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SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・神宮前の、築約50年の集合住宅の住戸改修「原宿の家」
SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・神宮前の、築約50年の集合住宅の住戸改修「原宿の家」 photo©繁田諭

SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎が設計した、東京・神宮前の、築約50年の集合住宅の住戸改修「原宿の家」です。

東京都渋谷区神宮前に建つ築50年程のマンションの改修計画。
用途は、以前の専用住戸から賃貸住戸への変更ということで、
ある種の公共性を伴ったプログラムへの更新であった。

計画地は、地上11階3面バルコニーという都市環境において、とても恵まれた条件を持っていた。この恵まれた条件を活かす計画として、「つくり込みすぎない計画」を軸に最小限の設定に留めた。


建築家によるテキストより
貴志泰正+酒井克弥 / 貴志環境企画室による、京都・久御山町の、既存蔵を居住用途に改修した「くらでくらす conversion of WAREHOUSE」
貴志泰正+酒井克弥 / 貴志環境企画室による、京都・久御山町の、既存蔵を居住用途に改修した「くらでくらす conversion of WAREHOUSE」 photo©母倉知樹

貴志泰正+酒井克弥 / 貴志環境企画室による、京都・久御山町の、既存蔵を居住用途に改修した「くらでくらす conversion of WAREHOUSE」です。

実家の敷地内の離れで暮らす家族のための蔵の改修計画である。
子供たちの成長に伴い部屋が手狭になることが予想されたため、離れとそれに隣接する蔵をつなぎ、居住の用途にあてることが検討された。

蔵で暮らすために課題となったのは、窓が小さく内部が暗いことであった。
厚い土壁に新たに開口部を設けることは構造上不安があったため、屋根形状を変化させて高窓を設ける方法に辿り着いた。
切妻屋根の片側をめくり上げ、新たな屋根と既存の土壁の間から光を取り込む計画とした。
その際、瓦屋根を金属屋根に葺き替えることで、既存の構造へかかる荷重を軽減している。

また、改修前の床は最大で10cm程度傾いており、地盤調査を実施した結果、今後も地盤沈下が進む可能性があることが判明した。
安心して居住用途に用いるため、蔵の下部に薬液を注入する方法で地盤を補強した。

建築家によるテキストより
井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDによる、兵庫・芦屋市の住宅「浜町のはなれ」
井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDによる、兵庫・芦屋市の住宅「浜町のはなれ」 photo©高野ユリカ
井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDによる、兵庫・芦屋市の住宅「浜町のはなれ」 photo©高野ユリカ

井上岳+棗田久美子+赤塚健 / BORDが設計した、兵庫・芦屋市の住宅「浜町のはなれ」です。

竣工時に目的や使い方が固定されるのではなく、使い手の要望の変化に応じて、その街の風景とともにそれらを変遷させていくことはできないだろうか。

浜町のはなれでは、積層された鉄骨フレームの周囲に木架構が取りつく建築構成とした。鉄骨フレームが水平力を担保することで、木架構は構造壁から解放される。この鉄骨と木架構の共存によって、躯体、開口、仕上げ、家具、金物、テキスタイル、植物など建築を取り巻く事物は変遷し、それらが街の風景の一部となる。木架構に沿って壁を立てることで書斎が生まれ、カーテンを付け替えることで寝室ができ、テラスが小さな温室へと変化する

建築家によるテキストより
妹島和世が自身への篠原一男の影響について語った、歴史家のセン・クアンが聞き手となりハーバード大学で2019年に行われた対話の動画

妹島和世が自身への篠原一男の影響について語った、歴史家のセン・クアンが聞き手となりハーバード大学で2019年9月に行われた対話の動画です。2019年10月頃ハーバード大学で行われた篠原の建築展に合わせて行われたものが、公開されました。
セン・クアンは現在東京大学の助教を務めています。その際の会場写真はこちらのページに。その展示のキュレーター3人による鼎談の動画はこちらに。

