SHARE 川島範久による論考「地球の上の建築 ── 太陽・大地・⽣命と建築」
川島範久による論考「地球の上の建築 ── 太陽・大地・⽣命と建築」が、建築討論に掲載されています。
川島範久による論考「地球の上の建築 ── 太陽・大地・⽣命と建築」が、建築討論に掲載されています。
松島潤平建築設計事務所が設計した、東京の、ヴィンテージ・マンションの住戸の内装デザイン「Slash/Plush」です。
ケヤキ並木に面する著名なヴィンテージ・マンションの内装デザイン。
高額マンションにおける不易な贅沢さを考えたとき、
“華美な内装材”や“美しいおさまり”といった次元ではなく、
“不易な価値を持つ緑豊かな眺望を増幅して室内を彩ること”
の贅沢さへと思い至った。そこで窓面以外の三方に、斜めにガラスが嵌め込まれた
2200mm角 / 厚さ200mmの大きなスライディングドアを設置した。
個室やパントリーを仕切る建具やウォールキャビネットのカバーとしての役割だけでなく、
緑を映し込み部屋の隅々まで自然光を届けながら室のなかで自由に浮遊し、
状況に応じて空間を設えるアーキファニチャーとして機能する。
アーティスト トム・サックスの、小山登美夫ギャラリーでの展覧会「Smutshow」で公開された作品です。※こちらの展示の会期は既に終了していますが、東京オペラシティアートギャラリーにて2019年6月23日までトム・サックス展「ティーセレモニー」が開催中です。また関連イベントとして、長編映像プログラム「The Hero’s Journey」「A Space Program」の特別上映と、トム・サックスに茶道を指導したジョニー・フォグによる普段公開していないTea Houseの内部をオープンにした、実際のティーセレモニーも行われます。
アーキテクチャーフォトでは、西澤徹夫による、3つのトム・サックス展のレビュー「Tom Sachs」も掲載しています。
以下はトム・サックスの経歴です。
【トム・サックスについて】
ニューヨークを拠点に活動しているトム・サックス(1966年、ニューヨーク生まれ)は 、 モダニズムやデザインのアイコンから着想を得た作品で知られるアーティストです。サックスはトム・サックススタジオならではの簡素な素材を用いながら、半実用的な立体作品が組み込まれたパラレルワールドを作り上げています。そして、彼や彼のスタジオアシスタントにより、「Nutsy’s」(2001-03年)や「Space Program」(2007、2012、2016-17年)といったインタラクティブなプロジェクトにも展開されています。
サックスの作品は、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、ホイットニー美術館、J・ポール・ゲティ美術館、ポンピドゥー・センター、サンフランシスコ近代美術館、アストルップ・ファーンリ現代美術館など、世界の数多くの美術館に永久収蔵されています。
主な個展開催場所に、ナッシャー彫刻センター(ダラス、2017-18年)、イエルパ・ブエナ芸術センター(サンフランシスコ、2016-17年)、ノグチ美術館(ニューヨーク、2016年)、ブルックリン美術館(ニューヨーク、2016年)、ザ・コンテンポラリー・オースティン(テキサス、2015年)、パーク・アベニュー・アーモリー(ニューヨーク、2012年)、オルドリッチ現代美術館(コネチカット、2009年)、ガゴシアン・ギャラリー(ロサンゼルス、2007年)、リーバ・ハウス(ニューヨーク、2008年)、プラダ財団(ミラノ、2006年)、ドイツ・グッゲンハイム美術館(ベルリン、2003年)、Bohen Foundation(ニューヨーク、2002年)、サイト・サンタフェ(1999年)などがあります。2016年の映像作品「A Space Program」(ツァイスガイスト・フィルムズにより公開)では、トム・サックススタジオの活動や哲学の一端と、2012年にニューヨークのパーク・アベニュー・アーモリーで開催した「A Space Program」プロジェクト(協力: Creativ Time *ニューヨークのアートNPO)にまつわる物語を紹介しています。
東京建築士会による「第5回これからの建築士賞」の結果が公開されています
東京建築士会による「第5回これからの建築士賞」の結果が公開されています。審査したのは小野田 泰明、馬場 正尊、藤江 和子、藤村 龍至。
<第5回 これからの建築士賞>
業績名:スマートフォンアプリによる建築検定の展開
候補者名:一般社団法人 東京構造設計事務所協会 建築検定委員会業績名:海・まち・いとなみの復興デザイン
-気仙沼市内湾地区における まちづくり支援と防潮堤一体型建築の計画・設計-
候補者名:阿部 俊彦、津久井 誠人、岡田 昭人、時岡 壮太業績名:建築士の職能を拡げる建築士自身からの政策提案
