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荒尾宗平 / SIDES COREによる、大阪市のアイラッシュサロン「BED」
荒尾宗平 / SIDES COREによる、大阪市のアイラッシュサロン「BED」 photo©太田拓実
荒尾宗平 / SIDES COREによる、大阪市のアイラッシュサロン「BED」 photo©太田拓実
荒尾宗平 / SIDES COREによる、大阪市のアイラッシュサロン「BED」 photo©太田拓実

荒尾宗平 / SIDES COREが設計した、大阪市のアイラッシュサロン「BED」です。店舗の公式サイトはこちら。アイラッシュとは、つけまつげの事。

完全予約制のアイラッシュサロンの計画。
店名のBEDには施術中にリラックスして眠れるようなサービスを提供したいという思いがある。その世界観を表現するロゴは同じオーナーの経営するサロンLAND.と同じくイラストレーターのYu Nagaba氏に依頼した。
限られた面積に席数を確保し、各ベッドのプライバシーを守りつつ圧迫感なくリラックスして眠れるような空間を実現するという課題があった。その両方を成立させるためオリジナルの仕切りを考案した。

仕切りは片面のみに薄い板を貼った表裏を持つパネルで構成した。パネルを交差して抜けを作りながら構造的に組み上げ、プライバシーを確保すると同時に視線の抜けを作り、無意識に隣のブースと広がりがシェアされるようにした。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 教育・研究施設の実績で国内トップを誇る「株式会社 類設計室」が、2022年度の意匠・構造・設備の設計スタッフ(新卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 教育・研究施設の実績で国内トップを誇る「株式会社 類設計室」が、2022年度の意匠・構造・設備の設計スタッフ(新卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 教育・研究施設の実績で国内トップを誇る「株式会社 類設計室」が、2022年度の意匠・構造・設備の設計スタッフ(新卒・経験者)を募集中

教育・研究施設の実績で国内トップを誇る「株式会社 類設計室」の、2022年度の意匠・構造・設備の設計スタッフ(新卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

※「国内トップ」に関しては、日経アーキテクチュア、2019年度建物用途・業務別ランキングより
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00114/090200008/

【2022年度新卒・経験者募集】
設計スタッフ(意匠・構造・設備)を募集します。

類グループ及び類設計室は、「自分たちの生きる場は、自分たちの手で作ってゆく」という志のもとに創立された共同体企業です。
この使命(志)を共有し、事業に直接関わる仕事以外の「経営活動や社会活動」、およびそのための「事実の追求」を共に担うことが、類グループに参加する条件です。

「設計事務所らしくない設計事務所」。そんなお言葉をよくいただくのは、私たちが、空間づくりだけでなく、
組織づくり、人づくりを含めたご提案をさせていただくことが多いから。
お客様の経営、事業の根幹に関わるあらゆる課題に踏み込むのは、本来あるべき姿を描くために、根源的な問いを繰り返してきた結果です。

人々の活力を再生するデザインとは何か。自然の摂理に則った循環型のデザインとは何か。あるいは、集団とは、人間とは何か。ある時は人類史にまで遡り、またある時は生命原理に立ち返りながら地球の課題、人類が直面する課題をも深く掘り下げていく。

物事を源から、追求し続ける。
その先に、未来があると私たちは信じています。

私たちと一緒に、活力ある社会・建築を創っていける方々に出会えることを楽しみにしています。

※2019年 設計事務所 『教育・研究施設』 トップを獲得(「日経アーキテクチュア 2020年9月10日号」調べ)。子どもたちのため、未来のため、これからも精進していきます。

西沢立衛が、チリに完成させた週末住宅「House in Los Vilos」について語っている動画 妹島和世へのインタビュー動画「建築家・妹島和世氏に聞く『5つの人生哲学』」

