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隈研吾による、イギリス・ロンドンの寿司バー「Endo Sushi Restaurant」の写真

隈研吾のウェブサイトに、イギリス・ロンドンの寿司バー「Endo Sushi Restaurant」の写真が7枚掲載されています。

ロンドンの旧BBC本社の象徴でもあった、ガラスのシリンダーのペントハウスに、ロンドンの夜景を一望できる特別な寿司バーをデザインした。
空間の象徴として、書道の筆の運び(brush stroke) にヒントを得た、有機的形態のヒノキ製カウンターをデザインした。このカウンターによって、職人とゲストの間に、新しいインタラクティブが生まれ、作る行為を食べる行為とが、ひとつになる。
ヒノキは神社などに用いられる特別な木材で、その香りと人の肌のような質感によって、古代から、日本人にリスペクトされてきた。
カウンターの上部には日本の伝統的な和紙を折りたたんで作った、雲のようなオブジェクトが吊るされ、その「雲」が発する光が絶え間なく変化し続け、あたかも天上の実際の雲のようにして、ウエストロンドンの空に浮かんでいる。

照内創 / SO&CO.による、東京・中央区のビル「銀座の小さな塔」
照内創 / SO&CO.による、東京・中央区のビル「銀座の小さな塔」 photo©太田拓実

照内創 / SO&CO.が設計した、東京・中央区のビル「銀座の小さな塔」です。
機能は物販店舗と事務所。

敷地は昭和通りから路地に入り、約2.7mが接道している路地のような旗竿地である。
銀座という街に埋もれるように3年間放置されていたその敷地は、どの方向からも高さのある建物が敷地ぎりぎりまで建っていた。上を見上げるときれいなL型の空が見えた。
この路地から路地に入っていく感覚と空からの光を大切にしたいと思った。
銀座の中央通りや昭和通りといった大通りの直交方向には無数に路地がある。その路地は誰もがイメージする銀座とは異なる。多くの銀座にある商業ビルが持つ透明さやある種の派手さではなく、建物がひしめき合う中に鐘塔のような誰もが見上げる建築が必要であると思えた。

建築家によるテキストより
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・神戸市の集合住宅の住戸改修「鶴甲団地のリノベーション」
阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・神戸市の集合住宅の住戸改修「鶴甲団地のリノベーション」 photo©大竹央祐

阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・神戸市の集合住宅の住戸改修「鶴甲団地のリノベーション」です。

約40年前に建設された団地。この団地は神戸の山の手にあり、上階の方では大阪湾が一望できるのどかで静かな場所だ。
この団地の一戸をリノベーションし、賃貸住宅として改修した。

建築家によるテキストより
アメリカ建築家協会が毎年開催する数万人規模のイベント「AIA Conference」で、ヴィトンディレクターも務める建築出身のファッションデザイナー ヴァージル・アブローが基調講演を行うそう

アメリカ建築家協会が毎年開催する数万人規模のイベント「AIA Conference」で、ヴィトンディレクターも務める建築出身のファッションデザイナー ヴァージル・アブローが基調講演を行うそうです。2017年の基調講演はミシェル・オバマ前大統領婦人が行うなど注目度の高い人物が選ばれているようです。イベントの公式ページはこちらです。

「旧赤星鉄馬邸、保存へ 武蔵野市が寄贈受け、敷地は公園に レーモンド設計の昭和初期建築」(毎日新聞)

「旧赤星鉄馬邸、保存へ 武蔵野市が寄贈受け、敷地は公園に レーモンド設計の昭和初期建築」という記事が、毎日新聞のウェブサイトに掲載されています。以前より同建築の保存運動が行われていたようで、こちらのページに建物の現況写真も掲載されています。

アメリカのニュースメディア CNNが世界中からピックアップした「2020年注目の建築プロジェクト10選」(日本語)

アメリカのニュースメディア CNNが世界中からピックアップした「2020年注目の建築プロジェクト10選」が公開されています。日本語で読める記事です。

ツバメアーキテクツによる、山梨の既存建物を改修した「富士吉田市の準公共施設 センゲンボウ 高校生の拠点施設」
ツバメアーキテクツによる、山梨の既存建物を改修した「富士吉田市の準公共施設 センゲンボウ 高校生の拠点施設」 photo©長谷川健太

