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松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・八王子市の、既存木造住宅を改修した美容院兼飲食店「Kicori & Equali」
松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・八王子市の、既存木造住宅を改修した美容院兼飲食店「Kicori & Equali」 photo©山上洋平

松葉邦彦 / TYRANTによる、東京・八王子市の、既存木造住宅を改修した美容院兼飲食店「Kicori & Equali」です。

JR八王子駅南口から徒歩10分ほどの場所に位置する住宅街の中に建つ、木造2階建ての戸建住宅をヘアサロン兼カフェ・ダイニングに改修したプロジェクトです。

1階に設けたEqualiは席数10席程度の小さなカフェ・ダイニングです。既存の上がり框を撤去して土間の範囲を拡張したエントランスには、ヘアサロンのレセプションと待合を兼ねたコーヒーカウンターを設けています。向かい合う壁面にはそれぞれサブウェイタイルと合板で仕上げた腰壁を設けています。

2階のKicoriはセット面3席とシャンプー台2台を設けたヘアサロンです。床面は全てオークの無垢フローリングを貼り、セット面の上部の天井は野地板現しにすることで十分な天井高を確保しています。

各階ともに全面的な改装を行いつつも、玄関の玉石の洗い出しの土間や吹き抜けの手すりなど随所にかつての住宅の痕跡を残すことで、この建物でしか出せない雰囲気を作り出しました。

エーロ・サーリネン設計で1962年に完成したTWAフライトセンターを転用した「TWAホテル」の豊田啓介によるレポート

エーロ・サーリネンの設計で1962年に完成した、アメリカ・ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港 TWAフライトセンターを転用した「TWAホテル」を、訪問したnoizの豊田啓介がtwitterにレポートしていたので、それをまとめます。ホテルの公式サイトはこちら

磯崎新が2019年のプリツカー賞受賞した背景に、これまでの受賞打診を断っていたことがあった事を告白。

磯崎新が2019年のプリツカー賞受賞した背景に、これまでの受賞打診を断っていたことがあった事を告白したそうです。
編集者の磯達雄が、イベントでの磯崎の発言をtwiterで紹介しています。受賞が2019年だったことに関しては、朝日新聞などでも受賞に関して「磯崎新に遅すぎるプリツカー賞 前衛で地方から中央撃つ」と紹介されていたりします。

最も注目を集めたトピックス [期間:2019/5/13-5/19]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2019/5/13-5/19)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページ右下の「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


1、大西麻貴+百田有希 / o+hによる、広島の「東部地域防災センター(仮称)」設計プロポの最優秀案

2、佐野健太建築設計事務所による、埼玉・熊谷市の美容室兼住宅「熊久のいえ」の内覧会が開催

3、石上純也による、山口の「レストランノエル新店舗」の床の施工が進行中

4、中本尋之 / FATHOMによる、広島・呉市のベーカリーショップ「Ripi」

5、ル・コルビュジエによる「サヴォア邸」の建設中の様子を捉えた動画

6、牛島隆敬建築設計事務所による、神奈川・藤沢市の住宅「辻堂東海岸のK邸」

7、木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・境港市の住宅「上道の家2」

8、杉下均建築工房による、三重の住宅「菰野の家」

9、ツバメアーキテクツによる、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所3」

10、山村尚子+鈴木宏亮 / す ず き による、東京の住宅「窓と風の家」

11、【特別寄稿】西澤徹夫による、3つのトム・サックス展のレビュー「Tom Sachs」

12、篠原一男が1976年に完成させた「上原通りの住宅」の現在の様子と住み手のインタビューを収録した動画

13、乾久美子・青木淳・中川エリカ・長谷川豪・福島加津也が審査した「住宅建築賞2019」の結果と、率直な意見が興味深い講評

14、「改正建築士法施行に向けた日本建築学会からの意見」(日本建築学会)

15、イオ・ミン・ペイさんが亡くなりました

16、篠崎弘之建築設計事務所による、東京・江東区の「門前仲町の集合住宅」の写真

17、H&deMを経て香港・東京に事務所を開設した、KOMPASの小室舞へのインタビュー「建築学科から広がる道」

18、神戸を拠点とする4つの設計事務所が、自身の仕事場を公開するイベント「オープンアトリエ KOBE」を開催

19、北村直也建築設計事務所による、愛知・額田郡の「幸田町の住宅」

20、スキーマ・noiz・吉村靖孝研・ドミノ・ノウサクジュンペイ・塚越宮下によるデザインのデジタルデータをダウンロードし誰でも利用できるようにするプロジェクト「ARCH-ABLE」のローンチイベントが開催


