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以下、建築家によるテキストです。

土の内皮と外皮による二重の皮膚に包まれた 原初生命体としての建築。

信州の森の中につくられた地場の土から生まれ,土に還る小さな別荘建築である。
建主からの「非日常的で美しく,時が経っても古さを感じさせない」という要望と100坪未満の狭小敷地での景観条例による後退距離,建 蔽・容積率20%という設計条件の中で,通り側の北・西側を閉じ,太陽 光と熱を取り込む大開口を 東・南側に持つ「周囲の森に溶け込む」有機的な建築をテーマに, 新建材(合板・集成材・石膏ボード)を一切使わず平成28年省エネ基準を満たしてつくられた。

構造は木造で,使用した木は 下地・建具・家具ともすべて長野県と近県産の無垢材。
構造材はすべて長野県根羽村のJAS認定無垢材(現在COC認証も取得)。内部居室はすべて地場の土と木で仕上げられている。

構法は伝統的木組みの活用で,直の柱と水平な桁に木造シェルの垂木を掛け最大2.7mの出の軒は桔木を用いた。R間柱 による外壁には,180ミリの羊毛断熱材と飾り棚・間接照明が組み込まれ,温熱性能と共 に空間の奥行と質を上げている。

生動的な土壁から生まれる7本の梁は人間と宇宙の生命のサイクルを,内接する2つの円は人間と宇宙の呼応と運動を表す。

信州の土から生まれた「人間に語りかける建築」である。

■建築概要

所在地：長野県軽井沢町
建築主：法人
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設計
建築：遠野未来建築事務所
構造：増田建築構造事務所 植栽計画協力：デスカ 河野究一郎
施工：有限会社 寺島工務店
竣工年月日：2018年7月31日
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規模
敷地面積：290.94㎡
建築面積 建ぺい率：37.80㎡,12.99%
延べ床面積 容積率：58.04㎡,19.94%
1階床面積：35.88㎡
2階床面積：22.16㎡
階数：地上2階
高さ：最高高さ 7.30m /最高軒高 5.20m
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構造：木造在来工法
基礎：べた基礎
敷地条件
地域地区：第1種低層住居専用地域
防火地域：指定なし ,法22条地域
景観条例：長野県自然対策保護要項 軽井沢町景観育成ガイドライン
道路幅員：北6.0ｍ
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主な外部仕上げ
屋根：改良アスファルトシート防水下地 アスファルトシングル葺き t3.3×3
軒天・袖壁：砂しっくい仕上げ
軒先：銅板
外壁: 屋根同材
開口部:木製建具（有賀建具店）、木製サッシュ（スエーデン製）、アルミ・樹脂複合サッシュ（リクシル サーモスX）
断熱ブラインド：セイキ ハニカムサーモ
ウッドデッキ：居室レベル 赤松ｔ45､グランドレベル クリｔ30 保護塗装仕上げ（ウッドロングエコ）
外構：浅間砂利敷
断熱材：羊毛断熱材（屋根ｔ305、外壁ｔ180、基礎立上りｔ185ハネ出しスラブ上 t245）
　　　　基礎内断熱 立上り羊毛ｔ185、スカート断熱（D455） 樹皮断熱材ｔ50
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主な内部仕上げ
●広間・居室
床: サワラフローリングｔ15（1階）、赤松フローリングｔ30（2階）
壁：木摺下地 土　中塗り仕上げ t35〜40
天井: 木摺下地 土　中塗り仕上げ t25
暖炉：版築ｔ150，フード・煙突特注:暖炉屋
家具：特注 一木
●WC
床：サワラフローリングｔ15
壁：木摺下地 土　中塗り仕上げ t35
天井：階段現し
カウンター：サクラｔ30(敷地伐採再生材)
●サニタリー
床：サワラフローリングｔ15
壁：砂しっくい、白砂利洗い出し仕上げ
天井:ケイカル板ｔ6+6 防カビ塗装
カウンター：赤松ｔ30(敷地伐採再生材)
●浴室
床・壁：白砂利洗い出し仕上げ
天井:ケイカル板ｔ6+6 防カビ塗装
●玄関・階段室
壁：木摺　杉27ｘ8 竪貼り
階段：赤松ｔ36
玄関ドア取手：スチール特注
●空調設備
空調方式 ルームエアコン（壁埋込型）
熱源：電気
換気方式：第三種換気
暖房設備：LPGガス式床暖房、ルームエアコン、暖炉
給排水設備：給水：公共上水直結
給湯方式：LPGガス給湯器
排水：合併浄化槽
電気設備 受電方式：低圧受電
防災設備
住宅用火災報知器
自然排煙方式
厨房設備: コンロ ガス式床下排気方式（キッチンズキッチン）
照明器具：広間・居室1：特注ペンダント（制作：ライティング・クルー）
かぶら束 埋込ダウンライト KOIZUMI, レセップ壁埋込ブラケット・間接照明
水栓器具：GROHE、SANWA

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