妹島和世へのインタビュー動画「建築家・妹島和世氏に聞く『5つの人生哲学』」です。ビジネススクールの企画で行われたものです。収録は2020年10月。

グロービス経営大学院学長の堀義人が、日本を代表するビジネスリーダーに5つの質問(能力開発/挑戦/試練/仲間/志)を投げかけ、その人生哲学を解き明かします。第3回目のゲストは、建築家の妹島和代氏。今までどうやって能力を鍛えてきたか、独立後の挑戦について、妹島氏の哲学についてなど聞いていきます。(肩書きは2020年10月撮影当時のもの)

《動画内容》
・イントロダクション
・能力開発
・挑戦
・試練
・仲間
・志
・質問、回答

芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」 photo©阿野太一・楠瀬友将
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」 photo©阿野太一・楠瀬友将
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」 photo©阿野太一・楠瀬友将
芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」 photo©阿野太一・楠瀬友将

芦沢啓治建築設計事務所が設計した、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」です。施設の公式サイトはこちら(予約制で見学可能)。

都心にありながら、閑静な住宅街にある築37年の3階建てのビルをリノベーションしたKarimoku Commons Tokyo。
オフィスやギャラリーなどの機能を備えた、幅広い活動を目的としたハイブリッドなスペースである。家具を実際に使用しながらカリモク家具のコレクションを見せることだけではなく、展示を通してカリモクの新しい活動に触れることや、異業種のイベントなどと併せてコミュニケーションの場となることを目的としている。

建築家によるテキストより

単なるホワイトスペースとせずに、壁面を覆った凛とした本棚や、壁面収納の扉はカリモク製である。2階、3階に配置される4つのコレクションの家具の特徴から、各階での仕上げ方や色を微妙に調整している。色に関しては光の具合がかなり違うことから、現地で決定している。リノベーションとはいえ既存の騒がしいデティールを消去させ、全体としてノイズを減らしていくとともに、リノベーションとしての豊かなデザインとしてバランス良く既存のデティールを残していくことを、現場での試行錯誤を繰り返した。

建築家によるテキストより

また今回は設計のみならず、ギャラリー部分などの運営にも関わらせてもらっている。オープンしてやく一月がたち、私自身も空間を体験し、また空間と家具の説明を行なってきた。家具のショールームとして空間の重要性、そして1階と屋上のパブリックスペースがコレクションを見せるスペースと同じくらいに重要であることを感じている。

建築家によるテキストより
隈研吾による、茨城・境町の、町の特産品の研究開発ラボ「S-Lab」の写真

隈研吾のウェブサイトに、茨城・境町の、町の特産品の研究開発ラボ「S-Lab」の写真が6枚掲載されています。

隣接するS-Galleryと連動し、茨城県境町の町おこしの拠点となる、町の特産品の研究開発ラボ。
研究開発の様子を直接外からも眺めることのできる開放的でアクティブなラボを目指した。
S-Galleryの脇の路地状広場とS-Lab前のミニプラザを連続させることで、街の中に車の道とは異なる、ヒューマンでエピソードに満ちた回遊動線を創造した。

隈研吾による、茨城・境町の、芸術家・粛粲寶の作品を展示する美術館「S-Gallery」の写真

隈研吾のウェブサイトに、茨城・境町の、芸術家・粛粲寶の作品を展示する美術館「S-Gallery」の写真が9枚掲載されています。施設の公式instagramアカウントはこちら