In conversation with Seng Kuan, Kazuyo Sejima of SANAA reflects on Shinohara Kazuo’s influence on her and her generation, especially on the formative years of her practice and situated in the Tokyo architecture community in the 1980’s. This is a rare opportunity to hear Sejima speak about this period of her career. A reception to celebrate the opening of the exhibition “Shinohara Kazuo ModernNext” will take place in the Druker Design Gallery immediately following the conversation.

graf / 服部滋樹+森岡寿起が手掛けた、奈良・桜井市の店舗「てのべ たかだや」
graf / 服部滋樹+森岡寿起が手掛けた、奈良・桜井市の店舗「てのべ たかだや」 photo©山田圭司郎

graf / 服部滋樹+森岡寿起が手掛けた、奈良・桜井市の店舗「てのべ たかだや」です。お店の公式サイトはこちら。

そうめんは1200年も続く伝統食ながら、現代では単一的な食し方しか浸透していません。そこで「もっともっとそうめんの可能性と魅力を広げたい」とマル勝髙田商店の方々の想いからスタートしたのが、このプロジェクトです。「てのべ たかだや」では、その伝統を大切にしながら、これまでの枠を超えた楽しみ方や、多様化された現在の食卓に調和する新しい味わい方を広めていきます。

新設の店舗には金物を使わずに組み立てたやぐらに、無垢板や磨き丸太など厳選された素材を採用。柱には伝統的な継ぎ手であるほぞ加工を施し、そこに梁を通して木栓や楔留めにて固定。昔ながらの技法をあえて使うことで、歴史ある三輪地区の土地に負けない、そして時が経っても色褪せない空間を目指しました。

デザイナーによるテキストより
BCHO・アーキテクツによる、韓国の、海沿いの斜面に埋設されたような外観の宿泊施設「jipyong Guesthouse」の写真と図面

BCHO・アーキテクツが設計した、韓国の、海沿いの斜面に埋設されたような外観の宿泊施設「jipyong Guesthouse」の写真と図面が13枚、dezeenに掲載されています。
BCHOアーキテクツは2009年にも、本作品に近いコンセプトの地中に埋設された住宅「Earth House」を完成させています。

岩橋翼建築設計事務所による、岡山の既存住宅の増築「屋根でつなぐ 森の小屋」
岩橋翼建築設計事務所による、岡山の既存住宅の増築「屋根でつなぐ 森の小屋」 photo©太田拓実

岩橋翼建築設計事務所が設計した、岡山の既存住宅の増築「屋根でつなぐ 森の小屋」です。

森の中にある住宅に、新たに増築をしました。
ご家族のもとで生活を始められる、ご夫妻のための住まいとなります。
ふたりでゆっくり過ごすことのできる場所をいくつか用意するために、母屋と適度な距離を持った“離れ”の空間としました。
母屋と新しい小屋は、屋根で繋がっています。
母屋と小屋の間を行き来することで、新しい家族と良い距離で快適に暮らす工夫としています。

建築家によるテキストより
加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、千葉・柏市の、専用住宅・ダンススタジオ「静と動」
加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、千葉・柏市の、専用住宅・ダンススタジオ「静と動」 photo©鳥村鋼一
加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、千葉・柏市の、専用住宅・ダンススタジオ「静と動」 photo©鳥村鋼一

加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.が設計した、千葉・柏市の、専用住宅・ダンススタジオ「静と動」です。

新興住宅地に建つ、夫婦2人の為の住宅である。

施主はダンススタジオを営み、個人レッスンが出来るスタジオと専用住宅、そしてプライベートな庭を強いて要望していた。ダンススタジオと住居といった多様なコンテクストは、建築を構成する上で多くのプログラムを必要とすること、機能的、導線的な面を考慮すると建築そのものを、あるいは空間自体を分離することが考えられるが、限られた敷地やコスト面からのボリューム制限から、それぞれが対ではなく、同一建築物内に計画することが求められる。

