TOTO通信の2021年新春号、特集「藤塚光政の写真術を読む」のオンライン版が公開されています。インタビューに加え藤津賀が撮影した建築作品の写真と撮影時のエピソードを読むことができます。
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長坂常率いる「スキーマ建築計画」の、設計スタッフ・マネジメントスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
設計スタッフ・マネジメントスタッフの募集
我々は建築、家具設計を通して長続きする楽しい社会づくりに少しでも貢献したいと思って活動しています。そこで、昨年の春、コロナ禍でありながら、北参道の路面の一棟建物に引っ越し、みんなで手を動かしセルフビルドで自分たちのアジトを作り、自らユーザーになって町に参加しようと思って活動を行なっています。そんな活動に参加したい人を募集しています。具体的には家具設計から、建築設計、そしてマネジメントに至るまで色々なキャラクターが集まって壮大なまちづくりを行なっていきます。
実際のプロジェクトとしては学校、美術館、ショップ、 レストラン、住宅、工場、ホテル、銭湯、サウナなど多種多様なプロジェクトに、家具からインテリア、建築、そしてまちづくりという幅広いスケールで取り組んでいます。そして、その活動の場を、アジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界中、そして国内でも東京のみならず、北は北海道、南は福岡まで場所は様々です。
そんな多彩なプロジェクト一つ一つを通じ、日々新たな価値に出会い発見することこそがデザインの根源であり、それを一つ一つ形に翻訳しオリジナルなものづくり、まちづくりを行なっています。楽しんで一緒に未来のためにこの活動に参加してくださる方、ご応募をお待ちしています。最近、規模の大きな仕事が多く設計に関しては経験者の参加も強く希望しています。
矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所が設計した、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」です。
駅前のメディカルモールに入る、てんかんや小児神経疾患専門クリニックの内装である。
てんかんや障害を抱える患者の診療は小児期と成人期それぞれで専門性が高く、成人科医への移行がスムーズに進まない現状があることから、患者とその家族が大人になっても安心して通い続けることができる「生涯かかりつけ診療所」を目指して計画された。
隣地には将来駅前公園を整備する計画があり、既存のテナントはそこに向かって幅約8mの大開口が設けられていた。そこで隣地の公園を内部に引き込んだ“ソト”のように明るい待合スペースと、木質の落ち着いた雰囲気の中で患者と対話できる“ウチ”のような診察エリアに分けて全体を構成することにした。
濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介が設計した、栃木の「足利市の住宅」です。
栃木県足利市の3世代8人家族のための住宅プロジェクトです。
敷地は関東近郊の農業が盛んな地域に位置し、東側には田園風景、南側には豊かな樹木をたたえる古墳、西側には住宅地、北側には果物の樹や竹林と多様な環境に囲まれた場所です。
クライアントの要望である自然豊かな周辺環境を謳歌できる事、1つ屋根の下で趣向や生活スタイルが異なる3世代8人の住まい手が豊かに過ごせる場所でありながらも今後変化していく家族形態に柔軟に対応するためにはどのような建築がふさわしいかを考えながら設計を進めました。
まず、南北に細長い敷地の中央に必要諸室を満たすコンパクトな正方形の建物を配し、南北に将来工事予定のプライベートなウチニワと農機具置場や駐車スペースを兼ねた外に開いたソトニワの2つのスペースをつくります。
次にキッチン・浴室・洗面脱衣・トイレ・空調・玄関等をまとめた設備・構造上のコアを建物の4方向に配置し、それらのコアの間を埋めるように同じ大きさの4つの個室を設け、コアと個室群で囲まれた中央の空間を家族が集まるリビング・ダイニングスペースとしました。
そこへ、雨風を凌ぎこの地域特有の夏の強い日差しを遮る軒の深いおおきな屋根をかけ、リビング・ダイニングに敷地南側の豊かな自然を取り込みつつも採光を確保するために南東に向けて屋根が大きく口を開いたような三角形の開口を設けました。