茨城県境町に、この町で晩年を過ごした芸術家、粛粲寶の作品を展示する美術館をデザインした。
旗竿状の敷地を生かした奥までリニアに続く細長い美術館は、町並みのスケールに合わせて分節され、周辺の民家のスケールと調和する。
分節によって生まれた小さな空間の集合体は、粛粲寶の、時としてユーモラスなほどに人間味溢れる画風と響きあっている。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/3/8-3/16]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/3/8-3/16]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/3/8-3/16)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 中村拓志 & NAP建築設計事務所と竹中工務店の設計で、千葉市にZOZO社の新社屋が完成
  2. 佐藤可士和の、国立新美術館での展覧会「佐藤可士和展」の会場写真。実際の展覧会場構成の流れに沿って紹介
  3. アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」
  4. 阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・姫路市の住宅「Here There Over there」
  5. ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」
  6. 山﨑智貴+ハビエール・ビヤール・ルイズ / happenstance collective [HaCo] による、東京・渋谷区の店舗「UPI表参道」
  7. 清家清が1954年に完成させた自邸「私の家」のVR写真。2020年11月に撮影されたもの
  8. 阿曽芙実建築設計事務所による、大阪・堺市の住宅「MORI」
  9. abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、富山の、創業70年の和風旅館のリノベーション「喜代多旅館」
  10. 坂牛卓とエンリク・マシップ=ボッシュの対話「建築、都市、理論」と、坂牛卓のモノグラフ『Taku Sakaushi. Unfolding architecture』プレビュー
  11. 中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」
  12. 小松隼人建築設計事務所による、山口・周南市の住宅「周南の家」
  13. ル・コルビュジエによる浮かぶ建築「アジール・フロッタン」復活プロジェクトのシンポジウムが開催。日本建築設計学会の主催で、遠藤秀平・竹山聖・五十嵐太郎・加藤道夫・山名善之が参加
  14. 中川エリカと西沢立衛が「スタディについて」をテーマに対談している動画。ギャラリー・間での個展に合わせて企画されたもの
  15. abanba / 番場俊宏+番場絵里香による、東京・立川市のGREEN SPRINGSに入る複合施設「TAKEOFF-SITE」
  16. 長坂常 / スキーマ建築計画が完成させた、“自走する建築、学生がつくる校舎”をコンセプトとする「武蔵野美術大学 16号館」をレポート
  17. ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「メンタリング」
  18. 佐藤可士和 / SAMURAIによる、滋賀の日清食品関西工場の工場見学施設「NISSIN KANSAI FACTORY」
  19. 隈研吾が2018年に完成させた、アメリカ・ダラスの、ロレックスのカスタマーセンター「Dallas Rolex Tower」の写真
  20. 加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」

ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」
ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」The M+ building viewed from the Art Park photo©Virgile Simon Bertrand, Courtesy of Herzog & de Meuron
ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」The Found Space, M+ building photo©Kevin Mak, Courtesy of Herzog & de Meuron
ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」The Main Hall, M+ building photo©Kevin Mak, Courtesy of Herzog & de Meuron

ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」です。一般公開は、2021年末を予定しています。「M+」は美術館の完成以前より、倉俣史朗が設計した寿司店の購入や、アーキグラムのドローイングの購入などの活動でも注目を集めていました

以下、リリーステキストの翻訳、要約です

「M+」は、ミュージアム建物の建設完了という重要な節目を迎えました。2020年12月24日にミュージアムビルの占有許可を取得したことで、「M+」は2021年末に一般公開されることになります。

世界的に有名な建築事務所であるヘルツォーグ&ド・ムーロン、TFPファレルズ、アラップのグローバルチームが共同で設計したM+の建物は、世界の芸術文化のランドスケープに新たに加わり、国際的な建築のアイコンとなることが期待されます。香港の西九龍文化区、ビクトリア・ハーバーのウォーターフロントに位置する「M+」は、20世紀から21世紀にかけてのビジュアル・アート、デザイン、建築、映像、香港のビジュアル・カルチャーの収集、展示、解釈を目的とした、アジア初のグローバルな現代ビジュアル・カルチャー・ミュージアムです。

堂々とした建築形態は、広大な基壇と印象的な細身のタワーという、水平方向と垂直方向のモニュメンタルなヴォリュームで構成されています。それは香港の建築景観のユニークなタイポロジーを読み解き、地元の都市条件に対する建築家の感性を反映しています。このビルの地下には、MTRエアポートエクスプレスと東涌線が走っています。この既存の敷地条件は、設計・施工上の課題であると同時に、「M+」の出発点にもなっています。鉄道トンネルの周辺を掘削することで、ダイナミックでまた入れ替わるインスタレーションを受け入れるための建物のアンカーとなる「ファウンド・スペース」が生まれました。

