SHARE 岩成尚建築事務所による、神奈川の住宅「Aquarium」。複層が成立条件の都市住居の計画、窮屈でない大らかさを求めて“水族館の水槽”の状態に注目し多様な場が区切りなく繋がる空間を構想、水面に近づくほど明るくなる様に地上から離れるほど開かれる建築
岩成尚建築事務所が設計した、神奈川・大和市の住宅「Aquarium」です。
複層が成立条件の都市住居の計画、窮屈でない大らかさを求めて“水族館の水槽”の状態に注目し多様な場が区切りなく繋がる空間を構想、水面に近づくほど明るくなる様に地上から離れるほど開かれる建築です。
水族館でガラス越しに海の中を再現した水槽を見ていると、大きく開かれた場所、岩や植物の陰、洞窟のような穴など、多様な性質をもつ場所が区切りのないスペースの中に混在している。それは上部の水面に向かって開かれて明るくなっていき、魚たちはそれぞれの階層でその場所に適した活動を行いながら往来している。
複層にすることが成立条件となるような都市型の住居で、こうした水面下のようなスペースを展開できれば、窮屈さを感じない大らかな居住の場ができるのではと考えた。
実際の建築内部に身を置くと水面下の様に性質の異なる各階層のスペースが区切りなく繋がっていて、上部から底まで差し込む光に誘われ上へ上っていくと、四周の壁に囲まれ上部だけが開かれた半外部的なスペースへ到達する。
その上部に開かれた壁の上端が水中から見上げる水面のようで最も開かれたゾーンにいることを感じる。
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以下、建築家によるテキストです。
水族館でガラス越しに海の中を再現した水槽を見ていると、大きく開かれた場所、岩や植物の陰、洞窟のような穴など、多様な性質をもつ場所が区切りのないスペースの中に混在している。それは上部の水面に向かって開かれて明るくなっていき、魚たちはそれぞれの階層でその場所に適した活動を行いながら往来している。
複層にすることが成立条件となるような都市型の住居で、こうした水面下のようなスペースを展開できれば、窮屈さを感じない大らかな居住の場ができるのではと考えた。
実際の建築内部に身を置くと水面下の様に性質の異なる各階層のスペースが区切りなく繋がっていて、上部から底まで差し込む光に誘われ上へ上っていくと、四周の壁に囲まれ上部だけが開かれた半外部的なスペースへ到達する。
その上部に開かれた壁の上端が水中から見上げる水面のようで最も開かれたゾーンにいることを感じる。
地上から離れていくほど外部に近付いていくような住宅建築である。
■建築概要
所在地:神奈川県大和市
用途:専用住宅
階数:地上2階
構造:鉄骨造
設計監理:岩成尚建築事務所(担当:岩成尚 板野純)
構造設計:寺戸巽海構造計画工房
施工:中野建設工業
建築面積:67.29m2
延床面積:109.30m2
竣工:2022年4月
撮影:繁田諭
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・壁 | 外壁 | モルタル金コテ仕上げ+ランデックスコートWS疎水剤/WS-B No.30(大日技研工業株式会社) |
内装・床 | 床 | |
内装・壁 | 壁 | PB+AEP |
内装・キッチン | キッチン | |
内装・浴室 | シャワー水栓 | エコスタットE/HG15707S(TOTO株式会社/セラトレーディング株式会社) |
内装・水廻り | トイレ |
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