建物を囲う方向性を限定しない楕円形の外構は、それぞれのコアに対応してアプローチ・勝手口・物干しテラス等となるコンクリート仕上げと、各個室の周りには照り返しによる採光の確保・防犯と雨落ち対策を兼ねた砕石で設え、将来的な外構の拡張性にも配慮しました。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/1/11-1/17)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
構造家の満田衛資へのインタビュー「住宅という巣」が、京都大学建築系教室によるtraverseに掲載されています。
MVRDVがファサードのデザインを手掛けた、タイ・バンコクの、ブルガリの旗艦店「Bvlgari Bangkok」です。
※以下はプロジェクト概要の要約
バンコクにMVRDVがデザインしたファサードを持つブルガリの旗艦店が誕生しました。アジア最大級のモールであるアイコンサイアムデパート内に位置するこのプロジェクトは、2018年にオープンしたクアラルンプールの店舗に続き、MVRDVがラグジュアリーブランドのためにデザインしたファサードのシリーズ第2弾となります。バンコク店は、昨年、華やかなパーティーでオープンし、タイのコロナ対策が緩和された今、訪問者は再び心ゆくまで買い物ができるようになりました。
MVRDVは、ブルガリの新店舗のファサードデザインを再考し、クラシックなイメージに現代的なタッチを加えました。イタリアのブランドであるブルガリは、1世紀以上にわたり、時代を超えたローマ美術の美しさにインスピレーションを得て、魅力と創造性を表現してきました。この伝統を出発点とし、MVRDVのデザインは、1905年以来コンドッティ通りに位置するブルガリのローマ初の店舗の入り口と特徴的なコーニスからインスピレーションを得ています。
このコーニスのフォルムは、MVRDVがブルガリのファサードに共通するモチーフとして開発したもので、さまざまな組み合わせで展開され、MVRDVはアシンメトリックなパターンや革新的な素材を試すことができました。
アイコンサイアムの店舗では、エレガンスが特徴であり、モールの高級エリアにある他のブランドの中でも際立っています。コーニスパターンのファサードは、真鍮とさまざまな種類のガラスを組み合わせて完成し、金色の効果を与え、ブルガリの店舗の前にあるモールのエスカレーターを上る人にその存在を印象付けています。
窓の色や透明度を変え、その背後にある機能に合わせて、1階では透明なガラスでショップの窓を、2階では不透明な窓を戦略的に配置し、最上階のVIPラウンジへの訪問者のプライバシーを確保しています。それぞれの窓を囲むように、絶妙な照明が店内の商品や背景をブルガリのシグネチャーカラーであるサフラン色で強調しています。
MVRDVの創業パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは、「このデザインで、私たちは、バンコクに、ローマの生活の情熱をもたらします」と述べています。私たちは、ブルガリの複数の店舗を同時に手がけており、天然石、着色ガラス、銅、ゴールドなどの高品質な素材をベースとすることを常に確認しています。すべてのデザインはそれぞれの場所で固有のものになりますが、それぞれがブルガリのシグネチャーを持っています。
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツが設計した、スイス・チューリッヒの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」です。地域の既存建築を参照し現代化したファサードと、部屋ごとに特徴を持たせた内部空間が特徴的な建築です。
以下は、プロジェクト概要の要約です
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ・ベルリンが設計したチューリッヒ美術館の増築は、グロスミュンスター教会と大学の間に位置する既存の美術館を拡張するものです。
チューリッヒ美術館は、モーザー館(1910年)、ファイスター館(1958年)、ミュラー館(1976年)、そしてチッパーフィールドの増築(2020年)という4つの異なる時代の建物からなるスイス最大の美術館となりました。新しい独立した建物には、クラシック・モダニズムのコレクション、ビューラー・コレクション、1960年以降の臨時展示や美術品が収蔵されています。