65,000㎡の「M+」には、33のギャラリーからなる17,000㎡の展示スペースがあります。また、3つの映画館、メディアテーク、ラーニングハブ、リサーチセンター、ミュージアムショップ、レストラン、ティー&コーヒーバー、メンバーズラウンジ、オフィススペースがあり、ビクトリア・ハーバーの壮大な景色を望むルーフガーデンも備えています。ほとんどのギャラリーは2階の大きな基壇レベルに配置されており、来館者は流動的で相互につながった展示を体験することができます。タワーは、香港の都市景観との視覚的な対話を定義しています。基壇とタワーは、光と天候の変化を反映するセラミックタイルで覆われたコンクリート構造として一体化されており、周辺のガラスやスチール製の高層ビルから際立っています。また、タワーのファサードにはミュージアムに関連するコンテンツを表示するためのLEDシステムが設置されており、香港の活気ある夜の環境に独特の貢献をしています。

美術館のスタッフは、「M+」の建物と保存・保管施設(CSF)に入居し活動を開始しました。2021年末の「M+」の一般公開に向けて、環境の安定化、スペースの調整、常設コレクションの移動、コレクション作品やオブジェの設置などの準備が始まっています。

西九龍文化区庁の最高経営責任者代理であるベティ・フォンは、西九龍文化区と香港の双方にとって「M+」が持つ意義を強調します。「『M+』は、将来的に香港で最も象徴的な建築物の一つとなり、地元住民や観光客が必ず訪れる文化的なランドマークになると信じています」。『M+』の完成は、2019年に予定されている『戯曲中心』、『自由空間』、『アートパーク』と合わせて、エキサイティングな新開発段階に移行しつつある西九龍文化地区プロジェクトの重要な節目となります」と述べています。

「M+」のミュージアム・ディレクターであるスハンニャ・ラッフェルは、「M+」の建設の旅が完了したことの重要性を強調しています。「これはミュージアムにとって大きな節目となります。建物が完成したことを記念して、オープニングの準備が本格化しています。私たちは恒久的な家に引越しましたが、もうすぐ香港や海外からの訪問者を『M+』に迎えることができると言えることに感激しています」。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンの創業パートナーであるジャック・ヘルツォーグは、「M+」のデザインと実現に対する野心を明確に語っています。「『M+』は確かに、アジアにおける主要な視覚文化のミュージアムになる可能性を秘めています。多様性、平等性、あらゆる種類の芸術へのアクセスが最初から表現されています。それは世界文化としての我々の進むべき道を最もよく表しています。このような多様性と広さは『M+』のDNAの一部です。これにより『M+』は非常に地域に根ざした美術館であると同時に、普遍的で開かれた美術館であり、世界中の人々や来館者のためのものであるのです」。

清家清が1954年に完成させた自邸「私の家」のVR写真。2020年11月に撮影されたもの

清家清が1954年に完成させた自邸「私の家」のVR写真が公開されています。2020年11月14日に、ワカ設計室の君塚和香が撮影したものです。こちらではJIAの主催で2020年10月に行われたオンライン見学会の動画も見ることができます。

アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」
アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」 photo©高橋菜生
アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」 photo©高橋菜生
アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」 photo©高橋菜生

アラキ+ササキアーキテクツが設計した、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」です。

新築・改修に関わらず、敷地・建築の持つ性質のようなものを読み取り、それを形に示し、残すことが建築家の役割のひとつと考えている。

この計画では、母屋を軸としていた敷地の重心を石蔵にシフトした。
町への姿勢を表明するとともに、施主家族のアイデンティティの継承を意図している。

建築家によるテキストより

単身で暮らす施主は、故人である家族の存在を感じながら、家族の遺した品を端緒とした隣人との交流のある暮らしを望んでいた。
我々は3棟の建築を、石蔵を中心としたひと繋がりの建築群と考え、遺された品を整理、収納、展示できる可能性を提示した。

