SHARE 落合守征デザインプロジェクトによる、幼稚園「LHM kindergarten」
all photos©石田篤
落合守征デザインプロジェクトが設計を手掛けた、幼稚園「LHM kindergarten」です。
幼稚園の教育方針は、自発的に考え学び、行動が出来る子供を育てることであり、そのような教育に相応しい環境を創ることが望まれていた。またガラス窓に面して外庭があり、屋外の自然環境を積極的に内部に引き込み、季節の変化を豊かに感じられる空間創りを求められた。
「湖」の空間では、天井に湖のミラーが広がり、晴天や曇り空の光、朝日や夕暮れの光など季節や一日の自然光の変化を繊細に感知し、移ろいゆく瑞々しい空間を提供するとともに、子供達の活動を写し出し活気を増幅していく。反射した像が伸びやかに広がる全体の風景は、子供達に自然現象の驚きや日々の活動の楽しさを拡大する環境を生み出す。
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以下、建築家によるテキストです。
LHM kindergarten
幼稚園の教育方針は、自発的に考え学び、行動が出来る子供を育てることであり、そのような教育に相応しい環境を創ることが望まれていた。またガラス窓に面して外庭があり、屋外の自然環境を積極的に内部に引き込み、季節の変化を豊かに感じられる空間創りを求められた。
子供達が自然の中で、工夫をしながら自由に遊びを創造してくように、山、丘、湖のような地形を構築し、多様な使い方を喚起する場所を創り出すことを試みている。
丘のような舞台、小さい山/洞窟/小屋のような遊具、湖面のようなミラー、壁面には自然美から喚起された色彩のグラデーションなど、自然の風景や地形から展開させた遊具や要素を空間に溢れさせた。
「湖」の空間では、天井に湖のミラーが広がり、晴天や曇り空の光、朝日や夕暮れの光など季節や一日の自然光の変化を繊細に感知し、移ろいゆく瑞々しい空間を提供するとともに、子供達の活動を写し出し活気を増幅していく。反射した像が伸びやかに広がる全体の風景は、子供達に自然現象の驚きや日々の活動の楽しさを拡大する環境を生み出す。
「丘と山/洞窟/小屋」の空間では、グリーンの「丘」が、音楽会では座席、演劇では舞台場、作品発表会では展示台など、子供たちの創造力を刺激し、様々な使い方が可能なものとしている。
赤/青/オレンジ色の「山/洞窟/小屋」は、山として上に登ったり、椅子に利用したり。洞窟や小屋として、内部で読書や、かくれんぼをしたりなど、自分だけの空間として楽しむことができる。
壁面や遊具表面には色の波が溢れ、オレンジ色と黄色の夕日のようなグラデーション、森の緑のグラデーション、山型遊具の滝のようなグラデーションなど、自然現象の多様な色彩を意識した躍動感溢れる色が広がっている。子供達は色彩のリズムの中を散歩し、心地よい居場所を探し、思い思いの遊びを展開していく。
自然風景から発展させた要素を空間に点在させ、多様な使い方/様々な行為を誘発する地形のような遊び場を創り出し、子供達の創造力を喚起し様々な能力を開花させる空間の実現を目指した。
■建築概要
プロジェクト概要
設計:落合守征デザインプロジェクト
主用途:幼稚園
施工:Aslego
特殊塗装:Square Meter
写真:石田篤