2007年に発表されたセントラルキャンパスのマスタープランに基づき、博物館の建物とシャウ・シュピールハウス劇場は、都市のハイム広場の東側に位置しています。そして、教育関係のの都市部分への入り口として、芸術のゲートウェイを形成しています。ここには、チューリッヒの大学の大規模な独立した建物が、北に向かい真珠のように並んでいます。
拡張のための都市コンセプトは、広場の北端に明確な幾何学的なボリュームを配置することを想定していました。建物の形態は、敷地の北側に1842年に建てられた旧カントン学校からインスピレーションを得ており、建築的な明快さで都市のフレームを定義しています。
都市計画は2つの新しい外部空間を定義します。
南側には四方を建物で囲まれた都市の広場、北側には開放的で透明性のある自然環境としての新しい芸術の庭があります。建物の全長に渡る広大なエントランスホールは、これら2つの新しい都市空間の間を接続します。
建築のアイデンティティは、既存の美術館をはじめ、チューリッヒの多くの重要な公共建築に見られる伝統的な石造りのファサードをモデルにしています。
この増築は、啓蒙された市民社会を表現する建築文化の中に組み込まれています。新しい建物は、地元のジュラ紀の石灰岩から作られた細長い垂直フィンをファサードに一定の間隔で配置することで、伝統と革新性を融合させ、都市と文化の文脈を現代的な方法で建物に組み込んでいます。
内部の組織化は「部屋の家(house of rooms)」の概念に基づいています。
このアイデアは、部屋の大きさ、向き、素材、照明の違いによって、部屋ごとの表現を見出すというものです。そして、それぞれに独自の特徴を与え、多様な空間のシークエンスを作り出しています。
カフェ/バー、イベントホール、ミュージアムショップ、ミュージアムの教育サービスなどのすべての公共的機能は、1階の中央エントランスホールを中心に配置され、2つの上層階は美術品の展示専用に確保されています。
展示スペースは、落ち着いた素材感と豊富な昼光(1階にはサイドライト、2階にはトップライトからの光)によって特徴づけられており、来館者の体験の中心にアートの経験が来るように考慮されています。
五十嵐太郎による連載・反東京としての地方建築を歩く の13回目「群馬県の新しいアート・スペース」が公開されています。
IKAWAYA建築設計が設計した、東京・目黒区の、住宅+クリニック「Sky Cave」です。
都心の駅前の敷地に設ける庭が、静けさ、快適性、明るい北庭を実現する。
東京目黒区の駅前が敷地である。東側には高架線路があり、南側西側には建物が隣接する。ただ、接道側北側には駅前としては珍しい森が広がっている。その先には渋谷や、新宿の眺望がある。
建物一階はクリニック、2階と3階は二世帯住宅となっている。それぞれに3つの異なる性格の庭を設けることにした。
3階が子世帯のメイン空間である。北側には森が広がり、遠景には渋谷、新宿を眺めることができる。
その森を借景とし、大きな開口とテラスを設けた。電車の音と周囲の建物からの視線をカットするには、テラスを壁と庇で囲む必要があった。だが、そうすると森には自らの建物によって日影ができてしまう。そこで、南からの光をできるだけ森へ届けるよう、建物の角をR形状にした。その結果生まれた内部空間は、洞窟のような形になり、包まれた安心感を与えるものとなった。
工藤浩平建築設計事務所が設計した、伊勢丹新宿店本館2階イーストパークでのポップアップストア「Pop-up store of Huxley」です。ブランドの公式サイトはこちら。2021年1月19日19時まで閲覧することが可能です。
化粧品ブランドの1週間限定のポップアップストアである。
ポップアップストアの期間によって、仮設の度合いが変わってくる。仮設壁を建てて大掛かりにやるものもあれば、インスタレーションのように置型で空間を彩るものもある。一度できてしまえばずっとそこに定着する建築とは違い、期間限定のポップアップは解体されてしまう。伊勢丹新宿のような入れ替わりの多い場所で、作っては消費されるということに対して、ブランド側でストックし、別の場所でも設置できるような汎用性の高い什器を提案できないかと考えた。
設置場所は、ファッションエリアの中央に位置し、普段は洋服のブランドショップが展開されている。そのため、元から洋服展示用に支給されている伊勢丹の什器の上に化粧品の展示をすることが求められた。既存什器を与条件とし、新規の什器を付加する木箱のディスプレイの仕方を提案した。