ツバメアーキテクツによる、山梨の既存建物を改修した「富士吉田市の準公共施設 センゲンボウ 高校生の拠点施設」です。

今回のプロジェクトは、富士道の脇に30年ほど前に建てられた木造の事務所建築をリノベーションし、準公共施設として高校生の地域拠点を作るというものだ。対象の建築は、富士道に対して側面を向け、路地に対して正面を作る建ち方となっていた。そして住宅のすぐ目の前には行政によって最近復元された御師住宅の立派な門が立つ。御師住宅そのものを作るわけではないが、そのあり方を参照することにした。

建築家によるテキストより
慶應SFCの石川初研究室による2019年度展示会「日和見」が、渋谷区神宮前の裏参道ガーデンで開催

慶應SFCの石川初研究室による2019年度展示会「日和見」が、渋谷区神宮前の裏参道ガーデンで開催されます。会期は2020年2月14日~17日。

2019年度の石川初研究室展示会のテーマは「日和見(ひよりみ)」です。
 
「日和見」は、物事の成り行きを見て有利な方につこうとすること、というようなマイナスの意味で使われることもありますが、もとは船を出すにあたって空や海を眺め、天候を判断することを指す言葉でした。

私たちは複雑でままならない世界に向き合っています。世界を完全に理解したり、いきなり変えたりすることはできませんが、丘に立って日和をよく見ることはできます。荒天の日に出帆を諦めるのは天候への負けではなく、荒天に適したふるまいを選び、天候と生きることです。

さまざまな対象や地域に身をおいて、日常を少し違う角度から眺め、見晴らしのいい丘で「日和見」した私たちの探求と提案の船出をご覧ください。

DATE
2020年2月14日(金) 11:00-18:00
2020年2月15日(土) 11:00-19:00
2020年2月16日(日) 11:00-19:00
2020年2月17日(月) 11:00-18:00

※平日と土日では、最終受付時間が異なるのでご注意ください。

ship architecture / 中村俊哉+藤井愛による、千葉・流山市の住宅「流山の家」
ship architecture / 中村俊哉+藤井愛による、千葉・流山市の住宅「流山の家」 photo©長谷川健太

ship architecture / 中村俊哉+藤井愛が設計した、千葉・流山市の住宅「流山の家」です。

郊外の住宅地にある築50年の木造2階建て住宅。
子育てを終えた夫婦が新たな一歩を踏み出すために改修することになりました。
定期的に親戚が泊まりに来ること、将来的に娘と同居する可能性があること、近所の方たちが定期的にグループ生協で庭先に集まること、そして施主自身の高齢化など今後の生活のあり方をふまえて、使いやすいように既存の建物を調整していくことが求められました。
このあたりは1960年台に開発された住宅地で、南庭付き一戸建てがゆったりと建ち並ぶよくある郊外の町並みです。充実した庭がありながらも庭に面した窓にはカーテンがひかれ閉鎖的な印象を受けますが、よくよく観察すると庭に趣向を凝らしオープンガーデンをしたり、生協などで庭やガレージを開放したりする家もあり、庭を介して近隣住民とのコミュニケーションが生まれていることに気づきました。
一般的な戸建住宅のつくられ方は「家」と「庭」がそれぞれ自律したルールでつくられているために「家と庭」の関係性が希薄に感じられる場合が多くあります。家と庭とそこに関わる人がそれぞれ最適な距離感を保ちながら有機的なつながりを得られるようなつくりにできないかと考えました。

建築家によるテキストより
コールハースとAMOディレクターのサミール・バンタルらによる、2020年2月にグッゲンハイム美術館で始まる”田舎”をテーマにした建築展「Countryside, The Future」の予告動画が公開

OMAのレム・コールハースとAMOディレクターのサミール・バンタル(Samir Bantal)らによる、2020年2月にグッゲンハイム美術館で始まる”田舎”をテーマにした建築展「Countryside, The Future」の予告動画が公開されています。会期は2020年2月20日~8月14日。展覧会の公式サイトはこちら

Countryside, The Future, is an exhibition addressing urgent environmental, political, and socioeconomic issues through the lens of architect and urbanist Rem Koolhaas and Samir Bantal, Director of AMO, the think tank of the Office for Metropolitan Architecture (OMA). A unique exhibition for the Guggenheim Museum, Countryside, The Future will explore radical changes in the rural, remote, and wild territories collectively identified here as “countryside,” or the 98% of the earth’s surface not occupied by cities, with a full rotunda installation premised on original research. The project presents investigations by AMO, Koolhaas, with students at the Harvard Graduate School of Design; the Central Academy of Fine Arts, Beijing; Wageningen University, Netherlands; and the University of Nairobi. The exhibition will examine the modern conception of leisure, large scale planning by political forces, climate change, migration, human- and non-human ecosystems, market driven preservation, artificial and organic coexistence and other forms of radical experimentation that are altering the landscapes across the world.