建築家によるテキストより

まず「倉庫併用住宅」を新築し、大きな収納と軒下空間を確保した。
「石蔵」では光や風の環境を整え、着物、掛軸の虫干しや展示に適した、居住性の高い空間へと改修している。
「母屋」では塀を解体し、見通しの効くデッキを設けた。窓を開けると居間の模型展示が見える。
最後に渡り廊下を増築し、時代の異なる3棟を動線で繋いだ。軒下・デッキなどの屋外の場が点在し、家族の品が敷地に滲みだすことで、生活が垣間見える。

建築家によるテキストより
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」 photo©小川重雄
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」 photo©小川重雄

中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市の「えのもと整形外科クリニック / しろくま薬局」です。

敷地は県道沿いに店舗が並び、その後には住宅が建ち並ぶ越谷市では一般的な場所にある。
県道沿いの500坪の敷地に40台分の駐車場、基幹病院同等の整形外科クリニックと調剤薬局を建てた計画である。

一般的に医療施設となると閉鎖的な建物になる傾向があるが、今回の計画では地域に対して開けた開放的な施設となることを設計当初から目指した。

建築家によるテキストより

診察室、処置室、レントゲン室、MRI室、調剤室等の医療施設としての基本となる部屋に関しては木造軸組み工法で造り、またクリニックとしての機能を忠実に果たせる基本的な平面計画としている。
一方で、待合スペース、リハビリホールについては上記の木構造から鉄骨の梁を跳ねだしてポスト柱を建て大きな庇もしくはパーゴラのような架構を組んでいる。応力はこの鉄骨の架構から、診察室等の木造架構に流れ木構造で負担するのでこの建物の構造部類は木造となっている。

建築家によるテキストより
坂牛卓とエンリク・マシップ=ボッシュの対話「建築、都市、理論」と、坂牛卓のモノグラフ『Taku Sakaushi. Unfolding architecture』プレビュー
坂牛卓とエンリク・マシップ=ボッシュの対話「建築、都市、理論」と、坂牛卓のモノグラフ『Taku Sakaushi. Unfolding architecture』プレビュー

坂牛卓エンリク・マシップ=ボッシュ(ENRIC MASSIP-BOSCH)の対話「建築、都市、理論」を掲載、坂牛卓のモノグラフ『Taku Sakaushi. Unfolding architecture』をプレビューします。
エンリクはスペインの建築家で東工大への留学時代に篠原一男を研究していた経験もあります。
この対話の日本語版は、坂牛のモノグラフに収録しきれなかったもので、許可を得てアーキテクチャーフォトで特別に公開するものです。この書籍はGA gallery BOOKSHOPなどでも販売されています。

 
 
建築、都市、理論:坂牛卓とエンリク・マシップ=ボッシュの対話

 
エンリク・マシップ=ボッシュ(以下、エンリク):あなたの作品からは様々な方向性が見て取れます。明確な理論、社会に対する認識、そして建築の自律性など、一見お互いに矛盾した要素が糸となって織り上げられ作品となっています。最終的にどのような模様のタペストリーが織り上がるのかは分からないし、もしかしたら最終的な模様は永遠に出来上がらないかもしれません。この不確実性というか予測不能性があなたの建築を魅力的なものにしているのだと思います。あなたの作品の中には分かりやすいメッセージや形式論は見えませんが、それでもある種の統一感が感じられます。対話を始めるにあたり、このように様々な方向性が存在する中で、まずはあなたの仕事のベースにある理論的なアプローチについての熱い思いを語っていただきたいと思います。私が聞きたいのは、このモノグラフ作成に当たって指針となった理論的概念が、作品の構想が出来上がってから形成されたものなのか、そうではなくて作品の設計における前提条件だったのかということです。

坂牛卓(以下、坂牛):作品の方向性については、仕事を始める前に既にあったアイデアが元になりそれらが何らかの形で表出したものであったり、作品を制作した後で気づいたことや「発見」したことから発展したものであったりします。建築の理論的フレームワークとは常に言葉では表現できないものを起点としており、先験的なものと経験に基づいたものとのフュージョンのようなものであるというのが私の考えです。