過去の「最も注目を集めたトピックス」はこちらでどうぞ

トレース・アーキテクチャー・オフィスによる、中国・雲南省に建てられたコーヒーを中心とした宿泊もできる複合施設の動画

北京を拠点とするトレース・アーキテクチャー・オフィスによる、中国・雲南省に建てられたコーヒーを中心とした宿泊もできる複合施設の動画です。製作は中国の動画メディア・一条。こちらで写真も閲覧可能です。こちらのページによれば、中国・雲南省は計画的にコーヒー産業を発展させ中国のコーヒー生産量の95%を占めているのだそう。煉瓦とコンクリートによるミニマルな空間が強いインパクトを感じます。

篠原一男が1976年に完成させた「上原通りの住宅」の現在の様子と住み手のインタビューを収録した動画

篠原一男が1976年に完成させた東京・渋谷区の「上原通りの住宅」の現在の様子と住み手のインタビューを収録した動画です。製作は中国の動画メディア・一条です。平面図がこちらのPDFで、矩計図がこちらのPDFで、立面図がこちらのPDFで閲覧できます。TOTO通信で過去にこの住宅が取り上げられた際の解説テキストはこちらで閲覧可能
※インタビューも収録されている建築家の塩崎太伸が編集の間違いを指摘していましたのでリンクを追記します。

石上純也による、山口の「レストランノエル新店舗」の床の施工が進行中

石上純也による、山口の「レストランノエル新店舗」の床の施工が進行されています。クライアントがtwitterに投稿した写真です。※無断での現場見学は厳禁。

イオ・ミン・ペイさんが亡くなりました ツバメアーキテクツによる、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所3」
ツバメアーキテクツによる、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所3」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所3」 photo©長谷川健太

ツバメアーキテクツが設計した、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所3」です。

[保育園の二層構造と、ホリゾント壁]

園児の手が届くところのクオリティや遊戯性をできる限り高めるために、「半仕上げ」という方法をとって、これまで二つの保育園を作ってきた。(参照「半仕上げの保育園1」、「半仕上げの保育園2」)

今回、同じクライアントからの依頼で新たな計画の対象となった空間には、柱型やPSなどが歪に現れていた。そこで、今回は室内の凸凹を滑らかなカーブで繋いで行き「消す」ことを考えた。ここで参照したのは、撮影スタジオの背景にあるホリゾントと呼ばれる白い曲面である。これは写真撮影の際に隅を飛ばし、スタジオの壁を無きもの、あるいは無限の奥行きを持つものとして認識させるものである。

また、重いモノ(靴棚、手洗い器、おもちゃ、服やオムツの収納、キーボード、など)が床に近い側にレイアウトされ、軽いモノ(園児が生み出す工作や飾り付け、掲示板、ポスターなど)が壁面の目線のあたりにペタペタと現れるという保育園特有の二層構造についても意識的になって設計をしている。

中本尋之 / FATHOMによる、広島・呉市のベーカリーショップ「Ripi」
中本尋之 / FATHOMによる、広島・呉市のベーカリーショップ「Ripi」 photo©足袋井竜也

中本尋之 / FATHOMによる、広島・呉市のベーカリーショップ「Ripi」です。

広島県呉市の呉駅前にオープンしたベーカリーショップ
オーナーからの最初の要望は透明度の高い空間づくり。
厨房と売り場の境界をスチールとガラスで組みフルオープンにできるように仕切ることで、厨房は売り場に開かれライブ感のある演出が可能となった。

杉下均建築工房による、三重の住宅「菰野の家」
杉下均建築工房による、三重の住宅「菰野の家」 photo©杉下均建築工房
杉下均建築工房による、三重の住宅「菰野の家」 photo©杉下均建築工房
杉下均建築工房による、三重の住宅「菰野の家」 photo©杉下均建築工房

杉下均建築工房が設計した、三重の住宅「菰野の家」です。杉下は岐阜を拠点とし第29回吉岡賞を受賞した建築家です。

敷地は鈴鹿山地の麓の平野に位置します。
周囲は広大な畑地で、その一部を農地転用して宅地にしています。

近景に田園風景、遠景には御在所岳など雄大な山々を望む恵まれた景観である一方、周囲には風雨をさえぎるものは何もない過酷さも合わせ持っています。
囲われた安心感をもつ生活の場と、自然の恵みを内包することの両立をめざした家です。

山村尚子+鈴木宏亮 / す ず き による、東京の住宅「窓と風の家」
山村尚子+鈴木宏亮 / す ず き による、東京の住宅「窓と風の家」 photo©長谷川健太
山村尚子+鈴木宏亮 / す ず き による、東京の住宅「窓と風の家」 photo©長谷川健太

山村尚子+鈴木宏亮 / す ず き が設計した、東京の住宅「窓と風の家」です。

 品川の下町に建つ二世帯住宅。古い木造住宅が建ち並ぶ敷地周辺は、世代交代の時期で、敷地が分割され、密度が更に増して行く傾向にあり、新築の際は準耐火建築物以上の性能が必要な地域である。そこに「木の風合い」と「自然」を感じる住いを依頼された。

菅原大輔が設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」の写真
菅原大輔が設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」の写真 photo©remgoto
菅原大輔が設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」の写真 photo©remgoto