長坂常 / スキーマ建築計画による、中国の物販店舗「DESCENTE BLANC 北京」です。店舗に関する公式リリースはこちら。
DESCENTE BLANC が初めての中国出店として北京店ができました。DESCENTE BLANC としては特大で290m2と、最近札幌にできたお店の約5倍です。
システムとしては「スタッフがストックに商品をとりにいき、お客様に届ける」その過程を再デザインしたハンガーラックの昇降システムを利用し、日々変化するショップ空間が誕生した。
ハンガーラックだけでは収納は満たせず、今までは壁で囲われたストックスペースが一部に必要となっていた。今回は、収納効率の高い電動式の可動収納を取り入れることで、その固定式収納スペースを無くした。これによってストックは文字通り売場と一体となって表向きに見せられるものとなった。
また、今までのBLANCのなかでスケールが最大なので、昇降システムが集合した時に商品がどう見えてくるかを検討し、人通りの多い区画前広場に対して間口と奥行きの大きさを活かすことを考えて昇降システムを配置しました。
ネリ&フーが、2020年10月に行った講演の動画です。RIBA(王立英国建築家協会)とVitrA(ヴィトラ ※トルコ発の水廻りメーカーの方)の共催で行われたものです。
横内敏人が2020年12月12月に行った講演「NIWA HOUSEの設計手法と理念について」の動画です。日本建築家協会東北支部福島地域会の主催で行われたものです。
北澤伸浩建築設計事務所が設計した、既存建売住宅の為の「リビングルームの棚」です。
戸建住宅のリビングのための棚である。
建物はいわゆる建売住宅で、普段自分たちが考えている住宅よりも圧倒的に開口部が少ない構成に驚かされた。さらに、隣地との関係からなのかアイレベルにはあまり開口がなく、吹抜になったリビングのハイサイドライトから、室内に大きく光を取り込む作りになっていた。真っ白な内装からは、少ない光を最大限に活かすような意図を感じさせられた。リビングの壁一面に、好きな本などを収納する棚がほしいという要望を頂いた。現状、趣味・仕事の部屋が別にあるが、お子さんがまだ小さいこともあり、なかなかそちらを有効に使うことができず、リビングで過ごす時間がほとんどだということだった。
普通に棚を設置していくと、この住宅で一番明るいスペースが窮屈になってしまう。
それを避けるため、まず背板をなくし、棚板の間隔も大きくすることにした。それによって、ものを棚に置いたときも、それぞれのマスの中で白い壁を大きく残すことができる。さらに、上にいくに従って棚の奥行をセットバックさせることで、高さ方向の圧迫感をなくし、同時にハイサイドライトからの光が棚の間に満たされ、室内を明るく広がりのあるまま維持できるように考えた。
長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、東京・千代田区の物販店舗「and wander 丸の内」です。店舗の公式サイトはこちら。
and wanderのラインナップの特徴としてユニセックスで、かつ色のバリエーションが多いことがあげられる。
そのため、商品を一点一点手にとらないとわからない。むしろ一点一点手にとって発見していく楽しみこそがand wanderでの買い物の楽しみ方だと考えた。また、その一点一点の変化が、行くごと、そしてシーズンごとへの変化にもつながればと考え、レイアウトに変化が出やすいように天井から1500mmピッチの電源込みの構造グリッドシステムを吊るし、そこに照明、ハンガー、メッシュ、鏡、ポスター、フィッティングルームなどを自由に吊るせる可動システムをデザインした。
また、and wanderは上で記したある一定の仕組みは共通だが、出店場所の環境やターゲットの変化に伴い、その一店一店によって少しずつカスタマイズし、一店一店の異なるデザインをお客様に楽しんでもらいたいと考えた。
今回、間口が狭いものの奥に深いことからグリッドに配置されたライン照明が効果的に奥に続いている。また、並びが丸の内であることから大人向けのショップが多く、シックな暖色の色空間が続く。
その中デザインブランドとしての意思を強く出すために床をモルタルに白く浮かび上がるショップを目指した。
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