


MVRDVによる、台湾・台中市の集合住宅「ザ・アイランド」です。
密集した商業地域での計画です。建築家は、“都市の中への緑のオアシスの創出”を目指し、ファサードに多数の“植栽スペース付きのバルコニー”などを備えた建築を考案しました。また、緑と統合する有機的形態はガウディの建築からも着想を得ています。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
MVRDVの住居プロジェクト「ザ・アイランド」は、有機的な形状と緑豊かな垂直のランドスケープによって、都市に自然をもたらします
MVRDVは、台湾・台中市にある21階建ての住居用タワー「ザ・アイランド」の建設許可を取得しました。この設計は、都市に緑と自然をもたらすこと、そして最大限の住みやすさのための共用スペースの提供に重点を置いています。こうした目標を反映し、このタワーは有機的な表現をまとっています。多数のバルコニーや植栽スペース、そして建物の縁や開口部は柔らかな曲線で形作られ、ファサードはアントニ・ガウディの作品に着想を得て不規則なセラミックタイルのモザイクで仕上げられています。
このプロジェクトでは、商業スペースと共用のダイニングルーム、ラウンジ、カラオケスペースを備えた2フロアの上に、販売用の住戸76戸が設けられています。この開発は中間層の住民、特に若いカップルを主な対象としており、共用エリアが設計上の重要な要素となっていて、多様な屋外の共有スペースが設けられています。屋上には共用のガーデンテラスがあり、それは重層的な緑のクラウンを囲むように配置されており、そのクラウンには住民のための多機能な共用スペースが設けられています。5つの共用バルコニーが建物の21フロアに分散して配置されており、それぞれが3層分のくぼみをファサードに刻むことで、開放感を生み出しています。
ザ・アイランドは、屋外スペースや緑地の拡充を促進する台中市の住みやすさに関する建築規制に対応しています。台中市の北区と北屯区の境界に位置するこの敷地は、21世紀になるまでは都市の端に近い場所にありましたが、現在では北屯区の都市化の波を受けて、密集した商業地域の中心に位置しています。
この状況に対抗するために、本プロジェクトは都市の中に緑のオアシスを創出しています。前述の屋上や共用バルコニーに加えて、この設計では、街路レベルの植栽、植栽スペース付きの専用バルコニー104戸、独立したファサードプランター38基が導入されており、台中全域の自然の多様性を反映した植物の選定がなされています。

