両機能それぞれのプライベートとパブリック、つまり静と動の起点は同一となりえるが、両空間の状態が変化する過程は全く違う環境であることに注目し、お互いに円を描き、交じり合う様な導線計画と共に、その過程としてのプログラムを順に配置した。

建築家によるテキストより
奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、兵庫・淡路島の「淡路のBBQテラス」
奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、兵庫・淡路島の「淡路のBBQテラス」 photo©塩谷淳

奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureが設計した、兵庫・淡路島の「淡路のBBQテラス」です。

「3角と屋根」
BBQ と洗車をするための最小限の空間が求められた。
最小限の原初的な空間と言えば、テントや竪穴式住居ようなものが思い浮び、テントのように軽やかで竪穴式住居のように屋根だけで、最小限の空間を作れないかと考えた。

建築家によるテキストより
書籍『リノベーションからみる西洋建築史 歴史の継承と創造性』

書籍『リノベーションからみる西洋建築史 歴史の継承と創造性』がamazonで発売されています。著者は、伊藤喜彦・頴原澄子・岡北一孝・加藤耕一・黒田泰介・中島智章・松本裕・横手義洋。

こちらは出版社による概要。

西洋建築史を様式変遷史ではなくリノベーションの重層としてとらえ、リノベーションの創造性という視点から西洋建築史を再考する。ローマ神殿の円柱の入手に奔走した司祭、小城館に王統の継続性を託した王……。時間が積み重なった建築に人が介入するとき、そこには意味と意志がある。現代のリノベーションのコンセプトワークにも参考となる1冊。

[主な目次]
第1章:都市組織の中に生き続ける古代建築
第2章:再利用による創造、改変がもたらした保全
第3章:古代末期から中世へ
第4章:歴史的建築の再利用と建築家の創造性
第5章:近世ヨーロッパ宮殿建築のスクラップ・アンド・ビルドと建築再生
第6章:線的な開発と面的な継承の都市再生
第7章:「過修復」から「保全」・「保護」へ
第8章:建築が紡ぐ人々の意志

COBEによる、デンマーク・コペンハーゲンの、床を曲面にし盛り上げた設計にすることで、公園機能と2000台の駐輪場を両立した公共広場「Karen Blixens Plads Public Square」の写真と図面

COBEが設計した、デンマーク・コペンハーゲンの、床を曲面にし盛り上げた設計にすることで、公園機能と2000台の駐輪場を両立した公共広場「Karen Blixens Plads Public Square」の写真と図面が23枚、archdailyに掲載されています。

田中裕之建築設計事務所による、広島市の、病院をコンバージョンしたホテル「KIRO HIROSHIMA by THE SHARE HOTELS」
田中裕之建築設計事務所による、広島市の、病院をコンバージョンしたホテル「KIRO HIROSHIMA by THE SHARE HOTELS」 photo©Gottingham

田中裕之建築設計事務所による、広島市の、病院をコンバージョンしたホテル「KIRO HIROSHIMA by THE SHARE HOTELS」です。施設の公式サイトはこちら

広島市中心部に建つ、病院をコンバージョンしたホテルである。
広島を含む、瀬戸内海の美しい海や島々を巡る旅は海外の旅行者の間でも定着してきている。
このホテルでは、ローカルでディープな人や場所の情報を発見できたり、そのためのきっかけを提供し、旅人とローカルを交差させ、その交差点から旅を「分岐」させていくことをここのホテルでは目指している。
そのためホテル名も文字通り、瀬戸内周遊の旅の「分岐路」になることを込めてKIRO HIROSHIMAを名付けられた。

建築家によるテキストより
トラフによる、リーガロイヤルホテル広島の、エグゼクティブフロアの客室と3Fロビーの改修計画の写真

トラフのウェブサイトに、リーガロイヤルホテル広島の、エグゼクティブフロアの客室と3Fロビーの改修計画の写真が10枚掲載されています。

創業65周年を迎える、リーガロイヤルホテル広島のエグゼクティブフロアの客室と3Fロビーの改修計画。ホテルは広島市内中心部に位置し、高層階客室からは広島城、瀬戸内海をはじめ、広島の街並みを一望できるランドマークになっている。

