ホテル「セネター」は1980年代に建設され、チューリッヒ・ウェストの旧工業地区にある19世紀末の外周ブロック開発に組み込まれたものです。このホテルは、新しい「ホテル・ツーリ・バイ・ファスビント(Hotel Züri by Fassbind)」に生まれ変わりました。幸いなことに、床スラブやコンクリートの仕切り壁などの基本構造はほぼそのまま残すことができました。新しい建物を建てると、用途地域の規制で小型化され、更に多くのエネルギーを消費することになるからです。
ホテルのベッドルームの造作家具は、明暗のあるオーク材を使用しています。大きな鏡がゲストを空間へと導き、空間を広げます。また、部屋から街に向かって開かれた窓も同様です。布張りのベンチは、座椅子としても荷物置きとしても使えます。グレーベージュのカーペットに織り込まれた文字は、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語で「Good day / good night」を告げています。壁面には、この部屋のために特別にデザインされたLEDウォールランプとフロアランプの人工照明を配し、部屋の明るさを調整するカラーパッチが施されています。
中村拓志&NAP建築設計事務所が設計した、神奈川・箱根町の「火の山のツリーハット/Tree Hut on Volcano」です。自然を愛する施主が販売する家の第一号として計画、建物を約5mの高さに浮遊させ世俗から離れた空間を実現、内部では神殿を参照して自然との繋がりと地域の人々の山への想いを反映しました。この建築は宿泊も可能となっています。
“浮遊する”ビル群の下には、MADが設計した新しいクルーズ船景観公園とクルーズ船ホールがあり、クンタン・セントラル・ゴールデンアクシス桟橋(Cuntan Central Golden Axis Pier)を拡張・強化するために設計されています。この都市的介入は、隣接するピアパークとセンチュリークンタン公園との間に新たなリンクを形成し、中央金軸(Central Golden Axis)に自然に溶け込む10万m2の都市緑地を創出するものです。この新しい計画により、市民は敷地内の多様な用途を十分に体験し、通常は川船からしか見られない海上からの都市と長江の景観を楽しむことができます。