候補者名:公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部常任幹事 相坂 研介業績名:建築の「成長」をデザインする
「経営」と「働き方」の課題を解決し、建築業界の成長に貢献するコンサルティング会社、フリーランチ
候補者名:吉川 葉月、石井 絵奈梨、皆川 真輝、齊藤 あずさ、春口 滉平、大原 明恵、納見 健悟+株式会社フリーランチ業績名:森美術館展示のための待庵原寸再現模型制作を通したものづくり教育と建築文化の普及啓発
候補者名:待庵プロジェクト教育チーム/岡田 公彦、大竹 由夏、三原 斉、町田 清之、市川 茂樹、西 直美、松本 宏行、武雄 靖、小林 靖史、飯島 勇、榎本 栄治、金澤 萌、鈴木 光、永島 義教
「安藤忠雄 初期建築原図展 個の自立と対話」が、国立近現代建築資料館で開催されます。会期は2019年6月8日~9月23日まで。
安藤忠雄氏は1941年に大阪に生まれ、独学で建築を学び、69年にアトリエ(安藤忠雄建築研究所)を設立しました。今年でちょうど半世紀になりますが、この間に世界の各地で氏の建築が建てられ、さらに展覧会や講演会が開催され書店には氏に関する本が並んで、今や「世界のANDO」と言われ、世界で最も著名な現代建築家のひとりと評されるに至っています。
このたび、安藤氏の「初期」建築資料、すなわち1990年頃までの手描きによる建築設計図面とスケッチなどを用いて、「安藤忠雄初期建築原図展」を開催することになりました。「住吉の長屋」(1976)、「小篠邸」(81)、「六甲の集合住宅Ⅰ」(83)、「TIME’SⅠ」(84)、「城戸崎邸」(86)、「水の教会」(88)、「光の教会」(89)などの国内に現存する作品の図面が並びます。
展覧会のテーマ「個の自立と対話」は、都市・自然・光・歴史風土などとの対話を通して個々人が自らを見いだし、深め、自立するための空間づくりを追い求めた、「初期」の安藤氏が常に抱いていた思い(言い換えれば、基本理念・動機)を表すものです。
「私は1枚の図面の中に設計者の意思を凝縮させたい」と安藤氏は言います。実際、氏の「空間」に対する思いそのままに、平面図に断面図・透視図・アクソノメトリック図などを重ね合わせて3次元性を高めた精緻で美しい図面がたくさん展示されます。ぜひ、会場に足をお運びください。
写真家・阿野太一の、愛知・瀬戸市での個展「瀬戸 2015」の会場写真です。Art Space & Cafe Barrackにて2019年6月30日まで開催されています。詳細は下部に掲載します。
瀬戸・2015 写真 阿野太一
安土桃山から江戸時代に急速な都市化を迎える瀬戸の中心部は、現在に至るまでその歴史の痕跡を風景の中に見出すことができるが、それは土地の所有が常に彼方/此方を分け続けることで生まれる政治そのものである。
壁、フェンス、パイロン、唐突に接続され分断される私道、かつてあった建物の痕跡、それを覆い尽くしていく草むら、町並みが脈絡なく駐車場や家庭菜園へと姿を変える。一角に「お天王さん」の祠。その一方で山を切り土留し土地を改変してまで宅地の造成を繰り返す。
一見すると非常に混沌とした風景であるが、目を凝らすと実に多くのことが読み取れる。大都市では不動産として主に数字として見られることの多い土地が、ここではその比重が入れ替わり生々しく人が生きる/生きたところとして姿をあらわしはじめる。それが瀬戸の風景の面白さなのではないだろうか。
撮影は2015年のいま頃、ちょうど大金鶏菊が咲いている6月に行った。写真の多くは旧市街地と私が勝手に呼んでいる尾張瀬戸駅を中心とした旧瀬戸村と思われる地域である。その後も継続的に撮影を行っているが、撮り始めた時期の初期衝動的な熱量がよく写真に表れていると感じたので、このBarrackのための構成とした。
佐藤可士和 / SAMURAIのクリエイティブディレクションによる、滋賀の日清食品関西工場の工場見学施設「NISSIN KANSAI FACTORY」です。
日清食品関西工場の工場見学施設のクリエイティブディレクション、インテリアデザインを手がけた。
まるでポップアートのような巨大なカップヌードルがアイコニックなエントランスに迎えられ、全長200mにもおよぶ真っ赤な見学通路では、1分間に400食ものスピードで次々とカップヌードルが作られる映像を、生産ラインで発生する音をサンプリング、リミックスしたエレクトロニック・ミュージックと共に40台の大型モニターで視聴することができる。
敷地の広さは甲子園球場2.6個分(10万㎡)、1年間で最大10億食もの製品を生産することが可能な、最新鋭の設備とIoT技術を備えた国内最大級の食品工場の一つである。
また、世界に一つだけのオリジナルのカップヌードルが作れる「マイカップヌードルファクトリー」、来場者に商品パッケージのステッカーを貼ってもらう参加型アートも設置され、体験型工場見学の最新形を提示している。
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