SHARE フォルム・木村浩一建築研究所による兵庫県加古川市の「Café CROSS」
photo©中島計
フォルム・木村浩一建築研究所が設計した兵庫県加古川市の「Café CROSS」です。
以下、建築家によるテキストです。
Café CROSS は,郊外の住宅地に建っている。
印象を強めるダイナミックな片流れ屋根のあるファサードは、ホールにも教会のようにも見え建物自体がサイン的なものになっている。
一方内部では、ミニマムな空間に自然光を生かした繊細な処理がなされている。
内部奥にあるべンチシートが備え付けられた高さのある壁は、大きなガラススクリーンを介して外部壁と繋がっている。
この壁には、スタッコが、アクション・ペインティングのように吹き付けられ抽象絵画のキャンパスのようになっている。
サイドライトから差し込む光の変化は、この壁に繊細なシ̶ンを映し出し人の意識を奥へと誘い想像させる。
刻々と変化する空の様子を映し出すガラススクリーンは、視覚的な広がりと自然の美しさをもの静かに演出する。
このカフェ空間を豊かにしているのは、高価な材料や目新しい建材ではなく光と影の演出によるものである。
このカフェが地域の人々に受け入られ”癒される場所”になる事を願っている。
■建築概要
所在地:兵庫県加古川市
敷地面積:486.16 ㎡
延床面積:121.45 ㎡
構造規模:木造平屋建て
竣工年:2012 年11 月