エンリク:建築に対するアプローチについて説明した本を何冊か書いていらっしゃいますね。それらを「理論」と呼ぶことにしましょう。最近『建築の設計力』を出版されましたが、建築における理論の必要性を正当化しているように読み取れます。多くの日本人建築家が理論的概念を提示して来ましたが、その意義について、そして特にそうすることの必要性についてどう考えたらよいのか私はずっと考え答えに行き着いていません。なぜあなたにとって理論は大切なのでしょうか?そして一般的に日本人建築家が理論を重視するのはなぜだと思いますか?

坂牛:そうですね、私の場合はこれまでに受けてきた教育への反動でもあり成果でもあります。私は1980年代に日本で建築を学びました。当時の建築家は、教えることが本職ではない一種の芸術家のような存在であるか、あるいは自分の作品だけを見せながら教える大学教授のどちらかであり、建築をどのように考えたらよいのかということは真剣に教えませんでした。学生に対して、ひたすら「言われた通りにしろ」「自分が見せた建築作品から学べ」とだけ言っていました。建築に必要な知的なプロセスが欠けていたのです。

エンリク:しかし、例えば篠原一男はどうだったのでしょうか?

坂牛:篠原は言葉をとても大切にし、著作を多く残しましたが、彼が残した言葉を理論と呼べるかどうかはわかりません。彼の文章はどちらかというと詩のようなものでしたから。とはいえ、自分が知っている手法しか教えないような建築家たちとは明らかに違う存在でした。優秀な建築家はいましたが、篠原と比べれば彼らはただの専門家に過ぎません。私が思うに、その当時理論を重視していた建築家は篠原一男と磯崎新の二人だけで、たまたま私は東京工業大学で篠原の教えを受けました。私は建築とは一つの理論であると思っていたので、篠原と磯崎を追随すべきモデルとしたのです。私はその後UCLAに行きチャールズ・ムーアの指導の下で修士論文を書き上げました。

【ap job更新】 シマダアセットパートナーズが、設計部の正社員(2022年度新卒・既卒・経験者)を募集中
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【ap job更新】 シマダアセットパートナーズが、設計部の正社員(2022年度新卒・既卒・経験者)を募集中Bar hotel 箱根香山

シマダアセットパートナーズの、設計部の正社員(2022年度新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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シマダアセットパートナーズでは、新卒、既卒、中途問わず設計部の正社員を募集しています。

当社は、戸建、集合住宅、介護施設、保育施設、ホテル、飲食店など様々な用途の建物を自社設計するディベロッパーです。全ての施設の運営はグループ会社で行っているため、運営者との密なやりとりをしながら設計を進めることができます。
担当者は設計から現場管理まで一貫して行っていただきます。
離れのある分譲住宅、室内にバイクを入れることのできる集合住宅、Barに泊まるホテルや、介護施設の中の保育園など他社にない建物を企画段階から関わっていきます。

*詳しくは、ホームページをご覧ください
https://shimada-sap.co.jp/

ハーバード大でも教えるラフール・メロトラによるTEDでのトーク「一過性の都市に見る驚異の建築術」(日本語字幕付)

 
ラフール・メロトラ(Rahul Mehrotra)によるTEDでのトーク「一過性の都市に見る驚異の建築術」(日本語字幕付)です。ラフールはインドとアメリカを拠点に活動する建築家でハーバード大学GSDでも教鞭をとっています。

インドでは12年に1度、巨大な都市がクンブ・メーラという宗教行事のために突如出現します。10週間費やして建設されるこの都市は、1週間で解体されます。全ての都市機能を備えたこの一過性の街から何を学べるでしょうか?この先見性のあるトークを通して建築家で都市デザインの専門家のラフール・メロトラが追求するのは、どこにでも移動できて、適合し、跡かたなく消えることさえ可能な、地球への影響が最小限の一過性の都市を建設することの有益さです。

ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「メンタリング」

ピーター・ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「メンタリング」が公開されています。

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