佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTS が設計した、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」です。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験がつくられました。
私にとってローコスト住宅とは、単なる「安普請」の住まいではなく、脱炭素社会に求められる躯体性能を有し、心地よく生活するための「適正」価格の住まいであり、異常に高いコストが必ずしも快適性を担保しているとは限らないということの批判としての住居である。
敷地は、仙台市中心部から車で15分ほどの場所にある。
土地所有者の高齢化により、あちこちで敷地の再分譲が進み、不動産的観点における健全な新陳代謝が進む地域にありながら、それから取り残されるように、今にも倒壊しそうな朽ち果てた古家が建っていた。
敷地の間口一杯に工事中の作業ヤードとなる車1台分の鉄骨造の駐車架台を設け、さらに壁面後退1mによる残地から間口2間、奥行き6間のフットプリントを機械的に導き出している。
12坪の限られたフットプリントに加え、厳しい高度斜線制限内で最大限の気積を確保し、内部仕上げに採用した木毛セメント板3*6版のサイズをもとに、基礎上端から2階床の梁下までを1,820mm、2階の床から天井までを3,640mmとし、材料ロスが少なく施工性の良い2層+ロフトの断面寸法を決定した。
以下の写真はクリックで拡大します
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる photo©中山保寛
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる image©サトウプラスアーキテクツ
佐藤充 / SATO+ARCHITECTSによる、宮城・仙台市の住宅「双葉ヶ丘の家」。住宅性能の底上げを図るプロトタイプと適正価格を目指し計画、道路との高低差のある狭小地に施工工程から逆算した平断面を考案、林の中を分け入るような空間体験をつくる image©サトウプラスアーキテクツ
以下、建築家によるテキストです。
ローコスト・高機密高断熱・プロトタイプ
私にとってローコスト住宅とは、単なる「安普請」の住まいではなく、脱炭素社会に求められる躯体性能を有し、心地よく生活するための「適正」価格の住まいであり、異常に高いコストが必ずしも快適性を担保しているとは限らないということの批判としての住居である。
COP26が開催され世界は脱炭素社会の実現に向けて様々な取り組みがなされるなか、日本は、断熱基準の義務化が定められた「建築物省エネ法改正案」の国会提出が見送られようとしている。
合理的で確かな技術であるはずの断熱気密工法が受け入れられず、現在の「断熱する派」と「しない派」に二分される建築界や、建築家による異常に高額な高性能住宅が、一部の高所得層にのみ供給され、一般ユーザーに高性能住宅が浸透しない状況に問題を感じ、住まい性能のボトムアップを図る切っ掛けとなることを願い計画されたプロトタイプ住宅である。
敷地は、仙台市中心部から車で15分ほどの場所にある。
土地所有者の高齢化により、あちこちで敷地の再分譲が進み、不動産的観点における健全な新陳代謝が進む地域にありながら、それから取り残されるように、今にも倒壊しそうな朽ち果てた古家が建っていた。
間口6.5m奥行16mと細長い敷地形状に加え、道路から約2m下がっているという状況と販売価格が軽自動車1台程度という破格の安値は、土地所有者の安くても売却したいという思惑とは裏腹に、不動産市場から取り残されていたデッドストックとなっていた。
狭小でありながら南に向かってひな壇状に造成されているため、道路レベルからの眺望と北側上部への視線の抜けが心地よい。
敷地の間口一杯に工事中の作業ヤードとなる車1台分の鉄骨造の駐車架台を設け、さらに壁面後退1mによる残地から間口2間、奥行き6間のフットプリントを機械的に導き出している。
12坪の限られたフットプリントに加え、厳しい高度斜線制限内で最大限の気積を確保し、内部仕上げに採用した木毛セメント板3*6版のサイズをもとに、基礎上端から2階床の梁下までを1,820mm、2階の床から天井までを3,640mmとし、材料ロスが少なく施工性の良い2層+ロフトの断面寸法を決定した。
1階は、1間グリッドの構造フレーム内に、寝室、衣装部屋、ユーティリティを、耐力壁を適宜配置しながら計画し、2階は、2間グリッドの構造フレームに、高さ3,640mmのV字の筋交を配置し、リビング、ダイニング、キッチンを緩やかに分節している。
V字の筋交や柱、上下階を繋ぐ階段は、林の中を分け入るような奥行感をもたらし、木々が折り重なるように、隣地の開口部や隣り合う空間を適度に遮り、柱や筋交といった空間エレメントに振る舞いが纏わりつくようなワンルーム空間となっている。
■建築概要
名称:双葉ヶ丘の家
計画地:宮城県仙台市青葉区
用途:住宅
設計:SATO+ARCHITECTS 佐藤充
施工:共栄ハウジング
敷地面積:104.34m2
建築面積:39.84m2
延床面積:79.48m2
竣工年月:2020年11月
撮影:中山保寛