 
菅原大輔が設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」の写真がnoteに掲載されています

菅原大輔が設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」の写真が6枚、noteに掲載されています。
施設の公式サイトはこちら。現在プレオープン中なので開店日程は公式で要確認。

建築家菅原大輔さんが設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」を訪問しました。菅原さんの設計事務所が入居するビルの1階に開設されました。もちろん設計は菅原さん。

この施設は”地域のヒトとブンカをつなぐ「まちのリビング+カフェ」”と説明されています。

木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・境港市の住宅「上道の家2」
木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・境港市の住宅「上道の家2」 photo©gramdesign
木村智彦 / グラムデザインによる、鳥取・境港市の住宅「上道の家2」 photo©gramdesign

木村智彦 / グラムデザイン一級建築士事務所が設計した、鳥取・境港市の住宅「上道の家2」です。

鳥取県境港市、ご主人が生まれ育った場所からもほど近い敷地に建築した、現在は若い夫婦と子供が1人、将来3人の子供を希望する家族のための住宅である。 敷地は東に幅員5メートルの前面道路、南北も幅員2メートルの狭い道路、その狭い道路を挟み2階建てと3階建ての住宅にも囲まれる。 平屋にするにも十分な広さがあったため、中庭を囲むカタチで”コ”の字型に諸室を配置し、”ロ”の字型の屋根を持つ住宅を設計した。 中庭は前面道路から地続きにつながり、外壁のラインにある柱、屋根のかかった軒下空間、そこに落ちる影、中庭に敷設したセメントレンガなど、それらが曖昧に領域を示し、家族の私的な空間を緩やかに確保されるよう計画している。

また、室内の”コ”の字型のプランに対して45度で斜めに床を貼ることと合わせ、中庭に三角形のデッキをつくることで、家族の私的空間である、室内と中庭の一体感を協調されるようにも考えた。 ”ロ”の字型の屋根を大きく掛けることや、木質で柔らかな表情を持つ素材を用いることと同時に、細かな寸法監理を徹底することで、大らかな空間でありながら、凛とした表情を併せ持つ住宅を目指して建築している。

佐野健太建築設計事務所による、埼玉・熊谷市の美容室兼住宅「熊久のいえ」の内覧会が開催
佐野健太建築設計事務所による、埼玉・熊谷市の美容室兼住宅「熊久のいえ」の内覧会が開催 image courtesy of 佐野健太建築設計事務所

 
佐野健太建築設計事務所が設計した、埼玉・熊谷市の美容室兼住宅「熊久のいえ」の内覧会が開催されます。開催日は2019年5月19日(日) 。要事前連絡との事。fbにイベントページがあります。佐野は伊東豊雄建築設計事務所出身で「台中オペラハウス」なども担当した建築家です。

母娘で営む小さな美容室兼住宅の建て替え計画です。
美容室は熊谷の市街地から少し離れた、田園風景の広がる旧街道沿いの熊久地区にあります。荒川の豊かな水源を活用し、開業当初より地下水をくみ上げて日々の生活や美容室の洗髪に使用してきました。訪れるお客も地域の方がほとんどで、おしゃべりを楽しみながらゆっくりと時間をかけて髪を整えていきます。

既存の美容室は開業から長い月日が経ち、老朽化が進む中で建て替えの計画が持ち上がりました。私たちが求められたのは、これまでの営業スタイルを変えないこと、建設中も土地から離れず営業ができること、訪れる人に家のように寛いでもらえることなどでした。お施主さまとの対話を通じ、高齢化する地域でこの美容室が担っている役割と、土地に根ざし変わらずにあり続けることの重要性を知り、これらを大切にしながら設計を進めて参りました。

間取りは美容室部分と住宅部分とが円環状に繋がり、中心にある水回りによって緩やかに仕切られます。出入口は一箇所とし、ゆったりとした玄関は美容室の待合スペースと兼ねています。
美容室の変わらず残すところと小さく仕組みを変えたところ。その両者が混ざり合い、おしゃべりの絶えない賑やかな「いえ」になることを期待しています。

詳細は以下でどうぞ。

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KIAS イシダアーキテクツスタジオ株式会社の、建築設計アーキテクト、広報・事務スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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KIAS イシダアーキテクツスタジオ株式会社はヘルツォーク&ド・ムーロン出身の石田建太朗が率いる建築設計スタジオです。

弊社では業務拡大により建築設計アーキテクト及びデザインチームをサポートしてくれる広報・事務スタッフを募集しております。

現在、アートプロジェクトを含む美術館、野外音楽ステージ、集合住宅、別荘などのデザイン・クオリティの高いプロジェクトが進行中です。

コンセプトの段階からRhino3Dや模型などを使いスタディを進めていきます。

新しいものを創造していく熱意のある方、建築設計から監理まで責任を持って誠実に取り組んでいける方を募集しています。

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