年に30歳で独立し、小さなアトリエを設立しました。
1970年の大阪万博を境に、70年代の日本社会は60年代の経済成長から一転、右肩下がりの内向的な時代を迎えました。
そんな70年代に設計を始めた私は、スタッフ2~3名と小さな住宅の設計に向き合うほか仕事はなく、外に飲みに行く金銭的余裕すらない苦難の時代を過ごしていました。当時トレーシングペーパーに手で描いたスケッチや図面には、私の全エネルギーを注いだ建築への情熱が込められています。
このたび私はその時代のスケッチや図面・模型等のほとんどすべてをカナダのCCA(Canadian Centre for Architecture)に寄贈することにしました。CCAはモントリオールを拠点とする世界でも有数の建築ミュージアム及びリサーチセンターです。今回芝浦工業大学の御厚意により、これらの図面等をCCAに送る前に同大学で展示させていただくことになりました。
この機会に皆様にぜひ御覧頂きたく御案内申し上げる次第です。