エグゼクティブフロアの客室改装では、各部屋にひとつ設けられた、眺めの良い大きな窓を、ピクチャーウィンドウとして額縁のように木枠で縁取った。木枠に一体化されたソファベンチには、ローテーブルとフロアランプを組み合わせることで、窓辺を居場所としてしつらえた。この窓辺に導かれるようにカーペットが窓に向かって伸び、ソファベンチの下で立ち上がって間接照明を柔らかく受け止める。

3Fのロビーは、漆芸や鯉に見られる、広島の文化を代表する朱色をベースとしたデザインのカーペットに張り替えた。ラインだけで構成された柄は、ホテル1Fロビーに創業当初からある彫刻家、多田美波氏によるデザインの照明にみられる菱形の造形をモチーフとし、ラインの粗密によって、空間に抑揚を与えている。

地域性や立地、建築の特徴などを最大限に引き出しながら、ホテルのアイデンティティを改めて見出し、訪れる宿泊客の体験をアップデートする感覚でデザインをした。

中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市のアトリエ「atelier N」
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市のアトリエ「atelier N」 photo©小川重雄
中村浩士 / 中村工務店の設計・施工による、埼玉・越谷市のアトリエ「atelier N」 photo©小川重雄

中村浩士 / 中村工務店㈱の設計・施工による、埼玉・越谷市のアトリエ「atelier N」です。

敷地は埼玉県越谷市、農地の残る長閑な場所である
そこに建てた自社アトリエ。
一般木造で採用することが多い、所謂柱と梁・筋交・合板で耐力壁を設置して構造を成立させるのではなく
斜めの米松材でトラスを組み耐力壁ゼロでガラスの外壁を実現した。

建築家によるテキストより
森清敏+川村奈津子 / MDSによる、神奈川の住宅「鎌倉浄明寺の家」
森清敏+川村奈津子 / MDSによる、神奈川の住宅「鎌倉浄明寺の家」 photo©ナカサアンドパートナーズ / 藤井浩司

森清敏+川村奈津子 / MDSが設計した、神奈川の住宅「鎌倉浄明寺の家」です。

考えの原点は「竪穴式住居」。さらに土間の上に床を一枚加えて屋根を大地より少しもち上げ、立体的な空間へと変化させた。2層部分は軒先側にいくほど天井が迫り、反対に中央は遥かに高い。方形屋根の架かる四辺それぞれは、山と谷、集落、そして空が広がる恵まれた環境で、それに呼応するように軒先をめくり上げ、景色の違う4つの間をつくった。めくり残した軒先四隅は、床を切り欠いて土間からの吹抜けとし、上下階を繋いでいる。

建築家によるテキストより
元木大輔 / DDAA LABによるフルーツボウルをまとめたZINE「FRUIT BOWL」
元木大輔 / DDAA LABによるフルーツボウルをまとめたZINE「FRUIT BOWL」 photo©杉野龍起

元木大輔 / DDAA LABによるフルーツボウルをまとめたZINE「FRUIT BOWL」です。またZINの刊行に合わせて展覧会も開催されました。その情報等も掲載します。

「FRUIT BOWL」は、フルーツの置き場がなかったために事務所にある素材を使い作ったフルーツボウルの記録集。
素材もポリエチレンフォームと輪ゴムやクリップという最小限のもので、毎日形を変えて100日分、100種類のフルーツボウルが記録されている。
フルーツが置かれ、並べられ、包まれ、分けられ、曲線を描き、そして時には隠され…
ボウルのシンプルな形状の変化でフルーツの見え方もまた変化する。遊び心にあふれた、ささやかな探求の記録。

建築家によるテキストより

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