こちらは2015年にハーバード大学で行われたコールハースによる、田舎(Countryside)をテーマに行われた簡単な公演の動画。また2012年にコールハースが同テーマで行った講演のスライドがこちらで公開されています。

OMAが完成させた、インドネシア・バリ島の、宿泊施設「Potato Heads Studio Hotel」の写真など

OMAが完成させた、インドネシア・バリ島の、宿泊施設「Potato Heads Studio Hotel」の写真と図面が19枚、archdailyに掲載されています。予約もできる施設の公式サイトはこちら

大西麻貴+百田有希 / o+hと産紘設計のチームが最優秀賞に選ばれた「熊本地震震災ミュージアム」プロポの全最終候補者の提案書が公開

大西麻貴+百田有希 / o+h産紘設計のチームが最優秀賞に選ばれた「熊本地震震災ミュージアム」設計プロポーザルの全最終候補者の提案書が公開されています。審査等の経緯はこちらのページでどうぞ

王立英国建築家協会のゴールドメダルを受賞した、グラフトン・アーキテクツの講演の動画 ジェームス・タレルが、ライフワークとして1979年から取り組んでいるアリゾナ州のクレータを敷地とする作品「ローデン・クレーター」を紹介する動画

アーティストのジェームス・タレルが、ライフワークとして1979年から取り組んでいるアリゾナ州のクレータを敷地とする作品「ローデン・クレーター」を紹介する動画です。ロサンゼルス・カウンティ美術館で2013-2014年に行われたタレルの回顧展で展示されたものです。タレルのインタビューも収録。

建物の法律家として活動する建築再構企画の佐久間悠に、働き方や新しい職業の可能性を聞いているインタビュー

建物の法律家として活動する建築再構企画の佐久間悠に、働き方や新しい職業の可能性を聞いているインタビューが、BEYOND ARCHITECTUREに掲載されています。佐久間悠の著書はこちら

本橋良介+三木達郎 / MMAAAによる、東京・中央区の「銀座のクリニック」
本橋良介+三木達郎 / MMAAAによる、東京・中央区の「銀座のクリニック」 photo©長谷川健太

本橋良介+三木達郎 / MMAAAが設計した、東京・中央区の「銀座のクリニック」です。

銀座の雑居ビルに入る循環器系・消化器系内科のクリニックの内装である。1フロア100m2強の建物は間口が狭く奥行が深い、いわゆる鰻の寝床である。避難動線を確保しながら必要な諸室を並べてしまえば、ほぼ自動的にプランニングは決定する。10m2に満たない閉鎖的な室が並ぶのはあまりにも不健康な状況である。鰻の寝床の奥にいても窓の外を感じられるようにしたい。だから梁下には天井を貼らないでなるべく高さを確保して、間仕切りはガラスのスクリーンとしている。

と、こう書いてしまえばなんてこともないのだが、医療系用途は「かたい」用途である。医療法は考慮しなければならないし、レントゲン室などの特殊な室や医療機器に対する配慮も必要だ。そして何よりも人々(医療従事者も、患者も)が期待する医療施設像はとても保守的であり、天井を張らないことやガラスで間仕切ることには大きな抵抗がある。でもその抵抗は共同幻想ともいえるクリシェみたいなもので、よくよく話をすれば明確な理由はなさそうだ。たとえばガラスの壁は傷付きにくいし、薬品にも強い。指紋は目立つけれどそれは汚れなのだから、拭けばむしろ衛生を保てる。診察室の音と視線の問題は天井から分厚めのレースのカーテンを重ねることで、運用上の支障はない。上階のスラブ下にグラスウールのマットを貼り、梁に設備配管の保温材を巻いて吸音しているので、音環境も悪くはない。そして、何よりも奥の診察室にいても窓の外に銀座の風景が見えて開放的である。

関係者は竣工する前には不安そうにしていたけれど、開業してしまえばなんてこともない。とりわけ「かたい」用途ではありがちなことかもしれないけれど、1つ1つ丁寧に解していけば、クリシェを超えた違う風景を描ける可能性があるものだ。

建築家によるテキストより

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