佐藤可士和の新国立美術館で行われた展覧会が3Dバーチャルツアーで閲覧可能になっています。会場写真はアーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介しています。
2021年2月から約3ヶ月間にわたって、東京・国立新美術館で開催された佐藤可士和展では、自らが展示作品や会場構成のキュレーションを行い、約30年にわたる活動を多角的に紹介した。
「さまざまな美術表現を紹介し、新たな視点を提起する美術館」を活動方針に掲げ、デザインや建築の展覧会を定期的に開催してきた国立美術館での展示となることから、ブランディングやクリエイティブディレクションという営みを広く伝えることを全体のコンセプトに設定。ポスターやチラシ、テレビCMなどの広告物、オリジナルグッズ、PRコンテンツなど展覧会にまつわるあらゆるタッチポイントを自らデザインし、クリエイティブディレクションの本質的な価値を可視化することを試みた。
展覧会は、広告、ロゴ、グラフィックデザイン、ブランディング、アートなどの表現アプローチを切り口にした6つのセクションで構成した。イントロダクションとなる「THE SPACE WITHIN」では、マンガの表紙やロゴ、標識などのマークに魅せられてきた幼少期に描いたコラージュ作品や、PCで初めてデザインしたグラフィック作品などを紹介し、続く「ADVERTISING AND BEYOND」では、1990年代以降、あらゆるものを情報伝達のメディアと捉えて展開してきた斬新な広告表現の数々を、発表時のダイナミックなスケールで展示した。